『恋敵(ライバル)はお嬢様☆〈その3!〉』です。
今回でシリーズ打ち切りみたいなので、第三巻単体評価とシリーズ総括をば。
本巻単体としては、安定感はあったと思います。夏の定番イベントとして海へ行き、間違って覗いちゃったりといったハプニングがあり、夏祭りに参加し、と。特に真新しさはありませんが、ラノベのラブコメなんて、こんなものでしょう。
ただ、クライマックスでのラスボスである○○が、あまりにも弱すぎて、鈴一人で簡単に撃退してしまったのは肩透かしでした。
ラストシーンは、主人公と鈴がライバルという関係を維持しつつ、お互いに気持ちが変化して、という、本巻で終了とするならば考え得る最も美しい後味の良い締めでした。本巻単体の評価は★３。
シリーズ総括としては、安心して読めるラブコメでした。前作の『有川夕菜の抵抗値』よりは随分と上達して、ようやくプロの末席くらいの文章や設定のレベルになりました。
ただ、三巻で終わるのが惜しいです。ここから、とらドラとは違う何かを出せるかどうかの勝負だったはずなのに。
三巻で終わってしまったら、結局はシリーズ通じてとらドラの劣化縮小版だった、ということになってしまいます。
次の新作は、作者の｛オリジナリティー｝のある作品を期待したいです。
重要なことなので繰り返します。オリジナリティー、です。
シリーズ総評は★３です。
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