スポーツミステリー小説は以外と少ないです。自分が読んだ本は、東野圭吾氏の『鳥人計画』とこの『ジェシカが駆け抜けた七年間について』の二冊だけです。
果たして、どのようにスポーツとミステリーを融合させて、どのような事件が発生し、どのように問題を解決していくのか、読む前は興味津々でした。
題材は陸上競技でマラソンです。しかし、残業ながら、マラソンシーンはほとんどありません。どのようなトレーニング方法をしているのか?はらはらどきどきのマラソン大会のデッドシーンは?どういうふうにマラソンで大成していくのか?また、その後の挫折は?マラソンをテーマとしているのに、マラソンを介しての詳細な内容が描かれていないんです。何だか、読者が望んでいる肝心なものが抜け落ちている感じでした。スポーツミステリーとは程遠い内容でした。
また、事件の真相も首を捻るような不思議な内容でした。物足りなさが残る作品です。
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ジェシカが駆け抜けた七年間について (角川文庫) 文庫 – 2008/10/25
歌野 晶午
(著)
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ミステリ界の異才が放つ、驚天動地の長編ミステリ!
カントクに選手生命を台無しにされたと、失意のうちに自殺したマラソンランナーのアユミ。同じクラブ・チームのジェシカは自分のことのように胸を痛めて泣いた。それから七年後。新たな事件が起こり……。
カントクに選手生命を台無しにされたと、失意のうちに自殺したマラソンランナーのアユミ。同じクラブ・チームのジェシカは自分のことのように胸を痛めて泣いた。それから七年後。新たな事件が起こり……。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2008/10/25
- ISBN-104043595050
- ISBN-13978-4043595051
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商品の説明
著者について
●歌野 晶午:1961年千葉県生まれ。東京農工大学卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2003年刊行の『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」の1位に選ばれ、また日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞を受賞し、ベストセラーとなった。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2008/10/25)
- 発売日 : 2008/10/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4043595050
- ISBN-13 : 978-4043595051
- Amazon 売れ筋ランキング: - 864,745位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 12,821位角川文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月19日に日本でレビュー済み
本書はマラソンを舞台にしたミステリなのだが、トリック面からみてもスポーツ物としてみても、
動機に関して以外マラソンである意味は特に無い
女二人が部屋で話してあとは事件が起こって終わりだ
近藤史恵のサクリファイスのようなスポーツ物としての熱さなんかは期待しない方がいいだろう
そもそも丑の刻参りとか、いつの時代の話だよと思わず突っ込みたくなってしまう
良くも悪くもどこかでその知識を手に入れたので適当に使ったというだけの作品で、ただそれだけ
どの方面から見ても平凡な一冊
動機に関して以外マラソンである意味は特に無い
女二人が部屋で話してあとは事件が起こって終わりだ
近藤史恵のサクリファイスのようなスポーツ物としての熱さなんかは期待しない方がいいだろう
そもそも丑の刻参りとか、いつの時代の話だよと思わず突っ込みたくなってしまう
良くも悪くもどこかでその知識を手に入れたので適当に使ったというだけの作品で、ただそれだけ
どの方面から見ても平凡な一冊
2011年5月14日に日本でレビュー済み
2004年に原書房から出た単行本の文庫化。
女子長距離走という、ミステリでは異色の世界を取り上げた長編。
小ネタをいくつか集めて一冊にしたという感じの内容で、それぞれのトリック/仕掛けはなかなのもの。驚かされる。しかし、全体としてはまとまりがなく、殺人事件の真相が明かされても、「だから、なんなのさ?」と思ってしまう。
とはいえ、ストーリーとしてはおもしろい。ぐいぐい引っ張られて一気に読んでしまった。
女子長距離走という、ミステリでは異色の世界を取り上げた長編。
小ネタをいくつか集めて一冊にしたという感じの内容で、それぞれのトリック/仕掛けはなかなのもの。驚かされる。しかし、全体としてはまとまりがなく、殺人事件の真相が明かされても、「だから、なんなのさ?」と思ってしまう。
とはいえ、ストーリーとしてはおもしろい。ぐいぐい引っ張られて一気に読んでしまった。
2010年1月10日に日本でレビュー済み
小説の中にはとりたてて謎は無く、読者の中にだけ謎がある、というスタイル。
「それがどうした」的な最後の種明かしでしたが、
全編とおして軽いタッチ(無駄なプロットがなくスリム)だったので苦笑いですみました。
著者の名作「葉桜の季節に君を想うということ」が強烈に印象に残っており、だまされまいと
身構えたせいか大体からくりが読めてしまったのは残念でした。
次回はもっと読者を裏切ってほしいと思います。
「それがどうした」的な最後の種明かしでしたが、
全編とおして軽いタッチ(無駄なプロットがなくスリム)だったので苦笑いですみました。
著者の名作「葉桜の季節に君を想うということ」が強烈に印象に残っており、だまされまいと
身構えたせいか大体からくりが読めてしまったのは残念でした。
次回はもっと読者を裏切ってほしいと思います。
2011年9月7日に日本でレビュー済み
葉桜〜と同じく意外な結末系ではありますが、メイントリックは一個なので、いくら考えても理解に苦しむということは多分ありません。なのでこの手のミステリ初心者にはお勧めの作品です。物語の舞台が海外の陸上クラブという変わった設定ですが、特に難しい専門用語の羅列とかもないので、ガチガチのお堅い本格推理物が苦手な方にも読みやすいと思います。
2010年1月8日に日本でレビュー済み
合法ドーピングを背景にした殺人事件。
事件自体は動機も手口もいたってあっさりしている。
が、歌野昌午ならではの仕掛けがしてあり、捜査陣で
はなく読者を引っ掛けるように作られている。
けれど、小説としてどうなのよっていうと、登場人物
どうしの会話やアスリートのルーティングの繰り返し
描写などでイラっと来る部分がある。
長い時間をかけて短編を読んだような読後感と、これ
だけの仕掛けをしておいて、ネタばらしが『そんなの
知らね〜よ〜』って言う類のものだったのでがっかり
感が強かった。
事件自体は動機も手口もいたってあっさりしている。
が、歌野昌午ならではの仕掛けがしてあり、捜査陣で
はなく読者を引っ掛けるように作られている。
けれど、小説としてどうなのよっていうと、登場人物
どうしの会話やアスリートのルーティングの繰り返し
描写などでイラっと来る部分がある。
長い時間をかけて短編を読んだような読後感と、これ
だけの仕掛けをしておいて、ネタばらしが『そんなの
知らね〜よ〜』って言う類のものだったのでがっかり
感が強かった。
2005年1月26日に日本でレビュー済み
正直、歌野さんの作品レベルとしては普通。あっと驚く仕掛けのあった「葉桜・・・」の次ぎに出た本と言う事で、期待し過ぎの感もあるにはありましたが、う~ん、やっぱり物足りないですね。
序盤から中盤にかけては、ミステリアスな雰囲気でいつも通り期待させてくれるのですが、だんだんファンなら、オチがある程度見えてきてしまい、またラストもファンの期待通りの終わり方。あっと驚くのですが、正直目新しさが欠けています。1冊ごとに用意される歌野さんのビックリ箱のような面白さがこの本はやや弱いと言った感じがしますね。
序盤から中盤にかけては、ミステリアスな雰囲気でいつも通り期待させてくれるのですが、だんだんファンなら、オチがある程度見えてきてしまい、またラストもファンの期待通りの終わり方。あっと驚くのですが、正直目新しさが欠けています。1冊ごとに用意される歌野さんのビックリ箱のような面白さがこの本はやや弱いと言った感じがしますね。
2004年2月17日に日本でレビュー済み
「葉桜の季節に君を想うということ」で一躍メジャーとなった歌野さんの最新書き下ろし作ですね。多くの読者は「葉桜~」で初めて著者に触れて消化不良感に苛まれ、再挑戦ということで本作を手にとられることと思う。前代表作の「世界の終り、あるいは始まり」から著者に触れているファンの読後感としては、「今度はこう来たか!やられた!」というよりも、「またこれか!」という印象が強いですね。ミステリーの出来てしてはマズマズで十分それなりに楽しめるし、読後ただちに要所要所を読み返してみたくはなるのですが・・(エチオピアに造詣のある読者を除く)。著者には、次作では是非「新しい路線」を開拓していただきたいと思いますね。