▼この本の帯(腰巻き)に、その顔写真が載っていて分かるように、
著者は、女性である。なぜ、著者が女性であることを強調するのか。
それは、著者が男性であれば、男女差別として、タブーとも言うべき
主張が書かれているからだ。
著者自身、同性からの批判を覚悟の上の著作なのであろう。
▼本書が想定している読者は、著者の後輩世代の将来の職業や就職を
考えている女子高生・女子大生や、すでに就職していて職場での充実感を
感じられないで悩んでいる女性であろう。
本書は、女性の視点で考えた、女性の職業適正や仕事を通じての幸福とは
何かを主張している。
▼本書のキーワードは、女性の特性としての「気配り・心配り」であろう。
本書では、「ソフトインテリジェンス」や共感という言葉で、それを
表現している。
言い換えれば、「女性らしさ」・「子供に無償の愛を注ぐ母性」を、
職場でも、発揮せよと言うことか。
▼コロンブスの卵的ではあるが、
男の上司からみれば、当たり前のことが、主張されている。
著者が男性であれば、女性にとって、男性に都合のいい主張として
受け入れがたい主張であるかも知れない。
著者が女性であり、体験してきた裏付けのある主張だから、
説得性を持っている。
また、「何を食べたいですか?」との男性の誘いの言葉に、
どう答えたかなど、エピソードも多く書かれ、
分かりやすい文章になっている。
▼「他人は他人、自分は自分」と思いたい女性、
オリジナルな人生を過ごしたい女性、
「今日一日を一生懸命」生きているけど物足りないと思っている女性に
お勧めしたい本です。
そして、女性の部下をもつ、男性の上司の方にも、
女性の部下に生き生きと働いてもらえるためにはどうしたらいいかを
考えるきっかけとなる良書だと思います。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
〈女性職〉の時代 ― ソフトインテリジェンスの力 (角川oneテーマ21 C 155) 新書 – 2008/9/10
中川 美紀
(著)
性差による能力特性を活かした賢く戦略的なキャリア〈女性職〉とは?“勝ち組”幻想に踊ることなく、手応えのあるキャリアを実現するための必読書。就活ビジネス最前線で活躍中の著者が提唱する新しい仕事論。茂木健一郎氏推薦!
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社角川グループパブリッシング
- 発売日2008/9/10
- ISBN-104047101540
- ISBN-13978-4047101548
商品の説明
著者について
ビジネスアナリスト。戦略系経営コンサルティング会社(株)XEEDにて、企業の人材育成やキャリアカウンセリング、及び組織活性化支援など人材系の分野でも活躍。大学生・転職希望者向けの適職実現のセミナーも行う。
登録情報
- 出版社 : 角川グループパブリッシング (2008/9/10)
- 発売日 : 2008/9/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 191ページ
- ISBN-10 : 4047101540
- ISBN-13 : 978-4047101548
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,631,230位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2008年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他の方も指摘されてますが、日本でも著者の言う"米国でいうエグゼクティブセクレタリー"と同等の仕事をしているアシスタント的女性はたくさん居ます。
私もそういった職種ですが、これから読む方には"がんばれば待遇も上がるし認められる"というのを鵜呑みにしないでいただきたいです。
著者が最もイヤがる批判かもしれませんが、米国と日本では、そもそも男女の役割分担等についての認識や、そのことを公言して許される度合いが家庭においても企業においても違います。
"がんばっても安く使い倒されて終わり"、という可能性が現在の日本では残念ながら否めません。
「時間がかかりますが、そういうのを変えてゆきましょう」と著者はおっしゃってますが、それなら、今の現実にももう少し目を向けた書き方をするべきです。
今のところ、著者が強調するような良い仕事ではありません。
このことを鵜呑みにしないでいただきたい、と思う内容でした。
私もそういった職種ですが、これから読む方には"がんばれば待遇も上がるし認められる"というのを鵜呑みにしないでいただきたいです。
著者が最もイヤがる批判かもしれませんが、米国と日本では、そもそも男女の役割分担等についての認識や、そのことを公言して許される度合いが家庭においても企業においても違います。
"がんばっても安く使い倒されて終わり"、という可能性が現在の日本では残念ながら否めません。
「時間がかかりますが、そういうのを変えてゆきましょう」と著者はおっしゃってますが、それなら、今の現実にももう少し目を向けた書き方をするべきです。
今のところ、著者が強調するような良い仕事ではありません。
このことを鵜呑みにしないでいただきたい、と思う内容でした。
2009年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
McKから独立、戦略コンサルXEEDを作り上げた波頭氏の下で働く女性コンサルタントが語る「女性らしさを活かした働き方」。
現在、勝間和代氏やDeNAの南場氏など女性経営者に焦点があてられているが、
各氏は男性顔負けにバリバリ働き、「女性でありながら男性社会を乗り切る方法」を極めた方であると言える。
ワークライフバランスの小室氏の主張も、詰まる所「男性の多い職場でどうワークライフバランスを保つか」ということだ。
しかし本書の著者は「女性には女性の能力を生かせる職場、働き方がある」と説く。
例えば勝間氏は「三日で戦略立案するには、こんなワークスタイルなら乗り切れる」というような主張が多いが、
本書の著者は「そうしたマターは男性に任せ、女性は例えば人事や研修をすべき」と言うわけだ。
ともすれば「女性は裏方に引っ込め」とでも取られかねないこんな主張を男性経営者が書けば
「ジェンダーフリーの時代に何を言う」と小倉 千加子か田嶋 陽子あたりがキレそうなものだが、
本誌の著者が言うのは「裏方に行け」ということでなく「女性が一番活躍しやすい場所に自分を導こう」ということ。
著者は専門性や共感力を求められる秘書やアナウンサーを例示しているが、他にも例えば
朝の天気予報をムサいオッサンがやるよりは可愛い女性がすることを求める人間が多いのは事実だし、
女性からしたって生保の営業やフライトアテンダント、銀行の窓口が男ばかりだったら嫌だろう。
そういうわけで、筆者の主張には強い共感を覚える。
しかし惜しむらくは、やや論理性に欠ける点か。
文字制限の都合もあり具体例は省くが、戦略コンサルに8年勤める著者にしては論理力が弱く、解決策などの納得感に欠ける。
とはいえ、こうした人間がこうした書籍を出してくれることは、過剰な男女平等主義を打破する一助となろう。
次作が出版されることを期待したい。
現在、勝間和代氏やDeNAの南場氏など女性経営者に焦点があてられているが、
各氏は男性顔負けにバリバリ働き、「女性でありながら男性社会を乗り切る方法」を極めた方であると言える。
ワークライフバランスの小室氏の主張も、詰まる所「男性の多い職場でどうワークライフバランスを保つか」ということだ。
しかし本書の著者は「女性には女性の能力を生かせる職場、働き方がある」と説く。
例えば勝間氏は「三日で戦略立案するには、こんなワークスタイルなら乗り切れる」というような主張が多いが、
本書の著者は「そうしたマターは男性に任せ、女性は例えば人事や研修をすべき」と言うわけだ。
ともすれば「女性は裏方に引っ込め」とでも取られかねないこんな主張を男性経営者が書けば
「ジェンダーフリーの時代に何を言う」と小倉 千加子か田嶋 陽子あたりがキレそうなものだが、
本誌の著者が言うのは「裏方に行け」ということでなく「女性が一番活躍しやすい場所に自分を導こう」ということ。
著者は専門性や共感力を求められる秘書やアナウンサーを例示しているが、他にも例えば
朝の天気予報をムサいオッサンがやるよりは可愛い女性がすることを求める人間が多いのは事実だし、
女性からしたって生保の営業やフライトアテンダント、銀行の窓口が男ばかりだったら嫌だろう。
そういうわけで、筆者の主張には強い共感を覚える。
しかし惜しむらくは、やや論理性に欠ける点か。
文字制限の都合もあり具体例は省くが、戦略コンサルに8年勤める著者にしては論理力が弱く、解決策などの納得感に欠ける。
とはいえ、こうした人間がこうした書籍を出してくれることは、過剰な男女平等主義を打破する一助となろう。
次作が出版されることを期待したい。
2008年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
トップコンサルタントの下で、自らもアナリスト、キャリアコンサルタントそしてエグゼクティブセクレタリーという多面的な活躍をされている著者が、女性職とソフトインテリジェンスという新たなコンセプトを掲げ、女性のための女性らしさを追求した働き方を案内する本を紹介します。
話題の本ですが、改めて時代は「論理」から「感性」に移っているのだという感覚を得ました。
スーパーキャリアウーマンだけが女性の成功する道ではないと説き、代替の利く使い捨てOLではなく新たな道を切り開こうという次世代の女性へのメッセージとも取れます。
キャリアカウンセラー、人事という自らが関わっている仕事はまさに「女性職」でありソフトインテリジェンスが多分に要求される仕事です。女性のもつ感性とエレガントさを身につけなければと感じています。
また、周囲の女性と協力しながら仕事を進めることが現在の課題でもありソフトインテリジェンスの伸ばし方はすごく参考になりました。
波頭さんのプロフェッショナリズムをソフトインテリジェンスでエレガントにまとめており、改めて同世代の女性の活躍に刺激を受ける一冊でした。
話題の本ですが、改めて時代は「論理」から「感性」に移っているのだという感覚を得ました。
スーパーキャリアウーマンだけが女性の成功する道ではないと説き、代替の利く使い捨てOLではなく新たな道を切り開こうという次世代の女性へのメッセージとも取れます。
キャリアカウンセラー、人事という自らが関わっている仕事はまさに「女性職」でありソフトインテリジェンスが多分に要求される仕事です。女性のもつ感性とエレガントさを身につけなければと感じています。
また、周囲の女性と協力しながら仕事を進めることが現在の課題でもありソフトインテリジェンスの伸ばし方はすごく参考になりました。
波頭さんのプロフェッショナリズムをソフトインテリジェンスでエレガントにまとめており、改めて同世代の女性の活躍に刺激を受ける一冊でした。
2008年11月28日に日本でレビュー済み
就職活動中の女子学生には向いているかもしれないが、もう働いている女性にとってはあまり参考にならないと感じた。
スーパーキャリアウーマンだけがもてはやされる巷の風潮に疑問をなげかけ、女性の方がソフトインテリジェンスに優れているから、女性の力を活かした職業に就くべきと説く。
そこまではいい。
しかし、「女性職」として挙げた職業は今まで幾多の著者が述べていることと変わりない(女性の能力活用の場が限定されてはならないと冒頭で言っておいてコレ?)。
また、営業職で、スーパーキャリアウーマンは実は女性らしいところで頑張っているのだと説くけれど、勤務実態等汚いところは触れていない(気付く人は、「ああ、女性は女性らしくあることに加えて、やはり男性同様にバリバリ働かないとダメなのだ」と思ってしまう)。
冒頭の分析は的を得ているものの、解決策がおそまつに過ぎます。
スーパーキャリアウーマンだけがもてはやされる巷の風潮に疑問をなげかけ、女性の方がソフトインテリジェンスに優れているから、女性の力を活かした職業に就くべきと説く。
そこまではいい。
しかし、「女性職」として挙げた職業は今まで幾多の著者が述べていることと変わりない(女性の能力活用の場が限定されてはならないと冒頭で言っておいてコレ?)。
また、営業職で、スーパーキャリアウーマンは実は女性らしいところで頑張っているのだと説くけれど、勤務実態等汚いところは触れていない(気付く人は、「ああ、女性は女性らしくあることに加えて、やはり男性同様にバリバリ働かないとダメなのだ」と思ってしまう)。
冒頭の分析は的を得ているものの、解決策がおそまつに過ぎます。
2008年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
営業職に就いて6年目になります。
私は女性ですが、幼少期から男子に勉強もスポーツも負けたことが無く、
就職後も同期男性を抑えセールス成績も度々トップに。
でも最近、こんな働き方に虚無感を覚え悩んでいた矢先、本書に出会いました。
本書を読んで、自分には、著者の提案する女性特有の「ソフトインテリジェンス」
(共感能力、柔軟な感性など)が欠けていたことにはっとさせられました。
女性は女性らしく自然に働くことがそのまま成果につながるという著者の主張は、
これまでの自分の意識や働き方を大きく覆すものでした。
ちょうど今自分が働き方について考えていたところだったので、
とても納得感があり、悩みの答えが見つかったような気がしました。
明日から早速、ソフトインテリジェンスを意識してみようと思います。
私は女性ですが、幼少期から男子に勉強もスポーツも負けたことが無く、
就職後も同期男性を抑えセールス成績も度々トップに。
でも最近、こんな働き方に虚無感を覚え悩んでいた矢先、本書に出会いました。
本書を読んで、自分には、著者の提案する女性特有の「ソフトインテリジェンス」
(共感能力、柔軟な感性など)が欠けていたことにはっとさせられました。
女性は女性らしく自然に働くことがそのまま成果につながるという著者の主張は、
これまでの自分の意識や働き方を大きく覆すものでした。
ちょうど今自分が働き方について考えていたところだったので、
とても納得感があり、悩みの答えが見つかったような気がしました。
明日から早速、ソフトインテリジェンスを意識してみようと思います。
2008年10月11日に日本でレビュー済み
職業における男女平等の建前から、「仕事の中身も男女平等」が正しいという「幻想」が大手を振っているが、実態はガラスの天井は厚い。また、総合職として採用されても、結婚、出産を機にやめてしまう女性も多い。著者は前文で、男性と同様のスタイルで働く女性が「働く女性」の代表のように言われる現状に「現実との違和感を感じる」というが、まったく同感だ。キャリア作りの理想と現実のギャップに悩む女性に著者は、スーパーキャリアウーマンか単純作業OLかという二分法ではなく、「女性職」というスタイルを提案する。
著者が提唱する「女性職」は相手の心を察し、的確なサービスが提供できる職。従来から女性向きとされてきたアナウンサー、看護師などのほか、トップの経営判断に資する高度な秘書業務(エグゼクティブセクレタリー)など、共感をいかせる関係。「ビジネスでは押し殺すべしとされてきた女性らしさを生かすことで、高度な価値が生まれる」と著者は説く。本書は従来の女性が書いたキャリア本のように単純な「やればできる」式持ち上げではないし、仕事を結婚までの腰かけのように見たりする「甘い」女子学生が少なからずいることも指摘する。
本書が一番共感したのが、「『性差の能力で仕事を割り振ってはいかん』という過激なフェミニズムの考えが女性を厳しい現実に追い込む」ということ。「女性の特性をキャリアに生かす」という考えは今までもなくはなかったが、あくまで仕事の一部でだけだったと思う。これだけ女性性を押し出したキャリア作りの発想はなかったのではないか。女性のキャリア論を推し進めるいい本だ。
著者が提唱する「女性職」は相手の心を察し、的確なサービスが提供できる職。従来から女性向きとされてきたアナウンサー、看護師などのほか、トップの経営判断に資する高度な秘書業務(エグゼクティブセクレタリー)など、共感をいかせる関係。「ビジネスでは押し殺すべしとされてきた女性らしさを生かすことで、高度な価値が生まれる」と著者は説く。本書は従来の女性が書いたキャリア本のように単純な「やればできる」式持ち上げではないし、仕事を結婚までの腰かけのように見たりする「甘い」女子学生が少なからずいることも指摘する。
本書が一番共感したのが、「『性差の能力で仕事を割り振ってはいかん』という過激なフェミニズムの考えが女性を厳しい現実に追い込む」ということ。「女性の特性をキャリアに生かす」という考えは今までもなくはなかったが、あくまで仕事の一部でだけだったと思う。これだけ女性性を押し出したキャリア作りの発想はなかったのではないか。女性のキャリア論を推し進めるいい本だ。
2008年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前、雑誌「AERA」で“右腕の女たち”という特集で、男性ボスを
力強く支えるキャリア女性達の姿を知り、そのかっこ良さに惹かれました。
今回、この本ではまさにトップの参謀を務める「女性職」の仕事スタイルが
紹介されていて、大変参考になりました。
いわゆるお茶くみやコピー取りとは違う、女性の強みを活かして創造的に
仕事を築く先輩女性たちを、私も目指したいと思います!
力強く支えるキャリア女性達の姿を知り、そのかっこ良さに惹かれました。
今回、この本ではまさにトップの参謀を務める「女性職」の仕事スタイルが
紹介されていて、大変参考になりました。
いわゆるお茶くみやコピー取りとは違う、女性の強みを活かして創造的に
仕事を築く先輩女性たちを、私も目指したいと思います!