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木島日記 (角川文庫 お 39-4) 文庫 – 2003/3/25

3.8 5つ星のうち3.8 12個の評価

昭和初期の東京。民俗学者にして歌人の折口信夫は古書店「八坂堂」に迷い込む。奇怪な仮面で顔を覆った店主・木島平八郎は信じられないような自らの素性を語り始めた……。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA; 一般文庫版 (2003/3/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/3/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 333ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4044191123
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4044191122
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 12個の評価

著者について

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大塚 英志
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1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 映画式まんが家入門 (ISBN-13: 978-4048685627 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
12グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年2月16日に日本でレビュー済み
再読です。かなり前に読んだきりだったのですが、最近になって「北神伝綺」という漫画を知り、これとさらに「八雲百怪」が大塚氏の民俗学三部作と呼ばれていることを知りました。主人公というか狂言回しはそれぞれ折口信夫、柳田國男、小泉八雲になっています。

舞台は戦前の昭和初期、日本が韓国や台湾を併合し、中国に勝ち、満州国を建国して国が沸いていた頃です。実在の人物で民俗学者の折口信夫を中心として、その周辺に集まってきた奇妙な人物たちと、ある意味滑稽な国家や軍の陰謀を描いています。一見ホラーかダーク・ファンタジー的に見えますが、ブラックユーモアというか皮肉が満載で、くすっと笑える部分も結構多いです。初回読んだ時は、折口信夫の偏屈で鬱屈した性格のせいかえらく憂鬱で暗い小説だなという印象を受けたのですが、再読してみたらユーモラスな部分が多いのに気がつきました。

人体実験も厭わない、たぶん軍部から資金が出ている東大の強力な学閥である瀬条機関とその研究者である変人、土玉氏、研究が起こした結果の始末屋である仮面の男、木島平八郎、ユダヤ人の美人学者アーヴィング博士に、心身共にある障害が不思議な魅力になっている美少女、美蘭、そして後に美蘭と結婚する陸軍軍人の一ツ橋大尉は、お調子者だが聡明で、実は皇室の落としだねという噂もあり・・・など、個性的な登場人物ばかりが揃っています。こうしてざっと挙げてみるだけでもこの小説が完全な創作だということはわかってしまいますが、折口信夫という実在の人物を間に噛ましているため、もしかしてどこか途中までは真実なのでは?と信じたくなるような不思議な魅力に満ちています。

歴史、民俗学、満州国、フリークスなどのキーワードに惹かれる方なら楽しめると思います。大塚氏の小説や漫画、評論にはどれも独特の空気というか色のようなものがあり、どこか退廃的で皮肉な諦念に満ちていますが、時に哀切だったり妖艶でもあり、その雰囲気がとても好きです。続けて「木島日記 乞丐相」も再読していきます。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年12月31日に日本でレビュー済み
民俗学は偽史である、という、著者の大前提が興味深い。

言ってしまえば、表記された歴史というのは、実際の時間の流れと物事の連なりという事実としての歴史から遊離して、語られ始めたときから偽史としての側面を持たざるを得ないもののように思う。

そこを逆手にとって、史実の裏をかくように、また、表に絡みつくように、あたかも真実であるかのように物語る手法は、上手にしてやられるほど面白い。

だまされてこそ、一興。

ナショナリズムを高揚させるために、国家や民族の正当性や優越性の由来の説明に用いられていく民俗学。

戦前の日本を描きつつ、オカルトに傾斜する雰囲気を如実に描き出した点で、小説でありながら現代の日本への批判がたっぷりと込められている。

私は著者の歴史観に好感を持ったので、次は、この人の小説ではなく、専門書のほうを読んでみたいと思った。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年2月15日に日本でレビュー済み
 まぁ、どれも面白い。折口信夫を狂言回しに使用した語り口がグット。

 折口を使っているせいもあるのだが、んなわけないのはわかっているけど、それがとても史実っぽく感じるから本当に上手い。矛盾点をわざと織り交ぜているのもその効果を高めるためか、素晴らしい。

 しかし、個人的には最初の話が一番、ダントツ面白かった。研究。死体。看護婦。月。マッドなイメージが色濃く、キャラの特徴の強さもいいだろう。ヴィジュアル的なイメージが素晴らしく、ラストのオチまで素晴らしい話の流れ方だ。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2003年5月25日に日本でレビュー済み
民俗学とは「捏造」であると、著者は言い切る。
民俗学者、折口信夫の日記を捏造し「あってはならない」モノを作り出した傑作。
「あってはならない」物は「あってはならない」者の手によって再び闇の世界へと葬られていくが、そこに残るのは切ない恐怖のみである。
伝奇小説ではあるが、ホラーでもあり、ラブストーリーでもある。
「多重人格探偵サイコ」とは違った面を見せる著者の力量に脱帽。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年5月29日に日本でレビュー済み
私はまず漫画の『木島日記』を読み、後から小説の方をを読んだのだが、小説版の方が大塚氏の世界観が出ていて面白い。
この作品は、大塚氏の民俗学的物語である。民俗学というものは、私の偏見かもしれないが、かなりオタクな世界である事は多分間違いない。興味のある人はごく一部で、その道に進む人はちょっと変わった人が多いように感じる。これだけネガティブなイメージが私の中にあるにもかかわらず、この作品に対する感想は「素晴らしい」の一言に尽きる。多分、私もオタクなのだろう。
舞台は昭和初期の日本。人魚、サヴァン症候群、ロンギヌスの槍などなど、伝説や迷信と現実と事実が絡み合った話が次々と出てくる。『多重人格探偵サイコ』や『北神伝綺』とも共通点が多く、ファンを楽しませる内容になっている。
仮面の男・木島平八郎、民俗学者・折口信夫、謎の美少女・美蘭、彼等が出逢うこの世にあってはならない事件の数々。純粋なホラーのようでもあるが、ファンタジーの要素も含んでおり、なんとも形容しがたい。このようなことはあってはならないが、これが事実であってほしいとも思う。私は民俗学には疎く、メインキャラである折口信夫が実際どのような人物であったかは知らない。そして興味がない。それでも、引き込まれてしまうような力を持った不思議な小説である。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年6月11日に日本でレビュー済み
民俗学はちょっと、という方でも
濃いキャラクターに魅せられて
どんどん読み進んでしまうのではないでしょうか。

なんといっても
懐かしさを含んだ言い回しが
独特の世界を作り上げています。

ミステリーにも似た雰囲気があります。
ストーリー自体も完成度が高いので
一読の価値ありですよ。

コミック版も出ていることですし
アニメ化してもいけるんじゃないかと思います。
ただ、グロイ描写もあるのでご注意を。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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