安彦版ガンダムは敷居が高いように感じます。決して熱心なファンや玄人向けだけの漫画ではないのですが、やはり少し敬遠されてしまっているように思います。
理由はいくつかあると思いますが…
まず「高い」ことが挙げられると思います。
この愛蔵版でしたら全巻（XI巻はまだ最終巻ではありません。まだ続刊が出ます〜）を揃えるのに約３.５万円はかかります。
そこまでして買って読む価値・意味があるのか？（もちろん私はあると思っています）
その動機をクリアしなければこの漫画には辿り着けないのではないか？
そして次に内容が「難しい」という印象があるのではないか？と感じます。
私はちょうど「ガンダムエース」で連載を読んでいた時期がありました。（ずいぶん前の事です。クスコ・黒い三連星・ジャブロー攻略辺り）
その時に通常版を買っていましたが、発刊されるペースと読みたいモチベーションのペースがズレてしまい途中で待つのを止めてしまいました。
今になり改めて愛蔵版全巻大人買い（１〜１１巻まで）を敢行し、まさに今読んでおりますが、これ程までに奥深い内容だとは当時の若き日の自分には到底感じることの出来ない物語があり、本当に感動しております。流行りの漫画のタッチとは明らかに異なる物語がここにはあります。絵は官能的でさえあると感じさせます。（「安彦良和の官能曲線」と勝手に分析しました）
安彦版ガンダム「THE ORIGIN」を噛み砕けば、他の宇宙世紀シリーズのガンダムもより味わい深くなること必須です。「機動戦士ガンダム0080」「機動戦士ガンダム0083」「機動戦士ガンダムZ」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「機動戦士ガンダムUC」然り！
このレビューを作成するにあたり意識していることは「ぜひ若い世代の方々に「安彦版ガンダム」を一度手にとって頂き、読んで欲しい！」という思いがあります。漫画家「安彦良和」という人物がいかにとんでもないクリエーターですごい漫画を描いたのかを知って頂きたいのです。本当にすごい人ですよ。（もちろんこの漫画も）巻末の寄稿文を読むとその秘密が分かるかもしれません。
参考までに…
第一巻寄稿者「庵野秀明」（「エヴァ」で有名ですね。もちろん「ナディア」でも）
第二巻寄稿者「CLAMP」（「カードキャプターさくら」「ツバサ」で有名な制作集団）
第三巻寄稿者「木尾土目」（「四年生」「五年生」「げんしけん」）
第四巻寄稿者「柴田ヨクサル」（「ハチワンダイバー」）
第五巻寄稿者「久米田康治」（「さよなら絶望先生」）
第六巻寄稿者「土田晃之」（ガンダム芸人として有名なお方です）
第七巻寄稿者「永野護」（「ファイブスター物語」）
第八巻寄稿者「幸村誠」（「プラネテス」「ヴィンランド・サガ」）
第九巻寄稿者「新海誠」（「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速５センチメートル」）
第十巻寄稿者「藤田和日郎」（「うしおととら」「月光条例」
第十一巻寄稿者「円城塔」（芥川賞受賞作「道化師の蝶」伊藤計劃氏の遺志を継いだ共著作品「屍の帝国」など…）
以上の方々がコメントやイラストをこの愛蔵版に寄せています。
他に有名なクリエーターですと…
「神山健治監督」（攻殻機動隊・精霊の守り人・東のエデン・RE:CYBORG 009）「美樹本晴彦」（キャラクターデザイン→マクロス・ガンダム００８０ 漫画→エコール）「新川洋司」（MetalGearSolidシリーズアートディレクター）等が安彦良和氏の影響を受けたと公言されています。
（私が勉強不足でして…。きっともっと多くのクリエーターさんがいらっしゃる事と思います）
安彦漫画に興味が湧かなくてもそれぞれが興味のある、支持しているクリエーターさんがいるとまた違った角度からこの漫画に入って頂けるのではないかと思いまして…。
参考になれば幸いです。
通常版を買うか？愛蔵版にするか？
これはどちらにも魅力があります。通常版はコミックスのサイズ（ちょいワイドなやつです）で表紙カバーの折り返しに安彦氏のコメントがあります。愛蔵版にはそのコメントはありません。（愛蔵版は最後の数ページに安彦氏が描いたイラストとその下にちょっとしたコメント？ぼやき？があります）表紙も通常版の方が力の入っている安彦タッチの絵（おそらく水彩かと。デジタルでお描きにはなられていないと思います。間違えていたらすみません…）が豊富だと思います。愛蔵版はシンプルなデザインです。その巻の物語の象徴的なキャラクターが描かれています。何より通常版は軽いので寝っ転がって読めるのが最大の魅力かと。笑 愛蔵版は漫画を上にして寝転がりながら読むのは困難かつ危険です。なかなか出来る芸当ではないです。トータルのお値段にも差が出てくると思います。（通常版の方が幾分安上がりで全巻を揃えることが可能かと…）
ここまでの長文をお読み頂き有難うございました。
「THE ORIGIN」のアニメーション企画も進行中という事ですので、お気になられた方はこの機会にぜひ。
第一巻 初版 2005年5月26日 発行
（私が手にした第一巻の版は2012年6月8日5刷発行の物でした。他の巻は第2刷の数字の版が多かったです。８〜１１巻は初版でした）
最後に…
愛蔵版第5巻〜7巻に描かれる過去編には唸らされました。（愛蔵版の買い方としては先ず第１巻〜４巻までを買い。それから５巻〜７巻。８巻〜１１巻。という買い方が良いと思います。もちろん全巻大人買いをされるのもありだと思いますが、一気にお支払いがあるので買うペースを振り分けて揃えて行くというのもオススメします♪）（１巻〜４巻 ５巻〜７巻 ８巻〜１１巻 ←物語の区切りとして成立しています。この買い方・読み方でしたら読後感がスッキリして後味が良いと思います）
ご購入の際なにかのお役に立てれば幸いです。駄文長文をお読み頂きありがとうございました。
※
「全巻」と表記していますがXI巻は最終巻ではありません。まだ続刊があります。
おそらく次巻（XII巻）あたりが最終巻になるのではないかと思います。
「通常版」は全２３巻で既に完結しております。お間違えないようお気をつけください〜
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
よく一緒に購入されている商品
￥3,890
最短で6月13日 木曜日のお届け予定です
残り1点 ご注文はお早めに
+
+
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
