2008年の本なのでずいぶん前の内容ですが、私のようにオイルマネーって何?くらいの基本的な疑問には十分答えてくれる内容です。200ページくらいなのですぐに読めます。
中東のなかでもUAEやサウジなどが加盟しているCGIというのが最も力を持っている経済グループで、特にドバイについては、エミレーツ航空や、椰子の葉の形が海に浮かんだような巨大なレジデンス区域、または与沢翼のリッチなコンドミニアム生活などで有名ですが、石油による巨大な利益を使って大規模な投資をして、企業誘致などで金融やITなどの脱石油経済国へ脱皮していることがよく分かります。
本書で紹介されている滑走路6本のドバイの新空港は、残念ながらコロナの影響でエミレーツの余剰機体の駐機場になっていたり、サウジの世界最高の1km超えのジェッダ・タワーも完成がいつになるか、といった状態のようで、巨大投資にはリスクがつきものだな、と思いました。
基本的にはシンガポールの成功モデルと同じパターンなのでしょうが、今後、コロナによって変わった遠隔ワークスタイルのおかげで、法人税をゼロにして何十万人のエキスパットを呼び込むという戦略も見直す時期に来ているのかな、と思います。
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オイルマネーの力 世界経済をリードするイスラム金融の真実 (アスキー新書 78) 新書 – 2008/9/10
石田 和靖
(著)
イスラム金融市場の急成長の要因は、次の4つと言われています。
1)原油高によるイスラム諸国の資産の拡大
2)イスラム金融市場の整備による運用の拡大
3)9.11同時多発テロ以来、米国からの資金回帰
4)イスラム金融市場の透明性による市場の安定認識
急成長するイスラム金融市場に、潤沢なオイルマネーから得られる資金が受け皿ごとに流れ込んでいます。
アラブの大富豪や王族が、ありあまる資金を自分たちの道楽で食いつぶす時代は終りをつげました。そして、いつか必ず枯渇する石油資源に、危機感をもった中東諸国は、新たな戦略を取り始めています。
その象徴ともいえるのが、アラブ首長国連邦のドバイ首長国です。15%以上の経済成長を続け、世界一の高さを誇るビルや7つ星の高級リゾートホテルの数々といったインフラ整備が進んでいます。ドバイは元々石油が豊富に採れるわけではないので、金持ちの道楽で世界一のものを作っているわけではありません。すべては、ドバイの未来を見据えた戦略なのです。
名実ともに世界の中心となるための計画が着々と進むドバイの脱オイルマネー戦略とはなんなのか。中東諸国が、注目するドバイの経済政策を分析し、拡大するイスラム金融市場の近未来を大胆予想します。
1)原油高によるイスラム諸国の資産の拡大
2)イスラム金融市場の整備による運用の拡大
3)9.11同時多発テロ以来、米国からの資金回帰
4)イスラム金融市場の透明性による市場の安定認識
急成長するイスラム金融市場に、潤沢なオイルマネーから得られる資金が受け皿ごとに流れ込んでいます。
アラブの大富豪や王族が、ありあまる資金を自分たちの道楽で食いつぶす時代は終りをつげました。そして、いつか必ず枯渇する石油資源に、危機感をもった中東諸国は、新たな戦略を取り始めています。
その象徴ともいえるのが、アラブ首長国連邦のドバイ首長国です。15%以上の経済成長を続け、世界一の高さを誇るビルや7つ星の高級リゾートホテルの数々といったインフラ整備が進んでいます。ドバイは元々石油が豊富に採れるわけではないので、金持ちの道楽で世界一のものを作っているわけではありません。すべては、ドバイの未来を見据えた戦略なのです。
名実ともに世界の中心となるための計画が着々と進むドバイの脱オイルマネー戦略とはなんなのか。中東諸国が、注目するドバイの経済政策を分析し、拡大するイスラム金融市場の近未来を大胆予想します。
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2008/9/10
- ISBN-104048673572
- ISBN-13978-4048673570
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商品の説明
著者について
石田和靖
株式会社ザ・スリービー代表取締役。海外投資専門チャンネル- WorldInvestors.TV -代表。日本証券業協会登録証券外務員。中近東~東南アジアエリアの外国法人を会計事務所勤務中に担当後独立し、投資情報・コンサルティングサービスなどを提供。世界の投資情報の集約を目的に「海外分散投資に燃える同志が集まるSNS”ワールド・インベスターズ”」を企画・デザインし、現在(2008年9月)運営中。
株式会社ザ・スリービー代表取締役。海外投資専門チャンネル- WorldInvestors.TV -代表。日本証券業協会登録証券外務員。中近東~東南アジアエリアの外国法人を会計事務所勤務中に担当後独立し、投資情報・コンサルティングサービスなどを提供。世界の投資情報の集約を目的に「海外分散投資に燃える同志が集まるSNS”ワールド・インベスターズ”」を企画・デザインし、現在(2008年9月)運営中。
登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2008/9/10)
- 発売日 : 2008/9/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 192ページ
- ISBN-10 : 4048673572
- ISBN-13 : 978-4048673570
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,219,601位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 32位その他の国々の経済事情関連書籍
- - 2,030位金融・銀行
- - 2,184位角川新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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会計事務所在職中、中東から東南アジアエリアの外国人経営者の法人を多く担当。その後、2003年に現社ザ・スリービーを設立、代表取締役に就任。アジア・中東など新興国中心に海外渡航歴多数。香港やドバイ、サウジアラビア等、政府系ファンドや企業などに太いパイプを持つ。
ワールドインベスターズTV、ワールドインベスターズSNS、ワールドインベスターズトラベルカフェ運営。オイルマネーの力(アスキーメディアパブリッシング)など新興国経済に関する書籍多数。日テレ「太田総理」、テレ東「モーニングサテライト」「WBS」、東京FM「池上彰のPeople」等、テレビ・ラジオ出演多数。雑誌掲載多数。
現在、株式会社ザ・スリービー代表取締役、ワールドインベスターズTV代表兼総合プロデューサー、香港政府観光局経済観光大使、日本証券業協会 公益委員。
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2015年10月3日に日本でレビュー済み
中東通の石田さんによるイスラム世界の金融について書かれた書。石田さんが足で稼いだ情報満載で、楽しんで読める。続編もほしいです。
2008年11月17日に日本でレビュー済み
「オイルマネーの力」を読んで、中東が好きになりました。
急速な勢いで発達するドバイ。その疾走感がこの本から伝わってきます。
オイルマネーというタイトルから、難しい相場の本をイメージしていましたが
著者の石田さんの実体験が如実に綴られており、読み終えた頃には、中東の「とりこ」になっていました。
ドバイで石油が採れない事や、サウジアラビアの砂漠に水がたくさんあることをはじめて知りました。イスラム文化もこの本から学びました。石田さん、素晴らしい1冊をありがとうございました。「オイルマネーの力」は、中東の今、これからを知りたい方への入門書ですね。
急速な勢いで発達するドバイ。その疾走感がこの本から伝わってきます。
オイルマネーというタイトルから、難しい相場の本をイメージしていましたが
著者の石田さんの実体験が如実に綴られており、読み終えた頃には、中東の「とりこ」になっていました。
ドバイで石油が採れない事や、サウジアラビアの砂漠に水がたくさんあることをはじめて知りました。イスラム文化もこの本から学びました。石田さん、素晴らしい1冊をありがとうございました。「オイルマネーの力」は、中東の今、これからを知りたい方への入門書ですね。
2008年11月17日に日本でレビュー済み
イスラムの世界に、正直偏見をもっていましたが、この著書のおかげで、霧が晴れました。『オイルマネーの力』は教養としても、また、ビジネスの実務者にもとても役にたちます。イスラム金融は特殊だと思いがちですが、多くは欧米の「コンベンショナル(通常)金融」に限りなく近いと言えます。イスラム経済文化、金融について、わずか200ページ弱ですが、非常によくまとめられています。そして、イスラム経済圏は欧米流の経済や金融に馴染んでいる我々日本人が多くが思う以上に広くかつ堅牢です。是非本書の一読をお勧めします。