「ペンギン村に陽は落ちて」に続く作品として1990年に発表された長編。高橋源一郎作品の中でも最もアヴァンギャルドな1作にして大傑作である。
構造はアラビアンナイトに準ずる。すなわちこの小説は、壊れてしまい本を読むしか出来なくなってしまったロボットのために集められた、様々な書物の断片を並べたものとして構築されているのである。
この作品以前のエッセイで作者は、いろいろな小説の出だしだけを次々読みたくなることがあるという話を書いていたことがある。この小説は、まさに小説読者なら誰しも身に覚えがあるだろう、そうしたつまみ食い読みを最高の材料で味あわせてくれるとも言える。
架空の世界に登場する架空の書物の断片。「ペンギン村」からさらに徹底して虚構を追求し、行くとこまで行き着いた作品だ。
表表紙は文庫版でも同じだが、単行本のカバーは裏まで続く1枚絵なので、可能なら単行本を入手されることをお薦めしたい。
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惑星P-13の秘密 単行本 – 1990/12/1
高橋 源一郎
(著)
- 本の長さ270ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日1990/12/1
- ISBN-104048726021
- ISBN-13978-4048726023
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登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (1990/12/1)
- 発売日 : 1990/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 270ページ
- ISBN-10 : 4048726021
- ISBN-13 : 978-4048726023
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,234,766位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 28,618位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1951年、広島県生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』で第4回群像新人長編小説賞優秀作を受賞しデビュー。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞、02年、『日本文学盛衰史』で第13回伊藤整文学賞を受賞。著書に『いつかソウル・トレインに乗る日まで』『一億三千万人のための小説教室』『ニッポンの小説―百年の孤独』他多数ある。10年5月には、『「悪」と戦う』も刊行された。
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