「第12回スニーカー大賞受賞作」という帯に惹かれて購入。
ここ一年ほど、量産されているライトノベルが同じような内容のものばかりで
正直なところ飽き飽きしていたのですが、この作品はひと味違いました。
他の方も書かれていますが、特徴的なのがテキストの書き方。
この作品は、2〜3ページ毎に語り手が変わる、というとても珍しい手法で
構成されています。
ちょっと生硬な文章である事もあり、最初は戸惑いました。
が、慣れてくると、どんどん作品世界へと引き込まれてしまいます。
とても面白い書き方であると言えるでしょう。
普通の小説では、ある事象を語る場合、それは一度語られると終わってしまいます。
強調したいが為に何度も書くと、逆にしつこく感じてしまう事もしばしば。
しかし、この作品のような構成ですと、違うキャラの視点で同じ事象を語る為、
内容的には繰り返しになるにも関わらず、それを苦痛に感じない。
それどころか、「なるほど、このキャラはこのように感じていたのか」と、
より作品世界を楽しめてしまうという、美味しいどこ取りの演出効果があるのです。
この、独特の雰囲気を持った文章を読む為だけでも、この作品を買う価値があります。
ストーリー自体は、まだ「キャラクター紹介」の域を出ていないので、ちょっと残念。
ですが、いろいろな意味で今後が楽しみな作家である、と言えるでしょう。
オススメ。
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放課後の魔術師 (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫 208-1) 文庫 – 2008/9/1
女子高生の播機遥は17歳の少年・秋津安芸と出会う。彼がクラス担任になることに驚く遥だったが、その日から二人の周囲では不思議な事件が起こり始める。安芸を怪しく思う遥は、つきまとうようになるのだが……!?
- 本の長さ313ページ
- 言語日本語
- 出版社角川グループパブリッシング
- 発売日2008/9/1
- ISBN-104044740011
- ISBN-13978-4044740016
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登録情報
- 出版社 : 角川グループパブリッシング (2008/9/1)
- 発売日 : 2008/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 313ページ
- ISBN-10 : 4044740011
- ISBN-13 : 978-4044740016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,803,603位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年9月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表紙の絵にひかれて購入しました。
テンポよく進むので一気に読めてしまいます。
ストーリー展開がやや単調なのと、
あまり感情移入ができるキャラクターがいなくて、最後まで読んでも
あまり満足感を得られませんでした。
まだまだ明かされてない事などもたくさんあるので、
二巻以降に期待したいと思います。
テンポよく進むので一気に読めてしまいます。
ストーリー展開がやや単調なのと、
あまり感情移入ができるキャラクターがいなくて、最後まで読んでも
あまり満足感を得られませんでした。
まだまだ明かされてない事などもたくさんあるので、
二巻以降に期待したいと思います。
2008年11月18日に日本でレビュー済み
なかなか読みやすくて良かったです。
スピード感もあって、安芸と姉の関係とか面白かったですよ。
この主人公の一人でもある安芸というキャラは、物語の上でもなかなか興味を引きました。会話が面白いし、魔術の構築も興味深かったですしね。
でも、もう一人の主人公である遥にかんしては、ちょっと掴みどころがありませんでしたね。というか、純情かと思いきやそうでないような行動を取るし・・・経験なくちゃそういうことできないんじゃない?みたいな。
元気なキャラだということだけはよく伝わってきましたが、その時々で性格がブレて見えてしまったような気がします。
遥に関してだけ思うところがあったけれども、全体的には面白かったので、2巻を買ってみたいですね。
スピード感もあって、安芸と姉の関係とか面白かったですよ。
この主人公の一人でもある安芸というキャラは、物語の上でもなかなか興味を引きました。会話が面白いし、魔術の構築も興味深かったですしね。
でも、もう一人の主人公である遥にかんしては、ちょっと掴みどころがありませんでしたね。というか、純情かと思いきやそうでないような行動を取るし・・・経験なくちゃそういうことできないんじゃない?みたいな。
元気なキャラだということだけはよく伝わってきましたが、その時々で性格がブレて見えてしまったような気がします。
遥に関してだけ思うところがあったけれども、全体的には面白かったので、2巻を買ってみたいですね。
2008年9月4日に日本でレビュー済み
スニーカー大賞の奨励賞受賞作品になります
この小説で一番の特色は、文章です
一人称で話が綴られる形式自体は珍しくもないですが、この小説の場合、視点となるキャラが(って言っても主人公の男女二人ですが)頻繁に入れ替わりながら話が進みます。一見、読み辛そうな構成ですが、実際には読み辛さや違和感的なものは感じません。人によっては忙しなく感じて駄目だって人も居るでしょうが、私はむしろスピード感があってテンポよく話を引っ張ってくれる構成だったと思いました
内容に関しては割かし王道な雰囲気で、それでも魔術や論理魔術師など要となる設定はしっかり練られていると感じました。作中での舞台設定なんかの説明も変にくどくなく、しかし伝えるべき所はしっかり押さえているのですんなり入り込めると思います
それに加え、ぎこちない恋模様も描かれ、この一筋縄ではいかない甘酸っぱさとでも言うような要素もストーリーの脇を締めてくれます
一度読んでみると作者の狙い通り"意外と"スピード感のある展開で、無理なく自然と惹きこまれる魅力があります♪
流石は奨励賞ってだけの事はある出来栄えで、オススメできる本です
この小説で一番の特色は、文章です
一人称で話が綴られる形式自体は珍しくもないですが、この小説の場合、視点となるキャラが(って言っても主人公の男女二人ですが)頻繁に入れ替わりながら話が進みます。一見、読み辛そうな構成ですが、実際には読み辛さや違和感的なものは感じません。人によっては忙しなく感じて駄目だって人も居るでしょうが、私はむしろスピード感があってテンポよく話を引っ張ってくれる構成だったと思いました
内容に関しては割かし王道な雰囲気で、それでも魔術や論理魔術師など要となる設定はしっかり練られていると感じました。作中での舞台設定なんかの説明も変にくどくなく、しかし伝えるべき所はしっかり押さえているのですんなり入り込めると思います
それに加え、ぎこちない恋模様も描かれ、この一筋縄ではいかない甘酸っぱさとでも言うような要素もストーリーの脇を締めてくれます
一度読んでみると作者の狙い通り"意外と"スピード感のある展開で、無理なく自然と惹きこまれる魅力があります♪
流石は奨励賞ってだけの事はある出来栄えで、オススメできる本です
2008年9月7日に日本でレビュー済み
高校二年に進学した初日、播機遥(はりはたはるか)は桜の下で秋津安芸(あきつあき)と出会う。その出会いや校内を案内した際、いくつか不思議なことが起こる。しかも一つしか年齢が変わらない17歳の彼は英語の先生でありまたクラス担任で――
すでに書かれている方のレビューのとおり、この作品の書き方は非常に独特です。表紙イラストに描かれている二人、播機遥と秋津安芸の一人称視点が交互に描かれています。しかも時系列的には一方通行状態ですので、同じ事象をそれぞれの視点で描くというのとも違います。“論理魔術師”という存在とそれらに関する歴史の説明や戦いの様子がテンポよく描写されています。
視点が変わった一文目を太字、しかも改行スペースで挟んだ上に番号がふられています。なので、章題かと思ったらそういうわけでもなく、しかもその一文で終わるところも。慣れたら気にならないのですが、ちょっと戸惑いました。読みづらいと感じる人がいるかもしれません。
物語の進行もストレートですし、登場人物の魅力もストレートに伝わります。彼らも悩まないわけではないですが、何ていうかみんな切り替えがはやい。(恋愛ごとに関してはともかく)読んでいてもやもやするとかイライラするということはありません。その考えの切り替えのはやさが物語のテンポの良さに繋がり、設定の説明も「要はこういうこと」と読者に納得させるものとなっています。登場人物も限られており、色々覚えながら読んでいくのが苦手な人にも読みやすいと思います。ですが魔術モノでも戦闘での駆け引きとかが好きな人は楽しめないかもしれません。
年齢がさほど変わらない「先生」と「生徒」、弟大好きで横暴な理事長、姉大好きな引きこもりの妹、その場の空気が読める「人形」と、魔術以外の設定もこっています。これでデビュー作か……
すでに書かれている方のレビューのとおり、この作品の書き方は非常に独特です。表紙イラストに描かれている二人、播機遥と秋津安芸の一人称視点が交互に描かれています。しかも時系列的には一方通行状態ですので、同じ事象をそれぞれの視点で描くというのとも違います。“論理魔術師”という存在とそれらに関する歴史の説明や戦いの様子がテンポよく描写されています。
視点が変わった一文目を太字、しかも改行スペースで挟んだ上に番号がふられています。なので、章題かと思ったらそういうわけでもなく、しかもその一文で終わるところも。慣れたら気にならないのですが、ちょっと戸惑いました。読みづらいと感じる人がいるかもしれません。
物語の進行もストレートですし、登場人物の魅力もストレートに伝わります。彼らも悩まないわけではないですが、何ていうかみんな切り替えがはやい。(恋愛ごとに関してはともかく)読んでいてもやもやするとかイライラするということはありません。その考えの切り替えのはやさが物語のテンポの良さに繋がり、設定の説明も「要はこういうこと」と読者に納得させるものとなっています。登場人物も限られており、色々覚えながら読んでいくのが苦手な人にも読みやすいと思います。ですが魔術モノでも戦闘での駆け引きとかが好きな人は楽しめないかもしれません。
年齢がさほど変わらない「先生」と「生徒」、弟大好きで横暴な理事長、姉大好きな引きこもりの妹、その場の空気が読める「人形」と、魔術以外の設定もこっています。これでデビュー作か……
2009年9月8日に日本でレビュー済み
読みやすさは他のライトノベル作品よりもレベルが一段上のような気がします。変な個性ばかりが売りな痛キャラもでてこず安心して読めました。
1巻ということもあって専門用語のオンパレードでしたが、自然な流れでわかりやすく説明されていました。さらに〈完結した円環〉の内部の話や〈蒼〉、〈紅〉、〈黒〉以外の〈血族〉、イドとの因縁などの謎を残しつつ次巻へと繋げていく布石が大量に詰まっています。あと出てない〈血族〉は8―3=5つということは新キャラ追加の期待もかなりできますね。
あと特筆することは主人公の安芸とヒロインの遥からの視点での描写が交錯して物語が展開されていくことです。と、いっても基本的に二人はセットで行動しているので複雑になることはないと思います。ただ好みはわかれそう。 今の読みやすさを維持した上でもっと別視点も取り入れていくと色々なギミックが使えそうですが...
下手に弄くんない方がいいのかもしれません。
バトルの合間の遥のアピールを軽くスルーする安芸とのやりとりもよかったです。どこか〈S&Mシリーズ〉のあの二人を思い出させクスリときます。
とりあえず続きを買うことは決定。
1巻ということもあって専門用語のオンパレードでしたが、自然な流れでわかりやすく説明されていました。さらに〈完結した円環〉の内部の話や〈蒼〉、〈紅〉、〈黒〉以外の〈血族〉、イドとの因縁などの謎を残しつつ次巻へと繋げていく布石が大量に詰まっています。あと出てない〈血族〉は8―3=5つということは新キャラ追加の期待もかなりできますね。
あと特筆することは主人公の安芸とヒロインの遥からの視点での描写が交錯して物語が展開されていくことです。と、いっても基本的に二人はセットで行動しているので複雑になることはないと思います。ただ好みはわかれそう。 今の読みやすさを維持した上でもっと別視点も取り入れていくと色々なギミックが使えそうですが...
下手に弄くんない方がいいのかもしれません。
バトルの合間の遥のアピールを軽くスルーする安芸とのやりとりもよかったです。どこか〈S&Mシリーズ〉のあの二人を思い出させクスリときます。
とりあえず続きを買うことは決定。