ジャコモ=ダンテ率いる混成組織と公社との最終決戦が緻密な描写で描かれている。
クローチェ事件からの因縁に決着をつけようとする公社に対し、公社への憎しみを持ったクリスティアーノの復讐を肩代わりするジャコモ=ダンテ。戦闘に身を投じる個々人の意思は描かれるも、無慈悲にも二期生も前線に送り込まれる壮絶な戦闘を繰り広げる。
薬物投与を受けたヘンリエッタとジョゼの関係に一つの結末を迎える。表紙はどういった意味合いを持つのか、考えあぐねながら読み進んで頂ければと思う。
以下に私見を。
さて、リコはどうなるか。9巻での正しいことへの疑問、12巻で見せたヘンリエッタとの友情。今巻では薬物投与を受けた友達ヘンリエッタへのリコの考えや思いの描写は皆無と言っていい。クローチェ兄弟のフラテッロという殺戮兵器としてのヘンリエッタとリコの対比はおもしろい。またジャンの振舞い方も意を決した様子であり、リコ自身がどう考え行動するかが今後で重要な意味合いを持ってくると感じる。
ペトラとサンドラとの絡みは死期の迫った一期生との対比としてうまく描かれている。最終決戦の地と敵の最終兵器がペトラとどう関連していくのか、含みを持たせながらも予想のつかない展開は恐れ入る。
長々と書いてしまったが要するに「フラグ立ちまくりだけどどうなっちゃうの続き!?」といったものだろうか。主要キャラが全員生き残って平穏に暮らすようなハッピーエンドは望めそうもないが、義体達が作られた感情だとしても幸せになってほしいと願わずにはいられない作品である。
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GUNSLINGER GIRL(13) (電撃コミックス) コミック – 2011/4/27
相田 裕
(著)
- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2011/4/27
- ISBN-104048704125
- ISBN-13978-4048704120
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2011/4/27)
- 発売日 : 2011/4/27
- 言語 : 日本語
- コミック : 210ページ
- ISBN-10 : 4048704125
- ISBN-13 : 978-4048704120
- Amazon 売れ筋ランキング: - 274,826位コミック
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
南北対立が激化しテロリズムの巷となっているイタリアを舞台に、福祉事業を隠れ蓑にした対テロ部隊『社会福祉公社』で戦闘要員『義体』としてつかの間の生を生きる少女とパートナーである『担当官』との絆を描く物語。ついにクライマックスとなる13巻目。
前巻までで「一期生」の生が終わりつつあることが暗示されるが、激しい戦いは彼女たちの残されたわずかな幸せも押し流していく。
とにかく読了後息をつきたくなるほどに濃密な一冊となっているが、そのなかでも、マルコー・ペトラ・ピノッキオら過去のエピソードが伏線として消化され、物語に厚みを持たせているのがすばらしい。
政府は『社会福祉公社』をテロリストへの生贄とし、『公社』は組織としてそれを知りながら、当然のごとく受け入れて前へ進む。
一方、最初義体を誰よりも人として扱いながら、ついにロボットとして使役することを決めたジョゼ。また、徐々に徐々に心を通わせてきたヒルシャーとトリエラ。彼らもそれぞれの立ち位置は違えど、どんどんと追い詰められていくなかで、ついに復讐の連鎖に絡め取られた自らの人生そのものとの対決を迫られる。
復讐のため、愛のため、正義のため、理由は違えども、人はわざわざ苦しい方へ進まざるをえないときがある。
『公社』の立場、テロリストの立場、そして主人公達の立場が相似して入れ子のようになっていて、彼ら自身の明白な意志のもとに破滅へと向かっていくさまがテンポよく描き出され、それらは読者自身の人生のメタファーともなって、心を揺さぶられずにはいられない。
前巻までで「一期生」の生が終わりつつあることが暗示されるが、激しい戦いは彼女たちの残されたわずかな幸せも押し流していく。
とにかく読了後息をつきたくなるほどに濃密な一冊となっているが、そのなかでも、マルコー・ペトラ・ピノッキオら過去のエピソードが伏線として消化され、物語に厚みを持たせているのがすばらしい。
政府は『社会福祉公社』をテロリストへの生贄とし、『公社』は組織としてそれを知りながら、当然のごとく受け入れて前へ進む。
一方、最初義体を誰よりも人として扱いながら、ついにロボットとして使役することを決めたジョゼ。また、徐々に徐々に心を通わせてきたヒルシャーとトリエラ。彼らもそれぞれの立ち位置は違えど、どんどんと追い詰められていくなかで、ついに復讐の連鎖に絡め取られた自らの人生そのものとの対決を迫られる。
復讐のため、愛のため、正義のため、理由は違えども、人はわざわざ苦しい方へ進まざるをえないときがある。
『公社』の立場、テロリストの立場、そして主人公達の立場が相似して入れ子のようになっていて、彼ら自身の明白な意志のもとに破滅へと向かっていくさまがテンポよく描き出され、それらは読者自身の人生のメタファーともなって、心を揺さぶられずにはいられない。
2011年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
予約していて本日とどいたのですが、もう最初から最後まで内容が濃く
、読み終わるまでもうずっと集中しっぱなしでした。
表紙の通り今回は12巻からのヘンリエッタの変貌が明らかになり心が痛みました。
でもこれこそが「ガンスリ」なので以前にも増して楽しむことができました。
物語も終局に向かいつつあるので、義体達の行く先を見守りたいと思います。
おそらく読んだ後は軽く放心状態になってしまうと思いますが、とてもおもしろいです。
文句なしの☆5つです^^
、読み終わるまでもうずっと集中しっぱなしでした。
表紙の通り今回は12巻からのヘンリエッタの変貌が明らかになり心が痛みました。
でもこれこそが「ガンスリ」なので以前にも増して楽しむことができました。
物語も終局に向かいつつあるので、義体達の行く先を見守りたいと思います。
おそらく読んだ後は軽く放心状態になってしまうと思いますが、とてもおもしろいです。
文句なしの☆5つです^^
2011年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常に密度の高い一冊で、半分読み進めたところで一息つかなければならなかったほど
死地に赴く覚悟を見せつけられた
その見せ方も巧みに伏線を絡ませつつなので説得力ある事この上ない
まだ完結ではないが、このシリーズを読み続けてきてよかったと思えた
死地に赴く覚悟を見せつけられた
その見せ方も巧みに伏線を絡ませつつなので説得力ある事この上ない
まだ完結ではないが、このシリーズを読み続けてきてよかったと思えた
2023年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
に近づきつつある巻です。数年前に購入しましたが、どう終わるのかなーと思いながら読んでいました。
2011年4月27日に日本でレビュー済み
相田裕「GUNSLINGER GIRL」13巻。
五共和国派と社会福祉公社の一騎打ちとなる展開。それはもう分かりやすく、シンプルに。
だからこそ訪れる様々な展開に一喜一憂してしまうような、そんな巻。
何が起こっても不思議じゃない漫画なだけに読み進める緊張感も流石のものだったし
元々読み応えに関しては頼もしい作品だったが、ここに来てページ毎の密度も相当に濃くなっている。
それでいてキャラ描写も凝っていて
そこら辺を考え込んでしまうと切ないし悲しいし、でもやっぱり面白くもあって。
最初から最後まで目が離せないとはこういう事なのかと。
それはもちろん長年読んで来たから、っていうのもあるかと思いますが。取り合えず、早く次が読みたくて仕方がない。
それくらい凄まじい引きなのは覚悟の上で。
密度の濃い戦闘描写が繰り広げられる一方で、否が応にも終わりに向かってる事が感じられてしまう13巻
今までの過去の出来事や昔のシーンもフラッシュバックして何度もグッと来てしまったし
それはもう表紙を見てるだけでこみ上げてくるものもあるのですが
その実トリエラ・ヒルシャー組の描写が一番心に残ったり、
だけどやっぱり元々のメインである二人の顛末もまた物凄く気になる要素で、感情に作用して。
最後に収められてる話を読めば色々と考えざるを得ない、ですが
それでも最後まで見守りたい事は間違いない。
本当にクライマックスに突入、正直昔からの読者なのでキャラの顛末的に読むのが怖い部分もありますけど
それでもやっぱり、続きを待ちたいと、そう思います。
読んだ後少し放心してしまうような、圧倒的な密度の13巻目。相当に面白い。
五共和国派と社会福祉公社の一騎打ちとなる展開。それはもう分かりやすく、シンプルに。
だからこそ訪れる様々な展開に一喜一憂してしまうような、そんな巻。
何が起こっても不思議じゃない漫画なだけに読み進める緊張感も流石のものだったし
元々読み応えに関しては頼もしい作品だったが、ここに来てページ毎の密度も相当に濃くなっている。
それでいてキャラ描写も凝っていて
そこら辺を考え込んでしまうと切ないし悲しいし、でもやっぱり面白くもあって。
最初から最後まで目が離せないとはこういう事なのかと。
それはもちろん長年読んで来たから、っていうのもあるかと思いますが。取り合えず、早く次が読みたくて仕方がない。
それくらい凄まじい引きなのは覚悟の上で。
密度の濃い戦闘描写が繰り広げられる一方で、否が応にも終わりに向かってる事が感じられてしまう13巻
今までの過去の出来事や昔のシーンもフラッシュバックして何度もグッと来てしまったし
それはもう表紙を見てるだけでこみ上げてくるものもあるのですが
その実トリエラ・ヒルシャー組の描写が一番心に残ったり、
だけどやっぱり元々のメインである二人の顛末もまた物凄く気になる要素で、感情に作用して。
最後に収められてる話を読めば色々と考えざるを得ない、ですが
それでも最後まで見守りたい事は間違いない。
本当にクライマックスに突入、正直昔からの読者なのでキャラの顛末的に読むのが怖い部分もありますけど
それでもやっぱり、続きを待ちたいと、そう思います。
読んだ後少し放心してしまうような、圧倒的な密度の13巻目。相当に面白い。
2011年4月27日に日本でレビュー済み
前巻のパステル調の明るい表紙とは打って変わり、禍々しさと悲しさが綯い交ぜになったかのような表紙の13巻。
表紙の示す色のように、血で血を洗うかのような激闘が繰り広げられる。
再調整を受けたヘンリエッタ、前巻で調整前のエッタとの友情を確かめたリコ、全てを悟った上で精一杯生きて死のうと前を向いたトリエラといった1期生。
更にサンドロ&ペトラ他2期生や社会福祉公社全局員を加え、テロリスト・ジャコモ=ダンテとの抗争はいよいよ佳境へと突入していく。
また社会福祉公社側のみならず、五共和国派のキャラクターたちにもスポットが辺り、それぞれの目指すものや誇りが何なのかをしっかりと描いている。
主人公は勿論義体やその局員達だが、彼女達が戦っている相手が決して未知の怪物などではなく、それぞれの思想をもつ「人間」であることをはっきりと感じさせる。
それを対比とするように、再調整されたヘンリエッタが配置される辺りが非常に印象的で、それに付随するようにジョゼのあり方もまた変わっていく。
だが私自身一番印象的であったのは、何よりもジャンの台詞と態度が初期に比べてかなり変化したように思うことだ。
何よりも五共和国派を憎み、それを殲滅することこそが生きる意味とすら思える執念の塊のようであったジャンがこの局面にきて変わったように思う。
それがどのような点に表れているのかはこれから読む方には意識してもらえればいいなと思う。
また、マルコーもかつての巻で明言したように別の義体(2期生)の担当教官になり、サンドロにかつての自らの経験を語るシーンもある。
全ての登場キャラクターがそれぞれの方向に変化していっているという部分に注意しながら読むことで、より一層濃密な巻になっていることがわかる。
これまでの巻にはそれぞれ1巻につき主役が居たといっても差し支えはないだろう。
だがこの巻は全てのキャラクターにスポットが辺り、主役だとはっきりいえるキャラクターが存在しないように思う。
これはこの物語そのものが終焉へ向かっていることを予感させるが、最近の作品にありがちな「無理矢理でも終わらせたい」という作者の意思はまったく感じられない。
むしろ作者はまだまだ描き続けたいのに、それでも終わっていってしまう。 そういった印象を受ける。
この作品は本当に深く、いろいろなことを考えさせられる。
人間の尊厳とはなにか。思想とはなんのためにあるのか。体のほぼ全てを人工物に取りかえられ薬物洗脳を受けてもそれは人間といえるのか。
何より、人間とはなんなのか。
本当にいろいろなことを考えさせられる。
今巻は特にそれを強く意識させられたと私は思う。
どこまで続くかはまだわからないが、次巻も非常に気になる終わりだったので早く続きが読みたく思った。
すばらしい作品だと思う。
表紙の示す色のように、血で血を洗うかのような激闘が繰り広げられる。
再調整を受けたヘンリエッタ、前巻で調整前のエッタとの友情を確かめたリコ、全てを悟った上で精一杯生きて死のうと前を向いたトリエラといった1期生。
更にサンドロ&ペトラ他2期生や社会福祉公社全局員を加え、テロリスト・ジャコモ=ダンテとの抗争はいよいよ佳境へと突入していく。
また社会福祉公社側のみならず、五共和国派のキャラクターたちにもスポットが辺り、それぞれの目指すものや誇りが何なのかをしっかりと描いている。
主人公は勿論義体やその局員達だが、彼女達が戦っている相手が決して未知の怪物などではなく、それぞれの思想をもつ「人間」であることをはっきりと感じさせる。
それを対比とするように、再調整されたヘンリエッタが配置される辺りが非常に印象的で、それに付随するようにジョゼのあり方もまた変わっていく。
だが私自身一番印象的であったのは、何よりもジャンの台詞と態度が初期に比べてかなり変化したように思うことだ。
何よりも五共和国派を憎み、それを殲滅することこそが生きる意味とすら思える執念の塊のようであったジャンがこの局面にきて変わったように思う。
それがどのような点に表れているのかはこれから読む方には意識してもらえればいいなと思う。
また、マルコーもかつての巻で明言したように別の義体(2期生)の担当教官になり、サンドロにかつての自らの経験を語るシーンもある。
全ての登場キャラクターがそれぞれの方向に変化していっているという部分に注意しながら読むことで、より一層濃密な巻になっていることがわかる。
これまでの巻にはそれぞれ1巻につき主役が居たといっても差し支えはないだろう。
だがこの巻は全てのキャラクターにスポットが辺り、主役だとはっきりいえるキャラクターが存在しないように思う。
これはこの物語そのものが終焉へ向かっていることを予感させるが、最近の作品にありがちな「無理矢理でも終わらせたい」という作者の意思はまったく感じられない。
むしろ作者はまだまだ描き続けたいのに、それでも終わっていってしまう。 そういった印象を受ける。
この作品は本当に深く、いろいろなことを考えさせられる。
人間の尊厳とはなにか。思想とはなんのためにあるのか。体のほぼ全てを人工物に取りかえられ薬物洗脳を受けてもそれは人間といえるのか。
何より、人間とはなんなのか。
本当にいろいろなことを考えさせられる。
今巻は特にそれを強く意識させられたと私は思う。
どこまで続くかはまだわからないが、次巻も非常に気になる終わりだったので早く続きが読みたく思った。
すばらしい作品だと思う。
2011年5月12日に日本でレビュー済み
おそらく、これまでのシリーズの中では最も「重い」内容になっている感があります。
副作用で記憶が無くなる事も踏まえたうえで、ヘンリエッタに再調整を施すジョゼ。
義体としての「条件付け」を超えた感情でヒルシャーに接するトリエラ。
それぞれの想いが交錯する中、国内に同時多発テロが勃発。
社会福祉公社は、実行犯主格のジャコモが占拠する建設中の原子力発電所に強襲をかける。
公社自身の、そしてヘンリエッタ達「義体」を生む原因となった五共和国派を抹殺するために。
そして、ジョゼは忌まわしいクローチェ事件に決着をつけるかの如く――
迫力ある戦闘シーンと、それに重なる複雑な人間模様。
結末に待つのは、別れか、報いか。
身が震える思いで一気に読んでしまいました。
この後の展開を期待すると同時に不安もよぎった読後感でした。
副作用で記憶が無くなる事も踏まえたうえで、ヘンリエッタに再調整を施すジョゼ。
義体としての「条件付け」を超えた感情でヒルシャーに接するトリエラ。
それぞれの想いが交錯する中、国内に同時多発テロが勃発。
社会福祉公社は、実行犯主格のジャコモが占拠する建設中の原子力発電所に強襲をかける。
公社自身の、そしてヘンリエッタ達「義体」を生む原因となった五共和国派を抹殺するために。
そして、ジョゼは忌まわしいクローチェ事件に決着をつけるかの如く――
迫力ある戦闘シーンと、それに重なる複雑な人間模様。
結末に待つのは、別れか、報いか。
身が震える思いで一気に読んでしまいました。
この後の展開を期待すると同時に不安もよぎった読後感でした。