初めて読んだ島田雅彦。
14歳の主人公がつづる日記形式で物語りは進んでいく。
非常に良い作品だった。
島田雅彦、もっと読んでみよう。
14歳の男子はみんなこの小説みたいなことを考えて、悩んで、遊んで、恋をして、勉強して、そしてまた、やっぱり悩む。
「学校も社会も、僕たちが自殺したくなるように作られているのだ。だから、あしたぶっ壊すしかない。でも、なかなかあしたが来ない。」
「戦後、日本はアメリカの研究をして、経済成長をした。戦争を放棄して得をしたんだ。戦争はよその国にやらせておくのが一番だ。
ぼくたちは戦争をする代わりに恋愛をしていればいいってことかな。」
こんなエネルギーに満ち満ちた、あの頃の僕ら。
今の僕らは?
あの時に持っていなかったものを得た代わりに、あの頃の大切な何か、何か大きなエネルギーを失っていないか?
「君が壊れてしまう前に」、この本を手に取ろう。まだ、遅くない。

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君が壊れてしまう前に (角川文庫 し 26-1) 文庫 – 2001/2/1
島田 雅彦
(著)
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かつて14歳だったあなたへ。いま14歳の君に。
ぼくのまわりは敵だらけだ。でもそんなぼくに謎の教師が教えてくれた、世界とうまく戦うコツを??。
ぼくのまわりは敵だらけだ。でもそんなぼくに謎の教師が教えてくれた、世界とうまく戦うコツを??。
- 本の長さ327ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2001/2/1
- ISBN-104043562012
- ISBN-13978-4043562015
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2001/2/1)
- 発売日 : 2001/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 327ページ
- ISBN-10 : 4043562012
- ISBN-13 : 978-4043562015
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,461,469位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1961年、東京都生れ。東京外国語大学ロシア語学科卒。
1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』を発表し注目される。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞を受賞。著書は『天国が降ってくる』『僕は模造人間』『彗星の住人』『美しい魂』『エトロフの恋』『フランシスコ・X』『佳人の奇遇』『徒然王子』等多数。2010年6月には最新刊『悪貨』も発売になった。
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
14グローバルレーティング
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評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
上位レビュー、対象国: 日本
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- 2007年9月22日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2009年9月29日に日本でレビュー済み『僕は模造人間』『天国が降ってくる』の系譜にあるこの作品。
これらの本に中学生時代に出合っていたら、
いろんな意味で救われただろうと、思ってしまう。
こういった青二才小説こそが、国語の教科書に載るべきであろう。
近ごろの島田作品は、青二才の臭いがない。
ぜひ、このころのリビドーとルサンチマンを混ぜ合わせて
化学反応をさせたような
勢いのある作品を再び書いていただきたいものである。
- 2010年5月1日に日本でレビュー済みAmazonで購入うーん、いい作品だったと思います。
タイトルや角川文庫の表紙からシリアスなイメージをもっていたのですが、結構笑えて楽しく読ませていただきました。
文の作り的にも読みやすく、中に入りやすいものだったと思います。
衝撃的な小説という先入観があると、読んだ後記憶に残りづらい内容だとは思いますが、読んで損はないかな、と思います。
- 2013年8月25日に日本でレビュー済み中学生が書いた日記一年分形式の小説になります。要は、いつの時代の中学生も変わらないんだぜ、といいたいんでしょうが、この本て、中学生が読んで面白いんでしょうかね?
あえて、言うなら、おっさんが中学時代を思い出して、ノスタルジーに浸る本でしょうか。
まあ、この本にある回数以上のオナニーに挑戦してみるのも面白いかもしれませんが。くれぐれも壊れないように……、(笑)
- 2010年5月15日に日本でレビュー済みあるいは島田雅彦版「69」。
ノルウェイの森よりも青臭くて69よりも理知的。
しかし両作品に匹敵する青春小説。もっと評価されていいと思う。
これを読んでゴールドベルグ変奏曲が聴きたくなった。
- 2014年9月4日に日本でレビュー済みなかなか良いタイトルであり、「学校や会社は君を自殺したくさせる場だ」って名言がふくまれてるというウワサを聞き購入したが、
同時に購入したのが超弩級、500メガトンの村上春樹翻訳「心臓を貫かれて」だったため、
オナラより軽く感じた。
あ、ちゃうわ、580メガトンや。←どうでもええねん!!!!!!!!
中学生の日記形式で思春期特有の日常を描くって趣旨は良いのだがイカンセン島田さんに余裕がありすぎるためか緊張感も自殺願望もなくナニヨリモ仲間がたくさんいてガールフレンドも複数いて特に悩みもない、なんだこれって感じ。
千原ジュニアさんの「14才」にボロ負けしてますがなって感じだった。
まあ、島田さんは「模造人間」あたりがピークだったのかも知れない。小説家としては。
つか、けっきょく売り上げもオモロさも巧さも村上春樹少年の一人勝ち状況なのだから、少年春樹を読むのでなければ、、、スティーブンキングくらいしか読むもんないわな。。
そんなことよりモウスグ妖怪ウォッチが全クリできそうで嬉しいキュン死にハート
- 2007年2月26日に日本でレビュー済み解説の豊崎氏は「露悪的なくらいオナニーほか性的記述が多い」ということを強調しているが、そんなもの特筆すべきことではない。この頃は妄想と性欲の時代といっても過言ではない。オナニー記述を廃したらそれは不自然なほどの欠如となる。しつこいくらい繰り返すのだって当たり前。だってさそんなことしか考えていないんだから。本書には思春期のすべてが網羅されている。いちばん印象的なのは五月の死である。僕は五月に夢中になっていたが、性的で健康なエミコに気持ちがうつる。そして五月の病気と孤独がすすむにつれ罪悪を感じて優しさとはいえない気遣いをする。若さゆえの罪のない軽薄さ。彼女の死によってそれはさらに複雑な感情になる。ひとつ言えるのは島田雅彦という大作家と自分が14歳という時点ではあまりにも近しいこと。いつどこで違ったのか…。
- 2005年10月1日に日本でレビュー済み島田雅彦の中で一番気に入っているわけだが。
ここには14歳のリアルの一端がある。
恋をして喧嘩をして、自殺して、その時々で僕は悩むし、葛藤もする。だけれど、留まることを知らない青春の波にそれらはあっという間に押し流される。
というか、押し流さざるをえない。そんなことよりももっと楽しいことがあるし、そんなことよりももっと悲しむべきことがあるから。
冷たいかもしれないし、寂しいかもしれない。
だけど、そこに確かに青春はあった。