本書読後の感想は一言。
またもやってしまった…。
同著者の作品、『バッテリー』の完結の仕方として同じように、中っ途半端。作品自体何か未熟さを感じる。
バッテリーレビューには長々とフォローを書いたが、結末がデジャブする今作をフォローしようとはとても思えない。
そもそも、購入時の錯覚も一つの要因としてある。
角川出版であさのあつこ著と言えば、少なからずバッテリーと同等の扱い(児童書レベルと言えばいいだろうか)が頭に浮かぶわけで。
それを勝手に念頭に置いて手にした私の自業自得感は否めないが、とかく表現が生々しく、卑猥的な物が目についた。
もし同じように『バッテリー著者あさのあつこの作品』とのみ考えて手にした子供には、少なからず衝撃的な内容だろう。
前記著作があまりに有名な為に、その可能性は否定できない。
しかし著者を悪く言う気にはなれず、結局は角川書店、どうしたんだ。の一言に尽きる。
歳を重ねる分沢山の作品を読んでいる者としては表現等、特には気にならないが、児童が読むに当たっては差し支えまくりだろう。(だが読中多少気恥ずかしさを覚える辺り私もまだ若いのだろうか/苦笑)
あさの先生、作品ジャンル毎に出版社を変えられては?(苦笑)
しかし著者の責任もまたある。
続刊する訳でもないだろうにこの終わり方は・・・。
☆3つが妥当じゃないだろうか。(可もなく不可もなく、と言った感じ。)
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福音の少年 単行本 – 2005/7/20
小さな地方都市で起きた、アパート全焼の火事。同級生の少女が、焼死体で発見された。それが、事件の始まりだった。それが、二人の少年を結びつけていった。
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2005/7/20
- ISBN-104048736310
- ISBN-13978-4048736312
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登録情報
- 出版社 : 角川書店 (2005/7/20)
- 発売日 : 2005/7/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 365ページ
- ISBN-10 : 4048736310
- ISBN-13 : 978-4048736312
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,551,172位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 36,700位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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岡山県生まれ。大学在学中より児童文学を書き始める。
『ほたる館物語』で作家デビュー。『バッテリー』およびその続編で
野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞。
「ヴィヴァーチェ」シリーズ(角川書店)、「No.6」シリーズ(講談社)、
『ガールズ・ストーリー』(PHP研究所)、『木練柿』(光文社)他著作多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年4月26日に日本でレビュー済み
永見明帆,柏木陽の2人の少年と
北畠藍子,克草絵美の2人の少女の物語。
ジャーナリスト,政治家,殺人者の大人が登場する。
聖書は図書館の中にあり,
最初は証拠がそこにあると思われていた。
福音とは幸せの知らせの意味で,
証拠が聖書になかったのと同じ要に,
福音も幸せを伝えなかった。
ひとつひとつがすれちがい,
ひとつひとつが噛み合ない。
すべてが絵美が陽を好きで,絵を書いていたという最終章から始まる。
時間がなんども行き来をし,種明かしが進んで行く。
結末を知っても,それから本当に初めて読むように読めるのが小説だとすれば,
本書はあさのあつこ の 唯一の小説かもしれない。
福音がすれちがったように,
少年もすれちがう。
大人の方が翻弄されているかのようにも読み取れる。
北畠藍子,克草絵美の2人の少女の物語。
ジャーナリスト,政治家,殺人者の大人が登場する。
聖書は図書館の中にあり,
最初は証拠がそこにあると思われていた。
福音とは幸せの知らせの意味で,
証拠が聖書になかったのと同じ要に,
福音も幸せを伝えなかった。
ひとつひとつがすれちがい,
ひとつひとつが噛み合ない。
すべてが絵美が陽を好きで,絵を書いていたという最終章から始まる。
時間がなんども行き来をし,種明かしが進んで行く。
結末を知っても,それから本当に初めて読むように読めるのが小説だとすれば,
本書はあさのあつこ の 唯一の小説かもしれない。
福音がすれちがったように,
少年もすれちがう。
大人の方が翻弄されているかのようにも読み取れる。
2014年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おおた様の、絵 描かれている人や物に 大変魅力を感じ 購入出来る商品は、欲しくなって買ってしまいます。
2007年7月6日に日本でレビュー済み
心に暗いものを持っている少年少女たちを描いた小説です。
ミステリー仕立てではありますが、謎解きメインではなく、二人の少年の心の闇が中心になっていると思います。
謎解き部分には物足りなさを感じてしまったりもしましたが、特異な二人の少年の関係の描き方や、会話のテンポのよさに惹かれました。
個人的には、エピローグをつけてほしかったかも。
ミステリー仕立てではありますが、謎解きメインではなく、二人の少年の心の闇が中心になっていると思います。
謎解き部分には物足りなさを感じてしまったりもしましたが、特異な二人の少年の関係の描き方や、会話のテンポのよさに惹かれました。
個人的には、エピローグをつけてほしかったかも。
2008年9月6日に日本でレビュー済み
最初は少年たちの心に潜む殺意を描いた作品なのかと思ったが、なんかそう単純ではないらしい。サスペンスとしては最後は全然面白くないので、少年たちの心理に重点を置いて読むのが面白いと思います。声が美しい少年の設定とか、タイトルの「福音」とか、どーゆー意味?とか考えたくなりますがめんどくさいので素通りしました。私はバッテリーの方は一冊も読んでないので、そっちの方も読めば少しは感想も変わるのかな、と思います。同じ時期に読んだノルウェーの森よりははっきりした内容でしたが笑
2008年9月27日に日本でレビュー済み
あさのあつこさんの作品は学生達に勧めることも多いのですが、この作品は他とは全く次元の異なる、抜きん出たものだと思います。あさのあつこが本当に書きたかったという触れ込みですが、その言葉に偽りはありません。ただし、読みこなすにはかなりの力を要すると思います。
この私も少年の頃、この2人と同じ感覚を、確かに抱いていました。だから、読んでいて何度も鳥肌が立ちました。
自分は本当は何も感じることのできない冷血な人間なのではないだろうか?それならそれでいい、あらゆるしがらみから解放されたい。どこまで冷酷になれるのか?それを確かめたい。
心底自分を愛してくれている子が傍にいるのに、その子の苦しみを何ら理解してやれない。同じ感覚を抱いているに違いない同性の友人を恐れ、そして、だからこそ近づいていく。この年頃の男の子の危うい感覚をよくここまで理解できるものだと感心させられます。
藍子は自らの命と引き替えに、最後の力を振り絞って、心から愛した2人の男の子に救いの手を差し伸べたのではないでしょうか。
陽は自分も感じていたに違いない藍子の気持を、藍子が遺してくれた写真によって再確認することで、自分を取り戻していきます。冷徹な明帆に餌にされた秋庭のことを思い遣れるようになったのがその証です。
しかし、明帆の心を動かすのは容易ではないことを藍子は知っていました。だからこそ、自らの命を切り札にしたのです。それは明帆を復讐に追い込むことでした。しかし、明帆はその意味さえ見いだせなくなっている自分に気づくのです。藍子のことさえもう忘れていく自分の醜い姿を自分自身で見せつけられながら、「復讐する」という行為でなら、この自分という壁をなんとか突き破れるのではないか、という思いだけを頼りに、たった独り冷徹に行動します。しかし、最後の最後になって、「自分を超える」ということの虚しさに気づかされた、いや、その意味を知ることができたのです。だから、男の申し出を拒絶して「戻る」ことを選んだのでしょう。藍子の命を賭けた想いは通じたのです。
最後のシーンでは手の中がじっとりと汗ばんでいました。
陽に想いをはせる少女を描いた短編が救いになっています。
この私も少年の頃、この2人と同じ感覚を、確かに抱いていました。だから、読んでいて何度も鳥肌が立ちました。
自分は本当は何も感じることのできない冷血な人間なのではないだろうか?それならそれでいい、あらゆるしがらみから解放されたい。どこまで冷酷になれるのか?それを確かめたい。
心底自分を愛してくれている子が傍にいるのに、その子の苦しみを何ら理解してやれない。同じ感覚を抱いているに違いない同性の友人を恐れ、そして、だからこそ近づいていく。この年頃の男の子の危うい感覚をよくここまで理解できるものだと感心させられます。
藍子は自らの命と引き替えに、最後の力を振り絞って、心から愛した2人の男の子に救いの手を差し伸べたのではないでしょうか。
陽は自分も感じていたに違いない藍子の気持を、藍子が遺してくれた写真によって再確認することで、自分を取り戻していきます。冷徹な明帆に餌にされた秋庭のことを思い遣れるようになったのがその証です。
しかし、明帆の心を動かすのは容易ではないことを藍子は知っていました。だからこそ、自らの命を切り札にしたのです。それは明帆を復讐に追い込むことでした。しかし、明帆はその意味さえ見いだせなくなっている自分に気づくのです。藍子のことさえもう忘れていく自分の醜い姿を自分自身で見せつけられながら、「復讐する」という行為でなら、この自分という壁をなんとか突き破れるのではないか、という思いだけを頼りに、たった独り冷徹に行動します。しかし、最後の最後になって、「自分を超える」ということの虚しさに気づかされた、いや、その意味を知ることができたのです。だから、男の申し出を拒絶して「戻る」ことを選んだのでしょう。藍子の命を賭けた想いは通じたのです。
最後のシーンでは手の中がじっとりと汗ばんでいました。
陽に想いをはせる少女を描いた短編が救いになっています。
2006年1月4日に日本でレビュー済み
福音を辞書で調べると「喜びを伝える知らせ」とありますが、この小説の何処に関係するのかわかりませんでした。(強いてあげるならラストの事をいってるのかな)
「バッテリー」の作者ならではの少年を期待していたのですが、なんとも中途半端な捕らえ方しかできてないように思いました。ストーリーも同様で未消化なまま終わってしまいました。まさか続編?
期待が大きすぎたのか、残念です。
「バッテリー」の作者ならではの少年を期待していたのですが、なんとも中途半端な捕らえ方しかできてないように思いました。ストーリーも同様で未消化なまま終わってしまいました。まさか続編?
期待が大きすぎたのか、残念です。
2005年7月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
▼あさのさんの小説でわたしが読んだのは、『透明な旅路と』と『福音の少年』だけだ。両者には「孤独」という共通点があると思った。登場人物は自分自身になりたくて、完全な孤独を求めてきた。▼しかし、孤独になれたのに、そこで孤独地獄に陥って苦悩する。孤独への憧れの後に、彼らは孤独からの解放、自己の原点に回帰しようと努力し、自己犠牲・家族愛・友情の意味に気づく。▼『福音の少年』の主人公は少年なのでその途中。あさのさんは「福音の少年」こそ本当に書きたかった作品だと言っているそうだが、テーマが最後まで書けているのは『透明な旅路と』のほうではなかろうか。▼作者の光と闇と風と声へのこだわりが彼女独自の世界を創出している。▼これを映画化するなら、北島藍子を演じるのは誰だろう。藍子の孤独が表現できるのは?