一つのホテルを舞台にした、時代の異なる3つのお話。
不倫自殺から抜け出せない男と、彼を好きなゆえに現実を見させてやろうとするフロントマン。
力無き時代に偶然このホテルに立ち寄った者たちの再会話。
そして、このホテルを始めたと思しき戦後復興期に誓い合った二人の男の話。
どれも切なさで涙腺刺激される話です。
オススメは三話目、全くべつの書きおろし収録作品。
想像で、このホテルの始まる前のことではないか・・とかすかな繋がりが読み取れるのもおしゃれ。
戦後の混乱に出会った幼い二人が再会を約束し、なんとかまた出会い恋人になるものの、別れを切り出す。
ノスタルジックさに切なさが混じり涙なしでは読めません。
昔ながらのラブストーリーの良さが短いなかに詰まっています。
このお話だけの為に買っても損なし、文句なしのおススメ作品です。
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ホテル・ラヴィアンローズ (B-PRINCE文庫 た 1-1) 文庫 – 2008/5/1
- 本の長さ321ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2008/5/1
- ISBN-104048670077
- ISBN-13978-4048670074
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2008/5/1)
- 発売日 : 2008/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 321ページ
- ISBN-10 : 4048670077
- ISBN-13 : 978-4048670074
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,324,654位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 12,150位ボーイズラブノベルス (本)
- - 247,068位文庫
- - 328,974位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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梅太郎
三部構成で、同じ場所がメインになり3カップルの
恋愛が織り成されていく作品。
廃墟になってしまったホテル、営業中のホテル、
改装してホテルとしてスタートしようとするホテル。
どの時代のカップルも純粋で心がまっすぐでひたむきで
エロさとか甘さはないけど、じわじわと心にしみこんでくる、
そんな作品だった。
私は、一番最後の話が一番好きだったかも。
二人のゲイカップルの愛がめっちゃ詰まってスタートした
ホテルが廃墟になってしまったのは、なんだか物悲しいけど。
恋愛が織り成されていく作品。
廃墟になってしまったホテル、営業中のホテル、
改装してホテルとしてスタートしようとするホテル。
どの時代のカップルも純粋で心がまっすぐでひたむきで
エロさとか甘さはないけど、じわじわと心にしみこんでくる、
そんな作品だった。
私は、一番最後の話が一番好きだったかも。
二人のゲイカップルの愛がめっちゃ詰まってスタートした
ホテルが廃墟になってしまったのは、なんだか物悲しいけど。
supernova
Amazonで購入
大好きな作家さんなので、作家読みの途中、コレを手に取りました。
物語の中は、表紙絵の感じと全然違う空気ですね。ちょこっと残念。
「青」で語られる、棒高跳びの少年の背景にある「青」の描写、2人しての
逃避行中の「青」の描写、そして彼らそのものの胸の中にある「青」の描写、
どれもがリアルで鮮やかです。
隠された秘密が明らかになり、彼らが引き離される朝は切なくて胸が痛みま
した。
「赤」も、血の「赤」、熱情の「赤」、夕陽の「赤」、それらにまつわる心
の動きが伝わってきました。
3話目は、終わりの方で「あぁ、このホテルが・・・」と、ニブチンの私は
やっと気付きました。ニブければニブいほど楽しめるかも知れません(笑)
ホテルの歴史を、現在から過去へと辿っていく設定も、ホテルの持つ独特の
雰囲気をより感じられて、文章そのものとはまた別の、設定の妙、を感じま
した。
3話目を読んで、今は廃墟となったホテルがとても残念になりました。
またそれがいいのかも知れませんが、他の色の部屋に縁りのある人が、再興
を果たす話など、読んでみたい気もしたりします。
物語の中は、表紙絵の感じと全然違う空気ですね。ちょこっと残念。
「青」で語られる、棒高跳びの少年の背景にある「青」の描写、2人しての
逃避行中の「青」の描写、そして彼らそのものの胸の中にある「青」の描写、
どれもがリアルで鮮やかです。
隠された秘密が明らかになり、彼らが引き離される朝は切なくて胸が痛みま
した。
「赤」も、血の「赤」、熱情の「赤」、夕陽の「赤」、それらにまつわる心
の動きが伝わってきました。
3話目は、終わりの方で「あぁ、このホテルが・・・」と、ニブチンの私は
やっと気付きました。ニブければニブいほど楽しめるかも知れません(笑)
ホテルの歴史を、現在から過去へと辿っていく設定も、ホテルの持つ独特の
雰囲気をより感じられて、文章そのものとはまた別の、設定の妙、を感じま
した。
3話目を読んで、今は廃墟となったホテルがとても残念になりました。
またそれがいいのかも知れませんが、他の色の部屋に縁りのある人が、再興
を果たす話など、読んでみたい気もしたりします。
ritsuko
読んだ後切なさに、はぁ、とひと息つきました。
じわぁーと沁みてくる感じ。
3組の別々のカップルのお話で、
ホテルの歴史に絡めて、しかも時間はさかのぼっていきます。
どのお話も静かに進んでいくのにとてもドラマティック。
それぞれのカップルふたりの心のつながりが深く感じられて
ハッピーエンドなんだけどそこにたどり着くまでが、
ピンと張り詰めたような切なさがあふれていて、
いい意味で後を引きます。
私はホテルの始まりに絡められた、最後のお話が一番好きです。
ひとつのホテルの歴史を時代をさかのぼって話が進むので
読み手の私は既に廃屋に近くなったホテルの現状を知りながら
まだ辛うじて営業していた頃の話から始まり、
2話目では賑やかな頃の幽霊騒ぎ・・・と読み進め
このホテルにすっかり愛着がわき始めた後で最後のお話。
こんな深い気持ちの込められたホテルだったのだと知って
3つのお話が「ラヴィアンローズ」という名のホテルを軸に
まるっと一つの話に昇華されるような感じが、
あまり読書して感じたことのない不思議な満足感を体験しました。
じわぁーと沁みてくる感じ。
3組の別々のカップルのお話で、
ホテルの歴史に絡めて、しかも時間はさかのぼっていきます。
どのお話も静かに進んでいくのにとてもドラマティック。
それぞれのカップルふたりの心のつながりが深く感じられて
ハッピーエンドなんだけどそこにたどり着くまでが、
ピンと張り詰めたような切なさがあふれていて、
いい意味で後を引きます。
私はホテルの始まりに絡められた、最後のお話が一番好きです。
ひとつのホテルの歴史を時代をさかのぼって話が進むので
読み手の私は既に廃屋に近くなったホテルの現状を知りながら
まだ辛うじて営業していた頃の話から始まり、
2話目では賑やかな頃の幽霊騒ぎ・・・と読み進め
このホテルにすっかり愛着がわき始めた後で最後のお話。
こんな深い気持ちの込められたホテルだったのだと知って
3つのお話が「ラヴィアンローズ」という名のホテルを軸に
まるっと一つの話に昇華されるような感じが、
あまり読書して感じたことのない不思議な満足感を体験しました。
からくち
『綺麗な夢も熱い感触も、こんなふうにいくらだってあげられるのに――』
赤が一番好きです。目の前にいる自分を素通りして誰かを見ている、そんな男に惹かれ、どんどん深みにはまっていく。
「ミイラとり」状態の数樹がケリをつけさせたいと思って昔の男に会わせるところとか男前だなあと思いました!
薔薇色もよかったです。
初恋→再会。ベタな展開ですが、二人のゆるぎない愛情がひしひしと伝わってきました。
自分の手で終わらせるほうがふられるよりツライ。それが昔の思い出と絡み合って表現されており、切なさが倍増でした。
もっとたっぷりと書いてほしかったなあと思います。このお話だけで1冊でもいいんじゃないかと思うくらい、丁寧に読みたかった…!
時代を遡っていくので、最後まで読み終えたあと「ホテルはもうないんだ…」と寂寥感いっぱいになります。
赤が一番好きです。目の前にいる自分を素通りして誰かを見ている、そんな男に惹かれ、どんどん深みにはまっていく。
「ミイラとり」状態の数樹がケリをつけさせたいと思って昔の男に会わせるところとか男前だなあと思いました!
薔薇色もよかったです。
初恋→再会。ベタな展開ですが、二人のゆるぎない愛情がひしひしと伝わってきました。
自分の手で終わらせるほうがふられるよりツライ。それが昔の思い出と絡み合って表現されており、切なさが倍増でした。
もっとたっぷりと書いてほしかったなあと思います。このお話だけで1冊でもいいんじゃないかと思うくらい、丁寧に読みたかった…!
時代を遡っていくので、最後まで読み終えたあと「ホテルはもうないんだ…」と寂寥感いっぱいになります。
るう
街中に建つレトロなムードの瀟洒なプチホテルを舞台にした、三組のカップルのお話。
高校生同士の、後先を考えない殺那的な恋。
過去にとらわれるあまり先へ進めない青年を、好きになってしまったクールなリアリストのホテルマン。
少し昔の日本を舞台にした、元華族の少年とやんちゃな同級生の初恋の行方。
どれもいずれか一方の視点でわりに淡々と語られ、ちょっぴり苦くて痛くて、やがてほんのり甘くなれる話でした。本の装丁やタイトルから想像したようなエロい話ではなく、むしろその手のシーンは少なめです。
いきなり冒頭はホテルの廃墟シーンから始まったので意外でしたが、最後まで読むとなかなかドラマが感じられてよかったです。特に最後の話なんかは、かなりベタ設定でしたが私は好きです。
高校生同士の、後先を考えない殺那的な恋。
過去にとらわれるあまり先へ進めない青年を、好きになってしまったクールなリアリストのホテルマン。
少し昔の日本を舞台にした、元華族の少年とやんちゃな同級生の初恋の行方。
どれもいずれか一方の視点でわりに淡々と語られ、ちょっぴり苦くて痛くて、やがてほんのり甘くなれる話でした。本の装丁やタイトルから想像したようなエロい話ではなく、むしろその手のシーンは少なめです。
いきなり冒頭はホテルの廃墟シーンから始まったので意外でしたが、最後まで読むとなかなかドラマが感じられてよかったです。特に最後の話なんかは、かなりベタ設定でしたが私は好きです。
みいこ
古びた瀟洒なホテル――「ラヴィアンローズ」
一部屋一部屋、内装の基調となるカラーが異なる部屋で 繰り広げられる切ない恋物語。
「青の部屋」・・・子供故の無力さ、のしかかる現実から逃げ出したくて
ここへ辿り着いたふたりの高校生。 短い逃避行、それでも確かに幸せはここにあった。
「赤の部屋」・・・毎週金曜日に宿泊する人形のように無感情で、綺麗な男。
しかし、その男は過去にこの「赤の部屋」で恋人と心中未遂をしていた――。
ホテルマン×過去に囚われ続ける男。
そして、書き下ろし。
ホテル・ラヴィアンローズの始まり・・・
戦後、13歳の少年の初恋物語。
つらい別れを経て・・・ふたりは再び巡り会う。
どの話も読み応えがあり、話に引き込まれました。
私は特に、最初の「青の部屋」が好きです。
話したこともなかったふたりが親しくなっていく様や、主人公の秘めたる恋心。
とても切なく書かれていました。
もっと早くに自分の気持ちを伝えていれば・・・もっと違う結末になっていたのに。
こんなことにはならなかったのに・・・。
運命のイタズラがふたりを引き裂く――。
ラスト、先が読めていたとしても、切なさとふたりのこれからの幸せにホッと胸がいっぱいになりました。
3組のカップリングがあるので、お気に入りのひとつが見つかるかも?
一部屋一部屋、内装の基調となるカラーが異なる部屋で 繰り広げられる切ない恋物語。
「青の部屋」・・・子供故の無力さ、のしかかる現実から逃げ出したくて
ここへ辿り着いたふたりの高校生。 短い逃避行、それでも確かに幸せはここにあった。
「赤の部屋」・・・毎週金曜日に宿泊する人形のように無感情で、綺麗な男。
しかし、その男は過去にこの「赤の部屋」で恋人と心中未遂をしていた――。
ホテルマン×過去に囚われ続ける男。
そして、書き下ろし。
ホテル・ラヴィアンローズの始まり・・・
戦後、13歳の少年の初恋物語。
つらい別れを経て・・・ふたりは再び巡り会う。
どの話も読み応えがあり、話に引き込まれました。
私は特に、最初の「青の部屋」が好きです。
話したこともなかったふたりが親しくなっていく様や、主人公の秘めたる恋心。
とても切なく書かれていました。
もっと早くに自分の気持ちを伝えていれば・・・もっと違う結末になっていたのに。
こんなことにはならなかったのに・・・。
運命のイタズラがふたりを引き裂く――。
ラスト、先が読めていたとしても、切なさとふたりのこれからの幸せにホッと胸がいっぱいになりました。
3組のカップリングがあるので、お気に入りのひとつが見つかるかも?