「1968年」の日本を舞台にした青春ドラマ。実在の3人の若者を軸に、
これまた実在の事件をからませて物語は進行するが、もちろん「真相」
ではないし、それを語ろうとしているわけでもない。
「一発逆転」なんて出来ないことをうすうす感じながらも、「ピストル」や
「原爆」や「革命」によって目先を変えようとする若者たち。原作者は、
ともすれば「俺たちの時代」と甘く感傷される十把ひとからげの時代観を
スルーして、より濃やかな陰影をもつ3人の人物に寄り添ってみせた。
また、本作のために新境地を開いた作画家の、稠密な伽藍もすばらしい。
『「彼女たち」の連合赤軍』の大塚と、『犬狼伝説』の藤原が出会うべくして
出会って生まれた本作は、石川啄木の歌を伏流水に進行する。
人といふ人のこころに/一人ずつ囚人がゐて/うめくかなしさ
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アンラッキーヤングメン 1 コミック – 2007/7/26
- 本の長さ354ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2007/7/26
- ISBN-104048537245
- ISBN-13978-4048537247
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登録情報
- 出版社 : 角川書店 (2007/7/26)
- 発売日 : 2007/7/26
- 言語 : 日本語
- コミック : 354ページ
- ISBN-10 : 4048537245
- ISBN-13 : 978-4048537247
- Amazon 売れ筋ランキング: - 279,627位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 映画式まんが家入門 (ISBN-13: 978-4048685627 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月11日に日本でレビュー済み
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としてはすごく面白い。ただ、当時の左よりの言動、行動にヘドが出そうになる。革命ゴッコで好き勝手やって今では体制側の連中。
2015年3月14日に日本でレビュー済み
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絵が好き。ストーリーも好き。藤原カムイさんはやっぱり面白い漫画家でした。
2007年8月1日に日本でレビュー済み
これは漫画である。
しかし、完全なフィクションでありながら、ここまでノンフィクションの香りを感じさせる作品があっただろうか。
三億円事件を始めとし、永山則夫、三島由紀夫、よど号、そして連合赤軍という同時期に起きた事件を関連付け、それが石川啄木の歌によって物語られる。
我々が知らされてこなかった時代を、とても巧妙に描いた作品です。
しかし、完全なフィクションでありながら、ここまでノンフィクションの香りを感じさせる作品があっただろうか。
三億円事件を始めとし、永山則夫、三島由紀夫、よど号、そして連合赤軍という同時期に起きた事件を関連付け、それが石川啄木の歌によって物語られる。
我々が知らされてこなかった時代を、とても巧妙に描いた作品です。
2007年9月12日に日本でレビュー済み
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これを今の若い人たちが読んでイメージを想起できるかな、と、
クエスチョンマークが浮かぶ。
でも、逆に、想定内でしかイメージできないのだ、俺たちは。
河の流れを遡ろうとしたものたちも、いつしか大河の流れにのり、
下流への道程をたどってゆく。
河口は海へと通じる。
その海が『豊饒の海』なら三島由紀夫も笑うだろうな。
オレもアンタもかつて、アンラッキーヤング・メンだった。
クエスチョンマークが浮かぶ。
でも、逆に、想定内でしかイメージできないのだ、俺たちは。
河の流れを遡ろうとしたものたちも、いつしか大河の流れにのり、
下流への道程をたどってゆく。
河口は海へと通じる。
その海が『豊饒の海』なら三島由紀夫も笑うだろうな。
オレもアンタもかつて、アンラッキーヤング・メンだった。
2009年6月22日に日本でレビュー済み
一定の間をもちながら淡々と流れるこの舞台には虚構のような現実があった。それぞれの閉ざした心の内にある本当が啄木の句の内で繋がったラストは見事でした。
2007年9月9日に日本でレビュー済み
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戦争後の先が見えない時代に起きたいろいろな事件を絡ませた、青春ドラマ?!そう表現すればいいのでしょうか。読み始めたら止まらず、あっという間に読み終わってしまいました。
淡々と絵柄ですが、それがまた物悲しさを表しているようで、とてもせつなく寂しさを感じました。この時代の空気はこうだったのかなと思わせる作品でした。
ただ、残念ながら内容が少し映画「初恋」とかぶっているような...
淡々と絵柄ですが、それがまた物悲しさを表しているようで、とてもせつなく寂しさを感じました。この時代の空気はこうだったのかなと思わせる作品でした。
ただ、残念ながら内容が少し映画「初恋」とかぶっているような...
2007年12月15日に日本でレビュー済み
私は平成しか知りません。しかし3億円事件については何度も耳にして来ました。昭和の重大な事件として。
読んでいる時当時の世界を知る以上の胸のざわざわがありました。
真実など関係無く漫画としてとても読みがいがありました。それだけで十分です。
私は昭和を知らないのだから。
読んでいる時当時の世界を知る以上の胸のざわざわがありました。
真実など関係無く漫画としてとても読みがいがありました。それだけで十分です。
私は昭和を知らないのだから。