なぜグレゴールは虫になったのか。この本を初めて読んだ人はまず、その真相がひたすら気になるでしょう。それまでの過程がなく冒頭からいきなり虫になってますからね。
けれど、この物語が言いたいことはそんなこと(グレゴールが虫になった理由)はどうでも良いことなのかも。
グレゴールは長男なのかな。ザムザ家の大黒柱として、父親、母親をはじめとする家族に非常に頼りにされていた存在だったということが、読んでいけば理解できます。
虫になってしまった彼に対する、家族の態度や心境の変化。世の中の不条理さを表しているのかな。
そもそもグレゴール自身は、なぜ自分が虫になったのか全く不思議がってないですから。
変わってしまったのは、『変わってしまった彼』を取り囲む周りの人々だけ。
なんとも言い難い読了感ですが、大好きな一冊。
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変身 改版 (角川文庫 カ 2-4) 文庫 – 1968/11/1
平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは気がかりな夢からさめた或る朝、巨大な褐色の毒虫と変じた自分を発見する…。徹底的なリアリズムの手法によって、二〇世紀の人類の苦悩を象徴的に表現する。
- 本の長さ190ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1968/11/1
- ISBN-104042083013
- ISBN-13978-4042083016
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1968/11/1)
- 発売日 : 1968/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 190ページ
- ISBN-10 : 4042083013
- ISBN-13 : 978-4042083016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,707,858位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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イメージ付きのレビュー
5 星
【役に立つ、役に立たない】そんな些細な事に囚われてしまっている誰かへ
"ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気がついた。"1915年発刊にしてあまりにも有名な書き出しの本書は、日常から異常へ、ひしひしと【闇の奥から強烈に迫ってくる不条理さ】が堪らない。個人的には、読書会の課題本であったので久しぶりに再読したわけですが。最初に読んだ時は毒虫の不気味な描写や、後味の悪い救いがない結末から【終始にわたって暗い100ページ弱の短編小説】といった印象を受けた記憶があったのですが。今回は冒頭に毒虫に変身しながらも、さほど【その異常自体には慌てず】に『さあ、ベッドのなかでぐずついていたって、もう役に立たんぞ』と、仕事へとにかく出かけようとする社畜主人公の姿に、毎朝、多少体調が悪くても出社しなければ!(役に立たねば!)と通勤列車に駆け込む自分を重ねて【ブラックユーモアを覚えて】失笑すらしてしまいました。加えて、著者の本に関しては、死後に友人のマックス・ブロートの『積極的な裏切り』により編集、発刊された長編『審判』や『城』も別に読みましたが、比較すると生前に発刊された本書は、おなじく不条理な内容とは言え【ゆるぎない緊密さ、洗練された完成度】はやはり違いを感じさせ見事だとあらためて感じました。【役に立つ、役に立たない】そんな些細な事に囚われてしまっている誰かへ、あるいは実存主義、サルトルやカミュにも影響を与えた【20世紀における重要作家として】代表作を探す誰かの最初の一冊にオススメ。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2019年10月20日に日本でレビュー済み
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人生3度目の挑戦ででようやく読み通すことができました。しかしながら、なかなか味わうところまではいきません。消化して楽しむためにはさらなる努力が必要かも。深い作品です。本は、本体だけでなく解説なども充実していて、よく構成されていると思います。
2020年11月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全部読みましたが、全体のストーリーとしては、あんまり面白くなかったです。
何が主人公に起きているのか、
何が起きているのか、
そういった表現の仕方が独特な所は、面白く感じました。
何が主人公に起きているのか、
何が起きているのか、
そういった表現の仕方が独特な所は、面白く感じました。
2021年4月1日に日本でレビュー済み
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中1の息子がカフカにはまって夢中で読んでいます
2020年10月3日に日本でレビュー済み
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自分が変わったんじゃなくて、周りの反応が変わったんだ
2018年1月24日に日本でレビュー済み
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想像していたよりも話が単調で途中で飽きてきてしまった。いちを最後まで読みましたが、さらなる展開を期待していたので少し期待外れかな。
2019年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
河合隼雄さんの「こころの読書教室」より、
おススメの本!と言う事で読んでみた。河合さんの解説の後に読むと、とらえ方がチョット変わる!
おススメの本!と言う事で読んでみた。河合さんの解説の後に読むと、とらえ方がチョット変わる!