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日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21) 新書 – 2004/3/11

4.4 5つ星のうち4.4 340個の評価

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この国の敗因を予言した幻の日本文化論

日本はなぜ敗れるのか・・・戦時中従軍して捕虜になった体験を持つ日本を代表する評論家が、日本の敗因を徹底的に追及して分析する。その敗因はいまも取り除かれることなくこの国を支配していた・・・。
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出版社より

4047041572
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商品の説明

著者について

●山本 七平:評論家 「日本人とユダヤ人」など著書多数

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2004/3/11)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/3/11
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 320ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4047041572
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4047041578
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 340個の評価

著者について

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山本 七平
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数十年前の古い本だが、自分で考える、思索を深めるための本です。
山本七平氏の著作は殆んど持っていたが、長男が自立する際にすべて引き渡した。
今回の次男が成人を迎えるにあたって数冊再購入し、贈ったものの一冊です。
今読んでも新鮮と思うのは昭和世代の古びた感性ゆえか?そうではないと思いたいが。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年4月30日に日本でレビュー済み
日本必滅論というのを私は常日頃から抱いている。内心の自由を行使して心にイチモツ持つ男なのだ。日本が嫌いだからではなく、むしろその逆だ。滅んでほしくなんかない。しかし日本軍が国を滅ぼしたように、愚かな体育会的な上下関係で日本は再び滅びる。
 悔しいが私はニッポン人は英米人のような狡猾さを持ち合わせていないと思う。冷徹な現状分析、情実人事のシステム的排除、下の意見を素直に聞く度量、どれ一つ取っても英米の方が一枚も二枚も上手(うわて)だ、昔も今も。だから私は日本必滅論を説く。夏目漱石の『三四郎』に出てくる廣田先生の心境と同じで、「滅びるね。」というヤツだ。
 英人マッカ(ポール・マッカートニー)やミック・ジャガーは経年老害化せず、精神的若さを保っているが、日本のエンタメ大御所は威張って老害化する。洋の東西によるこの違いは、どこから来るのか。私は東アジアの儒教文化(先輩後輩文化)に諸悪の根源を見る。年長者や過去の栄光を必要以上に持ち上げるから、勘違いした老人が害獣珍獣と化す。これが日本だ。
 普段は上辺ばかりの「謙遜」とか「自己卑下」とかを強いられている日本語母語話者たちが、急に英語系の外来語を振り回した時の感覚が、もう目も当てられない。本来なら日本で「パレス」(宮殿)と呼べるのは、皇居(イムピーりォパレス)、迎賓館(ステイトゥ・ゲストハウスだからパレスは付かない)、京都御所(オゥルディムピーりォパレス・インキョート)、桂離宮(カツーら・イムピーりォヴィラだからパレスは付かない)ぐらいなのに Leopalace(獅子宮殿)だの、Lions Mansion(獅子たち豪邸)など平気で存在する。
 英語は他の言語と比較して上下関係が稀薄なので、下の階級の者が目上の者に臆せず意見を言うことができる。目上の者も言われて嫌な気がしないため、下の言う事でも妥当と判断すればすぐに取り入れる。
 戦争でも英語圏の軍隊は圧倒的に有利だ。上から下へ命令が滞り無く迅速に伝わるからだ。同じ内容でも日本語の7割ぐらいの呼吸や口の動きで事足りる。コスパ・タイパに優れている。
 英語は初学者どころか動物にも優しい言語なので、大抵のプロ調教師は日本人なのに英語でコマンドを発するという。動詞の原形が先頭に来て命令を発するので、動物でも理解し易い。
 これと正反対なのが日本語だ。だから日本語話者の軍隊は英語話者の国と戦争になると絶対に勝てない。
 私はフツーのニッポン人と感覚が離れてるのかも知れないが、昔の野茂投手、イチロー君、松井君、今のオターニ君などが米MLB入りする際の日本マスコミどもの大はしゃぎぶりが、どうにも理解の埒外だった。如何にもオラが村から偉人ば輩出、すげぇ~だろ!みたいで見ちゃ居られない。もちろんオターニ君ご本人は立派だが(尤も語学力や個人資産管理能力は底辺レベルだとは思うが)、MLBで日本人だろうが何じんだろうが、誰が活躍しても私は何とも思わない。米人選手が日本プロ野球(NPB)に入ったからといって、米マスコミが騒ぐことは一切ないが、それこそが健全だと思う。尤も国際試合で日本代表チームが勝つと自然と嬉しいのは分かるが。
 ダメ出しされてもプランが変わらないのが、今も変わらぬ日本の悪いところだ。無能な上司・上官の命令で無駄死にさせられた部下が祀り上げられるのも日本の自滅的な特徴だ。こういう欠点(失敗の本質)はどんなに言われても根治できない。これでは負けるべくして負ける。勝つことがあるとすれば相手がこちら以上に無能な場合や、20世紀初頭の帝政ロシアのように国が傾いている時に限る。
 ダーウィンの説いた適者生存(survival of the fittest)では、最も強い者(the strongest)ではなく、最も賢い者(the wisest)でもなく、環境に最も適した者(the fittest)だけが生き残る。それが自然淘汰だ。確かに日本国は運の良さにかまけて此処迄のし上がってきた。しかし己の愚かさで国を亡ぼすのだ。
 そこへ行くと、戦時中の標語「欲しがりません勝つまでは」は最低の悪手だった。戦争で米英に勝つという欲望のために他の欲望を断つと誓う。一般公募で撰定された標語だが、みんなで煩悩を離れた解脱者に成ろうと言ってるのだから、敗戦まっしぐらもむべなるかな。時の帝國政府がこんな標語を撰定したのは正気の沙汰ではない。現に日本軍の場合、一番の敵は飢餓(糧秣欠乏)だったのだ。米軍と戦って戦死したのは、まだ良い方だった。兵站(logistics)の思想が乏しいこと、だからこそ兵站部門に無能な窓際族の人材を就けたことが愚か者すぎる。そして埋め合わせとして無駄に非科学的な精神論に走るのも日本人の悪しき特徴だ。
 「武士道」とは基督信徒ニトベが頭でこしらえた願望に過ぎない。そんなものは最初から日本には存在しない。その主著(或いは主張)を英語でしか書けなかったとは、そういうことだ。米英はそれを知っていたから、日本軍の無差別爆撃で吹っ飛んだ中国の無辜の民の四肢の写真を新聞雑誌に載せ、This is Bushido! という煽りキャプションを付した。フィクションを創り出す人間(ニトベや福田少尉こと司馬遼太郎ら)の想像力には賛辞を贈るが、(龍馬ならぬ)坂本"竜馬"のフィクションを鵜呑みにするのは愚民のやることだ。
 米軍の分析でも日本軍というのは下士官・兵卒クラスは優秀だが他がダメダメだった。無能な上層部が優秀な現場に丸投げという図式は、現代日本の企業文化でも変わっていない。別の語彙で言えば、日本人組織は上層部に大局的な戦略(strategy)が無いから現場が臨機應變(応変)に戦術(tactics)だけで乗り切ろうとする。上層部がブレまくって芯が無いから現場はとにかく振り回されて疲弊する。いくら優秀な現場とて大局が見えないのでドツボに嵌る。調子こいていいところまで行っても最後は必ず負ける。偶々運よく相手の準備不足などで戦術的勝利を対清(1895年)、対露(1905年)、対独(1918年)、対仏(1941年)、対英蘭(1942年)という具合に次々と収めてきた大日本帝國だったが、最終的には対米英ソ(1945年)で惨敗した。まぁ相手が悪かったと言えばそれまでだが、戦う前から交戦相手や同盟相手を選定するのは上層部の役目だし、選定そのものも実力の内だ。
 戦う前から勝負は着いている。明治期に日米間で太平洋海底電信網を敷設した時点で日本の情報はアメリカに筒抜けだから、既に明治期に昭和日米戦争の勝敗は決していたのだ。カネに困っていた明治政府はアメリカが「おれらが西海岸からハワイを経由してボーニンアイランヅ(小笠原諸島)まで電信網を敷いてやるから、あんたら日本さんは橫濱からボーニンアイランヅまで敷いてくれりゃあそれでいいぞ」と言ってくれたことを渡りに舟とばかりに飛びついてしまった。
 その電信網が太平洋の海底に敷かれる以前は長崎から上海の英資本、香港・シンガポールの英資本、英領拠点の数々を転々と、そして英本国、そして大西洋を渡って漸く日米間の通信が可能だった。当然ながら日米間の遣り取りはやたらと時間がかかったばかりか、全部イギリスに盗み読みされていた。特にアメリカがイギリスに情報を盗まれるのを嫌って太平洋海底電信網の敷設を急いだわけだが、その際にちゃっかりと日本の秘密情報が全部入ってくるようにした。日本の暗号技術も稚拙で、ごく簡単なカムゥフラージュしか出来なかったので、本当に全文が盗み読まれた。国家百年の計とはそういうことだ。敵ながら天晴れではないか。これでは日本は負けるわけだ。
 山本七平のこの本を読む前から結論はほぼ知ってしまっていたが、まさに私が常日頃抱いている日本必滅論と同じ。まぁ言うなれば、読む前から私は山本七平に影響されていたということだ。
 なお、この本は角川書店『野性時代』1975年4月号~1976年4月号に掲載された連載を一冊の本の形にしたわけだが、無名な元軍属(軍と行動を共にした民間人)小松真一氏(1973年1月10日歿)の私家版遺著『虜人日記』に拠っていて、その中で故小松氏が遺した「敗因21ヵ条」を山本七平が私的に微に入り細に入り解釈していく。
 以下は私が膝を両の手で快打するほど特に著者の山本七平に共感した箇所だ。聊か長くなるが、引用を赦され度し。

pp.286-8
[前略] 自分で憲法をつくったものは、自分で改定できる。しかし輸入してこれを「権威」としたものは改定できない。同時に、「輸入よりきびしくしていればよい」であり、また、自分の方がきびしいから自分の方が本物の「民主主義」だ、である。だがその国家組織の末端は、市民の日常の常識とも気質とも必ずしも合致せず、従って、常識で国政の運営を見ていれば、政治家はすべて、過去の軍人の如くに非常識な存在に見えてくる。
 どうしてこんなにまで、日本軍的行き方をするのかと時には奇妙な感じもするが、しかし考えてみれば、こうなるのが当然なのである。輸入された最も合理的なはずの組織が、逆に、最も不合理なものになってしまうのだから—。
 そしてこういう純人為的な輸入組織から解放されたとき、人びとは、大きな解放感を味わう。そして、その反動で、今までと全く逆の無組織状態となるが、その無組織状態は、常識に根づいている伝統的秩序に基づく組織さえうちこわす。[後略・改行]
[p.286 / p.287は丸々飛ばす / p.288]
 英国の将校は、知能・知識はもちろん、腕力の点ですら、兵よりまさることを要求されているという。いわば、この収容所の自然発生的「人間の階級」が階級であらねば、指揮などできるはずがないという、きわめて常識的な発想に基づいているのである。そして、人間の組織が一つの合理性をもちうるなら、この点にしかその基準はないであろう。

pp.307-8
 私自身は、その人がどんな"思想"をもとうとその人の自由だと思うが、ただもし許されないことがあるなら、自己も信じない虚構を口にして、虚構の世界をつくりあげ、人びとにそれを強制す[p.307/p.308]ることであると思う。簡単にいえば、日本の滅亡より自分の私物が心配なら軍人になるのをやめ、日本の運命より家作が心配なら、はっきりとそう言ってその言明にふさわしい行動をとればそれで十分だということである。
 ただ明治以来、「或る力」に拘束され、これを「明言」しないことが当然視されてきた。いわば自分のもつ本当の基準は口にしてはならず、みな、心にもない虚構しか口にしない。これは実に、戦前・戦後を通じている原則である。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白い
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
つまり、「では勝つためには」という本ではない。
というのも、自分の敗因は電子書籍で買ってしまったことだと思う。
意味も分からずにAmazonのなんでもかんでも電子化する
誤った煽動にすっかり乗っかってしまった。
また再度、紙切れの本を買うしか無い。
なんどもなんども同じ箇所を読み返すのには電子書籍は向かない感じである。
しおりを使えば良いという案もあったが、読み返す時に後で疑問が出た時に
その疑問があらかじめ分かるならば使えるが、多分それはこの本は無理。。
印刷できないのは致命的。。(TT)
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年3月25日に日本でレビュー済み
本書を貫くのは各章で繰り返される「組織内における自己規定の問題」に尽きています。そして明確に、通常の自己と組織の自己が連続したものとして規定されていることが重要であると説いています。

敷衍するなら太平洋戦争の敗因は日本の意思決定の誤りであると山本氏は言っています。日本国の指導者が戦争突入という戦略的意思決定において、意見の対立を封印し虚偽の報道により形だけのコンセンサス獲得し、政府決定に対しての現状認識と高度のコミットメント、組織的問題解決能力を備えていなかったと。

同じような状況が今も再現されており、組織内の「自由」が封印されているのだとしたら、日本(組織)は敗れ続けて当然なわけであります。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年5月27日に日本でレビュー済み
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 小松真一氏の『虜人日記』から触発され、同じような体験をした山本七平氏が書いたのが本書『日本はなぜ敗れるのか』である。
 もう何十年も昔になるが、イザヤ・ベンダサンの偽名で著した山本七平氏の『日本人とユダヤ人』を読んだ記憶がある。
 が、その確かな内容となると記憶が心もとない。
 本書で小松氏は、日本の敗因二十一ヶ条を挙げている。
 本書の著者が、その二十一ヶ条を取り上げ氏の経験も重ねながら詳しく概要説明をしている。
 二十一ヶ条のなかで「バシー海峡」を、著者は最初にとりあげていたが、かって戦記ものなど多少なりとも読んできた評者は何を語りたいのかすぐ理解することができた。
 小松氏の書いた「武官」というところで著者が引用した箇所を下の・・・内に転載したい。
 ・・・サイパンは陥落し、まさに日本の危機であり,比島こそこの敗勢挽回の決戦場と何人も考えているのに、当時(十九年四月、五月)のマニラには防空壕一つ、陣地一つあるでなく、軍人は飲んだり食ったり淫売を冷やかす事に専念していたようだ。
 ただ口では大きなことを言い「七月攻勢だ」「八月攻勢だ」とか空念仏をとなえている。平家没落の頃を思わせるものがある。・・・(P41)
 長距離爆撃機B29を擁しているアメリカ軍の戦力を冷静に俯瞰すれば、サイパン陥落は将棋で例えたら「参りました」と頭を下げる状態なのである。
 著者はこのあとこのことにたいして下の・・・内のように慨嘆している。
 ・・・<前文略>制海権のないバシー海峡へ兵員を満載したボロ船が進んで行くのか。それは心理的に見れば、恐怖にわけがわからなくなったヒステリー女が、確実に迫りく来るわけわからぬ気味悪い対象に、手当たり次第に無我夢中で何か投げつけ、それをたった一つの「対抗手段=逃げ道」と考えているに等しかった。
 だが、この断末魔の大本営が、無我夢中で投げつけているものは、ものではなく人間であった。<後文略>・・・(P42~43)
 待ち構えていたアメリカ海軍の潜水艦から発射された魚雷で何万人もの日本兵(ろくに訓練も受けず、兵器も持たない)が海の藻屑と消えたのである。
 小松氏が駐留していたネグロス島では、所属していた「今井隊」には、兵二千名に、三八銃が七十丁と読み、これは戦争ではないとすら思えてしまったのです。
 この「捷一号作戦」と呼ばれる計画に基づいて防衛を試みたが、当然の帰結として日本軍は敗北、フィリピンを奪還されてしまったのです。
 装備・火力に圧倒的な差(装備や火力だけではないことが本書で知ることができる)が両軍にあり、この戦いで、日本兵は三十万を超える犠牲者を出している。
 今こそこのような本を日本人すべてに読んでほしいと思いながら、感慨深く読み終えたのです。
38人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もうすぐ読み終わるけれども、
読んでいて「あるある…」「そんなもんだよね」と納得することがあった。

まずは、人数合わせのためにとりあえず戦地に人を送る。
が、まともな武器もなく互角に戦えるわけもなく、食料も不足して、仲間同士の殺し合いになる。
本土では「アジアのために」と英雄のように報じていても、
実際に現地に行けばアメリカやソ連の息のかかったゲリラに襲われ、
「これはおかしい」と本当のことを言えば「日本国民か!」と感情論。
上の人が現実見ずに数合わせとか、都合のいい感情論とか押し付けるのは、
今でもあるなと、
その後の捕虜収容所でのイジメも「分かる~」という感じでした。
かといって日本が悪いという気はなく(どこの国でも色んな問題があると思うので)、
「変な感情論」とか「マスコミの都合のいい情報」、「食べ物で人を釣って恐怖で人をコントロールする人間」なぞ
今も昔も変わらないのねという感じです。
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2020年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1975年から76年にかけての雑誌連載をまとめたもの。なぜ日本はあの戦争に負けたのか?を問うているという意味では、大ロングセラーの『失敗の本質』(1984年刊)と同じテーマを掲げている。『失敗の本質』も面白くないことはなかったけれども、その結論については、戦争を知らない学者さんの書いた机上の理論のような印象がどうしても残った。一方で本書は、小松真一氏が『虜人日記』にて掲げた「敗因21カ条」が主軸にあるとはいえ、実際にフィリピン戦線を体験した著者の生々しい戦争体験に裏打ちされている。どちらが正しいとか正しくないとか、あるいは優れているとか優劣をつけることに意味はないと思うが、敗軍の兵士の語る敗因の指摘は余人の意見、反論を許さぬ説得力がある。『失敗の本質』と比べてみると、本書のほうが日本人の特質、人間の本性・本能に対する洞察を多く含む点で読み応えは上だと感じた。ただし本書では21の敗因を挙げるのみで、そこから教訓を導き出し今日的課題の解決に活かそうという視座には欠けているように思えた(『失敗の本質』の企図したものはまさにそれだったのだが)。
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