前巻ではひとつの大きなゲームの様子を描いていましたが、今回は大きく三部(というより二つのゲームとひとつの戦闘)に分かれており、それぞれ違った緊張感があります。
中では以前に出した設定を利用しているし、ご都合的な部分もあるものの、納得できる展開になっています。
このあたりは最後に駆け足になってしまった前作よりも良く、私がこのシリーズから土橋氏の作品を読み始めていたら、もっと高い評価をしていたと思います。
しかし実際の私はこのレビューで星3つを付けます。
「扉の外」と「ツァラトゥストラへの階段」の両シリーズを以前に読んでいたから、というのがその理由です。
私は本書の中ではロシアンルーレットの件がお気に入りなのですが、このパートのような緊張感と文章の持つパワーが、土橋氏のこれまでのシリーズでは文庫の全編から感じられました。
しかしこのシリーズはそこまでではないというのが正直なところです。
面白い。
けど今までのシリーズと比べると物足りない。
それが「土橋氏の著作のファンである」というフィルターを通した感想です。
氏の著作をこのシリーズから読み始めるかたであれば、私のようなひねた感想を持つことなく楽しめると思います。
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ラプンツェルの翼II (電撃文庫 と 8-8) 文庫 – 2009/5/10
「──ずっとそばにいればいいのよ。ずっと……」
平穏な生活は唐突に終わりを告げる。奈々が目を覚ました時、見知らぬ場所で一人、全裸で鎖に繋がれていた。喧嘩しながらもいつも隣で見守っていた遼一から無理やり引き離され、自分と似たような四人の少女と対峙する奈々。彼女たちは奈々と同じく、プログラムに落第した面々だった。
五人の少女と四つしかない出口。そして、生き残りをかけた密室ゲームが始まりを告げる。 遼一を想う奈々と、奈々が残した言葉を噛みしめる遼一は──。
平穏な生活は唐突に終わりを告げる。奈々が目を覚ました時、見知らぬ場所で一人、全裸で鎖に繋がれていた。喧嘩しながらもいつも隣で見守っていた遼一から無理やり引き離され、自分と似たような四人の少女と対峙する奈々。彼女たちは奈々と同じく、プログラムに落第した面々だった。
五人の少女と四つしかない出口。そして、生き残りをかけた密室ゲームが始まりを告げる。 遼一を想う奈々と、奈々が残した言葉を噛みしめる遼一は──。
- 本の長さ312ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2009/5/10
- ISBN-104048678175
- ISBN-13978-4048678179
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2009/5/10)
- 発売日 : 2009/5/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 312ページ
- ISBN-10 : 4048678175
- ISBN-13 : 978-4048678179
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,306,280位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2009年10月31日に日本でレビュー済み
著者おとくいの生き残りゲームもの。
非常に殺伐とした雰囲気です。
今回は、スピード感を殺して、登場人物に厚みを持たせようとしているようです。
ところが、他人を蹴落として生き残っていくゲームですから、人物に厚みが増せばますほどリアルになり、殺伐とした感じになってしまいます。
薄っぺらいキャラの方が、こういう話には向いているのかもしれません。
それでも、作者の、例えて言えば、直径10センチの穴に直径12センチのボールを通して見せよう、という気概には惹かれるものがあります。
続編に期待します。
非常に殺伐とした雰囲気です。
今回は、スピード感を殺して、登場人物に厚みを持たせようとしているようです。
ところが、他人を蹴落として生き残っていくゲームですから、人物に厚みが増せばますほどリアルになり、殺伐とした感じになってしまいます。
薄っぺらいキャラの方が、こういう話には向いているのかもしれません。
それでも、作者の、例えて言えば、直径10センチの穴に直径12センチのボールを通して見せよう、という気概には惹かれるものがあります。
続編に期待します。
2009年5月10日に日本でレビュー済み
全部読んでみましたが言葉の真理を探っていくって感じですね
ただ終わり方に「?」があるかも
続くのか続かないのか・・・
前回のから続くってのもあるから良く分からないです
ただ表紙の絵は良いです
ただ終わり方に「?」があるかも
続くのか続かないのか・・・
前回のから続くってのもあるから良く分からないです
ただ表紙の絵は良いです
2009年5月24日に日本でレビュー済み
勝手にゲーム理論系作家さんと認定している土橋真二郎さんの新作です。
内容は、アマゾンドットコムを見てもらうこととして、ここでは興奮したシーンを述べていきます。
-全裸や下着の口絵にもえー。絵がキレイで、さまざまなタイプ(体型)のお嬢さんがいます。全員もれなく不幸な目(土橋作品ではデフォルト)に合ってしまうのだけど。
ここからは、内容紹介にあるゲームで興奮したことです。
-魔王倒し。条件文をよく読むことで、必須条件と十分条件を見極めましょう。思い込みはいけません。解決方法をよんだとき、目からうろこでした。
-ロシアンルーレット。初めは小さな違和感。なんで髪型を変更させるのだろう。そこから一つずつ一つずつ死ぬかもしれないドアを開けていくときの緊張感の高まりがタマリマセン。最後の結果がわかった時のカタルシスはサイコーでした。
最後のゲームは、男女のすれ違い有りのバトルモノでした。
一冊通じて、大変面白かったので、続きが出るといいなぁと思います。
内容は、アマゾンドットコムを見てもらうこととして、ここでは興奮したシーンを述べていきます。
-全裸や下着の口絵にもえー。絵がキレイで、さまざまなタイプ(体型)のお嬢さんがいます。全員もれなく不幸な目(土橋作品ではデフォルト)に合ってしまうのだけど。
ここからは、内容紹介にあるゲームで興奮したことです。
-魔王倒し。条件文をよく読むことで、必須条件と十分条件を見極めましょう。思い込みはいけません。解決方法をよんだとき、目からうろこでした。
-ロシアンルーレット。初めは小さな違和感。なんで髪型を変更させるのだろう。そこから一つずつ一つずつ死ぬかもしれないドアを開けていくときの緊張感の高まりがタマリマセン。最後の結果がわかった時のカタルシスはサイコーでした。
最後のゲームは、男女のすれ違い有りのバトルモノでした。
一冊通じて、大変面白かったので、続きが出るといいなぁと思います。
2010年12月21日に日本でレビュー済み
天使ゲームを生き残った奈々ですが、宿主を食べるることができず、不完全ということでやり直しゲームになります。前半のゲーム1、2はなかなか緊張感があって、土橋作品らしく楽しめましたが、最後がまたバトル物になり、ラストもあまあまの2流ラブストーリみたいでがっかり。エンディングもすっきりしませんでした。ラノベ的にはこのような展開が望まれるのでしょうが、土橋真二郎という作家のオリジナリティを考えた場合にあまりいいやり方とは想えません。結局、MWへ移られていく訳ですが、ラノベのフィールドでもまだまだやれることがあると思います。気が向いたら。「扉の外」や「ツラトゥストラ」の続編をお願いします。