平和を叫べば平和が維持できる訳でなく、核戦争を抑止してきたのが核兵器だった現実に多くの国民が気付きつつある現在、軍事の重要性を再認識することが出来る著作である。
また、日本の戦後の防衛政策の変遷を把握するのにも適している。それは行き当たりばったりの、政策と呼べるような代物ではなかったと言うことがよくわかる。いや、全てがそうだった訳ではない。例えば、吉田茂が引いた、軽武装・経済再建重視路線は正しかったのだが、経済再建を達成した後の道筋を示さなかったこともあり、GNP が世界第2位となっても路線変更ができず、防衛政策が成り行き任せになってしまうのである。私自身はこうなった責任が政府側だけでなく、社会党をはじめとする野党やマスコミ側にもあると思うのだが、それらの動きが本書であまり触れられていないのが残念である。

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戦うことを忘れた国家 (角川oneテーマ21 A 84) 新書 – 2008/7/10
黒野 耐
(著)
対米追従、いや隷従を続けてきた政治、自衛隊をインテリアにしてきた軍事……。三流に堕ちた日本を建て直せ! 歴史と現実、双方を見つめ続けた軍事のプロがトンデモ論を排し、「戦える国家」へ脱皮する戦略を示す!
- 本の長さ209ページ
- 言語日本語
- 出版社角川グループパブリッシング
- 発売日2008/7/10
- ISBN-104047101486
- ISBN-13978-4047101487
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商品の説明
著者について
一九四四年愛知県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊、九九年陸将補で退官。防衛庁教官として防衛研究所に入所し二〇〇四年まで務める。武蔵野学院大学国際コミュニケーション学部講師を経て、国際政治学者として活躍中。著書に『参謀本部と陸軍大学校』など。
登録情報
- 出版社 : 角川グループパブリッシング (2008/7/10)
- 発売日 : 2008/7/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 209ページ
- ISBN-10 : 4047101486
- ISBN-13 : 978-4047101487
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,230,107位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2008年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年8月21日に日本でレビュー済み
敗戦後から現在までの日本の国防について解りやすく書かれています。
教科書には載っていない、その時代の政治家や諸外国の思惑についても。
また、これからの最も国益に沿う防衛政策とは何かについての展望が示されています。
著者は、日本軍についての失敗をたくさん著していますが、本書にはこれからの防衛政策に
ついてのエッセンスがたくさん盛り込まれているので、政治家に限らず一般国民にいたるまで
理解しておいたほうがいいと思います。
戦争はあってはならないものですが、世界には戦争・紛争が絶えることはありません。
感情的にならずに理解すべきです。
特に第二次大戦において、日本軍の侵略がクローズアップされるあまり、現実に今
存在する近隣諸国の脅威を(知ってか知らずか)無視する一部の政党・マスコミの方々
には読んで欲しいと思います。
教科書には載っていない、その時代の政治家や諸外国の思惑についても。
また、これからの最も国益に沿う防衛政策とは何かについての展望が示されています。
著者は、日本軍についての失敗をたくさん著していますが、本書にはこれからの防衛政策に
ついてのエッセンスがたくさん盛り込まれているので、政治家に限らず一般国民にいたるまで
理解しておいたほうがいいと思います。
戦争はあってはならないものですが、世界には戦争・紛争が絶えることはありません。
感情的にならずに理解すべきです。
特に第二次大戦において、日本軍の侵略がクローズアップされるあまり、現実に今
存在する近隣諸国の脅威を(知ってか知らずか)無視する一部の政党・マスコミの方々
には読んで欲しいと思います。