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前巷説百物語 (角川文庫) 文庫 – 2009/12/25
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江戸末期。双六売りの又市は損料屋「ゑんま屋」にひょんな事から流れ着く。この店、表はれっきとした物貸業、だが「損を埋める」裏の仕事も請け負っていた。若き又市が江戸に仕掛ける、百物語はじまりの物語。
- 本の長さ754ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2009/12/25
- 寸法10.5 x 2.7 x 15 cm
- ISBN-104043620071
- ISBN-13978-4043620074
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA; 一般文庫版 (2009/12/25)
- 発売日 : 2009/12/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 754ページ
- ISBN-10 : 4043620071
- ISBN-13 : 978-4043620074
- 寸法 : 10.5 x 2.7 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 48,161位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1963年生まれ。北海道小樽市出身。
日本推理作家協会 監事。世界妖怪協会・お化け友の会 代表代行。
1994年「姑獲鳥の夏」で衝撃的なデビューを飾る。1996年「魍魎の匣」で第49回日本推理作家協会賞長編部門、1997年「嗤う伊右衛門」で第25回泉鏡花賞、2003年「覘き小平次」で第16回山本周五郎賞、2004年「後巷説百物語」で第130回直木賞を受賞。2011年 「西巷説百物語」で第24回柴田錬三郎賞受賞。2016年 遠野文化賞受賞。2019年 埼玉文化賞受賞。2022年 「遠巷説百物語」で第56回吉川英治文学賞受賞。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
とにかく読めばわかる。後~の方も購入しました。読みます。
又一の若かりし頃のお話し。
なぜ、御行になったのか。
人死にをどうしても飲み込めないまだ青い又。
足掻く。足がく。あがく。
あちらを立てればこちらが立たず。
こちらを立てればあちらが立たず。
理不尽を理不尽として認めない。
だけれでも口先八丁でまだ、世の中をひっくり返せない又。
だが、そんな又だから、
裏にも表にもなりきれない、幽世と現世を行き来する又の
成長期を記した作品。
巷説百物語に始まり、「続」、「後」と続いて
終わったかに見えたが、今作を読むことで、
さらに又市が心に刻む闇と影を見れる。
否。
この物語を知らずして後の、巷説百物語は無い。
又が、一人。背負おう物はあまりに切ない。重い。
誰もが白黒つけられない物を彼一人で白黒つけようとする。
今までの巷説百物語を読んだ人には「あぁ、だから又市は・・・」
これから巷説百物語を読み人には「又市って奴ァよゥ・・・・・」
どちらにしろ、
本書をまず手にして読むが良いと思う。順番は関係ない。
初めて本書に手を出す人は、
この一冊で完結する物語とせず、この後の物語も必ず読み切って欲しい。
一人の。男の。御行が。世を謀る。
その真の意味を知って欲しい。
人の複雑な、簡単な気持ちでは落ちない気持ちの
落としどころが面白いです。
人が人を裁くのに「死」を望まない又市
仕置き人のように明快ではないけど、こんな終わり方
が現代でもあったら…って思う作品です。
また、利用したいと思います。
又市が御行姿になるまでのいきさつがわかります。
全3冊までは、又市の仕掛けのすごさだとか、又市本人の
世間の色々なことを超越して達観している感じがすごく
格好良かったですが、前巷説の中の又市は20過ぎくらいの
若者なんで、まだまだ駆け出しです。
周りの大人たちに「青臭い」「餓鬼」「ひよっこ」と言われ、
又市自身も初めて迎える局面に悩み、考え、怖れ、わめき、
そして結局自分の未熟さを痛感して終わるのです。
でも6話の中でだんだん彼が成長していくのがよくわかります。
なんといっても威勢が良い又さんが、本当に格好いいし、
ある意味瑞々しくて可愛らしいです。
これまでの3冊は百介さんが見たり感じたりしたことという
形式で書かれていたので、客観的に「又市がこうした」
「又市がこう思っているように見えた」みたいに、
又市の本当に気持ちは語られることのなかったですが、
これはダイレクトに気持ちが書かれていて、感情移入しやすいです。
そして、ラストが本当に素晴らしい。
御行姿になった又市、カッコ良すぎ!
前編までの本編での又市とは違い、「小股潜り」の通り名ににあった又市のストーリーでした。本編でちりばめられていた過去の出来事が明らかになってきます。
又市が、以下にできるだけ人を死なせず、あちらもこちらも立ててことを治める考えに至ったかが描かれています。
最期の「窮鼠」がlこのシリーズにおいてはにわたって一番押さえておきたいポイントにはなるのでしょうが、ちょっとラストが強引な気もしました。おもしろかったけど。
このシリーズほんと遅ればせの参加となりましたが、後一冊、西巷説百物語で終わりかと思うと寂しいですね。