ある大手出版社の狭き門をくぐって入社した主人公が配属されたのは「受付係」でした。そこで開陳される「プロの受付」の世界は、静かな驚きに満ちたものでした。おそるおそる社会に足を踏み出したばかりの、利発だけどまだ幼さの残る主人公が、その初々しい目で発見してゆく世界が新鮮で素敵です。清々しい成長物語でもあります。
仕事で大きな会社に出入りするときなど、その受付係を見る目が、この本を読んでから大きく変わりました。
社会人になる若い友人/知人などへのプレゼントとしてばっちりで、何冊も買いました。復刊してほしいなぁ。
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いらっしゃいませ (角川文庫 な 38-4) 文庫 – 2006/3/1
夏石 鈴子
(著)
わたし、世直しOLになる!
短大を卒業後、念願の出版社に就職。でも、配属先は受付だった。全てが新しく刺激的だった新人の頃……。全ての新人に、就職活動中の学生に、そして、もう新人でなくなってしまった会社員に捧ぐ、《受付嬢小説》!
短大を卒業後、念願の出版社に就職。でも、配属先は受付だった。全てが新しく刺激的だった新人の頃……。全ての新人に、就職活動中の学生に、そして、もう新人でなくなってしまった会社員に捧ぐ、《受付嬢小説》!
- 本の長さ251ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2006/3/1
- ISBN-104043604041
- ISBN-13978-4043604043
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2006/3/1)
- 発売日 : 2006/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 251ページ
- ISBN-10 : 4043604041
- ISBN-13 : 978-4043604043
- Amazon 売れ筋ランキング: - 694,044位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年1月29日に日本でレビュー済み
この本は、短大を卒業した大手出版社に就職し、受付係として仕事を始め、社会人となっていくまでの姿を描いたものだ。野心があるわけでもなく、不真面目でもない、普通の女の子である登場人物たちが、出版社という野心家(「本」に対する熱い思いを持った人々)の集まりである大手出版社の「雑用」を担っているようすを非常に詳しく描いている。
とりたてて出世してやろうという野心もなく、仕事はすきだが、結婚したら多くは仕事をやめ(やめざるをえないのも含め)、フェミではないが何でもかんでも従順なわけでもないという、いわゆる一般職とか、今では派遣で大企業に勤めているような、この手の女の子たちの仕事の実像は、その数が多い割には描かれていなかったように思う。女性労働の研究世界に関しても然りである。モノの感じ方、仕事の仕方、ライフスタイルやファッションなども含め、大変よく描かれていて、おもしろくよんだ。
とりたてて出世してやろうという野心もなく、仕事はすきだが、結婚したら多くは仕事をやめ(やめざるをえないのも含め)、フェミではないが何でもかんでも従順なわけでもないという、いわゆる一般職とか、今では派遣で大企業に勤めているような、この手の女の子たちの仕事の実像は、その数が多い割には描かれていなかったように思う。女性労働の研究世界に関しても然りである。モノの感じ方、仕事の仕方、ライフスタイルやファッションなども含め、大変よく描かれていて、おもしろくよんだ。
2019年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「バイブを買いに」が強烈で、ただただ泣けたので、同じ夏石さんの本ということで購入。調べると、「バイブを買いに」は1998年、35歳の時の作品、「いらっしゃいませ」は2002年、39歳の時の作品なのですね。いずれも普遍的な題材なので、古さは感じなかった。本作は短大を出て出版社の受付として配置された主人公(作者自身の経歴と重なる)の日常を淡々と描いている。「バイブ~」では性と愛情を、本作では仕事を題材としているが、いずれもその先に目先のものだけではない「何か」を見出そうとする強い意志と知性を感じる。
2010年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は私が浪人をしていた年に生まれたのだ。
解説の白石一文氏と文藝春秋 同期入社。
著者に関しては、『新解さん』研究者(あるいは介護者)としての作品を読み、その感性の豊かさと生き物への愛の深さに感動してきた私である。
次は、夏石鈴子のオリジナルな作品を読むぞ!
かくして、この本に出会った。
こんなにも具体的に新入社員としての話しを聞かされると思わわず抱きしめたくなる。
「いらっさいませ」
を受付大先輩の木島さんから、教わる主人公。
「いらっしゃいませぇ」になってしまう。
私は、このとき、『20世紀少年』の映画のある場面を思い出した。
遠藤ケンジがコンビニの店長、失踪した姉の子カンナをおんぶしながら、コンビニ指導員から「いらっしゃいませ」の特訓を受けている場面。
「いらっしゃいませぇ」になってしまう。
出版社の受付。それを構成しているのは彼女も含めて四人のメンバーである。
女性の世界を知るには格好の作品。その一番末席を新人がうめる。
主人公みのりに夏石鈴子さんをダブらせてしまう。
娘たちの世界をかように身近に生々しく語ってくれる作品は初めて。
あれやこれやあり、新人時代は終わっていくのだ。
著者の感性、価値観をあらためて知ることになった。
すてきだ。
解説の白石一文氏と文藝春秋 同期入社。
著者に関しては、『新解さん』研究者(あるいは介護者)としての作品を読み、その感性の豊かさと生き物への愛の深さに感動してきた私である。
次は、夏石鈴子のオリジナルな作品を読むぞ!
かくして、この本に出会った。
こんなにも具体的に新入社員としての話しを聞かされると思わわず抱きしめたくなる。
「いらっさいませ」
を受付大先輩の木島さんから、教わる主人公。
「いらっしゃいませぇ」になってしまう。
私は、このとき、『20世紀少年』の映画のある場面を思い出した。
遠藤ケンジがコンビニの店長、失踪した姉の子カンナをおんぶしながら、コンビニ指導員から「いらっしゃいませ」の特訓を受けている場面。
「いらっしゃいませぇ」になってしまう。
出版社の受付。それを構成しているのは彼女も含めて四人のメンバーである。
女性の世界を知るには格好の作品。その一番末席を新人がうめる。
主人公みのりに夏石鈴子さんをダブらせてしまう。
娘たちの世界をかように身近に生々しく語ってくれる作品は初めて。
あれやこれやあり、新人時代は終わっていくのだ。
著者の感性、価値観をあらためて知ることになった。
すてきだ。
2007年3月20日に日本でレビュー済み
随分経ってしまったので、こんな感じだったかなあと思いました。私が、思い出しているのは、ただみんな回りの人が何も教えてくれなくて、責めるときとか、怒るときだけは、先輩顔で、なんか嫌な感じだった。そんなことは書いていなくて、ただ単調に時が流れていってでもその単調な仕事が単調でもやり続けていくのが仕事なんのだなあというのが結論で。最後のあとがきで4人しかいなかった同期の一人があの白石一文だったんだと妙に感心してしまいました。
2015年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても安く購入することができて、うれしいです。また、内容も、とても面白く、すっと読むことができました。また、夏石先生の本を読んでみたいと思います。
2013年3月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いやみがなく素直な文体で読んでて気持ちよい。作者の頭のよさを感じる。
2004年9月2日に日本でレビュー済み
ともかく、うまいです。
短大卒の鈴木みのりが、出版社に就職して受付に配属されて編集部に配属になるまでのお話。細かいネタに真実味と、どこか人とは違うセンスがある。変哲もない日常をこういう風に自分色で書けるなんて、作家ってこういう事を言うのだろうなと思う。
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