電撃文庫の作家藤原祐の新作
さすがに何冊も書いているだけあって、内容・文章は安定していて良い出来だと思いました。
内容としては主人公含め血の繋がらない七人兄妹の家族もののような話。
1巻はまだ始まったばかりで、主人公が倉須家に馴染む過程や兄妹の軽い紹介といった内容です。
サブタイ的にも次女のリリィに一番スポットが当たって話が展開していました。次の巻はリリィ以外に焦点を当てるとか。
そして、所々に倉須家の謎や兄妹達の抱えるものが見え隠れしているのでこれからの展開に想像が膨らんで面白いです。
個人的に絵も可愛いくてキャラも気にいったので長く続いて欲しいところ。
まだありませんが、欝という要素が絶対に嫌という人でなければ楽しめる一冊だと思います。
あとは、リリィの性格が合うか合わないかですが…サブタイで暴君と謳ってるので仮に合わなくても自己責任でしょう。まあ、そこまで乱暴的とか横暴なキャラではないのですが。むしろ弟妹想いの姉かと。
値段も安いしページ数もそんなにないので、気になったら試しに買ってみるのもありじゃないでしょうか。
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@HOME 我が家の姉は暴君です。 (電撃文庫) 文庫 – 2010/11/10
とある事情から親類の 『倉須家』 に引き取られることになった僕。だけどそこは、血の繋がらない七人のきょうだいたちが住むという妙な家だった──諧謔的な長男、おっとり&投げやりな長女、暴君の次女、スキンシップ過剰な三女、男か女かわからない三男、カメラを手放さない四女に、そして次男の僕。ともあれ新しい生活は割と順調である……次女のリリィが何故かやたらと僕にキツく当たってくる以外は。
電撃文庫MAGAZINEに連載され人気を博した、ちょっと風変わりなハートウォーミング(?)ストーリー、開幕!
電撃文庫MAGAZINEに連載され人気を博した、ちょっと風変わりなハートウォーミング(?)ストーリー、開幕!
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2010/11/10
- 寸法10.5 x 1.3 x 15 cm
- ISBN-104048700480
- ISBN-13978-4048700481
登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2010/11/10)
- 発売日 : 2010/11/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 232ページ
- ISBN-10 : 4048700480
- ISBN-13 : 978-4048700481
- 寸法 : 10.5 x 1.3 x 15 cm
- カスタマーレビュー:
著者について
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大分県生まれ。
2003年『ルナティック・ムーン』(アスキー・メディアワークス/電撃文庫)でデビュー。
以降、主として同レーベルより作品を刊行。
著作として『ロストウィッチ・ブライドマジカル』『煉獄姫』『@HOME』『アカイロ/ロマンス』などがある。
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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2012年11月2日に日本でレビュー済み
血の繋がりが全く無い者だけで構成された「核家族」ならぬ「核無し家族」の物語
不慮の事故で突然両親を喪い天涯孤独の身になった主人公は親戚による臆面も無い遺産と
主人公の身柄を巡る争いの中で見も知らぬ青年や自分と同じぐらいの年頃の少女に「家族にならないか?」と
持ちかけられますが…そこに待っていたのは他界した叔母夫婦の養子による血縁の無い子供たちによる歪な家族だった!
第一巻である本作は主人公がこの歪としか言いようの無い「家族のようなもの」の一員となるまでが
描かれています。それにしても数ある家族モノ作品の中でもここまで異様な「血縁が一切無い家族」というのは
初めて見ました。当然主人公も戸惑い、また両親を喪った悲しみを周りの「家族」に悟られまいと
仮面を被って過ごそうとしますが、そこに登場するのがサブタイトルの「暴君」でした
毒舌と人を人とも思わないようなズカズカと土足で他人の領分に踏み込んでくる姉のリリィのキャラクターは
なんとも独特、表現するのが難しいのですが「容赦なく優しい」とでも表現するべきなのか、これは?
新家族との間に微妙な壁を作る主人公の仮面を金属バットを持ち出して粉砕するとは…その上で「家族だろう!」と
幾らでも受容してやる宣言したり、確かに乱暴なのですがそこには彼女なりの家族観がはっきりと打ち出されています
第一巻という事で主人公とリリィ以外の家族は控えめ。ただし各エピソードの間で主人公の視点からは見えない家族の姿が
描かれるなど顔だけ出して動きが無い無駄キャラという印象はありません。あとがきで作者も他の家族に関しては次巻以降で
と宣言しているので人を煙に巻く会話だらけの家族の本音がどう描かれるか、どんな家族観が打ち出されるのか気になります
不慮の事故で突然両親を喪い天涯孤独の身になった主人公は親戚による臆面も無い遺産と
主人公の身柄を巡る争いの中で見も知らぬ青年や自分と同じぐらいの年頃の少女に「家族にならないか?」と
持ちかけられますが…そこに待っていたのは他界した叔母夫婦の養子による血縁の無い子供たちによる歪な家族だった!
第一巻である本作は主人公がこの歪としか言いようの無い「家族のようなもの」の一員となるまでが
描かれています。それにしても数ある家族モノ作品の中でもここまで異様な「血縁が一切無い家族」というのは
初めて見ました。当然主人公も戸惑い、また両親を喪った悲しみを周りの「家族」に悟られまいと
仮面を被って過ごそうとしますが、そこに登場するのがサブタイトルの「暴君」でした
毒舌と人を人とも思わないようなズカズカと土足で他人の領分に踏み込んでくる姉のリリィのキャラクターは
なんとも独特、表現するのが難しいのですが「容赦なく優しい」とでも表現するべきなのか、これは?
新家族との間に微妙な壁を作る主人公の仮面を金属バットを持ち出して粉砕するとは…その上で「家族だろう!」と
幾らでも受容してやる宣言したり、確かに乱暴なのですがそこには彼女なりの家族観がはっきりと打ち出されています
第一巻という事で主人公とリリィ以外の家族は控えめ。ただし各エピソードの間で主人公の視点からは見えない家族の姿が
描かれるなど顔だけ出して動きが無い無駄キャラという印象はありません。あとがきで作者も他の家族に関しては次巻以降で
と宣言しているので人を煙に巻く会話だらけの家族の本音がどう描かれるか、どんな家族観が打ち出されるのか気になります
2010年11月7日に日本でレビュー済み
著者の「煉獄姫」が面白かったので、この本を買ってみました。
短編形式で非常に読みやすく楽しめた。
安心して読める家族もののお話。
もう少しページ数が欲しかったので星は四つにしました。
続刊もあるようなので期待しています。
短編形式で非常に読みやすく楽しめた。
安心して読める家族もののお話。
もう少しページ数が欲しかったので星は四つにしました。
続刊もあるようなので期待しています。
2010年11月20日に日本でレビュー済み
突然の事故で両親を失ってしまった園村響は、両親の遺産と自分を誰が引き取るかで母方の親戚が醜い争いをしている中、借金取りみたいな格好をした若い男に出会う。父方の叔母である倉須詠子の養子であるというその男、倉須高遠は、叔母と叔父はなくなっているけれど、倉須家の養子にならないかという。また、全く血がつながらない兄妹たち6人がいるということも。
それまでの雰囲気に嫌気が差していた響は、彼の申し出を受け入れることにする。長男・高遠、長女・礼兎、次女・リリィ、三女・芽々子、三男・稜、四女・耶衣。誰も血がつながらず、倉須家との血縁もない彼らが家族となっている場所へ次男として加わることになった響だが、たとえ同じ高校に通っていても、一緒にご飯を食べていても、急に家族になれるわけではない。誰かを不快にしないように息を潜めて暮らす響きに対し、ついに限界に達したリリィが取る行動とは?
全体的にはハートフルな家族ものという雰囲気を作りつつ、家族のキャラクター性によりイベントを起こしたり、血がつながらない家族の核に大きな謎を残したりしている。
今回は響の家族加入と、リリィがストーリーのメインだったので、今後は年長者のストーリーが展開されるのかも知れない。
それまでの雰囲気に嫌気が差していた響は、彼の申し出を受け入れることにする。長男・高遠、長女・礼兎、次女・リリィ、三女・芽々子、三男・稜、四女・耶衣。誰も血がつながらず、倉須家との血縁もない彼らが家族となっている場所へ次男として加わることになった響だが、たとえ同じ高校に通っていても、一緒にご飯を食べていても、急に家族になれるわけではない。誰かを不快にしないように息を潜めて暮らす響きに対し、ついに限界に達したリリィが取る行動とは?
全体的にはハートフルな家族ものという雰囲気を作りつつ、家族のキャラクター性によりイベントを起こしたり、血がつながらない家族の核に大きな謎を残したりしている。
今回は響の家族加入と、リリィがストーリーのメインだったので、今後は年長者のストーリーが展開されるのかも知れない。
2010年11月6日に日本でレビュー済み
「アカイロ/ロマンス」などを執筆されていた藤原祐先生の新作。電撃文庫マガジンの方に掲載されていたものを加筆修正+書き下ろしとなっているようです。
突然の事故で両親を失ってしまった主人公、響。新築したばかりの家や遺産を巡り、醜い争いをする親戚たち。しかし、その会議に、突然二人の男と少女が現れた。男は軽そうな態度で、少女は苛烈な態度で親戚たちを黙らせる。そして告げる。「うちの子供にならないか?」と。戸惑うものの、彼らの手をとり、突然7人きょうだいの次男に納まることになった響。一癖も二癖もあるきょうだいたちに翻弄され、時には衝突しながらも、徐々に家族との絆を深めていく。
短期集中連載を書き下ろしプラスで単行本化したということで、短編集のような中身となっています。厚さもさほどじゃありませんし、手にとってみるにはちょうどいいんじゃないでしょうか。
タイトルにあるように、姉である次女、リリィが暴君です。いわば「新参者」の響をパシリのように扱うわ、言葉の端々にとげがあるわで両親を亡くしたばかりの彼にはかなりきついのではないかと思わせるぐらい。ツンデレを感じることすら無いでしょうし、不快にすら感じるかもしれません。ですが、不思議なもので、「彼女そのもの」を見ればそんな感情吹き飛ぶかと思います。こういう家族ものって、「新参者など私は認めない」みたいなキャラがよくいるかと思いますけど、違うんですよねぇ、これが。初対面でこれができる人間、果たしているのだろうか。最初の話でいきなり好きなキャラになりましたね。
彼らをあらわす言葉としては、戸籍上のつながりのある擬似家族というところでしょうか。お互いに血のつながりのないこの7人は毎日、笑ったり、怒ったり、悲しんだりと普通の家族のようですが、やはりすべてが順風満帆というわけでもないようです。歪な、ほんの少し噛み合わない何かを感じますね。それぞれのきょうだいが、何かしら抱えているわけですし、当然といえるでしょう。やっぱり、元は赤の他人である人間と「家族として」わかりあうためには、激しい衝突というのが必要だと思うんですよね。なぁなぁでないところはよかったです。それに、藤原先生の作品は、さほど読んだわけじゃありませんが、ある種「負の部分」も誤魔化さず書いてくれる印象があります。苦手な部類ですが、きちんと読んでいきたいですね。
どうやら続刊も出るようですし、楽しみなシリーズになりそうですね。厚さはもう少し増してもいいかなと思います。期待して次巻を待つことにしましょう。
突然の事故で両親を失ってしまった主人公、響。新築したばかりの家や遺産を巡り、醜い争いをする親戚たち。しかし、その会議に、突然二人の男と少女が現れた。男は軽そうな態度で、少女は苛烈な態度で親戚たちを黙らせる。そして告げる。「うちの子供にならないか?」と。戸惑うものの、彼らの手をとり、突然7人きょうだいの次男に納まることになった響。一癖も二癖もあるきょうだいたちに翻弄され、時には衝突しながらも、徐々に家族との絆を深めていく。
短期集中連載を書き下ろしプラスで単行本化したということで、短編集のような中身となっています。厚さもさほどじゃありませんし、手にとってみるにはちょうどいいんじゃないでしょうか。
タイトルにあるように、姉である次女、リリィが暴君です。いわば「新参者」の響をパシリのように扱うわ、言葉の端々にとげがあるわで両親を亡くしたばかりの彼にはかなりきついのではないかと思わせるぐらい。ツンデレを感じることすら無いでしょうし、不快にすら感じるかもしれません。ですが、不思議なもので、「彼女そのもの」を見ればそんな感情吹き飛ぶかと思います。こういう家族ものって、「新参者など私は認めない」みたいなキャラがよくいるかと思いますけど、違うんですよねぇ、これが。初対面でこれができる人間、果たしているのだろうか。最初の話でいきなり好きなキャラになりましたね。
彼らをあらわす言葉としては、戸籍上のつながりのある擬似家族というところでしょうか。お互いに血のつながりのないこの7人は毎日、笑ったり、怒ったり、悲しんだりと普通の家族のようですが、やはりすべてが順風満帆というわけでもないようです。歪な、ほんの少し噛み合わない何かを感じますね。それぞれのきょうだいが、何かしら抱えているわけですし、当然といえるでしょう。やっぱり、元は赤の他人である人間と「家族として」わかりあうためには、激しい衝突というのが必要だと思うんですよね。なぁなぁでないところはよかったです。それに、藤原先生の作品は、さほど読んだわけじゃありませんが、ある種「負の部分」も誤魔化さず書いてくれる印象があります。苦手な部類ですが、きちんと読んでいきたいですね。
どうやら続刊も出るようですし、楽しみなシリーズになりそうですね。厚さはもう少し増してもいいかなと思います。期待して次巻を待つことにしましょう。