三巻です。今回も楽しませて頂きました。
ボードゲーム系では「圧倒的な棋力を持つ霊的存在が主人公に師として就く」という展開が王道となりつつありますが、そのような設定が見事に活きた作品であることを今回からも感じさせられます。主人公が着々と、同時に勢い良く成長していく様子は、読んでいて単純にワクワクとするものです。才能と環境という二つの大きな柱が人間の能力の多寡を決定しているとすれば、主人公は最高の環境を与えられた人間ということになるのであり、才能のみに拠らない能力の増大の様子というのは個人的に胸のすく表現であるように思われます。
本シリーズの魅力というものは、前述のような主人公の成長を初めとし、盤上での苦悩であり、盤上での妙手であり、勝利であり、敗北なわけなのですが、これが中々どうして飽きさせない。スリルとカタルシスが非常に活きております。
敢えて言えば、ややキャラクター間のコミュニケーション描写が堅い、という印象も無くはないのですが、まあ普通に及第点だし、この調子で作者には四巻を書いて頂きたいものです。編集部の方々もよろしくお願い致します。もっと売れてもいいと思う(小声)。
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王手桂香取り! (3) (電撃文庫) 文庫 – 2014/11/8
憧れの大橋名人と対局!? 熱い勝負の将棋青春ストーリー、第3弾!
いざ、ペアマッチ将棋大会へ!
想いを寄せる桂香先輩と優勝を目指し練習将棋を重ねる歩。そして迎えた大会当日。思わぬライバルの出現に歩は震撼することになるが――。
そのライバルとの激闘を経て、歩はプロへの道を意識するようになる。プロになるには師匠が必要。ということで、桂香から自分の父、大橋名人を提案される。
歩にとっては憧れの名人、願ったり叶ったりで話は進み、名人と試験対局をすることに!? 大一番に向け、駒娘たちの力を借りて歩はさらなる頑張りをみせる!
いざ、ペアマッチ将棋大会へ!
想いを寄せる桂香先輩と優勝を目指し練習将棋を重ねる歩。そして迎えた大会当日。思わぬライバルの出現に歩は震撼することになるが――。
そのライバルとの激闘を経て、歩はプロへの道を意識するようになる。プロになるには師匠が必要。ということで、桂香から自分の父、大橋名人を提案される。
歩にとっては憧れの名人、願ったり叶ったりで話は進み、名人と試験対局をすることに!? 大一番に向け、駒娘たちの力を借りて歩はさらなる頑張りをみせる!
- 本の長さ280ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日2014/11/8
- 寸法10.7 x 1.5 x 15 cm
- ISBN-104048690493
- ISBN-13978-4048690492
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014/11/8)
- 発売日 : 2014/11/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 280ページ
- ISBN-10 : 4048690493
- ISBN-13 : 978-4048690492
- 寸法 : 10.7 x 1.5 x 15 cm
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年7月6日に日本でレビュー済み
中学生団体戦で西本に惜敗した上条歩。気持ちを切り替え、本格的な受験勉強に突入する大橋桂香とともに
最後の戦いであるペア大会に挑むも、決勝戦まで残ると思われていたハイアマチュアのペアが敗退し、
見た目は普通の母親と純真無垢な小学生・栄村陽太の親子が勝ち上がる番狂わせが起きるも、
その子は小学二年生ながら神憑った手を次々と指してくるモンスター級の神童だった――というストーリーが
展開される前半と、香車のアドヴァイスにより、大橋桂香の卒業をきっかけに一歩間違えれば桂香と疎遠に
なりかねない分水嶺を乗り越えて遊園地デートにまでたどり着く幕間的エピソードを経て、姿を消すことを
示唆した女王のことを気にかけつつも奨励会入りを目指し、そしてプロ棋士になるべく桂香の父親である
大橋名人に弟子入りすべく、上条歩が弟子入り試験であるハンディキャップ戦に挑む後半で構成されている。
この物語は一貫として上条歩の視点で描かれ、逆の言い方をすれば大橋桂香が心の奥底で彼のことを
どう思っているかはブラックボックスになってはいるが、彼女の一挙手一投足から『自分を慕ってくれる
カワイイ後輩』→『自分たち将棋部を勝利へと導いてくれる嬉しい誤算』→『この子と一緒にいれば、
自分が手を伸ばしても届かなかった世界を見せてくれる』という心情の変化をうまく示唆させている。
その一方試験で課せられた、『二局のうち一勝すれば弟子入り』という名人との対局が持ち時間の
ハンディキャップがあるものの、現役の名人との平手戦であるにもかかわらず展開があまりにあっさりと
していたり、女王が示唆していたことのオチであったり、彼のことを嫌っている飛車角や金将銀将は結局表に
出なかったりといった畳みかけるような急展開そして『第一部 完』という四文字に作者としては第4巻以降で
『中学生タイトルの獲得』『二階堂との恋の対局』『陽太と挑む奨励会試験と西本との再会』
『金銀飛車との邂逅』『名人の言葉がトリガーとなって上条歩と桂香が(以下自粛)』を描きたかったであろう
作者の無念さを感じずにはいられなかった。
それが何を意味するか、あとはわかるな?
最後の戦いであるペア大会に挑むも、決勝戦まで残ると思われていたハイアマチュアのペアが敗退し、
見た目は普通の母親と純真無垢な小学生・栄村陽太の親子が勝ち上がる番狂わせが起きるも、
その子は小学二年生ながら神憑った手を次々と指してくるモンスター級の神童だった――というストーリーが
展開される前半と、香車のアドヴァイスにより、大橋桂香の卒業をきっかけに一歩間違えれば桂香と疎遠に
なりかねない分水嶺を乗り越えて遊園地デートにまでたどり着く幕間的エピソードを経て、姿を消すことを
示唆した女王のことを気にかけつつも奨励会入りを目指し、そしてプロ棋士になるべく桂香の父親である
大橋名人に弟子入りすべく、上条歩が弟子入り試験であるハンディキャップ戦に挑む後半で構成されている。
この物語は一貫として上条歩の視点で描かれ、逆の言い方をすれば大橋桂香が心の奥底で彼のことを
どう思っているかはブラックボックスになってはいるが、彼女の一挙手一投足から『自分を慕ってくれる
カワイイ後輩』→『自分たち将棋部を勝利へと導いてくれる嬉しい誤算』→『この子と一緒にいれば、
自分が手を伸ばしても届かなかった世界を見せてくれる』という心情の変化をうまく示唆させている。
その一方試験で課せられた、『二局のうち一勝すれば弟子入り』という名人との対局が持ち時間の
ハンディキャップがあるものの、現役の名人との平手戦であるにもかかわらず展開があまりにあっさりと
していたり、女王が示唆していたことのオチであったり、彼のことを嫌っている飛車角や金将銀将は結局表に
出なかったりといった畳みかけるような急展開そして『第一部 完』という四文字に作者としては第4巻以降で
『中学生タイトルの獲得』『二階堂との恋の対局』『陽太と挑む奨励会試験と西本との再会』
『金銀飛車との邂逅』『名人の言葉がトリガーとなって上条歩と桂香が(以下自粛)』を描きたかったであろう
作者の無念さを感じずにはいられなかった。
それが何を意味するか、あとはわかるな?
2018年7月16日に日本でレビュー済み
丁寧に書けているものの、お上品な児童書のような味わいで、
薬にも毒にもならないインパクトの弱さが印象に残りました。
たとえ打ち切られなくても途中から急激に面白くなる予感も特になく、
将棋を題材とした作品が好きな人のコレクションアイテムくらいの
価値しかないでしょう。
イラストはかわいいだけに、残念でした。
薬にも毒にもならないインパクトの弱さが印象に残りました。
たとえ打ち切られなくても途中から急激に面白くなる予感も特になく、
将棋を題材とした作品が好きな人のコレクションアイテムくらいの
価値しかないでしょう。
イラストはかわいいだけに、残念でした。
2017年2月17日に日本でレビュー済み
売れ行きが悪かったのか、これにて「第一部完」と打ち切り完結
キリの良いところまでストーリーは進めているが、いわゆるオレタタエンドのようなもの
良くも悪くも1巻の作風が3巻まで続き、毎巻似たようなストーリー構成や展開に飽きてしまい、今巻は正直あまりおもしろいとは感じられなかった
将棋面では、ペアルールがわかりにくく、女王が対局中に口出しした分、悪化した印象すらある
恋愛面では、ヒロインの鈍感設定と主人公の奥手設定が最後まで足を引っ張った
デートを繰り返してもデートと認識されず友達止まりで、自力で関係を深めることができていないのは、作品としてイマイチおもしろみがない
個人的には好みのシリーズではあったが、その分野を知らない人に魅力を伝えつつライトノベルらしい展開で楽しませることがどれだけ難しいかを感じさせられた作品だった
キリの良いところまでストーリーは進めているが、いわゆるオレタタエンドのようなもの
良くも悪くも1巻の作風が3巻まで続き、毎巻似たようなストーリー構成や展開に飽きてしまい、今巻は正直あまりおもしろいとは感じられなかった
将棋面では、ペアルールがわかりにくく、女王が対局中に口出しした分、悪化した印象すらある
恋愛面では、ヒロインの鈍感設定と主人公の奥手設定が最後まで足を引っ張った
デートを繰り返してもデートと認識されず友達止まりで、自力で関係を深めることができていないのは、作品としてイマイチおもしろみがない
個人的には好みのシリーズではあったが、その分野を知らない人に魅力を伝えつつライトノベルらしい展開で楽しませることがどれだけ難しいかを感じさせられた作品だった