ライトノベルというジャンルは、ともすれば、程度が低くみられることが多い媒体です。
しかし、ラノベは読者のニーズをいちはやく読み取り、読者の満足度を一番に考え、読者を喜ばせるための試行錯誤を繰り返してきたジャンルでもあります。
売れない商品を作ることは簡単ですが、売れる商品を作ることはとても難しい。それはどの業界でも共通することだと思います。
この本は電撃文庫で数多くのヒット作(本人曰く打率2割だそうですが)に携わった著者の編集者の仕事内容についてと、ヒットした作品について、どのように考えているかが書かれています。
この本の読み方としては3通りあると思います。
1つ目が、編集者という役割の仕事内容とはどんなものなのか。
2つ目が、電撃文庫の人気作家の素顔と裏話
3つ目が、創作を志している方に対する作品作りの際に心掛けることです。
①に関しては出版社のことをよく知らない自分には、ここまでやるんだな、と感心することが多かったです。
作者とのつきあい方、タイトルの付け方、イラストの選定、落選した作品の発掘拾い読み、メディアミックスの関わり方。
思いの外考えること、やることが多いのだなと驚きました。
②に関しても中々面白い話が多く、鎌池伝説、伏見つかさ氏の作風からは想像が付きにくい人柄、特に入間人間氏に関してはホントかよ、と思うような話が書かれています。
③に関しては「面白い」ライトノベルを書いてみたいと思う方は、必ず読んでおいた方が良いと思える内容です。
自分自身、読んでいてあまり面白くないな、と思う作品は、ここに指摘されているポイントを外していると感じるからです。
基本的に書かれている内容全てが面白く、2時間ほどで一気に読んでしまいました。
その中でも、作品に対する批判について、作者はどう捉えるべきなのかを語った部分は肯けるものがありました。
制作者側からすると、作品に対して声を上げる層というのは全体から見ると0,1%程度だそうです。
その中のさらに一部の批判的な声に流されて、ブレるよりは、声を上げないサイレントマジョリティ、作品を待っていてくれる多数の読者のことを考えるべきだという指摘には個人的にですが、肯けるものがあります。
退屈せずに最後まですらすらと読み通せる良い本なので、皆様にもお薦めします。

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面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録 単行本(ソフトカバー) – 2015/12/9
三木一馬
(著)
担当作品累計6000万部!! この働き方、最弱(さいきょう)。
エンタメ業界の最前線を走る男が明かす、明日役立つ仕事のメソッド。
『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『ソードアート・オンライン』(累計1130万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)――電撃文庫の大ヒットタイトルを生み出してきた、業界がいま最も注目する編集者・三木一馬。その裏に隠された秘密『どうしてこの作品は面白いのか』『なぜ作品はヒットするのか』『担当作が売れなかったときの向き合い方』をはじめ、『失敗した仕事への取り組み方』『激務にどう向き合い、考え方を変えるか』に至るまで、『面白ければなんでもあり』を元にした『発想が広がる仕事術』。最弱で最強の働き方のすべてが綴られた一冊。
<この本を読むことで――>
あのヒット作の誕生秘話を知ることができる/面白い小説を書く秘訣を知ることができる/エンタメ業界の裏側を知ることができる/仕事のミスをプラスに変える『人生の加点法』を知ることができる
「あれっ? 編集者とアニメ監督プラスプロデューサー、立場は違えど似てますね。面白かったです! 」
――新房昭之(アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』監督、アニメ『物語』シリーズ総監督)
「創作者の「面白い」ってもはや呪いだ……。」
――長井龍雪(アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』監督、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』監督)
「三木一馬というラノベ界のシュクレサレ。疲れた身体を癒すスイーツのように、今日もどこかで誰かをほんのすこし幸せにする。」※シュクレサレ……フランス語で『砂糖と塩』の意。
――伊藤智彦(アニメ『ソードアート・オンライン』監督)
「この編集者は、《面白い本》《売れる本》の先……《幸せな本》を目指している。」
――川原 礫(電撃文庫『ソードアート・オンライン』著者)
「ヤツめ、こんな事を考えてやがったか……! それはさておき近くて遠い編集さんの事が良く分かる一冊です。」
――鎌池和馬(電撃文庫『とある魔術の禁書目録』』著者)
「この本を読めば、君にも『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が創れます! 」
――伏見つかさ(電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』著者)
「思い当たることばかりで冷や汗が止まりません。この本をデビューした年に読みたかった……! 」
――佐島 勤(電撃文庫『魔法科高校の劣等生』著者)
「俺の本より売れそうだから褒めたくない。」
――入間人間(『電波女と青春男』著者)
エンタメ業界の最前線を走る男が明かす、明日役立つ仕事のメソッド。
『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『ソードアート・オンライン』(累計1130万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)――電撃文庫の大ヒットタイトルを生み出してきた、業界がいま最も注目する編集者・三木一馬。その裏に隠された秘密『どうしてこの作品は面白いのか』『なぜ作品はヒットするのか』『担当作が売れなかったときの向き合い方』をはじめ、『失敗した仕事への取り組み方』『激務にどう向き合い、考え方を変えるか』に至るまで、『面白ければなんでもあり』を元にした『発想が広がる仕事術』。最弱で最強の働き方のすべてが綴られた一冊。
<この本を読むことで――>
あのヒット作の誕生秘話を知ることができる/面白い小説を書く秘訣を知ることができる/エンタメ業界の裏側を知ることができる/仕事のミスをプラスに変える『人生の加点法』を知ることができる
「あれっ? 編集者とアニメ監督プラスプロデューサー、立場は違えど似てますね。面白かったです! 」
――新房昭之(アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』監督、アニメ『物語』シリーズ総監督)
「創作者の「面白い」ってもはや呪いだ……。」
――長井龍雪(アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』監督、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』監督)
「三木一馬というラノベ界のシュクレサレ。疲れた身体を癒すスイーツのように、今日もどこかで誰かをほんのすこし幸せにする。」※シュクレサレ……フランス語で『砂糖と塩』の意。
――伊藤智彦(アニメ『ソードアート・オンライン』監督)
「この編集者は、《面白い本》《売れる本》の先……《幸せな本》を目指している。」
――川原 礫(電撃文庫『ソードアート・オンライン』著者)
「ヤツめ、こんな事を考えてやがったか……! それはさておき近くて遠い編集さんの事が良く分かる一冊です。」
――鎌池和馬(電撃文庫『とある魔術の禁書目録』』著者)
「この本を読めば、君にも『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が創れます! 」
――伏見つかさ(電撃文庫『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』著者)
「思い当たることばかりで冷や汗が止まりません。この本をデビューした年に読みたかった……! 」
――佐島 勤(電撃文庫『魔法科高校の劣等生』著者)
「俺の本より売れそうだから褒めたくない。」
――入間人間(『電波女と青春男』著者)
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2015/12/9
- 寸法13.2 x 1.8 x 18.9 cm
- ISBN-104048657151
- ISBN-13978-4048657150
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商品の説明
著者について
■三木一馬
(株)KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 電撃文庫編集部編集長、電撃文庫MAGAZINE編集部編集長。≪電撃小説大賞≫最終選考委員。
2000年に上智大学理工学部を卒業後、メディアワークス入社。2001年、電撃文庫編集部に配属される。
そこで、『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『とある科学の超電磁砲』(電撃コミックス。累計680万部)、『ソードアート・オンライン』(全世界累計1670万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)、『アクセル・ワールド』(累計420万部)、『電波女と青春男』(累計150万部)、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(累計135万部)、『しにがみのバラッド。』(累計130万部)、『撲殺天使ドクロちゃん』(累計110万部)など、ベストセラー小説シリーズの企画・編集を多数担当する。
今まで担当編集を務めた作品は約500冊に及び、累計部数は6000万部を突破している。
(株)KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 電撃文庫編集部編集長、電撃文庫MAGAZINE編集部編集長。≪電撃小説大賞≫最終選考委員。
2000年に上智大学理工学部を卒業後、メディアワークス入社。2001年、電撃文庫編集部に配属される。
そこで、『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『とある科学の超電磁砲』(電撃コミックス。累計680万部)、『ソードアート・オンライン』(全世界累計1670万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)、『アクセル・ワールド』(累計420万部)、『電波女と青春男』(累計150万部)、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(累計135万部)、『しにがみのバラッド。』(累計130万部)、『撲殺天使ドクロちゃん』(累計110万部)など、ベストセラー小説シリーズの企画・編集を多数担当する。
今まで担当編集を務めた作品は約500冊に及び、累計部数は6000万部を突破している。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2015/12/9)
- 発売日 : 2015/12/9
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 296ページ
- ISBN-10 : 4048657151
- ISBN-13 : 978-4048657150
- 寸法 : 13.2 x 1.8 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 147,723位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 122位図書館関連書籍
- - 811位目録・カタログ・インデックス
- - 5,131位ビジネス実用本
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月3日に日本でレビュー済み
筆者の創作、編集論がラノベのような語り口で綴られていて、とても読みやすいです。
以下、特にためになった話。
・どんな仕事も明るく楽しく!
・家訓(作家の好みを反映した作品のテーマ)、想定読者、トレンド(読者の期待する展開の方向性)、冒頭の見せ場と終盤の見せ場、その間のお膳立て……以上を決めてから作品を書き出す。
・主人公には『憧れ』と『愛嬌』を。
「作家との打ち合わせは明るく楽しいものにする」という筆者の姿勢には、多くの担当作家が救われているのではないか。
ヒット作を生み出す1番の秘訣であるように感じました。
以下、特にためになった話。
・どんな仕事も明るく楽しく!
・家訓(作家の好みを反映した作品のテーマ)、想定読者、トレンド(読者の期待する展開の方向性)、冒頭の見せ場と終盤の見せ場、その間のお膳立て……以上を決めてから作品を書き出す。
・主人公には『憧れ』と『愛嬌』を。
「作家との打ち合わせは明るく楽しいものにする」という筆者の姿勢には、多くの担当作家が救われているのではないか。
ヒット作を生み出す1番の秘訣であるように感じました。
2019年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
長年、電撃文庫の編集に携わり、川原礫、鎌池和馬、伏見つかさ、入間人間、五十嵐雄策と
いった錚々たる作家たちを担当し編集長まで登り詰め、現在は作家やイラストレーターを
マネジメントする著作権エージェンシー『株式会社ストレートエッジ』の代表取締役を
務める筆者自らが、アスキー・メディアワークス時代の仕事ぶりを一冊の本にまとめた
ものであり、発行そのものは2015年12月と少々古いが、2019年6月に筆者と邂逅すると
いう僥倖に恵まれたため、予習も兼ねて手に取った。
「はじめに」において、「電撃文庫のコンセプトは『面白ければなんでもあり』です」と言及
しているが、あくまで自分自身が抱いた印象であることを断っておくが、彼が副編集長・
編集長だった時期の電撃文庫が最もトレンドを重視し、それゆえにいくつものメガヒットが
生まれ、尋常ではない数の作品がアニメ化されていった一方、多くの広告宣伝費を
かけることができないエッジの効いた良作が埋もれることが多かったというイメージが強く、
皮肉にも彼が編集長の座を「勇退」してからは、イベントの縮小やアニメ化作品の減少は
あったものの、電撃文庫で刊行される作品のプロットやストーリーラインの多様化は
むしろ進んでいったという印象を覚えている。
また、冒頭で「面白い小説と、つまらない小説の差とはなんでしょうか?」と疑問を呈し、
さらには「文章力があるかどうか」「キャラの描写が上手いかどうか」「パッケージイラストが
美しいかどうか」「売れているかどうか」をすべて否定しておきながら結局は何も定義
しないまま「面白ければなんでもあり」という見切り発車のまま話が始まってしまって
いることに違和感を覚える。
第四章「『売れる』と『売れない』はココが違う」において、『創作物に、面白くない
作品はひとつもない』と言い切ってみせるものの、それは言い換えれば最低でもひとり、
作家は自分が書く物語が面白いと思って書いているので、すべての作品は面白いのだと
主張する一方で、作品の売れ行きは文章力でもキャラクターでもイラストでも面白さ
でもなく、面白さを伝えられるかどうかであり、それができるのは『演出』であるとしている。
言い換えれば編集者の積極的な介入とプロモーションが鍵であるとしており、
これは見方によってはプロモーションに恵まれなかった作者と作品は一体何なのだろう
ということを改めて考えさせられる。
ただし、ライトノベルにおける作家と編集の関係は週刊少年ジャンプを舞台にした
大場つぐみ・小畑健『バクマン。』(集英社)におけるそれと非常に近く、一般文芸とは
大きく異なり、編集者がプロットや改稿に深く介入することが一般的なスタイルで
あることを知りおく必要がある。
せめてもの救いは、業界ではやり手と言われる筆者でさえヒットにできる確率は
二割程度であることを自ら素直に認め、それを受け入れているということだろう。
いった錚々たる作家たちを担当し編集長まで登り詰め、現在は作家やイラストレーターを
マネジメントする著作権エージェンシー『株式会社ストレートエッジ』の代表取締役を
務める筆者自らが、アスキー・メディアワークス時代の仕事ぶりを一冊の本にまとめた
ものであり、発行そのものは2015年12月と少々古いが、2019年6月に筆者と邂逅すると
いう僥倖に恵まれたため、予習も兼ねて手に取った。
「はじめに」において、「電撃文庫のコンセプトは『面白ければなんでもあり』です」と言及
しているが、あくまで自分自身が抱いた印象であることを断っておくが、彼が副編集長・
編集長だった時期の電撃文庫が最もトレンドを重視し、それゆえにいくつものメガヒットが
生まれ、尋常ではない数の作品がアニメ化されていった一方、多くの広告宣伝費を
かけることができないエッジの効いた良作が埋もれることが多かったというイメージが強く、
皮肉にも彼が編集長の座を「勇退」してからは、イベントの縮小やアニメ化作品の減少は
あったものの、電撃文庫で刊行される作品のプロットやストーリーラインの多様化は
むしろ進んでいったという印象を覚えている。
また、冒頭で「面白い小説と、つまらない小説の差とはなんでしょうか?」と疑問を呈し、
さらには「文章力があるかどうか」「キャラの描写が上手いかどうか」「パッケージイラストが
美しいかどうか」「売れているかどうか」をすべて否定しておきながら結局は何も定義
しないまま「面白ければなんでもあり」という見切り発車のまま話が始まってしまって
いることに違和感を覚える。
第四章「『売れる』と『売れない』はココが違う」において、『創作物に、面白くない
作品はひとつもない』と言い切ってみせるものの、それは言い換えれば最低でもひとり、
作家は自分が書く物語が面白いと思って書いているので、すべての作品は面白いのだと
主張する一方で、作品の売れ行きは文章力でもキャラクターでもイラストでも面白さ
でもなく、面白さを伝えられるかどうかであり、それができるのは『演出』であるとしている。
言い換えれば編集者の積極的な介入とプロモーションが鍵であるとしており、
これは見方によってはプロモーションに恵まれなかった作者と作品は一体何なのだろう
ということを改めて考えさせられる。
ただし、ライトノベルにおける作家と編集の関係は週刊少年ジャンプを舞台にした
大場つぐみ・小畑健『バクマン。』(集英社)におけるそれと非常に近く、一般文芸とは
大きく異なり、編集者がプロットや改稿に深く介入することが一般的なスタイルで
あることを知りおく必要がある。
せめてもの救いは、業界ではやり手と言われる筆者でさえヒットにできる確率は
二割程度であることを自ら素直に認め、それを受け入れているということだろう。
2015年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
胡散臭いです(笑)。おもしろいけど!
とあるライトノベル編集者によるサクセスストーリー(?)が綴られているんですが・・・・・・、
ぶっちゃけた話、この本を何らかの作家技術や仕事マナーや自己啓発本と捉えて読む人は損をするんじゃないかと思います。
これは「電撃文庫」という、ライトノベル界隈でも異質な、小説業界では異端な、「一つの物語」の半生をおもしろおかしくつづった異形のライトエッセィなのかもしれません。
なぜって、ハウツー本にしては参考にならないし、マナー本としては当たり前のことを述べてるし、自己啓発本としてはチャチだから?
あと、登場人物(笑)にリアリティがなさすぎて・・・・・・。
しかしながら、伝説の『ブギーポップは笑わない』から『ソードアート・オンライン』まで、電撃文庫の舞台裏の空気を感じるには、うってつけなのではないでしょうか。
そう、電撃文庫の「副読本」みたいな位置づけ?でしょうかね。
作者の三木一馬氏は、電撃文庫の名物編集者さんです。
今、編集長なんですか。はー。
担当は『灼眼のシャナ』、『とある魔術の禁書目録』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』などを作家さんと一から打ち合わせして世に出してきたお方です。
あと、現在の人気ラノベ→コミック化→アニメ化→スピンオフ・コミック化→アニメ化→ゲーム化→アプリみたいな、ウィンウィンなメディアミックスの流れの草分けプロデューサー的一面もあるやり手の方です。
「なぜ『禁書』のコミカライズは別会社の『ガンガン』だったんだろう?」と思っていたのですが、謎が解けました。
『バクマン。』を読んでいた時「編集さんの世界っておもしろいな。連載決定会議とか超やってみてえ!」と思っていたので、ひょっとしたら、これから「作家モノ」の一ジャンルとして流行るかもしれませんね。
自分はネットやイベントでその「伝説」が頻繁に噂されるという氏の印象にはあまり詳しくはありません。
したがって、せいぜい「三木さんってシャナのあとがきで毎回、弥七郎先生と血みどろの戦いを繰り広げてる人だよね?」ぐらい。
あとは、伏見先生と出演されるアキバブログのインタビューとかです。
ていうか、自分の中の三木さんのイメージって、まんま『エロマンガ先生』の神楽坂編集だったんだけど・・・・・・。
読み終わった今でも、ますますよくわからない感じです。
彼の夢である「『SAO』のハリ○ッド進出!!!」というのは非常に具体性があっていいですね。
この「妄想が具現化していく過程」を詳しく知りたい人には必読の書でしょう。
とあるライトノベル編集者によるサクセスストーリー(?)が綴られているんですが・・・・・・、
ぶっちゃけた話、この本を何らかの作家技術や仕事マナーや自己啓発本と捉えて読む人は損をするんじゃないかと思います。
これは「電撃文庫」という、ライトノベル界隈でも異質な、小説業界では異端な、「一つの物語」の半生をおもしろおかしくつづった異形のライトエッセィなのかもしれません。
なぜって、ハウツー本にしては参考にならないし、マナー本としては当たり前のことを述べてるし、自己啓発本としてはチャチだから?
あと、登場人物(笑)にリアリティがなさすぎて・・・・・・。
しかしながら、伝説の『ブギーポップは笑わない』から『ソードアート・オンライン』まで、電撃文庫の舞台裏の空気を感じるには、うってつけなのではないでしょうか。
そう、電撃文庫の「副読本」みたいな位置づけ?でしょうかね。
作者の三木一馬氏は、電撃文庫の名物編集者さんです。
今、編集長なんですか。はー。
担当は『灼眼のシャナ』、『とある魔術の禁書目録』、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』などを作家さんと一から打ち合わせして世に出してきたお方です。
あと、現在の人気ラノベ→コミック化→アニメ化→スピンオフ・コミック化→アニメ化→ゲーム化→アプリみたいな、ウィンウィンなメディアミックスの流れの草分けプロデューサー的一面もあるやり手の方です。
「なぜ『禁書』のコミカライズは別会社の『ガンガン』だったんだろう?」と思っていたのですが、謎が解けました。
『バクマン。』を読んでいた時「編集さんの世界っておもしろいな。連載決定会議とか超やってみてえ!」と思っていたので、ひょっとしたら、これから「作家モノ」の一ジャンルとして流行るかもしれませんね。
自分はネットやイベントでその「伝説」が頻繁に噂されるという氏の印象にはあまり詳しくはありません。
したがって、せいぜい「三木さんってシャナのあとがきで毎回、弥七郎先生と血みどろの戦いを繰り広げてる人だよね?」ぐらい。
あとは、伏見先生と出演されるアキバブログのインタビューとかです。
ていうか、自分の中の三木さんのイメージって、まんま『エロマンガ先生』の神楽坂編集だったんだけど・・・・・・。
読み終わった今でも、ますますよくわからない感じです。
彼の夢である「『SAO』のハリ○ッド進出!!!」というのは非常に具体性があっていいですね。
この「妄想が具現化していく過程」を詳しく知りたい人には必読の書でしょう。
2017年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても面白かったです。書かれていることは当たり前のことのように思えますが、この当たり前のことも出来ていない編集者さんに当たってしまう…というのが現実だったりします。(経験あり)
必死になって書き上げてやっと受賞しても、運が悪ければ仕事が下手な編集者(皆さん難関を突破されてるわけですから、無能なわけはなく、単に下手、なのだと思います。伝える力がなかったり…)に当たってしまう…という構図、あまりに書き手側に不利だと思うんです。
そしてツイッター上ではこんな編集がいたという暴露話が横行する。
そんな状況で、若い人が敢えて危険を冒してまで商業作家を目指すでしょうか?
webでさくっと発表してしまえばすむ話です。
個人的にはまだまだ紙の本が好きなので、なくならないために、是非現役編集者、編集者を目指す人に読んでもらいたいです。創作のヒントになることもたくさん含まれていますので、もちろん書き手の方にも。
あくまで同人誌やwebでいいやって方にも、キャッチーなあらすじの書き方、イラストの選び方など、実践的な方法論はとても勉強になると思います!
必死になって書き上げてやっと受賞しても、運が悪ければ仕事が下手な編集者(皆さん難関を突破されてるわけですから、無能なわけはなく、単に下手、なのだと思います。伝える力がなかったり…)に当たってしまう…という構図、あまりに書き手側に不利だと思うんです。
そしてツイッター上ではこんな編集がいたという暴露話が横行する。
そんな状況で、若い人が敢えて危険を冒してまで商業作家を目指すでしょうか?
webでさくっと発表してしまえばすむ話です。
個人的にはまだまだ紙の本が好きなので、なくならないために、是非現役編集者、編集者を目指す人に読んでもらいたいです。創作のヒントになることもたくさん含まれていますので、もちろん書き手の方にも。
あくまで同人誌やwebでいいやって方にも、キャッチーなあらすじの書き方、イラストの選び方など、実践的な方法論はとても勉強になると思います!