無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
Goth (角川コミックス・エース) コミック – 2003/6/2
人間の暗黒部分に惹かれる主人公「僕」と森野夜。森野の死体を夢見る「僕」は彼女の禁断の過去へ遡る…。原作は'03年「このミステリーがすごい」2位。
- 本の長さ219ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2003/6/2
- ISBN-104047135534
- ISBN-13978-4047135536
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
商品の説明
商品説明
「『小説のイメージどおりだ』という声がいくつも寄せられた」と原作者の乙一があとがきで書いているように、黒髪の美しい少女、森野夜のキャラクターに引かれる人も多いだろう。だがもうひとりの主人公、「僕」のキャラクターはさらに印象深い。いつも事件を解決に導く「僕」であるが、彼は決してヒーローになりたいわけではない。暗がりを見たいというその思いだけが、彼を突き動かし核心へと連れて行くのだ。
あらゆるものの手を切断して冷蔵庫に保管する教師の話(「リストカット事件」)、人間を土の中に生きたまま埋めることに執着する男の話(「土」)など、苦手な人には耐え難い(好きな人にはたまらない)表現が続く。ビジュアルでは本書最大の見せ場ともいえる凄惨な死体の様子が描かれているのは、「暗黒系」。執拗なまでに丁寧に描かれたそれは、恐怖を忘れて見とれてしまうほどの完成度である。また、どの話にも必ず巧みな「裏切り」があって、謎解きのおもしろさも存分に与えてくれる。特に森野夜の過去の事件を描いた「記憶」には大きな裏切りが用意されていて、4話で完結するマンガ版の、最終話としてきれいに全体をまとめている。(門倉紫麻)
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2003/6/2)
- 発売日 : 2003/6/2
- 言語 : 日本語
- コミック : 219ページ
- ISBN-10 : 4047135534
- ISBN-13 : 978-4047135536
- Amazon 売れ筋ランキング: - 171,401位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
作家。1978年福岡県生まれ。1996年『夏と花火と私の死体』で第6回集英社ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞してデビュー。2003年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞受賞。他著に『暗いところで待ち合わせ』『ZOO』『失はれる物語』などがある。 (「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 GOTH モリノヨル (ISBN-13: 978-4048739245 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
背景:5年まえに乙一にハマったことがある。なんとも言えないダウナーな雰囲気、読者の想像を小気味よく裏切る展開が好きだった
感想:小説の漫画版では、時として小説の雰囲気を再現できないことがある。絵でもコマ割りでも吹き出しの言葉でも情報の出し方でも、全体的な雰囲気を通底させる技術が求められるからだ。
そもそも漫画を作るうえで、何かの雰囲気を感じさせるように作ることは難しい。上記のような各要素を一貫して表現する必要があるからだ。まして原作があって、その原作を好きな読者に受け入れられるように作ることはさらに難しい。
この漫画は、そのハードルを高いレベルで超えている。この本のレビューページを見れば明らかである。賞賛に値する。この漫画家の他の作品も読んでみたい。
不満:ない。
まず、原作の方はナイフしか描かれてないのですが、コミックはそのナイフの絵の中に主人公の「僕」とヒロインの「夜・」が浮き出て描かれてます。この本の中で一番好きな絵です。そして表紙の裏に原作の写真があるなんて思ってもいませんでした。淵も黒で、見た目からも【黒】を感じさせられる本です。とにかく表紙の裏以外、黒白灰色で統一されています。
内容は、事件[悪者]に巻き込まれやすい「夜・」[姫]に出会ったことから「僕」[王子?]が助けつつ「夜・」に興味を持っていくというストーリです。キーワードは「夜・」...。
グロテスクな部分が多く思われますが、なれてしまえばそう感じないかもしれません。
<GOTH>の内容は知りたいが小説を読むのが苦手な方や、小説を読んでみたけど良く分からなかった方にオススメです。
乙一作品のなかで、一番洗練されています。人の残酷な歪みが描かれているのに、どこか優しさが含まれている
でも、夜が原作のイメージにぴったりで小説と同じように楽しめました。「僕」も格好いいです。
ただ、原作ファンに忠告するとすれば、「記憶」と「声」の話が合体しています。あと、「犬」の話が入っていません。
その点以外は本当に絵も綺麗で、物語も素敵で、とーっても良いです。
リストカットの傷を持ち、周囲から孤立している黒髪の美少女・森野夜が
遭遇する猟奇事件を描く連作短篇ミステリ。
◆「リストカット事件」
人や動物の手首を切断し、持ち去る連続傷害犯の話。
自らの欲求のために、平気で他者を利用できる
「僕」のインモラルな存在感が圧倒的。
犯人よりも「壊れた」人格の持ち主が探偵役を務める
という転倒した設定が、じつに新鮮です。
◆「暗黒系」
女性を解体し、酸鼻なオブジェをつくる殺人鬼の手帳を森野が拾った。
ふたりは、未発見の死体を探しに出かけるのだが……。
探偵役である「僕」は、結果的に森野を救うものの、
一方で彼女の死を望んでもいます。
そうしたいびつで危うい二人の関係性がスリリングです。
◆「土」
棺桶に人を詰め、土中に生き埋めにする男の物語。
真綿で首を絞めるように犯人を追い詰める「僕」からは
(倒叙〉ものの醍醐味が味わうことができます。
狂気が伝播したかのような幻想小説的な
幕切れも、曰く言い難い余韻を残します。
◆「記憶」
森野の秘められた昏い過去が明かされる話。
森野と「僕」は、ともに人の暗黒面に魅かれる「GOTH」
ではあるものの、根本的な面では異なっています。
森野の性向が、ある種の防衛機制として形成されたものであるのに対し、
「僕」にトラウマなどはなく、内面には茫漠とした虚無が広がるばかりです。
おそらく魂のレベルで惹かれあっている二人が、
この後どんな道を歩むのか、じつに気になります。
原作とはまた違う面白さがあるので、かなりオススメ
でも、リストカット事件の絵は酷いよ…。
もっとキモいくらいリアルに手を書いてほしかった
乙一さんはあとがきも独特の面白さがありますし、ファンならコレクションとして購入すべきかと思う。