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魔女の鉄鎚 単行本 – 1995/5/1

4.1 5つ星のうち4.1 2個の評価

『魔法の書』とともに消された父の死の真相を探るビクトリアに忍び寄る影…。女のエロス、都市のカルト教団、ヴァチカンの秘密図書館…。身の毛もよだつ真実とは!? 魔女裁判、現代に蘇る。驚愕の問題小説!

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

謎に満ちた父の死の真相究明を決意したビアトリスは、「魔女の鉄鎚」という本に遭遇する。彼女の身辺に忍び寄るさまざまな影…。女性意識とスケールの大きなサスペンスを巧みにないまぜた作品。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (1995/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1995/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 398ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4047912255
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4047912250
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 2個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.1つ
5つのうち4.1つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年12月12日に日本でレビュー済み
焦点を「魔女」に絞って展開される歴史ミステリ。はたしていかに信仰に支えられているからといって、たかが一冊の魔法書のために、現代のアメリカでそれほどまでに熾烈な奪い合いが生じるだろうか、という疑念を頭の片隅に置きながらも読みすすめずにはいられない何とも怪しげな魅力がある物語。しかもその疑念にも最終的には納得する合理的な説明がなされているのが見事。そのうえいわゆる「魔女裁判」にも多少は詳しくなれる。ヴァチカン、ナチスと、それらしげな要素も満載。結末に関しては、もう少し詳しく復讐劇を描いて欲しかったと、読者の視点からは思うものの、書く側の立場に立ってみればこれでいいとも思う。
 少なくともダン・ブラウンの『ダヴィンチ・コード』よりははるかに面白い。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年3月15日に日本でレビュー済み
 著者は、あのヒッチコック監督の娘?かどうかは知らない。
 実在する『魔女の鉄槌』という魔女狩りマニュアルをめぐるミステリーである。
 黒魔術の魔術書を贈られたことが原因となって稀覯(きこう)本収集家であった外科医の父親ジョン・オコンネルを失うことになった娘のビアトリスがその謎を解こうとする。(ビアトリスとは、かのダンテの『神曲』で地獄の案内をする女性の名前である。)
 本好きなら、この出だしでちょっっぴり食指が動く。
 本来「魔女への鉄槌」であったのが、「魔女の鉄槌」と訳されているところにストーリーの要が隠されている。
 善悪の強固で根強い仕切りは、現代人の心裡にも深く突き刺さったままであり、そこからの逸脱は厳しく抑圧されていることがよくわかる。
 ま、それにしても、近頃は女性の活躍する話が少なくないが、これもそのひとつ。フェミニズムの影響か。
 現代作家の書くものは、どうしても金の話に落ちてしまいがちだが、そうなると得体の知れない魔性がどうしても薄れてしまいがちだ。
 私自身は、もう少し「魔女」という言葉の持つ理不尽さのようなものをそっと残しておいてほしかった。
 この点だけは少し残念である。
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