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一瞬の光 (角川文庫) 文庫 – 2003/8/22
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期待の新鋭、衝撃のデビュー作、待望の文庫化!
38歳の若さで日本を代表する企業の人事課長に抜擢されたエリートサラリーマンと、暗い過去を背負う短大生。二人が出会って生まれた刹那的な非日常世界を描いた感動の物語。直木賞作家、鮮烈のデビュー作。
38歳の若さで日本を代表する企業の人事課長に抜擢されたエリートサラリーマンと、暗い過去を背負う短大生。二人が出会って生まれた刹那的な非日常世界を描いた感動の物語。直木賞作家、鮮烈のデビュー作。
- 本の長さ592ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2003/8/22
- ISBN-104043720017
- ISBN-13978-4043720019
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA; 一般文庫版 (2003/8/22)
- 発売日 : 2003/8/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 592ページ
- ISBN-10 : 4043720017
- ISBN-13 : 978-4043720019
- Amazon 売れ筋ランキング: - 85,875位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー
5 星
才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選ぶ?
『一瞬の光』(白石一文著、角川文庫)の著者、ストーリーテリングの魔術師である白石一文に騙されてはいけません。第1に、この作品は超エリート男性の自慢話だと騙されてはいけません。「『雲上人』だの『金時計』、『カミソリ』、『社長の懐刀』だのと揶揄されるようになって数年になる。殊に五年前に経営企画室に移り、昨年室長代理という異例中の異例とも言える抜擢を受けてからは、そうした声は社内中に鳴り響くようになってしまった。そしてこの四月、人事課長に就任し、周囲の目は一種凄味を帯びてきた感すらあった」。「私」こと橋田浩介(38歳)は、東大法学部卒後、日本最大にして世界有数の重工業メーカーに入社、15年が経過し、このように恵まれた状況で仕事に打ち込んでいます。しかも、妬ましいほど女性にもてるのです。「恭子と出会う以前の私は、世間並みからすれば女性の出入りの激しい方だったと思う。若い頃から女性には人気があった。当たり前と言えば当たり前で、学業も図抜けていてスポーツも万能だった。それに瑠衣にも言われたが『美形』だった」。第2に、この作品は超大企業における血みどろの派閥抗争が描かれた企業小説だと騙されてはいけません。第3に、この作品は真の愛とは何かを追求した恋愛小説だと騙されてはいけません。橋田は、数多くの女性と関係を持つが、重要な女性は3人に絞られます。1人目は、結婚直前までいきながら、橋田よりも不倫相手を選んで去っていった同僚の足立恭子(34歳)です。2人目は、橋田が仕える実力社長の義理の姪かつ財閥令嬢で才色兼備の藤山瑠衣(28歳)です。3人目は、肉親からの虐待に怯え、男を渡り歩く、危なっかしいこと極まりない別会社の新入社員の中平香折(19歳)です。「きっとそうだろう、と私は思う。瑠衣と共に歩けば長く静かな幸福が手にできただろう。互いに慰め、安らぐあたたかな家庭があったのだろう。だが、香折とのあいだには一瞬一瞬のかけがえのなさがあった。たとえ私にとって安らぎでなかったとしても、私の人生に豊かさを与えなかったとしても、香折と共にいるその瞬間瞬間に、私は生の実感を掴むことができる」。才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選びますか?この作品は、○○小説という範疇に単純には収まり切れない、恐るべきマグマを秘めていることを思い知らされました。
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
直木賞以降の作品も読みふけった末にこの作品を読み直した。熱量が圧倒的に違う。洗練されてはないかもしれないが、やっぱり私はこの頃の白石一文が好きだな。硬派で艶やかで青臭くもあり、自分がこの小説を初めて読んだ40前後の頃を思い出した。私にとってはかけがえのない作品です。
2022年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作家の値打ちの高評価に引かれて読んでみました。緻密な設定と書き込みは作者の意気込みを感じさせるもので、最後まで読ませる力のある作品です。しかし、主人公もその周囲も基本的に俗物ばかりで、交際相手の女性が男に都合の良いキャラ過ぎる。肝心の主人公と若い女性のつながりも不自然で納得できませんでした。作家の値打ちの評価もあまり信用できないなと思いました。むしろこういうのが通俗小説なのでは。
2022年6月16日に日本でレビュー済み
『一瞬の光』(白石一文著、角川文庫)の著者、ストーリーテリングの魔術師である白石一文に騙されてはいけません。
第1に、この作品は超エリート男性の自慢話だと騙されてはいけません。
「『雲上人』だの『金時計』、『カミソリ』、『社長の懐刀』だのと揶揄されるようになって数年になる。殊に五年前に経営企画室に移り、昨年室長代理という異例中の異例とも言える抜擢を受けてからは、そうした声は社内中に鳴り響くようになってしまった。そしてこの四月、人事課長に就任し、周囲の目は一種凄味を帯びてきた感すらあった」。「私」こと橋田浩介(38歳)は、東大法学部卒後、日本最大にして世界有数の重工業メーカーに入社、15年が経過し、このように恵まれた状況で仕事に打ち込んでいます。
しかも、妬ましいほど女性にもてるのです。「恭子と出会う以前の私は、世間並みからすれば女性の出入りの激しい方だったと思う。若い頃から女性には人気があった。当たり前と言えば当たり前で、学業も図抜けていてスポーツも万能だった。それに瑠衣にも言われたが『美形』だった」。
第2に、この作品は超大企業における血みどろの派閥抗争が描かれた企業小説だと騙されてはいけません。
第3に、この作品は真の愛とは何かを追求した恋愛小説だと騙されてはいけません。
橋田は、数多くの女性と関係を持つが、重要な女性は3人に絞られます。
1人目は、結婚直前までいきながら、橋田よりも不倫相手を選んで去っていった同僚の足立恭子(34歳)です。
2人目は、橋田が仕える実力社長の義理の姪かつ財閥令嬢で才色兼備の藤山瑠衣(28歳)です。
3人目は、肉親からの虐待に怯え、男を渡り歩く、危なっかしいこと極まりない別会社の新入社員の中平香折(19歳)です。
「きっとそうだろう、と私は思う。瑠衣と共に歩けば長く静かな幸福が手にできただろう。互いに慰め、安らぐあたたかな家庭があったのだろう。だが、香折とのあいだには一瞬一瞬のかけがえのなさがあった。たとえ私にとって安らぎでなかったとしても、私の人生に豊かさを与えなかったとしても、香折と共にいるその瞬間瞬間に、私は生の実感を掴むことができる」。
才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選びますか?
この作品は、○○小説という範疇に単純には収まり切れない、恐るべきマグマを秘めていることを思い知らされました。
第1に、この作品は超エリート男性の自慢話だと騙されてはいけません。
「『雲上人』だの『金時計』、『カミソリ』、『社長の懐刀』だのと揶揄されるようになって数年になる。殊に五年前に経営企画室に移り、昨年室長代理という異例中の異例とも言える抜擢を受けてからは、そうした声は社内中に鳴り響くようになってしまった。そしてこの四月、人事課長に就任し、周囲の目は一種凄味を帯びてきた感すらあった」。「私」こと橋田浩介(38歳)は、東大法学部卒後、日本最大にして世界有数の重工業メーカーに入社、15年が経過し、このように恵まれた状況で仕事に打ち込んでいます。
しかも、妬ましいほど女性にもてるのです。「恭子と出会う以前の私は、世間並みからすれば女性の出入りの激しい方だったと思う。若い頃から女性には人気があった。当たり前と言えば当たり前で、学業も図抜けていてスポーツも万能だった。それに瑠衣にも言われたが『美形』だった」。
第2に、この作品は超大企業における血みどろの派閥抗争が描かれた企業小説だと騙されてはいけません。
第3に、この作品は真の愛とは何かを追求した恋愛小説だと騙されてはいけません。
橋田は、数多くの女性と関係を持つが、重要な女性は3人に絞られます。
1人目は、結婚直前までいきながら、橋田よりも不倫相手を選んで去っていった同僚の足立恭子(34歳)です。
2人目は、橋田が仕える実力社長の義理の姪かつ財閥令嬢で才色兼備の藤山瑠衣(28歳)です。
3人目は、肉親からの虐待に怯え、男を渡り歩く、危なっかしいこと極まりない別会社の新入社員の中平香折(19歳)です。
「きっとそうだろう、と私は思う。瑠衣と共に歩けば長く静かな幸福が手にできただろう。互いに慰め、安らぐあたたかな家庭があったのだろう。だが、香折とのあいだには一瞬一瞬のかけがえのなさがあった。たとえ私にとって安らぎでなかったとしても、私の人生に豊かさを与えなかったとしても、香折と共にいるその瞬間瞬間に、私は生の実感を掴むことができる」。
才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選びますか?
この作品は、○○小説という範疇に単純には収まり切れない、恐るべきマグマを秘めていることを思い知らされました。
『一瞬の光』(白石一文著、角川文庫)の著者、ストーリーテリングの魔術師である白石一文に騙されてはいけません。
第1に、この作品は超エリート男性の自慢話だと騙されてはいけません。
「『雲上人』だの『金時計』、『カミソリ』、『社長の懐刀』だのと揶揄されるようになって数年になる。殊に五年前に経営企画室に移り、昨年室長代理という異例中の異例とも言える抜擢を受けてからは、そうした声は社内中に鳴り響くようになってしまった。そしてこの四月、人事課長に就任し、周囲の目は一種凄味を帯びてきた感すらあった」。「私」こと橋田浩介(38歳)は、東大法学部卒後、日本最大にして世界有数の重工業メーカーに入社、15年が経過し、このように恵まれた状況で仕事に打ち込んでいます。
しかも、妬ましいほど女性にもてるのです。「恭子と出会う以前の私は、世間並みからすれば女性の出入りの激しい方だったと思う。若い頃から女性には人気があった。当たり前と言えば当たり前で、学業も図抜けていてスポーツも万能だった。それに瑠衣にも言われたが『美形』だった」。
第2に、この作品は超大企業における血みどろの派閥抗争が描かれた企業小説だと騙されてはいけません。
第3に、この作品は真の愛とは何かを追求した恋愛小説だと騙されてはいけません。
橋田は、数多くの女性と関係を持つが、重要な女性は3人に絞られます。
1人目は、結婚直前までいきながら、橋田よりも不倫相手を選んで去っていった同僚の足立恭子(34歳)です。
2人目は、橋田が仕える実力社長の義理の姪かつ財閥令嬢で才色兼備の藤山瑠衣(28歳)です。
3人目は、肉親からの虐待に怯え、男を渡り歩く、危なっかしいこと極まりない別会社の新入社員の中平香折(19歳)です。
「きっとそうだろう、と私は思う。瑠衣と共に歩けば長く静かな幸福が手にできただろう。互いに慰め、安らぐあたたかな家庭があったのだろう。だが、香折とのあいだには一瞬一瞬のかけがえのなさがあった。たとえ私にとって安らぎでなかったとしても、私の人生に豊かさを与えなかったとしても、香折と共にいるその瞬間瞬間に、私は生の実感を掴むことができる」。
才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選びますか?
この作品は、○○小説という範疇に単純には収まり切れない、恐るべきマグマを秘めていることを思い知らされました。
第1に、この作品は超エリート男性の自慢話だと騙されてはいけません。
「『雲上人』だの『金時計』、『カミソリ』、『社長の懐刀』だのと揶揄されるようになって数年になる。殊に五年前に経営企画室に移り、昨年室長代理という異例中の異例とも言える抜擢を受けてからは、そうした声は社内中に鳴り響くようになってしまった。そしてこの四月、人事課長に就任し、周囲の目は一種凄味を帯びてきた感すらあった」。「私」こと橋田浩介(38歳)は、東大法学部卒後、日本最大にして世界有数の重工業メーカーに入社、15年が経過し、このように恵まれた状況で仕事に打ち込んでいます。
しかも、妬ましいほど女性にもてるのです。「恭子と出会う以前の私は、世間並みからすれば女性の出入りの激しい方だったと思う。若い頃から女性には人気があった。当たり前と言えば当たり前で、学業も図抜けていてスポーツも万能だった。それに瑠衣にも言われたが『美形』だった」。
第2に、この作品は超大企業における血みどろの派閥抗争が描かれた企業小説だと騙されてはいけません。
第3に、この作品は真の愛とは何かを追求した恋愛小説だと騙されてはいけません。
橋田は、数多くの女性と関係を持つが、重要な女性は3人に絞られます。
1人目は、結婚直前までいきながら、橋田よりも不倫相手を選んで去っていった同僚の足立恭子(34歳)です。
2人目は、橋田が仕える実力社長の義理の姪かつ財閥令嬢で才色兼備の藤山瑠衣(28歳)です。
3人目は、肉親からの虐待に怯え、男を渡り歩く、危なっかしいこと極まりない別会社の新入社員の中平香折(19歳)です。
「きっとそうだろう、と私は思う。瑠衣と共に歩けば長く静かな幸福が手にできただろう。互いに慰め、安らぐあたたかな家庭があったのだろう。だが、香折とのあいだには一瞬一瞬のかけがえのなさがあった。たとえ私にとって安らぎでなかったとしても、私の人生に豊かさを与えなかったとしても、香折と共にいるその瞬間瞬間に、私は生の実感を掴むことができる」。
才色兼備の財閥令嬢か、肉親からの虐待に脅え、男を渡り歩く新入社員か、あなたなら、どちらの女性を選びますか?
この作品は、○○小説という範疇に単純には収まり切れない、恐るべきマグマを秘めていることを思い知らされました。
このレビューの画像
2014年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読者の興味を惹き続ける様々な工夫が光る秀作です。
目まぐるしく意外な展開に翻弄される思いがしました。
エリート社員のバブリーな端緒から、社内抗争のドブの世界。
よくあるその手の小説かと思うと、だんだんとこの世の地獄が視界に現前してくる、
なかなかに巧みな構成だと思います。
特に主人公が孤独な若い女性に寄せる無償の関心、気配り、援助は、
無償である点、あるいは緊急性に由来する良心の行動という人間の不可避な根源的倫理、
古代から今日にまで至る哲学的主題に帰着するものでもあります。
ただ、精神疾患に関する過剰な警戒、偏見を助長する可能性が本作品中にはあります。
確かに幼児期からの虐待の問題、心的外傷、精神疾患に由来する自傷他害の可能性は
どの人間社会にもあります。
主人公橋本の取るべき行動は、最初のアパートの毀損、器物損壊、暴行の関知、
その段階での警察、或いは保健所への速やかな通報でことは済んだはずなのです。
もしもそれを為していたならば、今日の日本では当該患者さんの措置入院という行政的措置が為され、
かくの如き巨大な悲劇は避け得たはずなのです。
IQ190、東大法学部卒スーパーエリート、世なれたはずの38歳中年男の無知、無策、
彼がただ人助けはすれど無為のままにだらだらと危険を増大させ前途ある若き女性に悲劇をもたらす、
設定的にもちぐはぐではあります。
或いはそういう不条理さを感じさせる、その巨大な代償は、と作者は読者を誘いたかったのかもしれませんが。
が、その点を差し引いても人間の闇を照らし出す重く深い作品です。
目まぐるしく意外な展開に翻弄される思いがしました。
エリート社員のバブリーな端緒から、社内抗争のドブの世界。
よくあるその手の小説かと思うと、だんだんとこの世の地獄が視界に現前してくる、
なかなかに巧みな構成だと思います。
特に主人公が孤独な若い女性に寄せる無償の関心、気配り、援助は、
無償である点、あるいは緊急性に由来する良心の行動という人間の不可避な根源的倫理、
古代から今日にまで至る哲学的主題に帰着するものでもあります。
ただ、精神疾患に関する過剰な警戒、偏見を助長する可能性が本作品中にはあります。
確かに幼児期からの虐待の問題、心的外傷、精神疾患に由来する自傷他害の可能性は
どの人間社会にもあります。
主人公橋本の取るべき行動は、最初のアパートの毀損、器物損壊、暴行の関知、
その段階での警察、或いは保健所への速やかな通報でことは済んだはずなのです。
もしもそれを為していたならば、今日の日本では当該患者さんの措置入院という行政的措置が為され、
かくの如き巨大な悲劇は避け得たはずなのです。
IQ190、東大法学部卒スーパーエリート、世なれたはずの38歳中年男の無知、無策、
彼がただ人助けはすれど無為のままにだらだらと危険を増大させ前途ある若き女性に悲劇をもたらす、
設定的にもちぐはぐではあります。
或いはそういう不条理さを感じさせる、その巨大な代償は、と作者は読者を誘いたかったのかもしれませんが。
が、その点を差し引いても人間の闇を照らし出す重く深い作品です。
2015年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほかならぬ人へ
があまりよくなかったので
購入していたもののしばらく放置。
でも読み始めたら、今年いちばんでした!!
内容さることながら
著者の並々ならぬ想いが感じられて
満たされる感じ。おすすめです!
があまりよくなかったので
購入していたもののしばらく放置。
でも読み始めたら、今年いちばんでした!!
内容さることながら
著者の並々ならぬ想いが感じられて
満たされる感じ。おすすめです!
2019年1月21日に日本でレビュー済み
面白かったです、一気に読めました。でもねぇ、主人公がメンヘラの香折になんでここまで感情移入するのかがどうしてもわからない。無償の愛とか救いとか、著者の言いたいことはわかります。でもどうしても不自然に思えました。私は璃衣のほうが断然いいな(笑)
2021年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
退屈ではなかったけれど、モヤモヤして終わってしまった感じでした。
しかもちょっと違和感がある。
主人公が惹かれてしまう女性、20歳の香折ちゃんは重度のメンヘラ。
現実世界では、あんなメンヘラで受け身な姿勢では普通他者から真剣に愛されないし、誰も助けない。
そういう意味で、この物語の世界と現実との乖離もかなり感じた。
ヒロインには、もう少し自分の境遇、精神疾患に前向きに立ち向き合う姿勢がほしかった。
しかもちょっと違和感がある。
主人公が惹かれてしまう女性、20歳の香折ちゃんは重度のメンヘラ。
現実世界では、あんなメンヘラで受け身な姿勢では普通他者から真剣に愛されないし、誰も助けない。
そういう意味で、この物語の世界と現実との乖離もかなり感じた。
ヒロインには、もう少し自分の境遇、精神疾患に前向きに立ち向き合う姿勢がほしかった。