個人的に『グレート・ギャツビー』よりも『夜はやさし』が好きなのですが、
この作品は完成していたら、
どちらかというと『夜はやさし』のような読後感になっていたのではないかとひそかに推測しています。
それだけにとても残念です。
ただ、未完の作品とはいえ、なかなか素敵です。
フィッツジェラルドの完成作を優れた映画とたとえるなら、
この未完の作品は一枚の優れた写真のような感じです。
私は未完の作品を読もうと思うほど作者のファンではなかったのですが、
読んでみて良かったと思いました。
そして、付録の創作ノートが予想以上に良かったです。
フィッツジェラルドの思考をたどることができるというのは、
貴重なことだと思います。
どのように作品をより深く豊かにしていこうと思っていたのかがよくわかります。
フィッツジェラルドの描く物語の優しさや悲しみのようなものの源泉を感じることができました。
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ラスト・タイクーン (角川文庫 リバイバル・コレクション K 53) 文庫 – 1977/9/1
- 本の長さ291ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1977/9/1
- ISBN-104042155057
- ISBN-13978-4042155058
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1977/9/1)
- 発売日 : 1977/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 291ページ
- ISBN-10 : 4042155057
- ISBN-13 : 978-4042155058
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,746,747位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2015年11月25日に日本でレビュー済み
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2019年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
半世紀前のハリウッドの活気と、時代を忍ばせる作品です。ストーリーテラーの在り様が読み手を
納得させる。
納得させる。
2018年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人物像が眼に浮かぶ、エンタメ界の魅力的な権力者の話でした。独特の言い回しや登場人物の自由な動きに、何度か読み返してしまうところはグレートギャツビーと共通した世界観だと感じます。
少し長いように感じましたが、また数年後読んでみたいと思わせてくれる本でした。
少し長いように感じましたが、また数年後読んでみたいと思わせてくれる本でした。
2012年5月1日に日本でレビュー済み
序盤に出てくる飛行機とか老俳優とかはその後には出てこないし、語り手セシリアの視点も途中でずれてくるというか、作者がときたま顔を覗かせているように感じるのはやっぱり未完の遺作だからなのかなあ、と初めて読んだときにはちょっと驚いた。
それでも、それらは作品において重要なモチーフであって、後にどういう役割を果たす(予定だった)のかが末尾のノートに具体的に書かれている。作家が物語をどうやって紡ごうと考えていたのかを、不完全ながらでも辿ることができるのは興味深い。
『グレート・ギャツビー』を引き合いに出すまでもなく、著者の調子がいいときにいかに素晴らしい文章を書くか知っている者は、これが完成していたらどんなによかったろう、と思わずにはいられないだろう。よく練られた構成、主題の対比、語り手の視点、そして自身はついに最後まで映画界から「他人」であり続けたヒロイン……しかし、ここで未完に終わってしまうところもまた「フィッツジェラルドらしい」と言えないこともないのではないかというのは、あくまで私の感想です。
それでも、それらは作品において重要なモチーフであって、後にどういう役割を果たす(予定だった)のかが末尾のノートに具体的に書かれている。作家が物語をどうやって紡ごうと考えていたのかを、不完全ながらでも辿ることができるのは興味深い。
『グレート・ギャツビー』を引き合いに出すまでもなく、著者の調子がいいときにいかに素晴らしい文章を書くか知っている者は、これが完成していたらどんなによかったろう、と思わずにはいられないだろう。よく練られた構成、主題の対比、語り手の視点、そして自身はついに最後まで映画界から「他人」であり続けたヒロイン……しかし、ここで未完に終わってしまうところもまた「フィッツジェラルドらしい」と言えないこともないのではないかというのは、あくまで私の感想です。
2008年11月25日に日本でレビュー済み
もし、本書が完成版だったら、☆をもっとつけていたと思う。フランシス・スコット・フィッツジェラルドという、アメリカ文芸界の中の悲しき存在、としての遺作なのだから。実際、読み進めて、「なんでこんなところで切れてしまっているんだ?」と感じてしまうくらい「もったいない」。「夜はやさし」には私はあまり感心しなかった。「我が失われし町」に代表される短編のほうがずっと出来がいいから。話を戻そう。映画の脚本も書いていたフィッツジェラルドが、もっと長生きして本書を完成させ、映画もヒットしていたら、米国の歴史は一変してしまっていたのではないだろうか、と思ってしまうほど、惜しいところで本作は未完状態。がっかりだ。
でも、健在だったころのフィッツジェラルドを知っていて、未読で興味があったら読んでみてください。読んでみて、未完状態の小説に、フィッツジェラルドがどんな思いを馳せていたか、考えてみるのもいいですよ。
でも、健在だったころのフィッツジェラルドを知っていて、未読で興味があったら読んでみてください。読んでみて、未完状態の小説に、フィッツジェラルドがどんな思いを馳せていたか、考えてみるのもいいですよ。