ジャンル的にはSFとファンタジーの混血。
SFは現在流行りとしては衰退していて、ファンタジーも一時期ほどの勢いはない。
世間は学園物がメインでラブコメ一色に近いものがあるわけで、そんな中ではこういう作品は希有であり、
ついSFファンとしては身贔屓をしてしまうのですが・・・。
うーん。先がほとんど読める。しかもヒロインが考え無しで、主人公も文章ほどには行動に切迫感がない。
人物の魅力がイマイチ伝わってきません。
ヒロインもメカかと思えば結局人間ですし、うーん分かってないなぁ、みたいな。(笑)
主人公と義妹のあたりの話はあっさりしていて、もう少し掘り下げてキャラの心情に厚みを持たせて欲しかったですね。
特に義妹の心情は後半唐突に語られていて、それが見事に後半には何の影響も与えていないという中途半端さ。
ヒロインも序盤は薄幸的な良い雰囲気持っていたのに、ただの考え無し小娘になってしまって印象が良くない。
まあ、王女や電子妖精あたりはおいしいキャラかも知れませんが。
結局、SF的展開にするならもっと世界観を綿密に、人物の描写はやや重厚にして雰囲気作りに注意をはらうべきでしたね。
味付けはSFとファンタジーですが、内容は昨今の学園ラブコメをややシリアス寄りにしたようなもので、ある意味今流行り
とも言えるのかも知れませんが、期待したほどの読み応えは無かったです。
序盤で生死不明の仲間がいると分かった時点で、もしかして既にこっちの世界にきているんじゃね?と思いましたし、宝剣
のキーワードですぐ折れた剣と繋げて考えつきました。後半での使われ方は全くの予想どおり。
クリスタルはその描写があってすぐにどういう役割を振られるか予測がつきましたし、王女に呼び出されて出掛けた時点で、
ああ、ヒロインが突っ込むなぁと思いました。
もう、何というかテンプレの嵐。
それでも星が3つなのは、やっぱりこういう話に餓えているからなんだなぁとつくづく思いました。
好きなタイプの話なんですよ。
なのでホント、もうちょっとうまい調理をして欲しかった。
多分、二巻が出ても買わない・・・んじゃないかなぁ・・・。
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ワールドエンド・ヴァルキリー 「あなたの世界を守りたい」と彼女は言った (角川スニーカー文庫 216-11) 文庫 – 2011/4/28
少年貴族テオが保護した少女ヤエカは、未知の異世界より飛来した超兵器だった! 彼女の元いた世界を滅ぼした災厄が、この世界にも迫っていると警告するヤエカ。彼女は、流れ着いた新世界を今度は守りきれるのか!?
- 本の長さ308ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日2011/4/28
- ISBN-104044746060
- ISBN-13978-4044746063
登録情報
- 出版社 : 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011/4/28)
- 発売日 : 2011/4/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 308ページ
- ISBN-10 : 4044746060
- ISBN-13 : 978-4044746063
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