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消える上海レディ 新装版 (角川文庫 し 9-3) 文庫 – 1999/4/1
- 本の長さ274ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1999/4/1
- ISBN-104041682029
- ISBN-13978-4041682029
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1999/4/1)
- 発売日 : 1999/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 274ページ
- ISBN-10 : 4041682029
- ISBN-13 : 978-4041682029
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,254,261位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

島田 荘司 1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。
1981年に『占星術殺人事件』で衝撃のデビュー。アジアを中心に海外でもその作品は数多く翻訳されベストセラーとなっている。
国内で本格ミステリーの代表的作家であるばかりでなく、アジア各国でも「推理之神(GOD OF MYSTERY)」と尊敬されている。「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や、台湾・皇冠文化出版有限公司が主催する中国語によるミステリー新人賞「島田荘司推理小説賞」の選考委員をつとめるなど、後進の育成にも尽力している。
Soji Shimada
Soji Shimada was born in 1948 in Hiroshima, Japan.
After graduating from Musashino Art University in Tokyo, he makes his sensational debut with ""The Tokyo Zodiac Murders"" in 1981.
He is regarded as one of the leading figures of Logic (Honkaku) Mystery in Japan, and is even revered as the ""God of Mystery"" throughout Asia.
His works have been translated into Chinese, Korean, Thai, French, and English.
Mr.Shimada is also an ardent promoter of blossoming mystery authors, and recently inaugurated ""The City of Roses Fukuyama Mystery Award Competition"" in his hometown and ""The Soji Shimada Logic Mystery Award Competition"" with Taiwan's Crown Publishing Company.
He serves on the selection committee for both competitions.
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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女性雑誌記者島丘弓芙子を主役とした消えるシリーズ?第二弾。ただし前作に登場した吉敷竹史は、残念ながら本書に出てこない。構造的には、むしろ『高山殺人行1/2の女』に似ている。主人公の周りに起きる怪異が他人には認知されず、主人公は次第に現実と幻覚の区別に自信が持てなくなって、精神に不調を起こしてしまうという流れだ。
もちろん最終的には、背後で犯罪が進行しており、犯人の恣意的な行動+偶然が“幻覚”の理由であることがわかる仕掛けだが、いかんせん素直には楽しめない。
一応は理屈をつけられるにせよ、計画と偶然の積み重ねは少々キビシイ。奇抜な格好をしている“上海レディ”を客船内で見かけた目撃証言が皆無だというのは、稲村のフォローのおかげでAデッキの狭い空間への限定的な出現のみに抑え込められたお蔭かもしれないが、弓芙子の動きにも疑問が残る。アンタ記者なんだから不気味に感じたり怒りを覚えたりする前に、取材精神で素早く動きなさいよといったところか。雑誌で特集を組む記者にとって、特集に大いに関係のあるキャンギャルを“偶然”見かけたのだから、めちゃラッキーとばかりに取材にいくべきだろう(たとえ東京で自分にレンガを落とした疑惑があったとしても)。そのキャンギャルに、マネージャーもしくは雇い主の会社広報なりが同行していないこと自体も、立派な取材理由になる。
前述の『高山殺人行1/2の女』以外にも、著者にはこのパターンの作品として『幽体離脱の女』があるが、主人公の視点人物がいずれも女性であることが、日本人に厳しく、とりわけ女性に厳しい著者の考えがよく出ている。【注1】
執筆は作中時期とさほど変わらないと思うが、戦中から時間の止まったような街として何度も紹介される上海は、開放経済後の今日ではもはや消えてしまっただろう。残念である。
ところで、本書の解説(司凍季)について。
日中戦争での日本の罪を語りながら、饒舌になって従軍慰安婦問題まで語り始めるが、少なくとも従軍慰安婦問題に関しては、国が組織ぐるみで慰安婦を斡旋していた事実はない(あれば、指示/管理文書が残っている。ま、これも敗戦した時点で、ヤバい文書はすべて廃棄したのだというツッコミは可能ではある。個人の犯罪くらいならともかく、組織的な犯罪を痕跡まで消し去るのは不可能だと思うが……)。したがって、あとは私的な慰安婦斡旋業者が当時どんな対応をしていたのかという事歴を個別に検証するしかない。(その場合、女衒の側に占める朝鮮人の割合をしっかり検証が必要)
もちろん1965年の日韓基本条約で、↓こうなっている↓ことを脇においての話だ。
「韓国は、日本の植民地支配による個人の未払い賃金を含む一切の対日請求権を放棄し、その代償として5億ドルの無償・有償協力資金(他に民間協力資金3億ドル)を受け取った。」
朝鮮はまあいい。しかし当時も現代も、日本人は特亜との文化的な違いを意識しなさ過ぎる。
古代から「和を以て尊しとす」でやってきた日本人が、つい性善説に傾いてしまうのはやむを得ない面もあるが、それでも、さすがにそろそろ学習してもよい。
支那事変から大東亜戦争にかけて、チャイナに被害があったことは間違いないが、それだって、それこそ嘘吐きで他人を陥れることに巧みな文化を蓄積した特亜が、こってこてにデコレートした証言にすぎない。
ついでながら、「チャイナの被害」の中には、日本人が虐殺された通州事件も入ってる。
現代でも痴漢加害者に冤罪が多いという恐怖すべき一面もあるが、ましてや白髪三千丈の国をはじめ、“こうあるべき”で歴史を語る儒教の国の特亜の主張をそのまま受けちゃあダメだ。
司凍季が問い合わせたというのが、朝日新聞なところがすでに問題外だよw
Wikipediaで司凍季を調べてみたが、やはり来歴がプロレタリア云々なんですな。さもありなん。
ちょっと感想がズレてしまったが、本書の内容は解説ほど被虐史観に基いたものではないのでご安心を。
【注1】どちらかと言うと、「女性に厳しく、とりわけ日本人に厳しい」のほうがしっくりくるw
その中で、当時、講談社→ミタライ、光文社→吉敷、というふうに張り付いていて、この角川では、別のキャラクタで書かなくてはならなかった(出版社を超えて主人公を持ち出せなかった)当時の島田荘司の苦労が感じられる。
そういった出版社がらみの制約の中、この作品は生み出されたのだ。
『消える上海レディ』は船の上で事件が起こる。これは、今も運行されている『鑑真号』(今は『新鑑真』だが)のことなのだが、アガサ・クリスティの『ナイルに死す』をイメージしてるのかな、と思ったら、そうでもない感じだ。
でも、様々な舞台で作品を書いてみたいという当時の気概が感じられる。むしろ作品の背景に感じ入ってしまう。
巨匠島田荘司もちょっと息切れ気味…