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グランド・ミステリー 下 (角川文庫 お 38-2) 文庫 – 2001/4/1
奥泉 光
(著)
戦記・推理・恋愛、さらに…。日本が生んだジャンル・ミックス小説の大傑作。
真珠湾攻撃のただ中で起きた海軍大尉の怪死。その謎に端を発する空前絶後の一代ミステリ・ロマン。小説のあらゆる可能性と魅力を極限まで追求した世紀の大作。
真珠湾攻撃のただ中で起きた海軍大尉の怪死。その謎に端を発する空前絶後の一代ミステリ・ロマン。小説のあらゆる可能性と魅力を極限まで追求した世紀の大作。
- 本の長さ460ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2001/4/1
- ISBN-104043578024
- ISBN-13978-4043578023
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2001/4/1)
- 発売日 : 2001/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 460ページ
- ISBN-10 : 4043578024
- ISBN-13 : 978-4043578023
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,118,722位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956(昭和31)年山形県生れ。
1986年「地の鳥 天の魚群」でデビュー。1990年の「その言葉を」が注目を集め、以後1993年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、瞠目反・文学賞、1994年『石の来歴』で芥川賞を受賞。主な小説に、『葦と百合』『バナールな現象』『グランド・ミステリー』など。エッセイ集に『虚構まみれ』、共訳書に『古代ユダヤ社会史』がある。
カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
3グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
活字がビッシリ詰まった超大作だが、意外なくらい読みやすく、さまざまなジャンルを詰め込んだ面白さを十分堪能する事が出来た。解説のように何度も読み返す気力は私にはないが、十分その価値はあると思われる重層的な作りで、感心仕切り。
登場人物が二度の生を生きると言うSF的仕掛けで、虚実が見えなくなる迷宮のようなこの大作だが、最後を締め括ったヒロインのエピソードが素晴らしく味が良い。残酷な運命に翻弄される人々の中、彼女が最後に残された希望の灯火だったのだ。戦争の時代をしなやかに強く生き抜く彼女の姿に、現代日本の希望を重ねるのはうがちすぎだろうか。
登場人物が二度の生を生きると言うSF的仕掛けで、虚実が見えなくなる迷宮のようなこの大作だが、最後を締め括ったヒロインのエピソードが素晴らしく味が良い。残酷な運命に翻弄される人々の中、彼女が最後に残された希望の灯火だったのだ。戦争の時代をしなやかに強く生き抜く彼女の姿に、現代日本の希望を重ねるのはうがちすぎだろうか。
2006年11月29日に日本でレビュー済み
同作者の『葦と百合』に並ぶ大作であり、傑作でもある。
それらはともに、現代からは全く省みられることのなくなってしまった社会的理念が中心となっている。
片方は左翼的理念であり、片方は汎アジア主義(というか戦前戦中のイデオロギー)である。
そして、それらを過去の遺物と見なしてる我々にたいして、冗談じゃねえぞ、と。
何軽々しく超えたつもりになってるんだよ、忘れてんなよ、そんなに過去のことじゃないだろ?と。
直接こう描かれているわけではないが、これらの小説を読みながら響いてくるのは、そんな声なのである。
なんて書くと、カシコまって読まれてしまいそうで、とにかく先ずは読まれることを目指す作者の意図に反するかも。
だから言っておくと、そんな重いメッセージなど気にせずとも充分楽しめます。
ストーリーの運び方には定評のある作者だし、たんに恋愛小説としてこの小説を非常に楽しんだ友人もいるし。
何よりストーリーの面白さがあるからこそ、メッセージも入ってくるわけであって。
けれどもやはり、この小説のもつ、われわれへの批判、現代日本への違和・異議、そういう部分こそが、この小説を一歩抜きん出たものにしている事だけは最後に言っておきたい。
それらはともに、現代からは全く省みられることのなくなってしまった社会的理念が中心となっている。
片方は左翼的理念であり、片方は汎アジア主義(というか戦前戦中のイデオロギー)である。
そして、それらを過去の遺物と見なしてる我々にたいして、冗談じゃねえぞ、と。
何軽々しく超えたつもりになってるんだよ、忘れてんなよ、そんなに過去のことじゃないだろ?と。
直接こう描かれているわけではないが、これらの小説を読みながら響いてくるのは、そんな声なのである。
なんて書くと、カシコまって読まれてしまいそうで、とにかく先ずは読まれることを目指す作者の意図に反するかも。
だから言っておくと、そんな重いメッセージなど気にせずとも充分楽しめます。
ストーリーの運び方には定評のある作者だし、たんに恋愛小説としてこの小説を非常に楽しんだ友人もいるし。
何よりストーリーの面白さがあるからこそ、メッセージも入ってくるわけであって。
けれどもやはり、この小説のもつ、われわれへの批判、現代日本への違和・異議、そういう部分こそが、この小説を一歩抜きん出たものにしている事だけは最後に言っておきたい。