0.RPGの世界のダンジョンで魔物を喰らうーこれまでのあらすじ
ドラクエのようなRPGの世界。その世界の小さな島の地下に、過去の黄金の王国が狂乱の魔術師によって封じ込められていた。かつての王が魔術師の退治による解放を望み、解放者に全てを譲ると言い残して消え、争奪戦が始まった。しかしその王国のある地下の迷宮=ダンジョンは、人を襲う魔物が闊歩し、死者は魔法によって蘇ることができた。主人公ライオス一行は、彼の妹ファリンが地下で炎竜に食われた状態で地上に脱出した。妹を助けるため再び急ぎダンジョンに潜り、迷宮内で魔物を退治して食べながら進むことに。ダンジョンで魔物を食べてきたセンシを仲間にし、妹を助ける旅が始まった。魔物を食べながら。
ついに地下5階。炎竜がいる階にたどり着いたライオス達・・・!
1.ナマリと兄妹
前の巻は地下5階に辿り着いたライオス達で終わりました。
ここで一気に炎竜との戦いに行くのではなく、話は一度、地上に着いたタンスさんたちに戻ります。
タンス夫妻は実力ある魔術を使うノームの老夫婦で、キキとカカというトールマンの若い双子をつれてます。彼らに今雇われているのがドワーフのナマリ。前はライオス一行にいましたが、物語の始まりで炎竜と戦って地上に飛ばされた後、ライオスのパーティから抜けました。魔物を食べるライオスたちと再会しましたが、彼女はタンスさん達とやっていく決心をしてライオス一行と別れています。
タンスさん夫妻は島主に報告に行き、頼りなさそうな島主にビシバシ指導をします。格好いいじいちゃん。
一方、ナマリは移動酔い?からの回復後に、報酬を受け取って蘇生所へ向かいました。なぜか双子のキキとカカも着いてきます。
ファリンらしい遺体がなくて一安心するナマリ。
ナマリはナマリでファリンのことを心配してはいるんですよね。
そして、キキとカカに迷宮での死の恐ろしさについて、ナマリなりにアドバイスをします。
「迷宮潜ってるとだんだん麻痺するんだ
死んでも大丈夫生き返るって
でもそうなった時が一番危ないんだ」
「だから恐怖は忘れるな
何があっても生きることを考えろ」
炎竜との戦いで思い知ったナマリ。
そんな強敵との対決が再スタートです。
2.ついに炎竜と対決
①食うか食われるかの死闘
流石にでかい炎竜!
話ごとの扉絵で、徐々に姿を表しながらその大きさが見えてくるという憎い演出です。
歩くと地響きがし、建物とそれほど変わらない大きさという巨大さです。
むしろ今までよく人間のパーティーがこんなでかい竜を倒せていたなと感心しますが、剣の使い手や魔法の強力で倒してきたんだそうです。
今の4人でできる作戦をたて、センシのカツレツで精をつけ、炎竜に挑むライオス達。
しかし残念ながら炎竜は甘くなく、股の下から出られないピンチに陥ります。
そこで、竜の気を引くためにセンシが飛び出します。
止めるライオスにセンシは、
「ライオス もうわかっているだろう
今までお前が食ってきた魔物の中に死力を尽くさない者がいたか
ここでは食うか食われるか
必死にならなければ食われるのはこちらだ
腹をくくれ!」
狩る側なのか狩られる側なのか。命のやり取りには、覚悟が必要なのです。
②妹を思う兄・ライオス
センシとチルチャックが武器を取り戻してくれ、剣と鍋を持ってマルシルと合流したライオス。
彼も覚悟を決めて炎竜に飛び移ります。
(振り落とされるぞ 早くその”策”を実行しろ
一瞬で済むことだ たいしたことじゃない
ファリンの痛みに比べれば)
元々、炎竜に食われた妹のファリンを救うために始まったこの物語。
どうも色々な魔物食やほんわかしたやり取りに忘れがちでしたが、彼の妹は生きたまま炎竜に食われたのでした。丸呑みなのか牙と舌ですり潰されたのかは分かりませんが、いずれにしても残酷な死に方です。
読みやすくほんわかした絵柄とキャラのやり取りでつい忘れがちでしたが、生き物と殺し殺されるやりとりをずっと続けている話であり、殺される側に人間も含まれているのでした。
ライオスのキャラもあり、イマイチ妹を失った深刻みや悲しみがわかりにくかったところもあったのですが、、、
ちゃんとファリンのことを思っていてくれてよかった。。。
足を犠牲にして炎竜を倒す、ライオス。
なかなかエグい作戦でしたが、結果オーライ。
ギリギリだったねえ、本当。よかったねえ。
③残酷な現実を前に下す決断
しかし、そんな倒した炎竜の体内から、白骨となって発見されたファリン。
迷宮では死んでも生き返れる、、はずが、ここまで損傷が激しいと厳しいらしいです。
それでもライオスは諦めず、骨のファリンを集めて蘇生所へ連れて行こうとします。
珍しく必死です。
そんなライオスにマルシルは、炎竜の肉を使った黒魔術での蘇生を提案します。
「頼むマルシル
ファリンを生き返らせてくれ・・・!」
生き返ったファリンは、みんなと炎竜の肉を食べ、魔物を食べた話に目を輝かせます。
ライオスは、ファリンにもう二度とあんな無茶をするな、と言いい、妹を抱きしめられます。
「もうしないよ」
いいシーンですよね。
やっとファリンを生き返らせて、めでたしめでたし、、、と思いきや、不穏な空気が漂い、4巻は終わりです。
これで終わりではないんですよね。ライオス達には悪いですが、続いてくれて嬉しかったです。
2.アニメも絶好調ですね
①アニメは後半戦に突入
アニメは半年の予定で、後半戦に突入しました。
これに合わせてOP,EDも変わっています。
OPは少しほんわか可愛い感じです。
EDはファリン視点でしょうか?
②迷宮探索ラジオ
月イチのラジオも面白いです。
ライオス役の熊谷健太郎さんと、マルシル役の千本木彩花さんが、放送された魔物飯にちなんだごはんを食べながら、ゲストと語り合うという内容です。美味しそうなんですよねえ、このラジオ!ラジオの感想じゃないけど。
③「ダンジョン飯 迷宮探索展」開催
な、なんと!展覧会も開催されるんですよ!!
4月27日から5月6日の東京ソラマチなんて、、
人混みで死にますよ。。
行きたいけどちょっと無理ですねえ、予定が立て込んでいて、、残念。
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ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス) コミック – 2017/2/15
九井 諒子
(著)
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ついに決戦の時! 打倒レッドドラゴン!!!
ついに炎竜(レッドドラゴン)のいる地下5階に
たどり着いたライオス一向。
鉄をも弾く真っ赤な鱗と、骨まで灰にする炎を吐く強敵を相手に
ライオスは、命をかけた作戦を決行する……!
妹・ファリンは救えるのか? そして、竜の肉を喰うことはできるのか!?
腹ペコダンジョンファンタジー、激闘の第4巻!
ついに炎竜(レッドドラゴン)のいる地下5階に
たどり着いたライオス一向。
鉄をも弾く真っ赤な鱗と、骨まで灰にする炎を吐く強敵を相手に
ライオスは、命をかけた作戦を決行する……!
妹・ファリンは救えるのか? そして、竜の肉を喰うことはできるのか!?
腹ペコダンジョンファンタジー、激闘の第4巻!
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2017/2/15
- 寸法12.8 x 1.8 x 18.2 cm
- ISBN-104047344176
- ISBN-13978-4047344174
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対象商品: ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)
¥792¥792
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ブランド紹介
出版社より
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4,889
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価格 | ¥792¥792 | ¥792¥792 | ¥792¥792 | ¥2,090¥2,090 |
内容紹介 | 迷宮の主となったマルシル。自身の望みを叶えるべく動き出した彼女を、ライオスたちは救えるのか!? 物語は最終章へ! | ついに迷宮から解放された悪魔・翼獅子が、世界を呑み込みはじめた。世界中の人間の欲望を喰らおうとする最悪の存在を、ライオス達は止められるのか!? ダンジョン飯、ついにフィナーレ! | 翼獅子を倒したライオス。さあ、ファリンを救う時がきた! | 2021年に発売した『ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル』に著者の描き下ろし漫画・秘蔵設定資料を追加。漫画100ページ・イラスト100点以上を掲載。サイズもA5サイズに大きくなった、超豪華キャラクターブック新版! |
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2017/2/15)
- 発売日 : 2017/2/15
- 言語 : 日本語
- コミック : 192ページ
- ISBN-10 : 4047344176
- ISBN-13 : 978-4047344174
- 寸法 : 12.8 x 1.8 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,781位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月6日に日本でレビュー済み
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こんなに世界にのめり込める漫画は初めてだた。やっぱり食事がメインだと世界観がわかりやすい。あとキャラクターの性格が良くも悪くもないのが面白い。価値観が一貫としてたり、影響を受けていたりするところが本当に生きているみたい。
2024年3月8日に日本でレビュー済み
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ライオスの妹ファリンを復活させることが今回の目的だった。
その妹を食べた炎竜とついに対決! 熱いバトル回だった。
4人で死力を尽くし、最後はライオスがむちゃして倒した。
今後、ファリンが加わってどんなバランスのパーティーになるのかな。
ラストに登場した褐色女性エルフはあの絵画の中の女性なのだろうか。
→あとの巻で男性エルフと判明。
その妹を食べた炎竜とついに対決! 熱いバトル回だった。
4人で死力を尽くし、最後はライオスがむちゃして倒した。
今後、ファリンが加わってどんなバランスのパーティーになるのかな。
ラストに登場した褐色女性エルフはあの絵画の中の女性なのだろうか。
→あとの巻で男性エルフと判明。
2022年12月18日に日本でレビュー済み
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さて、今回のお品書きはまさにメインデッシュ、炎竜です。ようやく、本題というべきドラゴン戦です。とはいえ、当初の戦力からは大幅に削られている。はたして勝てるのか。というところで、前の戦いの失敗を繰り返さないために腹ごしらえを始めます。幸い、オークが慌てて逃げたおかげで小麦とか結構残っている。センシがいつものパンを作ります。そしてついに炎竜が登場します。苦戦するなかで、ここで主人公はセンシの鍋で戦術をひらめきます。さて、勝てるのか、そして間に合うのか。一区切りの第4巻です。
2017年2月14日に日本でレビュー済み
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第22話〜第28話を収録。同日発売のハルタで3話先行している形となります。よもやま話は8ページ。
第3巻で少なかったことの反動なのか今回は多めです。第3巻で登場した魔物も収録されています。
Kindle版は既刊と同様に折り返しは収録されていません。
裏表紙は今回は収録。
以下は内容レビューとなります。既刊の内容は把握しているという前提かつ今巻の内容も若干なり触れていますのでご留意願います。
☆
第3巻でついに目標の炎竜が居るという第5階層へと到着したライオス一行。
いよいよ目標の炎竜の話が始まるかというとそうではなく別パーティの話から展開されます。
その内容はというと黄金城のダンジョンやそれを擁する地上、人種や権力などのいわゆる世界設定を提示し作品を俯瞰させる話です。
連載時は当面の目標たる炎竜を前になぜかと疑問に思ったのですが、第4巻というまとまりを考えるとむしろ当然の挿入話でした。
ここでの話が後の第28話に活きてきます。
単行本での纏まりを見越していたと考えると構成力が凄い。
今巻はライオスパーティのひとつの小目標の到達を描くと共に大目標であるダンジョン攻略についての精算を行う面もあります。
様々な角度から見て区切りの巻となっている印象です。
ひとまずの目標である強敵が相手であるため、これまでにない話数が割かれており、冒頭の話を除けば残りはすべて炎竜に費やされています。
今までも動く鎧やウンディーネなどの強敵に対しては2話が割かれていましたがその3倍強です。
これまで飯描写にページを割かねばならない以上アクションは簡素なものでした。
ですが今回は立場・サイズ共に大きいボスが相手なので周囲のオブジェクトを駆使し壮絶な闘いが描かれます。
ファリン救出の過程もファンタジーものとしては相当に詳細で、さすがと唸らざるをえません。
第2巻、第3巻とその兆候はあったもののダンジョン内で食べているのは今巻は2回のみです。
「食っている場合じゃない」緊迫感や物資の逼迫が伝わりますが、「飯」目当ての人は食い足りないかもしれません。
ダンジョンの冒険にリアリティを持たるという点においてはいつも通りです。
九井諒子さんの作風を鑑みてもメインテーマはぶれていないはずです。
要は巨視的(作風)か微視的(「ダンジョン飯」単一)かで受け取る印象が異なり、
九井諒子作品を好む人向けというニュアンスが濃くなってきていると言えるのです。
区切りがよく「第一部・完」として扱ってもよい巻ですので3巻まで読んできた方にはもちろん購入をお勧めします。
ライオスの覚悟、マルシルの秘密、チルチャックの奮闘、センシの飯。
ここまでの血沸き肉"食らう"冒険の集大成です。
ハルタの方ではまだまだ終わる気配がありませんのでご安心を。
第3巻で少なかったことの反動なのか今回は多めです。第3巻で登場した魔物も収録されています。
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裏表紙は今回は収録。
以下は内容レビューとなります。既刊の内容は把握しているという前提かつ今巻の内容も若干なり触れていますのでご留意願います。
☆
第3巻でついに目標の炎竜が居るという第5階層へと到着したライオス一行。
いよいよ目標の炎竜の話が始まるかというとそうではなく別パーティの話から展開されます。
その内容はというと黄金城のダンジョンやそれを擁する地上、人種や権力などのいわゆる世界設定を提示し作品を俯瞰させる話です。
連載時は当面の目標たる炎竜を前になぜかと疑問に思ったのですが、第4巻というまとまりを考えるとむしろ当然の挿入話でした。
ここでの話が後の第28話に活きてきます。
単行本での纏まりを見越していたと考えると構成力が凄い。
今巻はライオスパーティのひとつの小目標の到達を描くと共に大目標であるダンジョン攻略についての精算を行う面もあります。
様々な角度から見て区切りの巻となっている印象です。
ひとまずの目標である強敵が相手であるため、これまでにない話数が割かれており、冒頭の話を除けば残りはすべて炎竜に費やされています。
今までも動く鎧やウンディーネなどの強敵に対しては2話が割かれていましたがその3倍強です。
これまで飯描写にページを割かねばならない以上アクションは簡素なものでした。
ですが今回は立場・サイズ共に大きいボスが相手なので周囲のオブジェクトを駆使し壮絶な闘いが描かれます。
ファリン救出の過程もファンタジーものとしては相当に詳細で、さすがと唸らざるをえません。
第2巻、第3巻とその兆候はあったもののダンジョン内で食べているのは今巻は2回のみです。
「食っている場合じゃない」緊迫感や物資の逼迫が伝わりますが、「飯」目当ての人は食い足りないかもしれません。
ダンジョンの冒険にリアリティを持たるという点においてはいつも通りです。
九井諒子さんの作風を鑑みてもメインテーマはぶれていないはずです。
要は巨視的(作風)か微視的(「ダンジョン飯」単一)かで受け取る印象が異なり、
九井諒子作品を好む人向けというニュアンスが濃くなってきていると言えるのです。
区切りがよく「第一部・完」として扱ってもよい巻ですので3巻まで読んできた方にはもちろん購入をお勧めします。
ライオスの覚悟、マルシルの秘密、チルチャックの奮闘、センシの飯。
ここまでの血沸き肉"食らう"冒険の集大成です。
ハルタの方ではまだまだ終わる気配がありませんのでご安心を。
2024年1月13日に日本でレビュー済み
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ここが物語の終着点と思っていたから、オークの情報にも、この巻の表紙にも、炎竜との闘いはもっと終盤に出会すものと思っていたが、闘うんだ!?それもガッツリと!前のパーティーの立てた作戦でも実際には敗北を期したのだから、メンバーが減ったいま何だかんだいってダンジョン探索のうちに新たなメンバーが増えて闘える体制になるんだと思っていたのだが、お兄ちゃんガンバル!そして意外にも消化されつくしてしまったファリン、「えっ、どーすんだ。」
2017年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は物語を読むとケチを付けたくなるタイプですが、ダンジョン飯に関しては文句がありません。
絵、ストーリー、キャラクターも素晴らしいですが
「読者が想像できる範囲」に「読者が納得できる(するための)情報」が丁寧に描かれている
これこそが文句が思いつかない完成度の理由だと思われます。
他レビューでも見られる「実際にありそう」と読者に(ファンタジーなのにも関わらず)リアリティが伝わるのもそれが理由かも。
例えば、ややネタバレを含みますが(ネタバレのレビュー部分をを隠す方法が分かりません・・・)
妹を救出後の女性二人の入浴シーン。
三流の漫画であれば「単なるお色気読者サービス」となります。
二流であれば「これは復活に不完全がないか身体を確認する作業」と理由が付きます。
ところがマルシルは「こんなところにアザが!」と心配し、ファリンは「子供の頃に転んで階段で打ったの」と答える。
他の漫画を読んだりしている読者ならば、死者復活シーンに対して少なからず不安を持つはずである。
日本人ならば、古事記での腐乱して夫を追いかけるイザナミノミコトが頭をよぎる。
「不完全ではないか、(ゾンビや悪魔のような)別人になっていないか、何かバッドエンドが待ってるんじゃないか」
それらの不安が入浴シーンでの「幼少時の記憶もちゃんとある」場面に加え、落ち着いてからの兄との抱擁で
「ああ、ファリンが・・・帰ってきた!」と、登場人物含め、読者も安心を得て、満足感とともに読み終えることができた。
別に作者さんが「あの入浴シーンね、そういう意味なんですよ」とは言ってないので私の想像でしか無いです。
ただ、その「想像を可能にさせる描写」があるかどうか。それこそが、この作品を優れたものたらしめるのだ。
間違いなく万人におすすめできる漫画である。
※蛇足
妹ファリンが可愛すぎてマルシルのヒロインの座が危うい。
ファリンの頬がいつも染まっているようにみえるのはおそらく白人の人の赤ら顔のようなものでしょう。
でもそれがすっごく可愛く見える。まつげも長いし巨乳でおっとりでお兄ちゃん好きとか…。
マルシルすまん。今日からファリンのファンになるわ。
絵、ストーリー、キャラクターも素晴らしいですが
「読者が想像できる範囲」に「読者が納得できる(するための)情報」が丁寧に描かれている
これこそが文句が思いつかない完成度の理由だと思われます。
他レビューでも見られる「実際にありそう」と読者に(ファンタジーなのにも関わらず)リアリティが伝わるのもそれが理由かも。
例えば、ややネタバレを含みますが(ネタバレのレビュー部分をを隠す方法が分かりません・・・)
妹を救出後の女性二人の入浴シーン。
三流の漫画であれば「単なるお色気読者サービス」となります。
二流であれば「これは復活に不完全がないか身体を確認する作業」と理由が付きます。
ところがマルシルは「こんなところにアザが!」と心配し、ファリンは「子供の頃に転んで階段で打ったの」と答える。
他の漫画を読んだりしている読者ならば、死者復活シーンに対して少なからず不安を持つはずである。
日本人ならば、古事記での腐乱して夫を追いかけるイザナミノミコトが頭をよぎる。
「不完全ではないか、(ゾンビや悪魔のような)別人になっていないか、何かバッドエンドが待ってるんじゃないか」
それらの不安が入浴シーンでの「幼少時の記憶もちゃんとある」場面に加え、落ち着いてからの兄との抱擁で
「ああ、ファリンが・・・帰ってきた!」と、登場人物含め、読者も安心を得て、満足感とともに読み終えることができた。
別に作者さんが「あの入浴シーンね、そういう意味なんですよ」とは言ってないので私の想像でしか無いです。
ただ、その「想像を可能にさせる描写」があるかどうか。それこそが、この作品を優れたものたらしめるのだ。
間違いなく万人におすすめできる漫画である。
※蛇足
妹ファリンが可愛すぎてマルシルのヒロインの座が危うい。
ファリンの頬がいつも染まっているようにみえるのはおそらく白人の人の赤ら顔のようなものでしょう。
でもそれがすっごく可愛く見える。まつげも長いし巨乳でおっとりでお兄ちゃん好きとか…。
マルシルすまん。今日からファリンのファンになるわ。