よく「海外の(主にアメリカ)のビジネスモデルは良くできている」とか
「日本の家族経営的な組織はどうかとおもう」みたいな論調を見かけるにつれ、
震災以降の「やっぱ絆でしょ」的風潮に触れるにつけ、社会人であり一市民であり一生活者である自分は
いったいどこに拠って立てばいいのかということを悶々としたりしてきたのだけども、
この著書に書いてあることは、
・っていうか、「組織」の概念って日本と欧米圏で違くね?
・ついでにいうと「契約」の概念も違くね?
・日本語って面白くて、敬語がそのまま社会秩序になってね?タメ語でしゃべると、
なんか仲間って感じがするだろ?
・日本は神様がいっぱいいる「汎神論」っていう世界でさ、これって「枠組み主義」なんだよな。
キリスト教圏は神様は一人だから、「中心軸主義」なんだよな。だからものの考え方が全然違ってくるわけよ。
これは真似しようと思ってもできない罠。
・日本って新しい論が好きでさ、すぐ飛びついて派閥つくっちゃって、相互議論できなくなって
自滅していくんだよな。誰得。
・ってか、まとめると、日本と欧米圏の差異を表面だけ真似してもダメってわけよ。JK。
たぶんそういうお話。もやもやが晴れます。
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日本人と組織 (角川oneテーマ21 A 68) 新書 – 2007/6/1
山本 七平
(著)
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2007/6/1
- ISBN-104047100919
- ISBN-13978-4047100916
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登録情報
- 出版社 : 角川書店 (2007/6/1)
- 発売日 : 2007/6/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 217ページ
- ISBN-10 : 4047100919
- ISBN-13 : 978-4047100916
- Amazon 売れ筋ランキング: - 387,308位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2012年8月15日に日本でレビュー済み
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2008年12月29日に日本でレビュー済み
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日本資本主義の精神 (B選書)
で著者は日本的システムを肯定的にとらえるが、本書は主に日本的システム、それを形作っている日本人の思考様式の短所を取り上げ、さらにそれを克服する方法を示している。
所詮、日本人に欧米的組織を作ることはできない。日本的システムの長所・短所を的確に把握しながら運用していくしかないだろう。長所・短所は裏表の関係にあるわけだから、 日本資本主義の精神 (B選書) と併せて本書を読むのがよいと思う。
所詮、日本人に欧米的組織を作ることはできない。日本的システムの長所・短所を的確に把握しながら運用していくしかないだろう。長所・短所は裏表の関係にあるわけだから、 日本資本主義の精神 (B選書) と併せて本書を読むのがよいと思う。
2014年7月11日に日本でレビュー済み
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山本さんの著作には、著者の考え方に興味を持ち読んでいますが、なるほどと気付かせられます。
皆さんにも薦めます。
皆さんにも薦めます。
2007年10月22日に日本でレビュー済み
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会社の社則を読んで、その社則どおりに考え行動している人間が、日本人の中にどれだけいるだろう。自分自身も含めて社則は知っているが、それを日々守って行動するのは馬鹿げていると思う人がほとんどだろう。西欧、アメリカの組織にとって、社則を守ることは、雇用契約の根本であり、マニュアルどうりに行動することが、会社にいる人間に求められることであるという考え方は、山本氏のよく言う日本人にない、法律を守るという考え方の根源だろう。日本だろうと欧米だろうと、会社の関係で企業ないし社長に忠誠を尽くすということはできないが、会社の定款、社則ならび会社の慣行を遵守すると誓うかといえば誓えるでしょう。それだけの違いです。
生活の欧米化は、意識の日本化を招来するという、また新しい改革を目指そうという人は古いものへと志向するというのは、明治維新でも、欧米の君主制から、ギリシャやローマなどの民主制への政治の変化でもわかります。
日本人には神に宣誓するという習慣がない、つまり契約関係にある、人間の上位概念としての神、つまり法への宣誓という慣習がない、つまりは法の下の平等という概念は日本では成立し得ないのだということが本書では論証されていると思う。
結局著者の主張は、日本社会は聖職を頂く世俗組織であり、日本という神聖組織は戦後若年層の大量流入によって急成長したが、すべてを手に入れたとき、すべての人々を平等に満たされようという要求が生じ、神聖組織を世俗化しようとする一方、対抗して企業は福祉化、家族化して神聖組織を世俗組織に取り入れようとして、神聖組織は無競争で、平等であるからこれ以上膨張することはなく、永遠にゼロ成長なのである。つまり日本人が日本人のみを構成員とする限り日本社会は永遠にゼロ成長なのである。
著者の言うところ、組織が個人に与える影響について、信に関わる問題か、知に関わる問題か、を挙げていますが、信つまり宗教の自由、私の宗教的信念だと言うことと、知つまり言論の自由、自由に情報提供、討議、議論が出来るということは並立しないということだと思います。
生活の欧米化は、意識の日本化を招来するという、また新しい改革を目指そうという人は古いものへと志向するというのは、明治維新でも、欧米の君主制から、ギリシャやローマなどの民主制への政治の変化でもわかります。
日本人には神に宣誓するという習慣がない、つまり契約関係にある、人間の上位概念としての神、つまり法への宣誓という慣習がない、つまりは法の下の平等という概念は日本では成立し得ないのだということが本書では論証されていると思う。
結局著者の主張は、日本社会は聖職を頂く世俗組織であり、日本という神聖組織は戦後若年層の大量流入によって急成長したが、すべてを手に入れたとき、すべての人々を平等に満たされようという要求が生じ、神聖組織を世俗化しようとする一方、対抗して企業は福祉化、家族化して神聖組織を世俗組織に取り入れようとして、神聖組織は無競争で、平等であるからこれ以上膨張することはなく、永遠にゼロ成長なのである。つまり日本人が日本人のみを構成員とする限り日本社会は永遠にゼロ成長なのである。
著者の言うところ、組織が個人に与える影響について、信に関わる問題か、知に関わる問題か、を挙げていますが、信つまり宗教の自由、私の宗教的信念だと言うことと、知つまり言論の自由、自由に情報提供、討議、議論が出来るということは並立しないということだと思います。
2010年9月11日に日本でレビュー済み
昔の本だって言うのが嘘のようです。
スラスラ読め、分かりやすく、時代にも遅れていない。
しかし、こんなのを何十年も前に言った人がいるのに、日本人は無視ですか。
この国どうなっていくんだろう。
索引をするだけなら簡単な気がするんですが・・・。
スラスラ読め、分かりやすく、時代にも遅れていない。
しかし、こんなのを何十年も前に言った人がいるのに、日本人は無視ですか。
この国どうなっていくんだろう。
索引をするだけなら簡単な気がするんですが・・・。
2007年7月17日に日本でレビュー済み
故山本氏の30年前の論文を刊行したもの。日本における組織を論じたものだが、現時点での刊行は社会保険庁の不祥事に合わせたものだろう。
本書では日本の組織を西洋のそれと比較して論じている。西洋においては神との"契約"が生活の基盤(糧)となっており、それに基づいて社会は契約で成り立っている。これは民間会社や役所も同様で、定められた契約(ルール)に基づいて仕事が行なわれる。誰が何をなすべきか、誰に責任があるか明確化されている。一方、日本においては絶対神というものはなく、山や森を神とする、いわば自然信仰である。人々が気を使うのは、ムラ社会で如何にして除け者にされないかであり、いわゆる"なあなあ"の関係が重視される。著者はこれを「家族的組織」と呼ぶ。まさに社会保険庁の世界である。問題を起こした食肉業者もまさしくこの典型であろう。顧客の事より身内優先なのだ。果たして社会保険庁に国民に対する"顧客意識"があったろうか。無かっただろう。嘆かわしい。
本書では、日本の組織を改善するキーワードとして「トサフィスト」を挙げている。トサフィストとは、写本等に注釈を書き込んだ中世ユダヤ教徒を指す。「家族的組織」において、内側から常に注意を喚起するという意図であろう。30年前の知見に富んだ良書。
本書では日本の組織を西洋のそれと比較して論じている。西洋においては神との"契約"が生活の基盤(糧)となっており、それに基づいて社会は契約で成り立っている。これは民間会社や役所も同様で、定められた契約(ルール)に基づいて仕事が行なわれる。誰が何をなすべきか、誰に責任があるか明確化されている。一方、日本においては絶対神というものはなく、山や森を神とする、いわば自然信仰である。人々が気を使うのは、ムラ社会で如何にして除け者にされないかであり、いわゆる"なあなあ"の関係が重視される。著者はこれを「家族的組織」と呼ぶ。まさに社会保険庁の世界である。問題を起こした食肉業者もまさしくこの典型であろう。顧客の事より身内優先なのだ。果たして社会保険庁に国民に対する"顧客意識"があったろうか。無かっただろう。嘆かわしい。
本書では、日本の組織を改善するキーワードとして「トサフィスト」を挙げている。トサフィストとは、写本等に注釈を書き込んだ中世ユダヤ教徒を指す。「家族的組織」において、内側から常に注意を喚起するという意図であろう。30年前の知見に富んだ良書。