私たちが、例えば"源氏物語"で抱いた雅な王朝貴族のイメージを見事に覆し、後の鎌倉時代に繋がる人間の本能というか暴力性に焦点を当てた佳作であると思います。
栄養も悪く生活も厳しくストレスが溜まっていたと思うんですが、こんな真実は知っていて損をしないと思います。知人にも知らせましたが、是非読むべき一冊です。
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殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫 I 107-1) 文庫 – 2008/11/25
繁田 信一
(著)
宮中での取っ組み合いの喧嘩、従者の殴殺。果ては邸宅建設のために平安京を破壊するなど、優雅な王朝時代のはずが、貴族たちはやりたい放題の暴れぶり。当時の記録をもとに貴族たちの意外な素顔を探り出した意欲作。
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社角川学芸出版
- 発売日2008/11/25
- ISBN-10404409201X
- ISBN-13978-4044092016
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商品の説明
著者について
1968年東京都生まれ。神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、同大学外国語学部非常勤講師。博士(歴史民俗資料学)。著書に『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『呪いの都 平安京』(吉川弘文館)、『陰陽師 安倍晴明と蘆屋道満』(中央公論新社)、『天皇たちの孤独
登録情報
- 出版社 : 角川学芸出版 (2008/11/25)
- 発売日 : 2008/11/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 294ページ
- ISBN-10 : 404409201X
- ISBN-13 : 978-4044092016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 768,197位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2022年6月30日に日本でレビュー済み
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古文・日本史の授業では決して習うことのない、一部のリアルな貴族像を理解するのに役立つ。
考えてみればあたり前で、今も昔も輩(やから)はいるわけで、当然貴族にも関わっちゃダメな人はおり
そいつが中途半端に権力持ってるもんだからタチが悪い
古文の授業でもみやびな話かあくびが出そうな積極くさい話しか出てこないが
この本で取り扱われているような話を取り扱えば「ご先祖様もやんちゃだったんだなぁ~」と共感でき
少しは授業が楽しくなる(はず)
考えてみればあたり前で、今も昔も輩(やから)はいるわけで、当然貴族にも関わっちゃダメな人はおり
そいつが中途半端に権力持ってるもんだからタチが悪い
古文の授業でもみやびな話かあくびが出そうな積極くさい話しか出てこないが
この本で取り扱われているような話を取り扱えば「ご先祖様もやんちゃだったんだなぁ~」と共感でき
少しは授業が楽しくなる(はず)
2024年2月21日に日本でレビュー済み
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平安時代は穢れの思想から、少なくとも都では死刑は執行されなかったといいます。死刑が究極の暴力の形態であるならば、平安貴族は一般に暴力をその程度によらず忌避するものとの先入観がありました。しかし、本書により、それは私の勘違いであるとわかりました。本書は、嫋やかなイメージしかない平安貴族のギラギラした人間臭さに触れることが出来る、奇書であると思います。
2019年1月5日に日本でレビュー済み
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●本書の内容
平安中期の公卿・藤原実資の日記『小右記』が信頼性の高い史料であるとし、主にこれの記述を題材に、当時の貴族たちがけっこう粗暴であった実態を示す。
●しっくりしない点(1)
10ほどの章立てで「事件」を取り上げるが、年代順ではない。どういう意図の順番かはよくわからない。例えば道長は複数の章にわたり登場するが、若返ったり年取ったり。読者がアタマの中で整理できればそれで済む話、ではあるが。
●しっくりしない点(2)
史料『小右記』が信頼できるのだとしても本書では、一つの「かもしれない」の上に別の「だろう」を重ね、…の繰り返しで単なる「著者の勝手な思い込み」と取られても仕方ない記述が多々ある。はたして本書はどこまで信用できるのか?
平安中期の公卿・藤原実資の日記『小右記』が信頼性の高い史料であるとし、主にこれの記述を題材に、当時の貴族たちがけっこう粗暴であった実態を示す。
●しっくりしない点(1)
10ほどの章立てで「事件」を取り上げるが、年代順ではない。どういう意図の順番かはよくわからない。例えば道長は複数の章にわたり登場するが、若返ったり年取ったり。読者がアタマの中で整理できればそれで済む話、ではあるが。
●しっくりしない点(2)
史料『小右記』が信頼できるのだとしても本書では、一つの「かもしれない」の上に別の「だろう」を重ね、…の繰り返しで単なる「著者の勝手な思い込み」と取られても仕方ない記述が多々ある。はたして本書はどこまで信用できるのか?
2022年10月23日に日本でレビュー済み
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平安貴族というと何となく物腰柔らかな教養人で、権力闘争は有れど暴力に訴える事は無い……というようなイメージがありますが、それは源氏物語を始めとしたフィクションの中の「理想の貴族」であり、実際は権力を嵩に着た暴力事件が頻繁にあった!
律令はあったとはいえ最上級貴族である公卿は実質的に法の上に位置しており、権力闘争やその報復、使用人同士のいざこざ、男女関係のもつれなどで時に死者が出るほどの暴力沙汰に及んでいたというのは意外ですが、当時の公卿の日記を参照しているので生々しく面白い。
平安貴族の面白い所は、門閥や閨閥の力は非常に大きいが、それに加えて当人の職務能力と教養は必須であった、という。
しかし千年前のみっともない喧嘩がこうして記録されているというのは、面白いやら恐ろしいやら。
律令はあったとはいえ最上級貴族である公卿は実質的に法の上に位置しており、権力闘争やその報復、使用人同士のいざこざ、男女関係のもつれなどで時に死者が出るほどの暴力沙汰に及んでいたというのは意外ですが、当時の公卿の日記を参照しているので生々しく面白い。
平安貴族の面白い所は、門閥や閨閥の力は非常に大きいが、それに加えて当人の職務能力と教養は必須であった、という。
しかし千年前のみっともない喧嘩がこうして記録されているというのは、面白いやら恐ろしいやら。
2012年8月30日に日本でレビュー済み
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私達は王朝貴族というとどのようなイメージを持っているだろうか。
花鳥風月をこよなく愛し、儚げなる世界に心を移し、花が散るのを見ては涙する…極めて雅な上流階級。
…が、どうやらそれはほんの一面に過ぎないようである。
実際の彼等は特権階級を笠に着た、誠にとんでもない集団だったのだ。
表紙の絵は貴族達がポカポカと殴りあっているような微笑ましいものであるが、実際に本書を開いてみたら中に描かれているのは「殴りあう」どころではない、取っ組み合いは日常茶飯事、実に悪質な暴力沙汰から身勝手な理由での平安京の破壊に至るまで、正しく「荒れ狂う貴族達」であった。
扱われているのは、現代で言えば新聞の三面記事を賑わせるような(或いはお昼のワイド・ショーあたりで大騒ぎされるような?!)ゴシップネタが多いので娯楽の域を脱しないであろうが、その反面、立派に当時の日記という裏付けがあっての著書であるという事にも注目するべきであろう。
著者の推測や、大袈裟に語り伝えられた部分も多いであろうが、少なくとも「実際に起こった事件」である事は否定出来ないのだ。
こうした意味に於いては、実はとても意義深い著書である事を認めざるを得ないのではなかろうか。
冒頭に述べたような優雅な貴族文化に憧れを抱いている人達にとっては、本書の内容はもしかしたら抵抗感があるかもしれないが、寧ろ、そういう人達に率先して読んで頂きたい。
厳しい現実を知った上で?!改めて王朝貴族達を見直せば、新しい発見がある事は間違いないと思う。
誰がどんな事件を起こしたか…?
それは読んでのお楽しみである。
花鳥風月をこよなく愛し、儚げなる世界に心を移し、花が散るのを見ては涙する…極めて雅な上流階級。
…が、どうやらそれはほんの一面に過ぎないようである。
実際の彼等は特権階級を笠に着た、誠にとんでもない集団だったのだ。
表紙の絵は貴族達がポカポカと殴りあっているような微笑ましいものであるが、実際に本書を開いてみたら中に描かれているのは「殴りあう」どころではない、取っ組み合いは日常茶飯事、実に悪質な暴力沙汰から身勝手な理由での平安京の破壊に至るまで、正しく「荒れ狂う貴族達」であった。
扱われているのは、現代で言えば新聞の三面記事を賑わせるような(或いはお昼のワイド・ショーあたりで大騒ぎされるような?!)ゴシップネタが多いので娯楽の域を脱しないであろうが、その反面、立派に当時の日記という裏付けがあっての著書であるという事にも注目するべきであろう。
著者の推測や、大袈裟に語り伝えられた部分も多いであろうが、少なくとも「実際に起こった事件」である事は否定出来ないのだ。
こうした意味に於いては、実はとても意義深い著書である事を認めざるを得ないのではなかろうか。
冒頭に述べたような優雅な貴族文化に憧れを抱いている人達にとっては、本書の内容はもしかしたら抵抗感があるかもしれないが、寧ろ、そういう人達に率先して読んで頂きたい。
厳しい現実を知った上で?!改めて王朝貴族達を見直せば、新しい発見がある事は間違いないと思う。
誰がどんな事件を起こしたか…?
それは読んでのお楽しみである。
2022年9月26日に日本でレビュー済み
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これまで抱いていた、平安貴族に対するイメージが、随分変わった。
面白かった。
面白かった。
2022年3月30日に日本でレビュー済み
貴族が身分の低い者をなぶり殺しにしてもせいぜい謹慎程度で済んでしまう身分差別が激しかった時代。
道長なんかけっこうなサイコパス感です。
えげつない殴り合いや、家の破壊、強姦などのオンパレードでした。
途中で嫌になるくらいで、ちょっと飽きました。
皇女の死体が、道端で野犬に食われる話なんか薄ら寒かったです。
最後に人名や罪状ごとの索引がついていて、平安貴族に詳しい方はけっこう楽しめると思います。
道長なんかけっこうなサイコパス感です。
えげつない殴り合いや、家の破壊、強姦などのオンパレードでした。
途中で嫌になるくらいで、ちょっと飽きました。
皇女の死体が、道端で野犬に食われる話なんか薄ら寒かったです。
最後に人名や罪状ごとの索引がついていて、平安貴族に詳しい方はけっこう楽しめると思います。