前作(第4巻)の続編、というかミステリ的にはいわゆる「解決編」。前作で疑問に思っていた種々のことが、予定調和的に納得されました。
キャラ立ち完成。プロットの再解釈・再構成も完成。みーくんの内面崩壊も外面崩壊を経て落ち着くべきところに落ち着いて完成。文章の崩壊度が増す中、塗り固められた嘘をひとつひとつ丁寧に'がしていくと、精巧に構築された入間文学が姿を現します。西尾維新との差別化がどうとか、ミステリとしての仕上がりがどうとか、そもそもライトノベルとしてどうとか、いろいろ批判もあるかもしれませんが、ここまで見事に仕上げてくれたらもう細かいことはどうでもいいんじゃないでしょうか。
4巻突入でやや失速しかかり、正直もうダメかもと思っていましたが、見事に負の期待を裏切ってくれました。
ラノベおそるべし。入間人間おそるべし。
こうした特殊な文才を持った若手作家が、ラノベというサブカルの世界でその才能を開花させているのを見るのもまた面白いものです。結構クセになります。
表現が多様化し、文化が細切れ化していく一方、(その選択肢の過多が原因でしょうが)最近では逆に一点集中的な低級文化の消費(「××の品格」のバカ売れなど)が多くなってしまっています。たまにはこういうサブカルに身を浸し、多様化した世界を再享受するような文化消費活動も必要なのかもしれません。
茜的にもみーくん的にも、嘘じゃないですよ。
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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん5欲望の支柱は絆 (電撃文庫 い 9-5) 文庫 – 2008/5/10
閉じこめられた(継続中)。 まだ僕は、まーちゃんを取り戻してはいない。外界と完全遮断した密閉屋敷では、家族を殺人犯として疑い合う異常な環境が生み出されていた。もちろん、その最有力候補は、家族ですらない部外者の僕である。 わはは。…… さて、それはさておき。 依然としてこの屋敷に助けは来訪していない。無力すぎる脱出への工作も終わり、食糧も底をつき、大江一族の疑心と嫌悪が頂点に達した時…… ついに伏見の姿まで消えた。いよいよ、華の全滅に向かって一直線、なのかなぁ。うーむ、まーちゃんが恋しい今日この頃である。
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2008/5/10
- ISBN-10404867059X
- ISBN-13978-4048670593
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2008/5/10)
- 発売日 : 2008/5/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 264ページ
- ISBN-10 : 404867059X
- ISBN-13 : 978-4048670593
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,004,008位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1986年生まれ。アスキー・メディアワークス刊の電撃文庫にて活躍する若手小説家。同社が主催する、第13回電撃小説大賞に『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』を投稿、最終選考で惜しくも受賞を逃す。その後、数度の改稿を経て電撃文庫にてデビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 六百六十円の事情 (ISBN-13: 978-4048685832 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年5月10日に日本でレビュー済み
いろんな意味でカオスな屋敷に閉じ込められた前巻から1ヶ月。
今回はみーくんが夢の世界に現実逃避するお話です。嘘だけど。
いやー、読んでる間中、とにかく痛かったですね。
両腕骨折した状態で銃撃つとか、想像するだけで変な汗掻きます・・・。
前回ほとんど出番のなかったまーちゃんでしたが、なんと今回もお休みでした。
まーちゃん成分がかなり不足してますね。残念ながら。
湯女と柚々が頑張ってますが、やっぱりまーちゃんが恋しくなります・・・・・。
ですが、ぼくがまーちゃんを取り戻すため、僕を取り戻すため、またみーくんと呼ばれるために必死に、それこそ極限状態で頑張る姿には心を打たれます。
もうそれだけで読む価値は十二分にあろうというものです。(若干誇張表現を含みます)
あと、何気に結構グロイのでそういうのに耐性の無い方は注意が必要かと。
シリーズ続けて読まれている方は大丈夫だと思いますが、いきなり本書を読まれようという粋な方がいらしゃったら参考程度にしてもらえれば幸いです。
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは書けませんが、食欲の失せる内容でした。
ラストは良かったですね。あくまで個人的に、ですが。
このみーまーシリーズ、途中色々と鬱ったりするんですけど読後感はいつも不思議と良いんですよね。
もしかして、自分だけだったりしますかね?このシリーズ読んでじ〜んとなってるの。
このお話は、もうちっとだけ続くんじゃ、って感じなんで今後も御贔屓にしていこうかな。
これは嘘じゃないと良いなあ。
今回はみーくんが夢の世界に現実逃避するお話です。嘘だけど。
いやー、読んでる間中、とにかく痛かったですね。
両腕骨折した状態で銃撃つとか、想像するだけで変な汗掻きます・・・。
前回ほとんど出番のなかったまーちゃんでしたが、なんと今回もお休みでした。
まーちゃん成分がかなり不足してますね。残念ながら。
湯女と柚々が頑張ってますが、やっぱりまーちゃんが恋しくなります・・・・・。
ですが、ぼくがまーちゃんを取り戻すため、僕を取り戻すため、またみーくんと呼ばれるために必死に、それこそ極限状態で頑張る姿には心を打たれます。
もうそれだけで読む価値は十二分にあろうというものです。(若干誇張表現を含みます)
あと、何気に結構グロイのでそういうのに耐性の無い方は注意が必要かと。
シリーズ続けて読まれている方は大丈夫だと思いますが、いきなり本書を読まれようという粋な方がいらしゃったら参考程度にしてもらえれば幸いです。
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは書けませんが、食欲の失せる内容でした。
ラストは良かったですね。あくまで個人的に、ですが。
このみーまーシリーズ、途中色々と鬱ったりするんですけど読後感はいつも不思議と良いんですよね。
もしかして、自分だけだったりしますかね?このシリーズ読んでじ〜んとなってるの。
このお話は、もうちっとだけ続くんじゃ、って感じなんで今後も御贔屓にしていこうかな。
これは嘘じゃないと良いなあ。
2008年6月8日に日本でレビュー済み
一読の価値はあると思います。ミステリーとして読んでしまうと、犯行理由とか密室(密家?)からの脱出方法などが捻りがないと思うかもしれないが、此れは此れでいいと思う。何より著者らしい。
この作品の登場人物は誰もが何処か欠けている。この5巻でも普通と呼べる人は出てこない。きっと普通の人なんてこのシリーズでは出てこないんだろうなぁ。
でもそこがいい。剣も魔法も宇宙戦艦も出てこない、普通としか言い様のない世界、なのに現実味はなく非現実的であり異常が満ちている。読んでいて登場人物に共感なんて絶対しないけど、だからこそ読む価値がある。そう思う。
あと、後々の伏見ことゆずゆずの動向が気になりだす巻でもある。
この作品の登場人物は誰もが何処か欠けている。この5巻でも普通と呼べる人は出てこない。きっと普通の人なんてこのシリーズでは出てこないんだろうなぁ。
でもそこがいい。剣も魔法も宇宙戦艦も出てこない、普通としか言い様のない世界、なのに現実味はなく非現実的であり異常が満ちている。読んでいて登場人物に共感なんて絶対しないけど、だからこそ読む価値がある。そう思う。
あと、後々の伏見ことゆずゆずの動向が気になりだす巻でもある。
2008年5月21日に日本でレビュー済み
文書や構成もいい感じに洗練されてきて、
追いかける読者もうまい具合にふるいにかけられてきた感のある5巻。
非常に痛々しい描写の連続で途中つらくなったりもしますが、
「謎がすべて解けてしまった後のクローズド・サークル」
という展開は非常に興味深いものがあります。
今回でもゆずゆずや腕などいろんなフラグが立った為、
今後の展開もなかなかに気になってきます。
次巻から異能バトル物になっても個人的には全く驚きません。
とか言ってみる嘘。
追いかける読者もうまい具合にふるいにかけられてきた感のある5巻。
非常に痛々しい描写の連続で途中つらくなったりもしますが、
「謎がすべて解けてしまった後のクローズド・サークル」
という展開は非常に興味深いものがあります。
今回でもゆずゆずや腕などいろんなフラグが立った為、
今後の展開もなかなかに気になってきます。
次巻から異能バトル物になっても個人的には全く驚きません。
とか言ってみる嘘。
2008年5月13日に日本でレビュー済み
前回からの続きなのでまーちゃんの出番無し。安心して読めるぜ、とか思っていたらいろんな意味でひどいめにあった第五巻。今回の見所はなんといってもみーくん。いつにも増して活躍しまくりでした。嘘じゃないですよ?
もうひとつの見所は、まさにプリズンをブレイクする方法。これ脱出できねえよと読んでる途中で何度思ったことか。
もうひとつの見所は、まさにプリズンをブレイクする方法。これ脱出できねえよと読んでる途中で何度思ったことか。
2010年4月16日に日本でレビュー済み
人食い大好きの菜種さんだが人間4人分もの食料を20日たらずのうちにほぼ一人で平らげてしまうのはありえない、量にして200kg近くあるだろう。桃花が少量捨てられただけで後は食べ尽くされたって書いてあったしね。あと肉を冷蔵庫にしまうにしても包丁だけでしまえる大きさまで解体するのはきついと思う。解体に潔さんは関わっていなそうだし。
話はなかなかおもしろかった。というか4巻に続き柚々が可愛かった。
話はなかなかおもしろかった。というか4巻に続き柚々が可愛かった。
2008年5月15日に日本でレビュー済み
みーくんがすごく丸くなってます。
湯女がターボかかってます。
柚々が超ヒロインヒロインしてます。
犯人が、…。
脱出方法が、あれすぎてマイナス。
湯女がターボかかってます。
柚々が超ヒロインヒロインしてます。
犯人が、…。
脱出方法が、あれすぎてマイナス。
2009年5月28日に日本でレビュー済み
前作の続編。大江家に監禁されたみーちゃんと伏見。迫りくるカニバリズムの恐怖と戦いながら、館からの脱出に挑みます。脱出方法はなるほどと思いましたが、まーちゃんの自我を救出する方法が今ひとつかなと。もともと、この監禁事件とまーちゃんの自我崩壊を結びつけない方が、よかったように思います。細かいことは別にして、スリリングで、楽しめました。