読むな、使え。
がキャッチコピーの機械的に物語をつくるための本
物語の基本的な構造の、行って帰って来る物語から
民俗学の本も多く出しているみたいで、ロシア神話の構造分析や英雄神話の構造分析、昔話の形態、ハリウッドの物語脚本術
について書いてあって、この流れに沿って書くだけでも物語ができあがる
ストーリーメーカーになるための31の質問が載っていて、確かにこの質問に自分の作りたい物語で答えられるようにして行けばプロットが作れるだろうと思える
面白いと感じたのは、基本的な構造を作れる機械的な仕組みがあれば、作家性はやはり出てくると書かれていたこと
終わりには、民俗学の第一人者、柳田国男の物語についての補講がついている
読むな、使え。
と本文でも書かれていた
自分も、使うために買ったので、SF小説を書こう
というか、書き始めた
作りたい物語が無い人、漠然としたモヤモヤがある人に向けても書かれている本なので、是非読んで、否、使ってみては?
1番最後に、このストーリーメーカーの方法を使って作者よりも売り上げた奴がいると嫉妬混じりに書かれていたけど、誰なんだろうか
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ストーリーメーカー 創作のための物語論 (アスキー新書 84) 新書 – 2008/10/9
大塚 英志
(著)
はじめに 人は機械のように物語ることができる
物語の文法を習得するには/「物語る」という行為をソフトウェアに委ねる/「神話製作機械」というイメージ/「機械」を介して書くことの先に人の「固有性」は現れうる/あなた固有の「物語」を手に入れるために
第一部 創作のための五つの物語論
第一章 物語の基本中の基本は「行って帰る」である――瀬田貞二『幼い子の文学』
ゲーム系ファンタジーの基本的なパターン/「日常」や「現実」の確かさを実感するプロセス/「行って帰る」文法に忠実な宮崎アニメ/「成年式」としての物語/「日常」と「非日常」の「境界線」を越える
第二章 物語を構成する最小単位とは何か――ウラジーミル・プロップ『昔話の形態学』
物語は単位の組み合わせで構成される/キャラクターには役割がある/8種類の登場人物/31の機能を解説する/欠如を回復するという構造/主人公の旅立ちと戦い/主人公の帰還/ロシア魔法民話の四つのテーゼ
第三章 英雄は誰を殺し大人になるのか――オットー・ランク『英雄誕生の神話』
中上健次の試み/物語論的に未完の結末を予想する/世界中に存在する普遍的な物語/「貴種」の誕生と「母の死」/「流されたもの」としての属性/殺すべき「父」/物語論によって物語ることは可能か?
第四章 世界中の神話はたった一つの構造からなる――ジョセフ・キャンベル『千の顔をもつ英雄』
ハリウッド映画のストーリー開発/ストーリーまんがの起源/神話を心理学的に解説する/非日常への出立/大人へのイニシエーション/日常への帰還/英雄神話の基本構造
第五章 ハリウッド映画の物語論――クリストファー・ホグラー『神話の法則』
構造は同一だけれど外見は全く異なる物語/物語という因果律/日本の物語は構造しかない?/グローバル化とまんが・アニメの変容/ハリウッド映画のマニュアルを検証する/ヒーローのフォーマット
第二部 ストーリーメーカー 30の質問に答えてあなたの物語をつくる
第一章 Q1~16 主人公の内的な領域を設計する
column カードでプロットをつくる
第二章 Q17~30 物語の構造を組み立てる
あとがき
巻末付録 書き込み式「ストーリーメーカー」
物語の文法を習得するには/「物語る」という行為をソフトウェアに委ねる/「神話製作機械」というイメージ/「機械」を介して書くことの先に人の「固有性」は現れうる/あなた固有の「物語」を手に入れるために
第一部 創作のための五つの物語論
第一章 物語の基本中の基本は「行って帰る」である――瀬田貞二『幼い子の文学』
ゲーム系ファンタジーの基本的なパターン/「日常」や「現実」の確かさを実感するプロセス/「行って帰る」文法に忠実な宮崎アニメ/「成年式」としての物語/「日常」と「非日常」の「境界線」を越える
第二章 物語を構成する最小単位とは何か――ウラジーミル・プロップ『昔話の形態学』
物語は単位の組み合わせで構成される/キャラクターには役割がある/8種類の登場人物/31の機能を解説する/欠如を回復するという構造/主人公の旅立ちと戦い/主人公の帰還/ロシア魔法民話の四つのテーゼ
第三章 英雄は誰を殺し大人になるのか――オットー・ランク『英雄誕生の神話』
中上健次の試み/物語論的に未完の結末を予想する/世界中に存在する普遍的な物語/「貴種」の誕生と「母の死」/「流されたもの」としての属性/殺すべき「父」/物語論によって物語ることは可能か?
第四章 世界中の神話はたった一つの構造からなる――ジョセフ・キャンベル『千の顔をもつ英雄』
ハリウッド映画のストーリー開発/ストーリーまんがの起源/神話を心理学的に解説する/非日常への出立/大人へのイニシエーション/日常への帰還/英雄神話の基本構造
第五章 ハリウッド映画の物語論――クリストファー・ホグラー『神話の法則』
構造は同一だけれど外見は全く異なる物語/物語という因果律/日本の物語は構造しかない?/グローバル化とまんが・アニメの変容/ハリウッド映画のマニュアルを検証する/ヒーローのフォーマット
第二部 ストーリーメーカー 30の質問に答えてあなたの物語をつくる
第一章 Q1~16 主人公の内的な領域を設計する
column カードでプロットをつくる
第二章 Q17~30 物語の構造を組み立てる
あとがき
巻末付録 書き込み式「ストーリーメーカー」
- ISBN-104048674153
- ISBN-13978-4048674157
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2008/10/9
- 言語日本語
- 本の長さ256ページ
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商品の説明
著者について
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。まんが原作作品として『多重人格探偵サイコ』、『アンラッキーヤングメン』、批評として『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある他、『物語の体操』、『キャラクター小説の作り方』『キャラクターメーカー』などの創作論でも知られる。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士。批評誌『新現実』主宰。
登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2008/10/9)
- 発売日 : 2008/10/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4048674153
- ISBN-13 : 978-4048674157
- Amazon 売れ筋ランキング: - 545,322位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 映画式まんが家入門 (ISBN-13: 978-4048685627 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
5 星
TRPGのシナリオに使える
純粋な文学ではなく、TRPGや、即興物語のための技術、変に奇をてらわない「話すための物語」の格子として利用できそうだと感じました。p253のストーリーのグラフのテンプレートを書き起こしました。必要な方はどうぞ。
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トップレビュー
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2015年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
30問のめんどくさい質問にナントカ答えの言葉をひねりだす過程で、
自分のふわっとした着想がプロット上の機能と部品になっていくという本です。
質問を順をおって飛ばさず、必要であれば戻って考える必要があります。
この本の前半は物語の理論についてのお話で、
後半が本チャンの30問の質問とそれらに回答する上でのポイントの解説です。
前半では物語の類型について解説し、それが決まったパターンだと言ってますが
「なにか起きないと話にならない」というようなことを難しく言ってるだけなので、
興味のない人はとばしてよいかもしれません。
後半の質問に答えていくのは案外時間がかかるので、十分な時間を取りましょう。
自分のふわっとした着想がプロット上の機能と部品になっていくという本です。
質問を順をおって飛ばさず、必要であれば戻って考える必要があります。
この本の前半は物語の理論についてのお話で、
後半が本チャンの30問の質問とそれらに回答する上でのポイントの解説です。
前半では物語の類型について解説し、それが決まったパターンだと言ってますが
「なにか起きないと話にならない」というようなことを難しく言ってるだけなので、
興味のない人はとばしてよいかもしれません。
後半の質問に答えていくのは案外時間がかかるので、十分な時間を取りましょう。
2018年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハリウッド脚本術は翻訳が良く分からなくて挫折しましたが、この本で勉強しています。
大塚さんはハリウッド脚本術を読むようにすすめていますが、この本でじゅうぶんじゃないのかなあ・・・・と思ったりもします。
大塚さんはハリウッド脚本術を読むようにすすめていますが、この本でじゅうぶんじゃないのかなあ・・・・と思ったりもします。
2012年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
購入して途中まで読んで、ずっと棚に入れっぱなしでした。
最近、また出して来て、ようやく読破しました。
つまり、ちょっと退屈な本でしたね。
小節などを書いたりするのを、コンピュータに代行させるという発想自体は好きなんですが・・・
記述されている事例なども、なかなか面白く、文章も読みやすいのでとっつき易いのですが、なんとなく無理やり感が強いような印象です。
これでストーリーメーカーになれたら苦労はないよなぁ、って思い始めてしまったら、途端に退屈になってしまいました。
素直な気持ちで純粋に読み進めれば、特に創作などを仕事や趣味にしている方には、かなり参考になるでしょう。
最近、また出して来て、ようやく読破しました。
つまり、ちょっと退屈な本でしたね。
小節などを書いたりするのを、コンピュータに代行させるという発想自体は好きなんですが・・・
記述されている事例なども、なかなか面白く、文章も読みやすいのでとっつき易いのですが、なんとなく無理やり感が強いような印象です。
これでストーリーメーカーになれたら苦労はないよなぁ、って思い始めてしまったら、途端に退屈になってしまいました。
素直な気持ちで純粋に読み進めれば、特に創作などを仕事や趣味にしている方には、かなり参考になるでしょう。
2017年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
純粋な文学ではなく、TRPGや、即興物語のための技術、変に奇をてらわない「話すための物語」の格子として利用できそうだと感じました。
p253のストーリーのグラフのテンプレートを書き起こしました。必要な方はどうぞ。
p253のストーリーのグラフのテンプレートを書き起こしました。必要な方はどうぞ。
純粋な文学ではなく、TRPGや、即興物語のための技術、変に奇をてらわない「話すための物語」の格子として利用できそうだと感じました。
p253のストーリーのグラフのテンプレートを書き起こしました。必要な方はどうぞ。
p253のストーリーのグラフのテンプレートを書き起こしました。必要な方はどうぞ。
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2012年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
物語を作るためのテクニックが紹介されています。
著者は、「それでも出来上がった物語には作者の個性が発露する」と主張しています。
学生が作ったという作例が示されており、なるほど個性が出てるなあ、と納得しました。
民俗学を学んだ経歴、文芸評論家として多数の作品を渉猟して得た知識、理論、
また実作者としての経験、教師としての経験、
そうしたものがまぜこぜになって、新書という小さな形式に示されています。
文体が気取っていてうざいなあ、と思わされる箇所もあるのですが、とても
面白く読みました。
ただ、著者も冒頭で断りを入れているのですが、これはあくまでストーリーの骨格作りの
テクニックであって、実際の作品(小説、漫画、漫画原作、ゲーム)などに落とし込むには、
さらに多くの手順や表現方法を費やす必要があることは論を待ちません。
そのへんに、さらに個性が生まれ、優劣が生じるのであろうなあ、と思いました。
著者は、「それでも出来上がった物語には作者の個性が発露する」と主張しています。
学生が作ったという作例が示されており、なるほど個性が出てるなあ、と納得しました。
民俗学を学んだ経歴、文芸評論家として多数の作品を渉猟して得た知識、理論、
また実作者としての経験、教師としての経験、
そうしたものがまぜこぜになって、新書という小さな形式に示されています。
文体が気取っていてうざいなあ、と思わされる箇所もあるのですが、とても
面白く読みました。
ただ、著者も冒頭で断りを入れているのですが、これはあくまでストーリーの骨格作りの
テクニックであって、実際の作品(小説、漫画、漫画原作、ゲーム)などに落とし込むには、
さらに多くの手順や表現方法を費やす必要があることは論を待ちません。
そのへんに、さらに個性が生まれ、優劣が生じるのであろうなあ、と思いました。
2020年1月18日に日本でレビュー済み
著者は1958年生まれで、刊行当時(2008年)の肩書はまんが原作者、批評家という人物。ロシアの民俗学者ウラジーミル・プロップ、神話学者オットー・ランクやジョーゼフ・キャンベルといった先人たちが分析した、民話や神話の最小単位の組み合わせパターンを解説しながら、ストーリーを創造・構築するための手段を指南する書です。
物語の中で主人公が「日常」と「非日常」の間に横たわる一本の境界線を越えて「行って帰る」ことが成年式=子供から大人になる成長のためのプロセスである――この単純明快な説明が実に胃の腑に落ちる気がしました。主人公の超える境界線を象徴するものが「扉」「門」「洞穴」「川」「橋」だとするのも、今後小説や映画に触れる際に注視してみたいものです。
また、境界線を越える往路を主人公がためらうことは変化への恐れであり、その恐れに打ち勝つことが自己実現への第一歩であって、それはアメリカ人的な考え方だという指摘も納得がいきました。著者はその一方で、日本の物語は「「成長」や「自己実現」を求める物語構造に対して「成熟忌避」という物語を嵌め込もうとします。いわば容れ物とそこに入れる内容との間に矛盾や解離があるのです」とも記します。日米の物語の差異をこのように手際よくまとめてみせる点には目を見開かされました。
-------------------------------
類書として以下のものを紹介しておきます。
◆島田 裕巳『 映画は父を殺すためにある―通過儀礼という見方 』(ちくま文庫)
:映画の中で何が登場人物たちの通過儀礼となっているのかに着目して見た場合、その映画の味わい深さが一層理解できることを説く書です。若者、あるいは未熟な存在である主人公が一定の試練を越えて成熟した存在へと変貌を遂げる。儀礼を通過するところに人の成長があり、見る者に人生とは何であるかを教えてくれるというわけです。
◆リンダ・シーガー『 アカデミー賞を獲る脚本術 』(フィルムアート社)
:ハリウッドで脚本家として名をあげようと野心を持つ読者のために、スクリプト・コンサルタントの著者がすぐれたシナリオを書くための極意を指南する書です。
脚本家が目指すべきは登場人物たちが成長する物語であると強く信じて次のように記します。
「人間は成長しなければ人生の勢いは衰え、時には止まってしまう。変化がなければ、人間は同じパターンを繰り返すだけで、人生の旅は止まってしまう。(中略)人間の変化とはより人間味のある、自分らしい人間へと変わっていく動きであり、前向きなものだ」(184頁)
人間を信じる力強さをそこに感じます。映画というものが優れた表現手段であり続けるのは、まさにこうした脚本家たちの信念が背景にあるからなのだという意を強くしました。
.
物語の中で主人公が「日常」と「非日常」の間に横たわる一本の境界線を越えて「行って帰る」ことが成年式=子供から大人になる成長のためのプロセスである――この単純明快な説明が実に胃の腑に落ちる気がしました。主人公の超える境界線を象徴するものが「扉」「門」「洞穴」「川」「橋」だとするのも、今後小説や映画に触れる際に注視してみたいものです。
また、境界線を越える往路を主人公がためらうことは変化への恐れであり、その恐れに打ち勝つことが自己実現への第一歩であって、それはアメリカ人的な考え方だという指摘も納得がいきました。著者はその一方で、日本の物語は「「成長」や「自己実現」を求める物語構造に対して「成熟忌避」という物語を嵌め込もうとします。いわば容れ物とそこに入れる内容との間に矛盾や解離があるのです」とも記します。日米の物語の差異をこのように手際よくまとめてみせる点には目を見開かされました。
-------------------------------
類書として以下のものを紹介しておきます。
◆島田 裕巳『 映画は父を殺すためにある―通過儀礼という見方 』(ちくま文庫)
:映画の中で何が登場人物たちの通過儀礼となっているのかに着目して見た場合、その映画の味わい深さが一層理解できることを説く書です。若者、あるいは未熟な存在である主人公が一定の試練を越えて成熟した存在へと変貌を遂げる。儀礼を通過するところに人の成長があり、見る者に人生とは何であるかを教えてくれるというわけです。
◆リンダ・シーガー『 アカデミー賞を獲る脚本術 』(フィルムアート社)
:ハリウッドで脚本家として名をあげようと野心を持つ読者のために、スクリプト・コンサルタントの著者がすぐれたシナリオを書くための極意を指南する書です。
脚本家が目指すべきは登場人物たちが成長する物語であると強く信じて次のように記します。
「人間は成長しなければ人生の勢いは衰え、時には止まってしまう。変化がなければ、人間は同じパターンを繰り返すだけで、人生の旅は止まってしまう。(中略)人間の変化とはより人間味のある、自分らしい人間へと変わっていく動きであり、前向きなものだ」(184頁)
人間を信じる力強さをそこに感じます。映画というものが優れた表現手段であり続けるのは、まさにこうした脚本家たちの信念が背景にあるからなのだという意を強くしました。
.
2008年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本の構成は、「昔話の形態学」(ウラジミール・プロップ)、「千の顔をもつ英雄」(ジョゼフ・キャンベル)、「神話の法則」(クリストファー・ホグラー)といった物語理論の歴史的名著とも言うべき本の内容がわかりやすく説明されている部分(以下Aとする)と、それらの理論を実践的に使うための著者オリジナルの手法が説明されている部分(以下Bとする)から成ります。比率はAが全体の約3分の2、Bが全体の約3分の1です。
Aの部分で説明される情報だけでも、星5個どころか10個分の価値があると思います。歴史的名著の要点がわずか約170ページに要約されているので、時間対効果、費用対効果、ページ対効果の点から考えて、非常に優れていると考えられるからです。
Bの部分もAの情報価値には遠く及ばないにせよ、非常によく説明されていると思います。
この本の著者である大塚英志氏に対しては、「オリジナルの創作論の著作者として」というより、「データベースの著作者として」高く評価できます。
物語創作に興味があり、かつ上述したプロップやキャンベルの本などを読んだことのない人に対して、私は自信を持ってこの本を勧めます。
Aの部分で説明される情報だけでも、星5個どころか10個分の価値があると思います。歴史的名著の要点がわずか約170ページに要約されているので、時間対効果、費用対効果、ページ対効果の点から考えて、非常に優れていると考えられるからです。
Bの部分もAの情報価値には遠く及ばないにせよ、非常によく説明されていると思います。
この本の著者である大塚英志氏に対しては、「オリジナルの創作論の著作者として」というより、「データベースの著作者として」高く評価できます。
物語創作に興味があり、かつ上述したプロップやキャンベルの本などを読んだことのない人に対して、私は自信を持ってこの本を勧めます。