今回はいつものようにほのぼのとする4章目がなく、終始緊迫感のあるお話でした。
前巻登場した‘アンティーク’を集める少年、駿と行動を共にしていた少女飛鳥、その2人の目的を阻止するために奔走する刻也。
そして第4章では刻也と咲ちゃんの出会いがついに明かされました。
『生きていれば良い事があるかもしれない』なんていう言葉は気休めで楽観的なものに過ぎない。
だけど生きていないと良い事も起こりえない。そんな矛盾を抱えて人は生きていかなければならない。
生きていることの大切さ、そして生きていくための原動力となる何かを咲ちゃんのように見つけられればいいなと思います。
あといつものごとく魅力的なタケシマサトシさんのイラスト。表紙も怪しくていいんですが中表紙のイラストがまたいいデス。
季節は違いますが藤の花の下でたぶん、『これであなたもカリスマ美容師になれる!』的な雑誌を読んだであろうことが容易に推測できるハサミを持った咲ちゃんと、それを心配そうに見上げている刻也の画が秀逸。これだけでも私にとって買う価値があります。
次巻で完結になりますが、刻也と咲ちゃんにはハッピーエンドを迎えてほしいものデス。
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“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店6 (電撃文庫 お 9-9) 文庫 – 2009/10/10
アンティークを憎み、世界から根絶させるため、アンティークの力を振るう駿と飛鳥。その力に振り回されることなく完全に使いこなす駿は、異質な存在でした。想いは同じでも、刻也はその考えに反発し抗います。アンティークの力を使いこなす者同士の戦いは熾烈を極め、それは触れてはいけない過去をも引きずり出すのでした。
刻也と咲はいかにして出会ったのか? そこに隠されたアンティークの秘密とは? 二人の運命は大きく動き出します。本当の彼らを知る勇気がある方は、どうぞご覧ください。
刻也と咲はいかにして出会ったのか? そこに隠されたアンティークの秘密とは? 二人の運命は大きく動き出します。本当の彼らを知る勇気がある方は、どうぞご覧ください。
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2009/10/10
- 寸法10.5 x 1.9 x 15 cm
- ISBN-104048680773
- ISBN-13978-4048680776
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2009/10/10)
- 発売日 : 2009/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 360ページ
- ISBN-10 : 4048680773
- ISBN-13 : 978-4048680776
- 寸法 : 10.5 x 1.9 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,401,697位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2009年10月13日に日本でレビュー済み
やっと出た出た最新刊。待ちわびたよぉ〜と早速【第四章】を読む……あれ、なんか前章の続き?過去話みたいだし咲は病院のベッドで寝てるし。何か違うなぁと思ったら今回は全部続きモノだった。改めて最初から読み直した訳だが、この違いが本巻の特異性を示しており、ついでに言えば最後は【幕間】で終わっている。そう、本巻は全章が続くだけでなく実質的な前後編なのである。
物語は第5巻第一章に登場した2人の男女、駿と飛鳥から始まる。飛鳥のサイドストーリーと刻也&咲との再会の第一章、飛鳥の心境と駿の「狙い」がわかる第ニ章、ピンチの連続な対決の第三章を経て、『アンティーク』を使用する目的と使用しない目的という正反対の考えが同一線上に示される。これには正論を綺麗事と断じる、現実的かつ悲観的な論理が介在して一筋縄でいかない難しさを垣間見せるが、さらに現実的かつ俗物的な事象を示して幕引きとする都和子さんが何げにナイスである。
これで駿と飛鳥の物語は一応の結末を見るが、話はこれで終わらない。この対決を経て咲の秘密を知った刻也にとっての新たな物語、この2人と都和子さんが最後に向かう先への伏線として綴られるのが第四章の過去話である。刻也と咲の出会いが描かれるが、ここで咲の哀し過ぎる過去とともに咲の秘密もある程度判明する。ついでに咲の紅茶好きと接客業への執着の理由も判明するのがシリアスな中での光明なのだが、多くの謎を残したままで次巻への引きとなる。ただ、よ〜く考えると朧気に見えてくるものがある。例えば第2巻第三章で占い師が死の間際に見た「目」のこと。この、全く未回収な伏線と、幕間の行動が誰のもので、誰のため、何のためなのかを推論すると見えてくるものがある。この推論の正否を楽しみにしながら次巻を待ちたい。
しかし、この幕間のさらに後で最も哀しい事実が判明する……次で最終巻なんだって!
物語は第5巻第一章に登場した2人の男女、駿と飛鳥から始まる。飛鳥のサイドストーリーと刻也&咲との再会の第一章、飛鳥の心境と駿の「狙い」がわかる第ニ章、ピンチの連続な対決の第三章を経て、『アンティーク』を使用する目的と使用しない目的という正反対の考えが同一線上に示される。これには正論を綺麗事と断じる、現実的かつ悲観的な論理が介在して一筋縄でいかない難しさを垣間見せるが、さらに現実的かつ俗物的な事象を示して幕引きとする都和子さんが何げにナイスである。
これで駿と飛鳥の物語は一応の結末を見るが、話はこれで終わらない。この対決を経て咲の秘密を知った刻也にとっての新たな物語、この2人と都和子さんが最後に向かう先への伏線として綴られるのが第四章の過去話である。刻也と咲の出会いが描かれるが、ここで咲の哀し過ぎる過去とともに咲の秘密もある程度判明する。ついでに咲の紅茶好きと接客業への執着の理由も判明するのがシリアスな中での光明なのだが、多くの謎を残したままで次巻への引きとなる。ただ、よ〜く考えると朧気に見えてくるものがある。例えば第2巻第三章で占い師が死の間際に見た「目」のこと。この、全く未回収な伏線と、幕間の行動が誰のもので、誰のため、何のためなのかを推論すると見えてくるものがある。この推論の正否を楽しみにしながら次巻を待ちたい。
しかし、この幕間のさらに後で最も哀しい事実が判明する……次で最終巻なんだって!