四人の作家からなる短編集。一人につき1つの短編が書かれている。
この本で読むべき価値があるのは乙一のみと言っていい。
この作品では乙一独特の奇妙さ、異質さ、不可思議さが良く出ていて、いつもながら感心させられる作品に仕上がっていると思う。なので乙一が好きな人は買っても損はないだろう。
恩田陸の作品は同著の「麦の海に沈む果実」の登場人物であるヨハンのその後の出来事を書いたものである。なので「麦の~」を読んでいないと、何の事を言っているのか分からない記述があるし、登場人物のキャラクターも掴みにくいと思う。しかし「麦の~」と比べると、あまりにも内容が薄いので(まぁ、このページ数ではこれが限界なのだろう)、「麦の~」の内容の濃さとの落差にガッカリするかもしれない。
あとの二人の作家については、ハッキリ言って読む価値なし。先の読める展開に陳腐な結末。ただでさえ低レベルな作品なのに、乙一の作品と共に掲載されているせいで、ますます低レベルに思えてしまう。
なので乙一愛読者と、恩田陸の「麦の~」を読んだ人には楽しめる本だろう。
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殺人鬼の放課後 (角川スニーカー文庫 901-2 スニーカー・ミステリ倶楽部 ミステリ・) 文庫 – 2002/1/1
水晶の夜、翡翠の朝,攫われて,還って来た少女,SEVEN ROOMS
- 本の長さ197ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2002/1/1
- ISBN-104044269025
- ISBN-13978-4044269029
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2002/1/1)
- 発売日 : 2002/1/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 197ページ
- ISBN-10 : 4044269025
- ISBN-13 : 978-4044269029
- Amazon 売れ筋ランキング: - 989,214位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年12月15日に日本でレビュー済み
「名探偵は、ここにいる」につづくシリーズ第2弾。
恩田陸「水晶の夜、翡翠の朝」、小林泰三「攫われて」、新津きよみ「還って来た少女」、乙一「SEVEN ROOMS」の4篇を収めるアンソロジー。
ミステリと銘打たれているが、どちらかというとモダンホラーだろう。しかも、生理的嫌悪感をもたらすタイプの。
どの作品も出来がいまいちでガッカリした。設定に無理があり、結末にひねりがない。もっとちゃんとした作品の書ける作家たちだと思うのだが…。発表媒体、編集部の要求に起因する欠点なのだろうか。
恩田陸「水晶の夜、翡翠の朝」、小林泰三「攫われて」、新津きよみ「還って来た少女」、乙一「SEVEN ROOMS」の4篇を収めるアンソロジー。
ミステリと銘打たれているが、どちらかというとモダンホラーだろう。しかも、生理的嫌悪感をもたらすタイプの。
どの作品も出来がいまいちでガッカリした。設定に無理があり、結末にひねりがない。もっとちゃんとした作品の書ける作家たちだと思うのだが…。発表媒体、編集部の要求に起因する欠点なのだろうか。
2002年10月26日に日本でレビュー済み
アンソロジーの中で一番面白かったと言っても過言ではない。
恩田陸 『麦の海に沈む果実』の別録。「水晶の夜、翡翠の朝」収録。
小林泰三「攫われて」小学生に見えない。
新津きよみ「還って来た少女」寂しくて胸に響く。
そして乙一「SEVEN ROOMS」あまりにも強烈。最後までその存在の意味がわからない。驚き続きで前3作品を忘れてしまいました。
恩田陸 『麦の海に沈む果実』の別録。「水晶の夜、翡翠の朝」収録。
小林泰三「攫われて」小学生に見えない。
新津きよみ「還って来た少女」寂しくて胸に響く。
そして乙一「SEVEN ROOMS」あまりにも強烈。最後までその存在の意味がわからない。驚き続きで前3作品を忘れてしまいました。
2005年10月25日に日本でレビュー済み
ミステリ・アンソロジーⅡはやはり、恩田陸と乙一とでどうにか売れたと言っても過言ではない。ミステリ・アンソロジーⅠ(太田忠司・鯨統一郎・西澤保彦・愛川晶)は大して面白くはなかったので、ミステリ・アンソロジーⅡが出版されても、またつまらない作品の寄せ集めかと思っていた。
元来、恩田陸ファンだったので、とりあえず【麦の~】の続編が読みたくて、読書。そしたら、最後の乙一ッ。サイコー。【Seven Rooms】は本当に面白い。まず場面が想像しやすいし、乙一独特とも言える語り口調がまた良し。あの、一日一日…死が近づいてくる感じと、姉弟の絆。4作の短編集を読みましたが、読み終わって記憶に残ったのはやはり、乙一の作品でした。
他にも、乙一繋がりで面白い作品は【夏と花火と私の死体】や【GOTH】【君にしか聞こえない~Calling You~】など。
だが、しかし何よりも乙一で面白いのは、彼が書くあとがき。事実の日常が書かれているのか、彼の想像による日記なのか…もはや誰にも判断できません。
元来、恩田陸ファンだったので、とりあえず【麦の~】の続編が読みたくて、読書。そしたら、最後の乙一ッ。サイコー。【Seven Rooms】は本当に面白い。まず場面が想像しやすいし、乙一独特とも言える語り口調がまた良し。あの、一日一日…死が近づいてくる感じと、姉弟の絆。4作の短編集を読みましたが、読み終わって記憶に残ったのはやはり、乙一の作品でした。
他にも、乙一繋がりで面白い作品は【夏と花火と私の死体】や【GOTH】【君にしか聞こえない~Calling You~】など。
だが、しかし何よりも乙一で面白いのは、彼が書くあとがき。事実の日常が書かれているのか、彼の想像による日記なのか…もはや誰にも判断できません。
2003年6月22日に日本でレビュー済み
ここのレビューを読んで、興味を引かれ、読んでみた。
乙一は確かに良かった。
理不尽な状況が淡々と書かれていて、こんなふうに書けるのって凄いと
感心させられた。
乙一だけだったら星は5つ。
恩田陸はたいして面白くないけど、この話の雰囲気が好き。
残りの2人は好みによる。
新津きよみはどうかと思う。
底の浅い双児オチなんて、読者をバカにしているとしか思えない。
4編それぞれ出来不出来はあっても、毛色が違っていてそこは良かった。
乙一は確かに良かった。
理不尽な状況が淡々と書かれていて、こんなふうに書けるのって凄いと
感心させられた。
乙一だけだったら星は5つ。
恩田陸はたいして面白くないけど、この話の雰囲気が好き。
残りの2人は好みによる。
新津きよみはどうかと思う。
底の浅い双児オチなんて、読者をバカにしているとしか思えない。
4編それぞれ出来不出来はあっても、毛色が違っていてそこは良かった。
2006年1月27日に日本でレビュー済み
六番目を始めとして、恩田さんの作品は色々読みましたが、収録作品に対しての評価は今ひとつです。殺人鬼の〜というこの表題を考えるならば、滑った感が拭えません。秀逸でしたのは、やはりというか乙一。泣かせます。他の方々もよく健闘していたと思います。恩田さんのあれは…悩。
2002年7月28日に日本でレビュー済み
この本は、著名な4人の作家が一人ひとつずつ短編を書いているのですが、ぼくの好きな乙一さんがその中の一人にいたので、そのために買ったといっても過言ではありません(笑)
他の三人は、名前を聞いたことあるかな、程度の認識しかありませんでした(苦笑)
でも、読んでみて4つとも思った以上に話が面白かったのに驚きました。
はっきり言って、乙一さんの書いた「seven rooms」だけでもこの本の値段だけの価値はきっとあります!
それに加えて、他の三人の作家の書いた話もなかなか面白い。
だから、これは買わなきゃ損でしょう!!絶対、買うべきです!この中の一人でも知っている作家がいるならば、間違いなく損はしないと思います。
他の三人は、名前を聞いたことあるかな、程度の認識しかありませんでした(苦笑)
でも、読んでみて4つとも思った以上に話が面白かったのに驚きました。
はっきり言って、乙一さんの書いた「seven rooms」だけでもこの本の値段だけの価値はきっとあります!
それに加えて、他の三人の作家の書いた話もなかなか面白い。
だから、これは買わなきゃ損でしょう!!絶対、買うべきです!この中の一人でも知っている作家がいるならば、間違いなく損はしないと思います。