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ブレイブ・ストーリー(上) 単行本 – 2003/3/5
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僕は運命を変えてみせる――。両親の離婚を受け入れられない11歳の少年は、その現実を覆すため、怪物たちの棲む異世界へと旅立った!波乱万丈の物語。
- 本の長さ630ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2003/3/5
- ISBN-104048734431
- ISBN-13978-4048734431
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商品の説明
商品説明
現代社会の歪みを浮き彫りにしたクライム・ノベルから、下町情緒あふれる時代小説まで、さまざまなジャンルにおいて高水準の物語を生み出してきた著者が新たに挑んだ作品。それは、上下巻あわせて2300枚にも及ぶ壮大なスケールで描かれた冒険ファンタジーである。
名実共に日本を代表する著者は、子ども時代のように空想の世界を素直に受け入れられない大人の読者のために、周到なお膳立てを忘れない。まずは、上巻の半分を占める現実世界の描写。幽霊を信じないほど「マジメでカチカチ」で、両親のいいつけに反抗できない「いくじなし」である小学5年生のワタルが、「運命を変えたい」と切実に願うまでに至る日常を丹念に描くことで、読者を主人公の気持ちに感情移入させるのだ。さらに、「幻界」の設定が効いている。「『幻界』とは現世に住む人間の想像のエネルギーが創り出すもの」であるため、ワタルが大好きなロール・プレイング・ゲームのシリーズに登場する舞台やキャラクターに似ていて当たり前。ファンタジーが苦手でもこれなら頷ける。子どもがゲームに影響された夢を見ているのだと。しかし、一旦「幻界」に入り込むと、これら現実的感覚が揺らぎ始める。
次から次へと現れる愉快な登場人物とドキドキハラハラのハプニング、そして感動の出会いと別れ。流れるようなストーリー展開に、カチカチの大人もいつしか幻の世界を行く「旅人」となる。(冷水修子)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 角川書店 (2003/3/5)
- 発売日 : 2003/3/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 630ページ
- ISBN-10 : 4048734431
- ISBN-13 : 978-4048734431
- Amazon 売れ筋ランキング: - 492,522位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 138,384位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1960年生まれ。東京都出身。東京都立墨田川高校卒業。
法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。
1992年 「龍は眠る」で第45回日本推理作家協会賞長編部門、 同年「本所深川ふしぎ草紙」で第13回吉川英治文学新人賞。1993年 「火車」で第6回山本周五郎賞。1997年 「蒲生邸事件」で第18回日本SF大賞。1999年 「理由」で第120回直木賞。2001年 「模倣犯」で毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞 、 第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門をそれぞれ受賞。2007年 「名もなき毒」で第41回吉川英治文学賞受賞。2008年 英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Award 受賞。2022年 第70回菊池寛賞受賞。
カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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この主人公はつらく悲しいことばかり起こってるけど
そこから立ち上がろうとしている。人生はいいことばかりあるわけじゃないし、
悪いことばかりでもない。いやなことを乗り越えたっていいことがあるとは限らない。
いやなことから逃げてもいいことがあるとは限らない。
僕はこの本を読んでそのことを教えてもらった気がする。頑張ろうといわれた気がする。
この本は自信を持ってお勧めできる!!!
ただ、ずーっとひっかかってはいたので、やはり読んでおこうと。
それにしても、起承転結の「起」がなんだってこんなに長いのでしょうか。
”宮部のラノベ”のつもりで挑んだのに、全然本題に入らない。
かの「理由」などとは違い、行のような読書体験ではないのだが、とにかく幻界に行くまでの話がつまらない。
そうこうしてるウチに、大人たちのガチな痴話喧嘩が始まって・・・。
「なんだこりゃ」と投げ出そうかと、一時は思いました。
それでも、謎の声がなんなのか、いずれ関わってくるであろう大松香織のことも気になってたので、まぁ読むだけは読もうと中下巻も発注(まず上巻だけ読んで決めようと考えてたのです)。
ちなみに、コミックバンチをずっと購読してたので、漫画版には触れていました。こちらはつまらなくなって途中で読むの止めてしまったのですが。ほとんど記憶にも残ってないですが、幻界に行くまで、こんなに長くかかってたっけ?というのが漫画版と比べて思ったことです。
”R.P.G.”って作品の書きつつも、「ゲームのこと全然知らないでしょ?」という声が多かったのか(邪推)、この作品に挑むにあたり、既存のゲームのこと勉強したなぁと伺える部分はありました。
亘達が日常の中で遊ぶゲームの設定が、実にもっともらしく、そこはよく書けてると思います。
んでも頑張りすぎたのか、二部序盤の導士の場面は、ゲームゲームし過ぎてる(パロディみたいな?)印象も受けました。
あれはあれで、伏線にはなっていたのですが。
一度は読まねば、と思いながらやっと最近になって読む機会が訪れました。
ストーリーとしてはごく単純。
小学生の主人公ワタルは両親の離別という、突然我が身に降りかかった災難に対して強いストレスを感じ、自己崩壊の危機にまで追い込まれます。
時を同じくして同じ小学校に転校して来た「ミツル」。美しい容貌とクールな立ち振る舞いを持ちながらも、彼もまた堪え難い運命のいたずらに翻弄される、という過去を持っています。
過去を変えたい、そして未来を変えたい、と強く願うミツルは10年に一度のみ開くという異世界「ヴィジョン」への扉をくぐり、そこにいる女神に自分の運命を変えてもらうために旅立つことに。
ひょんなことからミツルを助けたワタルもまた、自分の運命を変えたいと願う一人で、ミツルは「借り」を返す為にワタルにも「ヴィジョン」への旅を手助けします。
そこでワタルは様々な仲間を見つけ、助け合い、世の中の不条理に腹を立てながらも困難を乗り越えて成長してゆく、というものです。
ありがちな「冒険もの」ではあるのですが、宮部みゆき独特の軽妙な文体、そして複雑に交差する伏線の巧妙さもあって、1000ページを超える長編ながらも飽きること無く、テンションを高く保ったまま読み続けることができます。
この手の話は、だいたい正義や勇気、仲間との助け合いなど「陳腐な」内容に終止しがちなのですが、「ブレイブ・ストーリー」では人間の浅ましさ,恐ろしさもしっかりと描いているわけですね。
たとえば「差別」という現実があるとして。
その差別を作り出した司祭を打ち倒してしまえば通常は「めでたしめだたし」なわけです。
ですが、本編では差別は人間の根本にあるもので、宗教とはそれを引き出しただけにすぎず、根幹を断ったとしても差別をなくすことはできない、結局差別や憎しみ、羨望、恐怖というものは人それぞれの心の中にあるものだ、ということを改めて知らされることになります。
そういった、小学生にとってはあまりに「残酷」な現実がワタルに突きつけられ、ワタルは常に選択を迫られ、何かを犠牲にせねばならないのです。
また、色々な「対比」も用いられており、自然発生的に生まれた”自発的な”自警団「ハイランダー」、権力がそれを維持する為に組織した「騎士団」。真実を映す鏡と、人の魂を吸い取ってしまう「闇」の鏡。
仲間を大切にするワタルと、自分の望みさえ叶うのであれば、人の命はおろか、世界すらどうなっても構わないと考えるミツル。
そして、そもそも物語を構成する「現世」ともう一つの世界「ヴィジョン」。
しかしながらそれらは決して「相反」するものではなく、「裏と表」であるということがひとつのキーなわけですね。
単なる冒険と成長の物語ではなく、森羅万象は必ず何かの犠牲の上に成り立っているということを、主人公ワタルだけではなく、ぼくらも改めて気づかされることになります。
そしてぼくらは、常に何かを変えたいと願いながらも、日々の生活に押しつぶされそうになってそこから抜け出すこともできずにいる場合が大半だと思いますが、何かを変えることができないのは、何かを犠牲にする勇気が無いからだということも、痛いほど思い知らされます。
先に述べた通りかなり長い物語ですが、それでも読み終えるのが惜しくなるほどの魅力がある、素晴らしい物語です。
少年の心や考えが非常によく描かれています。
子供向けと考えていましたが
決してファンタジーのみではなく
大切なことを思い出させてくれる作品です。
未読の方にはぜひお勧めしたいです。
自分的にはハリポタと並ぶ名作のように思えます。
実際飽きることもないですしとても読みやすい本です。
ラストはかなり感動することができますよ^^
僕のお薦めの一品ぜひぜひよんでください
星1にしたのは単純に品質が……。天は焼けカバーは一部破けているほどボロボロ。非常に良いとは?という状態でした。
やはり中古は自分の足で探さないと駄目ですね。