ふつうにおもしろいです。読者を飽きさせません、一気に読んでしまいました。
文学処女見習いの言動がとにかくおもしろいです。一見の価値あり。
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“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 の 2-8-2) 文庫 – 2009/12/26
もうひとつの”文学少女”の物語、第2弾!!
「きみが大嫌いだ」心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ! と、夏休み、菜乃はある行動に出るが……。傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる――。
「きみが大嫌いだ」心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ! と、夏休み、菜乃はある行動に出るが……。傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる――。
- 本の長さ424ページ
- 言語日本語
- 出版社エンターブレイン
- 発売日2009/12/26
- 寸法10.5 x 1.9 x 15 cm
- ISBN-104047260304
- ISBN-13978-4047260306
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登録情報
- 出版社 : エンターブレイン (2009/12/26)
- 発売日 : 2009/12/26
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 424ページ
- ISBN-10 : 4047260304
- ISBN-13 : 978-4047260306
- 寸法 : 10.5 x 1.9 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 224,480位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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福島出身。『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回えんため大賞小説部門最優秀賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 “文学少女”と恋する挿話集3 (ISBN-13: 978-4047264878 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年12月28日に日本でレビュー済み
文学少女の外伝シリーズの第二作目「文学少女見習いの傷心」に収録された作品は二作
文学少女見習いの傷心」と「文学少女見習いの怪物」です。
ただ、作品の主は表題作の「傷心」ではなく、「怪物」の方でした。
割いたページが圧倒的に「怪物」の方が多かった。
個々の作品の説明に移ります
「傷心」は、シュトルムの「みずうみ」をモチーフに構成されています。
心葉に大嫌いと言われた。菜乃がいかに自分を取り戻すかが、この作品のストーリーです。
「文学少女と月花を孕む水妖」で登場したキャラクターが登場し、心葉がこのときの事を追憶していると思われるシーンもあります。
「怪物」は誰もが知っている古典ホラーの名作、メアリー・シュリーの「フランケンシュタイン」がモチーフです
変わろうとする心葉と、それをポジティブに追いかける菜乃の物語です。
「繋がれた愚者」「穢れ名の天使」の後日譚、特に「穢れ名の天使」との関係が深い作品でもありますから、これらの作品を思い出しながら読む事が出来ます。
総括として
心葉に思いを寄せる菜乃は、今回は思わぬほど純粋だが大変に強い女の子として描かれています
何事もポジティブで、決して悲観的にならずにまっすぐに生きる。
心葉も相変わらずそんな菜乃に振り回されてしまいます。
そんな菜乃の姿は心葉自身の心の闇を移しだす鏡となってしまう。
まるで澄み切った水面が素顔を映し出すように。
それが、心葉に思わぬ葛藤をもたらせ。菜乃もと惑わしてしまいます
また、前作では、菜乃に意地悪する心葉の姿が際立っているようにも見えますが
今回では妙に優しかったり、冷たかったりと菜乃を戸惑わせます。心葉自身の心の変化が、この巻の重要な意味があるのでしょう。
最後にもう一つの見所は、菜乃が相変わらずの天然ボケぶりから、心葉を初めとする周りのキャラクターを振り回す漫才の数々でしょう。
今回は心葉だけではなく、美羽などもその犠牲となり、けっこう笑わせてもらえました。
文学少女見習いの傷心」と「文学少女見習いの怪物」です。
ただ、作品の主は表題作の「傷心」ではなく、「怪物」の方でした。
割いたページが圧倒的に「怪物」の方が多かった。
個々の作品の説明に移ります
「傷心」は、シュトルムの「みずうみ」をモチーフに構成されています。
心葉に大嫌いと言われた。菜乃がいかに自分を取り戻すかが、この作品のストーリーです。
「文学少女と月花を孕む水妖」で登場したキャラクターが登場し、心葉がこのときの事を追憶していると思われるシーンもあります。
「怪物」は誰もが知っている古典ホラーの名作、メアリー・シュリーの「フランケンシュタイン」がモチーフです
変わろうとする心葉と、それをポジティブに追いかける菜乃の物語です。
「繋がれた愚者」「穢れ名の天使」の後日譚、特に「穢れ名の天使」との関係が深い作品でもありますから、これらの作品を思い出しながら読む事が出来ます。
総括として
心葉に思いを寄せる菜乃は、今回は思わぬほど純粋だが大変に強い女の子として描かれています
何事もポジティブで、決して悲観的にならずにまっすぐに生きる。
心葉も相変わらずそんな菜乃に振り回されてしまいます。
そんな菜乃の姿は心葉自身の心の闇を移しだす鏡となってしまう。
まるで澄み切った水面が素顔を映し出すように。
それが、心葉に思わぬ葛藤をもたらせ。菜乃もと惑わしてしまいます
また、前作では、菜乃に意地悪する心葉の姿が際立っているようにも見えますが
今回では妙に優しかったり、冷たかったりと菜乃を戸惑わせます。心葉自身の心の変化が、この巻の重要な意味があるのでしょう。
最後にもう一つの見所は、菜乃が相変わらずの天然ボケぶりから、心葉を初めとする周りのキャラクターを振り回す漫才の数々でしょう。
今回は心葉だけではなく、美羽などもその犠牲となり、けっこう笑わせてもらえました。
2010年1月12日に日本でレビュー済み
野村美月さんは本当に本が好きなんだなあ……
いいなあ、とはシリーズを通して感じられてきたことなのですが、
この見習いシリーズによってよりしみじみと
美月さんの誠実さ、みたいなものに胸を打たれているところです。
表題作の「傷心」も「怪物」も、相変わらず妥協せずに、
食い違って意図せず傷つけあってしまう人たち、
そしてそれを解きほぐす優しい「想像」を繊細に描いています。
この見習いシリーズには、『文学少女』の補完としての役割が
本当に大きいような気がします。
沢山の本を読んで世界を広げ、外へ踏み出して行く人、
一冊一冊を丁寧に読み、深く潜って行く人、
あまり本を読まずとも、大事に抱える本があり、物語に憧れる人。
本が、物語が好きという一点のために
いまどきなノリの菜乃を主人公に立てて
物語を語らせる作者が、読者に対して心から誠実な態度を
保とうとしていることが感じられ、それも含めてじんときます。
ともすれば曲解になり得てしまう古典の解釈ですが、
菜乃たちの「想像」は素直に受け止められました。
見習いシリーズは次でラストということで寂しいですが、
楽しみに待ちたいと思います。
いいなあ、とはシリーズを通して感じられてきたことなのですが、
この見習いシリーズによってよりしみじみと
美月さんの誠実さ、みたいなものに胸を打たれているところです。
表題作の「傷心」も「怪物」も、相変わらず妥協せずに、
食い違って意図せず傷つけあってしまう人たち、
そしてそれを解きほぐす優しい「想像」を繊細に描いています。
この見習いシリーズには、『文学少女』の補完としての役割が
本当に大きいような気がします。
沢山の本を読んで世界を広げ、外へ踏み出して行く人、
一冊一冊を丁寧に読み、深く潜って行く人、
あまり本を読まずとも、大事に抱える本があり、物語に憧れる人。
本が、物語が好きという一点のために
いまどきなノリの菜乃を主人公に立てて
物語を語らせる作者が、読者に対して心から誠実な態度を
保とうとしていることが感じられ、それも含めてじんときます。
ともすれば曲解になり得てしまう古典の解釈ですが、
菜乃たちの「想像」は素直に受け止められました。
見習いシリーズは次でラストということで寂しいですが、
楽しみに待ちたいと思います。
2010年4月8日に日本でレビュー済み
今回の「傷心。」「怪物。」では、主人公と文芸部を取り巻く者達の精神的変化が顕著に描かれていて、読んでいて心が躍り、また震えるような作品に思えました。
心葉に「大嫌いだ」と言われても、拒絶されても、突き放され傷心しても、自分の中にある確かな想いと共に、彼に真っ直ぐ向き合おうとする菜乃に、少し憧れました。 「怪物」との出会いで人の心に巣くう闇を垣間見て、美しい理想だけの世界から、悪意や恐怖や悲哀など全てを含んだ現実へと歩み出す菜乃。それでも、彼女は希望を持って、新たな現実に直面していきます。 善と悪の入り交じる世界がもたらす物語を読み解き、文学少女の見習いである菜乃自身が、最後に物語の答えを見出すことを、一ファンとして期待しています。
心葉は「怪物。」において、菜乃に感情を隠す事なく、彼女にしっかりと向き合おうとしました。彼も少しずつ、「真実に向き合える人間」へと成長していると思います。ななせも今巻での新たな決意を胸に、「素直な人間」への道程を歩んで行ってほしいです。
個人的に気に入ってる千愛にも、いつか道化の仮面を剥いで自然に笑える日が来るといいなと思います。
長くなったり飛んじゃったりしてしまいましたが、最終巻「゙文学少女"見習いの、卒業。」での、物語の結末に超期待します!!
心葉に「大嫌いだ」と言われても、拒絶されても、突き放され傷心しても、自分の中にある確かな想いと共に、彼に真っ直ぐ向き合おうとする菜乃に、少し憧れました。 「怪物」との出会いで人の心に巣くう闇を垣間見て、美しい理想だけの世界から、悪意や恐怖や悲哀など全てを含んだ現実へと歩み出す菜乃。それでも、彼女は希望を持って、新たな現実に直面していきます。 善と悪の入り交じる世界がもたらす物語を読み解き、文学少女の見習いである菜乃自身が、最後に物語の答えを見出すことを、一ファンとして期待しています。
心葉は「怪物。」において、菜乃に感情を隠す事なく、彼女にしっかりと向き合おうとしました。彼も少しずつ、「真実に向き合える人間」へと成長していると思います。ななせも今巻での新たな決意を胸に、「素直な人間」への道程を歩んで行ってほしいです。
個人的に気に入ってる千愛にも、いつか道化の仮面を剥いで自然に笑える日が来るといいなと思います。
長くなったり飛んじゃったりしてしまいましたが、最終巻「゙文学少女"見習いの、卒業。」での、物語の結末に超期待します!!
2009年12月25日に日本でレビュー済み
前作と同様に日坂菜乃が関わる事件が起きるのだけれど、前作に比べると外伝としての意味合いが強くなっているかも知れない。前作は日坂菜乃を中心においた新作という印象が強かったけれど、今回は井上心葉はもちろんのこと、琴吹ななせや竹田千愛などの、本編終了後の様々な想いが語られている。
表題作の「傷心。」は、姫倉家の別荘で催されることになった文芸部の合宿のお話。菜乃に対して全く感情を揺れさせなくなった心葉に対して、破れかぶれの特攻を仕掛ける菜乃。それに心葉はどう対応するのか。
次の「怪物。」は、合唱部のスケットとして文化祭の劇に参加することになった文芸部。ところがその練習を妨害する事件が起き、その背後には一年前のトラブルが関係していた、というお話。
天野遠子以外の存在に対し、笑顔という見えない壁ではじき返すことでしか応じられなくなっている心葉。心葉のことがまだ好きでたまらないのに、自分の言葉ではその心にさざ波すらもたてられない事に無力感を感じているななせ。超がつくほど不器用な生き方しか出来ない二人に、超がつくほどポジティブにしか考えられない菜乃がぶつかっていく事で、双方に少しずつ変化が生じてくる。
とある人物が再登場したり、最後にまた爆弾が投げ込まれたり、次は菜乃自身のあり方をさらに揺るがす展開になりそう。
表題作の「傷心。」は、姫倉家の別荘で催されることになった文芸部の合宿のお話。菜乃に対して全く感情を揺れさせなくなった心葉に対して、破れかぶれの特攻を仕掛ける菜乃。それに心葉はどう対応するのか。
次の「怪物。」は、合唱部のスケットとして文化祭の劇に参加することになった文芸部。ところがその練習を妨害する事件が起き、その背後には一年前のトラブルが関係していた、というお話。
天野遠子以外の存在に対し、笑顔という見えない壁ではじき返すことでしか応じられなくなっている心葉。心葉のことがまだ好きでたまらないのに、自分の言葉ではその心にさざ波すらもたてられない事に無力感を感じているななせ。超がつくほど不器用な生き方しか出来ない二人に、超がつくほどポジティブにしか考えられない菜乃がぶつかっていく事で、双方に少しずつ変化が生じてくる。
とある人物が再登場したり、最後にまた爆弾が投げ込まれたり、次は菜乃自身のあり方をさらに揺るがす展開になりそう。
2009年12月27日に日本でレビュー済み
前作での菜乃がなんとなく戸惑ってばかりだったイメージだったのに対して、本作では彼女が輝かしい成長を見せる。菜乃編は本編の外伝ではあるけれど、心葉やななせだけでなく、間違いなく菜乃自身の成長の物語なのだと本作で強く実感した。
本編での“文学少女”だった天野遠子先輩の探偵としての役は心葉が引き継いでいる。しかし、ともすれば病みがちな登場人物たちに前へと進む気力を与えるという意味での“文学少女”に、菜乃はなりつつあるのではないだろうか。
また、まだ「見習い」ならがもまっすぐな彼女だからこそ持つ良い意味での「ウザさ」は、遠子先輩をも凌ぐエネルギーを秘めているように感じられる。遠子先輩と違って、まだうまく相手の気持ちを理解し、受け入れることはできないかもしれない。それでも、心葉やななせをうごかしてあげられる力を持つ彼女は、れっきとした“文学少女”なんだな、と。
続く最終話『“文学少女”見習いの、卒業。』に、菜乃が遠子先輩のように文学に対し博識になったり、物語を食べるようにはならないだろう。だからこそ、彼女が遠子先輩とは別のどんな“文学少女”に成長してゆくのか、とても楽しみ。
伏線の妙や読み手の意表を突くおもしろさは過去の作品と比べても非常におもしろかった。懐かしい人物の登場も、長らく“文学少女”を読んできた身として非常に嬉しい。人気出たから外伝も出ただけでグダグダと伸びて行くだけなんじゃないか・・・等と考えていた私は愚か者でした。文句なしの★5つです。
本編での“文学少女”だった天野遠子先輩の探偵としての役は心葉が引き継いでいる。しかし、ともすれば病みがちな登場人物たちに前へと進む気力を与えるという意味での“文学少女”に、菜乃はなりつつあるのではないだろうか。
また、まだ「見習い」ならがもまっすぐな彼女だからこそ持つ良い意味での「ウザさ」は、遠子先輩をも凌ぐエネルギーを秘めているように感じられる。遠子先輩と違って、まだうまく相手の気持ちを理解し、受け入れることはできないかもしれない。それでも、心葉やななせをうごかしてあげられる力を持つ彼女は、れっきとした“文学少女”なんだな、と。
続く最終話『“文学少女”見習いの、卒業。』に、菜乃が遠子先輩のように文学に対し博識になったり、物語を食べるようにはならないだろう。だからこそ、彼女が遠子先輩とは別のどんな“文学少女”に成長してゆくのか、とても楽しみ。
伏線の妙や読み手の意表を突くおもしろさは過去の作品と比べても非常におもしろかった。懐かしい人物の登場も、長らく“文学少女”を読んできた身として非常に嬉しい。人気出たから外伝も出ただけでグダグダと伸びて行くだけなんじゃないか・・・等と考えていた私は愚か者でした。文句なしの★5つです。
2009年12月26日に日本でレビュー済み
「怪物。」をメインテーマとしての菜乃の物語たる「傷心。」は、その菜乃の明るさが唯一の灯火であとはもう「どろどろ、おどろおどろ、ダークサイド」といった内容が大半でした。
心葉をはじめとした主要キャラ達の抱える心の葛藤、そうしたものと無縁の菜乃とそんな心葉達との距離感が劇中では殊更強調されていました。そんな菜乃はあたかも敬虔な信者の持つ十字架のよう、その単純にして疑うことを知らない在り方は闇を抱える者達をまったく寄せ付けません。だからこそまたそんな菜乃には、心葉を筆頭としたそうした者達を真に理解することは困難を極めるのですけれど。
それでも終盤になり「文学少女」としての片鱗を見せ始めればそこにも変化が見え、結果「どこか遠子先輩を思わせる」という印象をまた周囲の者達に抱かせることに……。この子、瞬間的爆発力はホントにすごいですな。ずっと俯いたままであったななせの、生の感情の発露とそこからの歩み出しが見られたのもまた良かったです。
劇中ずっと心葉が菜乃の言動にと「揺れて」いて、それに周りの者達がヤキモキし、でもこれも麻貴先輩の言うとおり心葉には必要な試練なのかとそんなことを読み終わって思ったりしました。ラストの展開は衝撃的なもので、最終巻だという次巻の展開はまったく読めないものにとこれによりなりました。菜乃がこれで一体全体どうするのか、刮目して見守っていこうと思います。
心葉をはじめとした主要キャラ達の抱える心の葛藤、そうしたものと無縁の菜乃とそんな心葉達との距離感が劇中では殊更強調されていました。そんな菜乃はあたかも敬虔な信者の持つ十字架のよう、その単純にして疑うことを知らない在り方は闇を抱える者達をまったく寄せ付けません。だからこそまたそんな菜乃には、心葉を筆頭としたそうした者達を真に理解することは困難を極めるのですけれど。
それでも終盤になり「文学少女」としての片鱗を見せ始めればそこにも変化が見え、結果「どこか遠子先輩を思わせる」という印象をまた周囲の者達に抱かせることに……。この子、瞬間的爆発力はホントにすごいですな。ずっと俯いたままであったななせの、生の感情の発露とそこからの歩み出しが見られたのもまた良かったです。
劇中ずっと心葉が菜乃の言動にと「揺れて」いて、それに周りの者達がヤキモキし、でもこれも麻貴先輩の言うとおり心葉には必要な試練なのかとそんなことを読み終わって思ったりしました。ラストの展開は衝撃的なもので、最終巻だという次巻の展開はまったく読めないものにとこれによりなりました。菜乃がこれで一体全体どうするのか、刮目して見守っていこうと思います。
2010年1月3日に日本でレビュー済み
『怪物』のほうのエピローグ...
ヤバすぎます。
まさか、あの子が出てきて、あの子があんなことだったなんて...
ヤバすぎます。
まさか、あの子が出てきて、あの子があんなことだったなんて...