普通に読める普通の作品であった。
ライトノベルというよりライト文芸の方が近いのかな。
そーいえばこの作者ココロコネクトの人かと後になってから思い出した。
自慰臭満載ななろう系webノベルが飽きて来たらこういう作品に戻ってみるのもアリかもね。
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アオイハルノスベテ5 (ファミ通文庫) 文庫 – 2016/5/30
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購入オプションとあわせ買い
あり得るのか? ――二度目の人生、運命変わりすぎだろ。
「わたしは、横須賀君のことが好きです」
「ねえ、あたし達付き合ってみない?」
「最後には、私を選ばせてみせるから」
――校内の占拠騒動も終わりを告げ、学校に復帰した浩人を待っていたのは、
岩佐美帆、木崎まひる、大河内葵からの猛烈なアピールだった!?
そんな中、対立していた生徒会長の瓜生からは、OB祭で過去の遺恨を清算しようと持ちかけられ、
さらに柳沼から『輪月症候群』の謎に迫るため、あの事件を検証しようと詰め寄られて!?
オールデイズ青春グラフィティ、大波乱と大騒ぎの最終巻、ここに登場!
「わたしは、横須賀君のことが好きです」
「ねえ、あたし達付き合ってみない?」
「最後には、私を選ばせてみせるから」
――校内の占拠騒動も終わりを告げ、学校に復帰した浩人を待っていたのは、
岩佐美帆、木崎まひる、大河内葵からの猛烈なアピールだった!?
そんな中、対立していた生徒会長の瓜生からは、OB祭で過去の遺恨を清算しようと持ちかけられ、
さらに柳沼から『輪月症候群』の謎に迫るため、あの事件を検証しようと詰め寄られて!?
オールデイズ青春グラフィティ、大波乱と大騒ぎの最終巻、ここに登場!
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日2016/5/30
- 寸法10.8 x 1.5 x 14.9 cm
- ISBN-104047341452
- ISBN-13978-4047341456
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/エンターブレイン (2016/5/30)
- 発売日 : 2016/5/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4047341452
- ISBN-13 : 978-4047341456
- 寸法 : 10.8 x 1.5 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,149,060位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
比較対象となってしまうココロコネクトが強烈過ぎて、当作品は全体的にはインパクトに欠けました。ハナは良かったのですが。ましてや打ち切り? がごとき急展開と端折り。薄いです。
テーマはしっかり見えているけど、庵田先生が作品を通して伝えたかったことは十二分に伝えられなかったのではないかと思います。
キャラクターはさすがですし、ラブコメとしてもおもしろいです。残念です。個々の掘り下げこそ庵田先生の味のような。
あとがきですが。続きが、2部が、あるように受け取れるのですが。コレか、次回作の売れ行き次第でしょうか。
テーマはしっかり見えているけど、庵田先生が作品を通して伝えたかったことは十二分に伝えられなかったのではないかと思います。
キャラクターはさすがですし、ラブコメとしてもおもしろいです。残念です。個々の掘り下げこそ庵田先生の味のような。
あとがきですが。続きが、2部が、あるように受け取れるのですが。コレか、次回作の売れ行き次第でしょうか。
2019年10月28日に日本でレビュー済み
最終巻である第5巻は時系列の異なる短編プラス連作短編集のため、各章ごとにレビューする。
『無色透明人間より』
五月。輪月症候群を『発症』し、【透明人間】のスキルが備わった岩佐美帆の視点で
描かれており、スポーツテストで三々五々になって集団で行動することができない、
加わる勇気がない、結局自分は<シンドローム>を行使しなくても他者の視界には
入らないのだという描写を通じ、彼女は決して独りでいることが苦痛なのではなく、
独りでいることをよしとしない二つの理由として、ひとつは、声を掛けてはみたものの
やんわりと断られる、あるいはそれどころか『何でアンタみたいな奴と一緒につるまな
きゃいけないワケ?』などと傷口に塩を塗られるようなことを言われ、精神的に立ち直れなく
なることを恐れていること、もうひとつは独りでいることを他者に見られることで、
他者によって自分のことを『人間関係の構築もろくに出来ないダメな奴』と見做されるのが
いやなのであることが理解できるとともに、さりとて、『言いたい奴には言わせておけばいい』
と開き直れる強さや度胸もないという彼女の内面が描写されている。
『三者三様恋愛模様』
ここから先は再び元の時間に戻り、時は第4巻のあと、二年生に進級した登場人物たち、
特に三ヶ月にわたる入院から復帰した横須賀浩人をめぐるおはなしが岩佐美帆、
木崎まひる、大河内葵各々の視点で描かれている。
昨年度の一年間で輪月症候群に対するネガティヴな感情を一掃させる、
文化祭の演劇を裏で引き、裏文化祭の勝者となり、夏休みは『スタンプの人』と接触して
輪月症候群の謎に迫り、秋は廃校の危機と身を挺して自分たちを守るという八面六臂の
『活躍』により校内ヒエラルキーのトップに躍り出た横須賀浩人のパートナーの座を
岩佐美帆、木崎まひる、大河内葵の三人が虎視眈々と狙っていた。三人は各々の
やり方で彼にアプローチを試みるのだが――がこの章『前半』のあらすじ。
幼なじみ、同士の好み、転校生という異なる属性の美少女たちからの告白は結果的には
『BOYS BE…』みたいになってしまっている。
『横須賀絵里奈の青春』
浩人の姉・絵里奈は今でこそ大学二年だが、輪月高校の卒業生であり、
当時の生徒会役員であった瓜生の兄と近しい関係であったが、絵里奈が輪月症候群を
『発症』し、懐疑派である生徒会そして瓜生の兄との間に溝が出来てしまい、
二年前の『最初の立てこもり事件』が決定打となって袂を分かっていたが、
大学生になり輪月症候群が消失したことから二人は再接近していたものの、
今もなお当時の肯定派と懐疑派との間に禍根が残っていることもあり、
よりを戻すところまでは至ってはいなかった。それを案じた現生徒会長の
瓜生亮介(弟)と彼女で副会長の芹沢愛梨は浩人に近付き、二人の復縁を進めるため
正式に和睦し、共存することを提案する――が序盤のあらすじ。そして読み進めて
いくと扉絵の三人の格好がなぜ和服、チア、ウェディングドレスなのかが
分かるようになっている。
『続いていく運命へ』
輪月症候群肯定派の発展的解消を以て設立され、輪月症候群そして<シンドローム>と
折り合いをつけて付き合っていくことを目的とした新組織『輪月症候群研究会』。
彼等の最初の案件は、そもそも輪月症候群はなぜ発生しているのかという根本に
迫ろうとするものだった――が冒頭のあらすじ。
浩人たちは旧校舎に何らかの意思のようなものがあり、その意思が輪月症候群を
起こすとともに、その逆鱗に触れると<シンドローム>の現実世界への具現化や
<シンドローム>保持者への憑依とコントロールのようなことが起きるのでは
ないかと推察しているが、謎に迫るという伏線の回収を行う意思を見せて
おきながら結局はそうならなかった理由としておそらく、本当はもう少し長く
書き続けるつもりだったのが、『大人の都合』で5巻で終わらせることとなり、
さりとて謎の解明を描き切るには絶対的には文章量が足りないため泣く泣く
ぼやかせたり割愛せざるを得なかったのではないかと勝手に邪推に近い推察を
繰り広げてみる。
ちなみに本シリーズの裏表紙に記載されている概要では
『オールデイズ青春グラフティ』としているが、『オールデイズ』の使い方が
おかしいという揚げ足は取らせて頂きたい。
『無色透明人間より』
五月。輪月症候群を『発症』し、【透明人間】のスキルが備わった岩佐美帆の視点で
描かれており、スポーツテストで三々五々になって集団で行動することができない、
加わる勇気がない、結局自分は<シンドローム>を行使しなくても他者の視界には
入らないのだという描写を通じ、彼女は決して独りでいることが苦痛なのではなく、
独りでいることをよしとしない二つの理由として、ひとつは、声を掛けてはみたものの
やんわりと断られる、あるいはそれどころか『何でアンタみたいな奴と一緒につるまな
きゃいけないワケ?』などと傷口に塩を塗られるようなことを言われ、精神的に立ち直れなく
なることを恐れていること、もうひとつは独りでいることを他者に見られることで、
他者によって自分のことを『人間関係の構築もろくに出来ないダメな奴』と見做されるのが
いやなのであることが理解できるとともに、さりとて、『言いたい奴には言わせておけばいい』
と開き直れる強さや度胸もないという彼女の内面が描写されている。
『三者三様恋愛模様』
ここから先は再び元の時間に戻り、時は第4巻のあと、二年生に進級した登場人物たち、
特に三ヶ月にわたる入院から復帰した横須賀浩人をめぐるおはなしが岩佐美帆、
木崎まひる、大河内葵各々の視点で描かれている。
昨年度の一年間で輪月症候群に対するネガティヴな感情を一掃させる、
文化祭の演劇を裏で引き、裏文化祭の勝者となり、夏休みは『スタンプの人』と接触して
輪月症候群の謎に迫り、秋は廃校の危機と身を挺して自分たちを守るという八面六臂の
『活躍』により校内ヒエラルキーのトップに躍り出た横須賀浩人のパートナーの座を
岩佐美帆、木崎まひる、大河内葵の三人が虎視眈々と狙っていた。三人は各々の
やり方で彼にアプローチを試みるのだが――がこの章『前半』のあらすじ。
幼なじみ、同士の好み、転校生という異なる属性の美少女たちからの告白は結果的には
『BOYS BE…』みたいになってしまっている。
『横須賀絵里奈の青春』
浩人の姉・絵里奈は今でこそ大学二年だが、輪月高校の卒業生であり、
当時の生徒会役員であった瓜生の兄と近しい関係であったが、絵里奈が輪月症候群を
『発症』し、懐疑派である生徒会そして瓜生の兄との間に溝が出来てしまい、
二年前の『最初の立てこもり事件』が決定打となって袂を分かっていたが、
大学生になり輪月症候群が消失したことから二人は再接近していたものの、
今もなお当時の肯定派と懐疑派との間に禍根が残っていることもあり、
よりを戻すところまでは至ってはいなかった。それを案じた現生徒会長の
瓜生亮介(弟)と彼女で副会長の芹沢愛梨は浩人に近付き、二人の復縁を進めるため
正式に和睦し、共存することを提案する――が序盤のあらすじ。そして読み進めて
いくと扉絵の三人の格好がなぜ和服、チア、ウェディングドレスなのかが
分かるようになっている。
『続いていく運命へ』
輪月症候群肯定派の発展的解消を以て設立され、輪月症候群そして<シンドローム>と
折り合いをつけて付き合っていくことを目的とした新組織『輪月症候群研究会』。
彼等の最初の案件は、そもそも輪月症候群はなぜ発生しているのかという根本に
迫ろうとするものだった――が冒頭のあらすじ。
浩人たちは旧校舎に何らかの意思のようなものがあり、その意思が輪月症候群を
起こすとともに、その逆鱗に触れると<シンドローム>の現実世界への具現化や
<シンドローム>保持者への憑依とコントロールのようなことが起きるのでは
ないかと推察しているが、謎に迫るという伏線の回収を行う意思を見せて
おきながら結局はそうならなかった理由としておそらく、本当はもう少し長く
書き続けるつもりだったのが、『大人の都合』で5巻で終わらせることとなり、
さりとて謎の解明を描き切るには絶対的には文章量が足りないため泣く泣く
ぼやかせたり割愛せざるを得なかったのではないかと勝手に邪推に近い推察を
繰り広げてみる。
ちなみに本シリーズの裏表紙に記載されている概要では
『オールデイズ青春グラフティ』としているが、『オールデイズ』の使い方が
おかしいという揚げ足は取らせて頂きたい。
2016年6月3日に日本でレビュー済み
どう足掻いてもその果てには死が待ち受ける高校生活を最初からやり直すべく、二度目の世界を生きる事にした少年・横須賀浩人の物語、最終巻
前回、突然の廃校論が起こり、時を同じくして「輪月症候群」が暴走した事件の中で「死に向かって生きる」事の意味を悟った横須賀がどう変わったのか
物語のテーマをどう結実させるのかに着目しつつ拝読
物語は輪月症候群暴走事件の最終盤で三人の少女を救うのと引き換えに鉄骨の下敷きとなった横須賀浩人が三ヶ月の入院生活の後、学校に復帰
無事、二年生に進級した直後、一気に注目の人となり、女子生徒の憧れの的となった横須賀を巡って三人の少女たちが動き始めた場面から始まる
岩佐美帆は焦っていた。昔から同学年のご近所さんとして横須賀浩人を一番知っている筈なのに、気が付けば関係は幼馴染として固定されたまま
少しも動かず、周りを見れば「幼馴染」なんて少しも特別でない事を突き付けられるばかり。二人の母親が勧めた事もあって松葉杖を突く想い人と
登下校を共にしているけども、その状況も横須賀の足が治れば終わってしまう…いつまでも幼馴染に甘んじまいとある日の帰り道で遂に想いを口にする
木崎まひるは焦っていた。横須賀が男子生徒と話している間に割って入ってバカ話に付き合うのは得意だけど、そこにはちっとも「異性感」が無く、
横須賀に「女の子」として意識して貰っているかは甚だ怪しい。他の男子から告白された経験はあるけれど「好き」という気持ちが湧き起こらなかったので
全てお断りしてきた自分には、友達から恋人に変わる境界線が分からない。横須賀の事が気になるけど、それが「好き」なのか分からない。その不安定な
状態と決着を付けるべく、自分の本当の気持ちと向き合う為に気になって仕方ない男子に「付き合ってみない?」とアプローチを仕掛けてみる
大河内葵は焦っていた。自分の全てを変えてしまった男・横須賀浩人が自分の方を向いていない。燃え上がった恋は一方的に募るばかりで、横須賀から
自分の方へ向けたアプローチを仕掛けてくる様子が一向に見えない。このヘタレ…ではなく奥手な男は廃校騒動を通じた活躍で女子生徒に取り囲まれる
事が増えた。自分と言う存在がありながら、全く理解できない…だとしても女である自分から告白するのは躊躇われるので横須賀浩人の方から動いて
貰うべく「それとなく」感じられる様にあらゆる方策を試してみる事にした
廃校騒動&輪月症候群暴走事件を乗り越えた横須賀がモテ男化した事でのんびり構えていた三人娘が一気に動き始めるのだけど…三者三様に
「横須賀浩人が自分に気付いてくれない」という思いを抱えたまま動き始める様子を中心に描いたのがこの最終巻。「幼馴染」だけどその地位に甘んじては
ダメだと小心者ながら一歩踏み込んで見せた岩佐美帆の勇気。「サバサバして付き合いやすい女子」だけど異性として見て貰えているか分からない、
ついでに自分の気持ちが「恋」なのかも分からないモヤモヤした状態を突き破ろうと動いた木崎まひるの決断。…うん、この甘酸っぱく、どうしようもなく
青臭い思春期モード全開の空気は間違いなく庵田定夏作品ならでは、だなあ
…ところで、大河内葵さん、貴女いつからそんな面白キャラにジョブチェンジしたの???
いくら自分を変えてくれた男子に恋心が燃え上がったといって、自分の容姿が誰もが認めるほどの美貌だからといって、「振り向いてくれないのは
何かが間違っている」と大暴走しまくるって!弁当を横須賀の喉に突っ込むわ、ウォーターサーバーの水を飲み過ぎてお腹がちゃぷちゃぷになるわ、
挙句の果てに強引に乗り込んだタクシーで横須賀もろとも「温泉マーク」に突っ込もうとするわと「クールビューティー」としてのキャラが完全崩壊やんw
この面白ウザいキャラは前作「ココロコネクト」シリーズに登場した「愛の伝道師」藤島さんと肩を並べるぞ…まさか最終巻でここまではっちゃけるとは意外!
話の方は三人娘の横須賀への必死なアプローチと並行して、前巻まで描かれてきた横須賀の姉・絵理奈たちの世代で起きた旧校舎占拠事件を巡り
生徒会長・瓜生が絡んで、卒業後も続いたこれまでの確執を乗り越えて生徒会派・「輪月症候群」派が手を携えて、廃校騒動にも透けて見えた大人たちが
絡んでいるらしい裏の事情に挑もうとする姿や、輪月症候群暴走事件の前後に目撃例が相次いだ幽霊の正体探しなどが描かれている
当然の事ながら、こんな大量の「積み残し」をこの最終巻一冊だけで片付ける事など出来る筈も無く、作者がシリーズ開始時点で構想していたであろう
大人達の陰謀や、物語の重要なファクターであり、前巻では意思を持った存在である事が匂わされた「輪月症候群」と旧校舎の幽霊の関係なども
かなりバッサリ端折られている。あくまで描かれるのは確執を乗り越えてそういった裏の部分に挑もうとする横須賀たち少年少女の姿だけなのである
でも、それで良いんじゃないだろうか?確かに不格好な部分も多いし、序盤から匂わされていた大人達の事情はもうちょっと掘り下げて欲しかったという
気持ちも否定はできない(一貫冒頭で交わされていた新任の教師なんか結局登場しないまま終わっちゃったし!)。もう何度繰り返したか分からないけど
これが最近のファミ通文庫では当たり前の様に見られる様になった人気作家のシリーズ打ち切りである事は疑いようも無い。ただ、庵田定夏はちゃんと
終わらせて見せた。これは大きな事である。今月同レーベルから発売された他の作家二人が打ち切りを前に「未完」という読者を放り出す様な形で
プロ作家としての覚悟が感じられないみっともない形で逃げたのに比べて、庵田定夏は悔しさを噛み殺して自作をまとめ上げて見せたのである
あとがきで女々しく編集部への怨み言を書き連ねる事も無く、悔しさを腹の底に呑んだ上で、次の作品の構想を語って見せた…これこそプロの作家として
取るべき姿勢ではないだろうか?
悔しいのは読者も同じである。でも、みっともない愚痴を垂れる事無く、次の作品に向けて新たな第一歩を踏み出した庵田定夏のプロ根性は買いたい
この一冊でも見せた様に繊細な思春期の心の動きを描く腕は少しも鈍ってはいない。確かに輪月症候群という設定は持て余した感があるし、前作で
見せた異常な現象に普通の少年少女が知恵と勇気と団結力で挑むという部分を見せる上では逆に障害となった様な印象も受ける。尺が限られたせいか
横須賀の「死に向かって生きる」という姿勢も充分に描き切れたとは言い難い。だが、そんなのは次の作品で乗り越えて見せれば良いだけなのである
大ヒットした前作の栄光を無残に打ち砕かれる様な、「打ち切り」という非情な現実を乗り越えて前に突き進む庵田定夏をもっと応援せねば、と思わざるを
得ない尊敬するべきプロ意識を見せてくれた「打ち切り巻」であった
前回、突然の廃校論が起こり、時を同じくして「輪月症候群」が暴走した事件の中で「死に向かって生きる」事の意味を悟った横須賀がどう変わったのか
物語のテーマをどう結実させるのかに着目しつつ拝読
物語は輪月症候群暴走事件の最終盤で三人の少女を救うのと引き換えに鉄骨の下敷きとなった横須賀浩人が三ヶ月の入院生活の後、学校に復帰
無事、二年生に進級した直後、一気に注目の人となり、女子生徒の憧れの的となった横須賀を巡って三人の少女たちが動き始めた場面から始まる
岩佐美帆は焦っていた。昔から同学年のご近所さんとして横須賀浩人を一番知っている筈なのに、気が付けば関係は幼馴染として固定されたまま
少しも動かず、周りを見れば「幼馴染」なんて少しも特別でない事を突き付けられるばかり。二人の母親が勧めた事もあって松葉杖を突く想い人と
登下校を共にしているけども、その状況も横須賀の足が治れば終わってしまう…いつまでも幼馴染に甘んじまいとある日の帰り道で遂に想いを口にする
木崎まひるは焦っていた。横須賀が男子生徒と話している間に割って入ってバカ話に付き合うのは得意だけど、そこにはちっとも「異性感」が無く、
横須賀に「女の子」として意識して貰っているかは甚だ怪しい。他の男子から告白された経験はあるけれど「好き」という気持ちが湧き起こらなかったので
全てお断りしてきた自分には、友達から恋人に変わる境界線が分からない。横須賀の事が気になるけど、それが「好き」なのか分からない。その不安定な
状態と決着を付けるべく、自分の本当の気持ちと向き合う為に気になって仕方ない男子に「付き合ってみない?」とアプローチを仕掛けてみる
大河内葵は焦っていた。自分の全てを変えてしまった男・横須賀浩人が自分の方を向いていない。燃え上がった恋は一方的に募るばかりで、横須賀から
自分の方へ向けたアプローチを仕掛けてくる様子が一向に見えない。このヘタレ…ではなく奥手な男は廃校騒動を通じた活躍で女子生徒に取り囲まれる
事が増えた。自分と言う存在がありながら、全く理解できない…だとしても女である自分から告白するのは躊躇われるので横須賀浩人の方から動いて
貰うべく「それとなく」感じられる様にあらゆる方策を試してみる事にした
廃校騒動&輪月症候群暴走事件を乗り越えた横須賀がモテ男化した事でのんびり構えていた三人娘が一気に動き始めるのだけど…三者三様に
「横須賀浩人が自分に気付いてくれない」という思いを抱えたまま動き始める様子を中心に描いたのがこの最終巻。「幼馴染」だけどその地位に甘んじては
ダメだと小心者ながら一歩踏み込んで見せた岩佐美帆の勇気。「サバサバして付き合いやすい女子」だけど異性として見て貰えているか分からない、
ついでに自分の気持ちが「恋」なのかも分からないモヤモヤした状態を突き破ろうと動いた木崎まひるの決断。…うん、この甘酸っぱく、どうしようもなく
青臭い思春期モード全開の空気は間違いなく庵田定夏作品ならでは、だなあ
…ところで、大河内葵さん、貴女いつからそんな面白キャラにジョブチェンジしたの???
いくら自分を変えてくれた男子に恋心が燃え上がったといって、自分の容姿が誰もが認めるほどの美貌だからといって、「振り向いてくれないのは
何かが間違っている」と大暴走しまくるって!弁当を横須賀の喉に突っ込むわ、ウォーターサーバーの水を飲み過ぎてお腹がちゃぷちゃぷになるわ、
挙句の果てに強引に乗り込んだタクシーで横須賀もろとも「温泉マーク」に突っ込もうとするわと「クールビューティー」としてのキャラが完全崩壊やんw
この面白ウザいキャラは前作「ココロコネクト」シリーズに登場した「愛の伝道師」藤島さんと肩を並べるぞ…まさか最終巻でここまではっちゃけるとは意外!
話の方は三人娘の横須賀への必死なアプローチと並行して、前巻まで描かれてきた横須賀の姉・絵理奈たちの世代で起きた旧校舎占拠事件を巡り
生徒会長・瓜生が絡んで、卒業後も続いたこれまでの確執を乗り越えて生徒会派・「輪月症候群」派が手を携えて、廃校騒動にも透けて見えた大人たちが
絡んでいるらしい裏の事情に挑もうとする姿や、輪月症候群暴走事件の前後に目撃例が相次いだ幽霊の正体探しなどが描かれている
当然の事ながら、こんな大量の「積み残し」をこの最終巻一冊だけで片付ける事など出来る筈も無く、作者がシリーズ開始時点で構想していたであろう
大人達の陰謀や、物語の重要なファクターであり、前巻では意思を持った存在である事が匂わされた「輪月症候群」と旧校舎の幽霊の関係なども
かなりバッサリ端折られている。あくまで描かれるのは確執を乗り越えてそういった裏の部分に挑もうとする横須賀たち少年少女の姿だけなのである
でも、それで良いんじゃないだろうか?確かに不格好な部分も多いし、序盤から匂わされていた大人達の事情はもうちょっと掘り下げて欲しかったという
気持ちも否定はできない(一貫冒頭で交わされていた新任の教師なんか結局登場しないまま終わっちゃったし!)。もう何度繰り返したか分からないけど
これが最近のファミ通文庫では当たり前の様に見られる様になった人気作家のシリーズ打ち切りである事は疑いようも無い。ただ、庵田定夏はちゃんと
終わらせて見せた。これは大きな事である。今月同レーベルから発売された他の作家二人が打ち切りを前に「未完」という読者を放り出す様な形で
プロ作家としての覚悟が感じられないみっともない形で逃げたのに比べて、庵田定夏は悔しさを噛み殺して自作をまとめ上げて見せたのである
あとがきで女々しく編集部への怨み言を書き連ねる事も無く、悔しさを腹の底に呑んだ上で、次の作品の構想を語って見せた…これこそプロの作家として
取るべき姿勢ではないだろうか?
悔しいのは読者も同じである。でも、みっともない愚痴を垂れる事無く、次の作品に向けて新たな第一歩を踏み出した庵田定夏のプロ根性は買いたい
この一冊でも見せた様に繊細な思春期の心の動きを描く腕は少しも鈍ってはいない。確かに輪月症候群という設定は持て余した感があるし、前作で
見せた異常な現象に普通の少年少女が知恵と勇気と団結力で挑むという部分を見せる上では逆に障害となった様な印象も受ける。尺が限られたせいか
横須賀の「死に向かって生きる」という姿勢も充分に描き切れたとは言い難い。だが、そんなのは次の作品で乗り越えて見せれば良いだけなのである
大ヒットした前作の栄光を無残に打ち砕かれる様な、「打ち切り」という非情な現実を乗り越えて前に突き進む庵田定夏をもっと応援せねば、と思わざるを
得ない尊敬するべきプロ意識を見せてくれた「打ち切り巻」であった
2016年10月3日に日本でレビュー済み
設定や世界観が好きで読んでいましたが、打ち切りなんでしょうか?打ち切りだとしたらとても悲しいです。
特に何も解決しないで終わってしまいました。
恋愛沙汰と生徒会との対立は解決しましたが、「輪月症候群」とは何なのかという一番気になるところは結局わかりませんでした。
本来もう少し長い物語だったとは思うのですが、打ち切りだったとしても、変な終わり方ではなく、こういう形の終わり方もあるよねって感じだったので(曖昧ですみません)仕方ないのかなと思います。
それにしても、ファミ通文庫さんは打ち切り割とありますね^^;
たまたまなんだと思いますが、私の好きな作家さん達の作品打ち切り率高いんですが…
庵田先生の次回作出るので楽しみにしています!
特に何も解決しないで終わってしまいました。
恋愛沙汰と生徒会との対立は解決しましたが、「輪月症候群」とは何なのかという一番気になるところは結局わかりませんでした。
本来もう少し長い物語だったとは思うのですが、打ち切りだったとしても、変な終わり方ではなく、こういう形の終わり方もあるよねって感じだったので(曖昧ですみません)仕方ないのかなと思います。
それにしても、ファミ通文庫さんは打ち切り割とありますね^^;
たまたまなんだと思いますが、私の好きな作家さん達の作品打ち切り率高いんですが…
庵田先生の次回作出るので楽しみにしています!
2016年5月31日に日本でレビュー済み
現象はともかく、もう少し彼ら彼女ら1人1人を深く掘り下げて欲しかったかなと。最高の三年間をじっくり描き、その中での成長を見たかった。
綺麗にまとまっていたので楽しく読むことは出来たが、今までに比べるとメッセージ性も薄く、上記の理由と併せて物足りない感が否めない。
綺麗にまとまっていたので楽しく読むことは出来たが、今までに比べるとメッセージ性も薄く、上記の理由と併せて物足りない感が否めない。