いやぁ、いいですねぇ。書名からして「妖怪」の「大戦争」、もうこれだけでワクワクしてきます。作者はかの荒俣宏氏、これでおもしろくないはずがありません。
で、期待どおり出てくるわ出てくるわ、有名なのからあんまり知られていないのまで、妖怪がゾロゾロと。思わず顔がにやけてしまいます。しかも彼らの戦争といったら・・・、これは読んでのお楽しみ、ちょっと拍子抜けでしたが、これはこれで楽しかったです。
主人公は、両親が別居、母親といっしょに実家のある鳥取へと越してきた小学五年生の少年。クラスメイトからからかわれるような弱虫だった少年が、お祭りの日に決められる英雄『麒麟送子(きりんそうし)』に選ばれたことから自分の運命を自覚、この世に昔から住んでいる妖怪たちとともに、世界を滅ぼそうとする一団と戦いはじめる。
妖怪たちと水木しげる氏への畏敬と敬愛とにあふれた作品、妖怪好き(?)な人はぜひ、そうでない人もご一読を。妖怪に会ってみたくなりますよ。
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妖怪大戦争 (角川文庫) 文庫 – 2005/7/23
荒俣 宏
(著)
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2005年夏公開の角川映画『妖怪大戦争』原作
「妖怪を見ることができる」という特殊な能力を持った弱虫の少年・タダシ。日本中の妖怪たちと力を合わせ、魔人・加藤保憲と戦うことに――! 愛と勇気の冒険ファンタジー!
「妖怪を見ることができる」という特殊な能力を持った弱虫の少年・タダシ。日本中の妖怪たちと力を合わせ、魔人・加藤保憲と戦うことに――! 愛と勇気の冒険ファンタジー!
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2005/7/23
- ISBN-104041690382
- ISBN-13978-4041690383
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商品の説明
著者について
●荒俣 宏:昭和22年東京生まれ。作家・博物学者。著書に『帝都物語』「シム・フースイ」シリーズなど。
登録情報
- 出版社 : 角川書店; 一般文庫版 (2005/7/23)
- 発売日 : 2005/7/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 448ページ
- ISBN-10 : 4041690382
- ISBN-13 : 978-4041690383
- Amazon 売れ筋ランキング: - 889,171位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年10月25日に日本でレビュー済み
地元が舞台でもあり、イメージがしやすく、身近に感じながら読めました。
さすが荒俣先生!妖怪の解釈や妖怪観など、うなずきながら読ませていただきました!映画よりもタダシ君が妖怪と親しく触れ合うシーンは、本当に心が温かくなりました。
加藤たちヨモツモノは、もしかしたら、人間たちの憎悪やドグマそのもので、「自分さえよければ他は死んでいてもいい、殺してもいい」
などという感情の集合なのではないでしょうか。今の人間が利益のため自然や目に見えないものに対する感謝と畏怖の心と引き換えに得た感情なのでは・・・と感じずにいられませんでした。
映画と違うのはラスト。本当に切なかった。
白い嘘とは----「自分を犠牲にしてでも守るもののためにつくもの」
さすが荒俣先生!妖怪の解釈や妖怪観など、うなずきながら読ませていただきました!映画よりもタダシ君が妖怪と親しく触れ合うシーンは、本当に心が温かくなりました。
加藤たちヨモツモノは、もしかしたら、人間たちの憎悪やドグマそのもので、「自分さえよければ他は死んでいてもいい、殺してもいい」
などという感情の集合なのではないでしょうか。今の人間が利益のため自然や目に見えないものに対する感謝と畏怖の心と引き換えに得た感情なのでは・・・と感じずにいられませんでした。
映画と違うのはラスト。本当に切なかった。
白い嘘とは----「自分を犠牲にしてでも守るもののためにつくもの」
2005年7月24日に日本でレビュー済み
稲生タダシ、平凡だった小学5年生が、ある神社の祭りで聖獣に見出され、ヨモツモノを祓う運命を背負う。妖怪族に会い、手を合わせ、危機に遭い、それはやがて東京での大戦争となる・・・。
各地の妖怪のユニークなこと、不思議な世界に引き込まれたタダシが解き明かしていく謎の数々、人間に迫害された妖怪の切なさが語られていて、読み応え充分です。
夏に映画が始まるので、これがどう表現されるのか、気になります。
各地の妖怪のユニークなこと、不思議な世界に引き込まれたタダシが解き明かしていく謎の数々、人間に迫害された妖怪の切なさが語られていて、読み応え充分です。
夏に映画が始まるので、これがどう表現されるのか、気になります。
2005年7月10日に日本でレビュー済み
私は昭和62年生まれ。そして、その年のベストセラー「帝都物語」に中学2年のときに出会い、そこで荒俣先生の魅力のとりことなった。私にとって荒俣氏の魅力は海よりも深く、映画化の話も知らなかった先月、高校の図書委員として図書館に入れる本を選んでいるときにタイトルと作者を見たのみで即購入させてしまった。フリガナが多用されていて内容もマニア臭はそれほどせず、そこが残念でもあるが、その分読みやすいと思われる。私は加藤保憲がまた復活するのではなかろうか、と期待している。