国立研究機関の嚆矢を創設した梅棹忠夫の業績を筆頭に、知の役割と鯨文化を論じた人間文化研究機構の啓蒙雑誌。同機構に所属する研究者を含めて、日本における人文学の位置づけを広報するために刊行された雑誌だが、刊期が判らないのが残念。年刊か、複数回でるのか。
梅棹の業績は改めて評価するには及ばない、彼独自の現地踏査の実証主義は、環境問題でも和辻の「風土」を凌駕しているし、後裔たちの業績もしっかりしている。
続く、ドナルド・キーンの戦後開始される日本文学研究は戦前における日本研究が、海外でも如何に戦前を克服して、自らの研究の地位を欧米と日本で再構築したか、その中に知の意義を語る。日本における知は、哲学的な議論よりもこうした実利的な観点を含めて語るのが有意義か。島国的な視野の狭さを、海外からの視点で克服する定石がやはり必要なのであろう。
日本における伝統的な人文学総合誌はない。アメリカにはDeadulsのような総合誌の伝統が確立している。今後の活躍が期待される。
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HUMAN 知の森へのいざない vol.01 単行本 – 2011/3/1
人間文化研究機構
(監修)
考え、調べ、知るおもしろさ。人間文化研究機構が監修する、人文学研究の最前線に触れられるマガジン。ドナルド・キーン氏、鷲田清一氏など「知」の巨人や新進気鋭の研究者たちが、さまざまな論を展開する。
- 本の長さ151ページ
- 言語日本語
- 出版社角川学芸出版
- 発売日2011/3/1
- ISBN-104046532335
- ISBN-13978-4046532336
商品の説明
著者について
大学共同利用機関法人。国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館、国立国語研究所、国際日本文化研究センター、総合地球環境学研究所、国立民族学博物館の6機関を統括する上部法人。機構長:金田章裕。所在地:東京都港区。
登録情報
- 出版社 : 角川学芸出版 (2011/3/1)
- 発売日 : 2011/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 151ページ
- ISBN-10 : 4046532335
- ISBN-13 : 978-4046532336
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,766,402位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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