お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

定本 物語消費論 (角川文庫 お 39-2) 文庫 – 2001/10/25

3.9 5つ星のうち3.9 9個の評価

'80年代の終わり、子供たちはなぜビックリマンシールや都市伝説に熱狂したのか?「大きな物語」の終焉と、ネット上で誰もが作者になる現代を予見した幻の消費社会論。新たに「都市伝説論」を加える。
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2001/10/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/10/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 354ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4044191107
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4044191108
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 9個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
大塚 英志
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 映画式まんが家入門 (ISBN-13: 978-4048685627 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
9グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2011年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時の世相や消費に関する考察として中々面白い本です。
消費社会論を著者流に日本社会に落とし込んで、今もなお楽しく読ませてくれます。

ただし・・・
著者が唱える「物語」、「大きな物語」、「小さな物語」とは、
リオタールのそれとは異なるようです。

経営戦略論や、マーケティング業界で、
「物語」・「ストーリー」という用語が気軽(軽薄!?)に使われている昨今を省みるに、
物語論が日本に伝わることを混乱させてしまった!
という残念な役割を演じたように感じます。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 本人は「若書き」と少し否定的に言っているが、まだ「センセイ」になる以前に書かれたもの。大塚の思想のエッセンスは、だいたい詰まってるんじゃないかと思う。90年代前後の、まだいくらか陽気な社会の雰囲気と合わせてなかなか楽しいエッセイ。

 個人的にはの大塚英志の書いたもので、一番好感を持って読めた。他の本は、変に自作や、自分の好みの作品を上げてあれこれ言ったり、若者批判をしたりで、正直読み通せたことがない。以下、印象に残った部分の抜粋。

「人が物語を欲するのは物語を通じて自分を取り囲む世界を理解するモデルだからである。ムラ社会における民話、戦前の日本社会における例えば国定教科書で採用された日本神話はそれぞれの<世界>の輪郭を明瞭にするモデルであった。同時にまたこれらの物語はそこに帰属する人間の倫理や行動を決定するモデルでもある。いわば人間は物語に縛られているのであり、その良し悪しは別として物語に縛られることで安定するのだ。」

「物語のすべてを示してしまえばそれは物語ソフトの商品と変わらないが断片化してランダムな情報として観客に与えることで物語消費たり得ている」

「20万人を集めるコミックマーケットや10万作の応募を集める少女小説の新人賞など、自らの物語は自らで作る消費者がマスの単位で出現しつつあることも指摘できる。物語ソフトを消費するのではなく自ら物語ることで世界に着地しよう、自己同一性の回復を図ろうとする消費者が今後も拡大していくとすれば、(中略)擬似的な物語作者たらしめるビジネスのニーズは高まるだろう」

 それぞれ、物語の役割、そこから記号的な物語消費、創作のカラオケ化(世界を把握するため)やゲーム(マルチシナリオとか?)
 近代以降、ルネサンス以降、信じられるものがないという近代人は、今後も小説にしろマンガ、映画にしろ物語を求めるのだろう。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は「論」とタイトルがつけられているが、
内容はアカデミックではないし、大塚英志も学者ではない。
彼は直感と嗅覚によって「時代」の雰囲気を感じ取り、
マーケティングに結びつけていく天才である。
すぐ上の世代の「ニューアカ」「現代思想」を憎悪しているのは、
彼らのために学者としての道を封じられたからであって、
その復讐のようにバブルの潮流に乗ってマーケティングを利用して世に出た点は、
同世代の宮台真司と共通である。

ただ宮台真司と異なるのは、宮台が多少なりとも過去から現在への分析という
アカデミックなアプローチをしているのに対し、大塚はあくまでも
「現在」を理屈ぬきで直感によって把握している点である。
そのベースには大塚が専門とする民俗学があり、本書では
「物語消費」「宗教」「都市伝説の創造」といった視点が語られる。

面白いのは、文庫版(つまり原著から10年後)のあとがきにあるように、
大塚本人はそういった現象を「80年代の一過性ブーム」と思っていたのに、
実はそれが時代の変化の本質を正確にとらえており、
意図せざる未来予測になっていた点である。
本人は80年代のポストモダン的状況を、ブームとして揶揄して、
マーケティングの材料にすることで貶めてやろうと思っていたのだろうが。
その慌て具合が笑える。オウム事件は笑えないけれども。

宮台の『サブカルチャー神話解体』をあわせて読んだ方がいい。
そちらは時系列的な分析をちゃんとやってあるから。
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年12月4日に日本でレビュー済み
RPGが流行りだした頃、世の中がこんなにも物語に餓えているのかと

驚いたことがある。ようやく大きな物語が薄れかけたかと思いきや、

人々は新たな物語を求め始めた。まるで、剥き出しのナマナマしさと対峙し

吟味することの責任から回避するかのように・・・

単なるモノとしての商品ではなく物語、つまり記号を消費する段階へと大勢

がシフトしはじめたということだろう。

本書はその頃の転換期を全面的にボードリヤールをタネ本としながら論じた

ものだ。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2003年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なぜ、同人誌が作られるのか?ビックリマンチョコが売れるのか?
この本の答えは、世界観である。
舞台の設定である。
この指摘には、ぶっ飛んだ。
奥深いストーリーとはかくして作られるのだ、
キャラクターの関係性、歴史の設定、国の設定ルール。
地形や自然環境などなど
このような環境設定があることで、物語は無限に増殖していく
さすが大塚さんだ。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年10月22日に日本でレビュー済み
内容は「商品説明」に書いてある通りなので繰り返すこともないと思う。

80年代というのは摩訶不思議で可能性が無限に開けていると思わせてくれる時代だった。自分自身が若かったせいもあるのかもしれないが、「東京」はひとつの記号だったし、サブカルチャーはなんだか知らないがかっこよかった。哲学や記号論の本は読んでもよくわからないほど難しかったが、そんな本がたくさん出版されて、ずいぶんベストセラーにもなった。ファッションも奇抜で面白く、テレビドラマはトレンディドラマの全盛。80年代はそんな時代だった。この本を読んでいて、そんな時代を思い出した。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート