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螺鈿迷宮 単行本 – 2006/11/30

4.2 5つ星のうち4.2 52個の評価

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購入オプションとあわせ買い

この病院は、あまりにも、人が死にすぎる――
日本の医療界を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」から一年半。その舞台となった東城大学に医学生として通う天馬は、留年を繰り返し既に医学の道をリタイア寸前だった。ある日、幼なじみの新聞記者・葉子から、碧翠院桜宮病院に潜入できないかと依頼を受ける。東城大学の近隣病院である桜宮病院は、老人介護センター、ホスピス施設と寺院を一体化させた複合型病院であり、終末医療の最先端施設としてメディアの注目を集めていた。しかし、その経営には黒い噂が絶えないという。天馬は葉子の依頼を受け、看護ボランティアとして桜宮病院に通い始める。そのうちに、奇妙な皮膚科医・白鳥と看護師・姫宮と出会うことになり……。
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商品の説明

著者について

1961年、千葉県生まれ。2006年、『チーム・バチスタの栄光』で第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。10月上旬に受賞第一作『ナイチンゲールの沈黙』を刊行。現在勤務医。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2006/11/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/11/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 389ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4048737392
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4048737395
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 52個の評価

著者について

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海堂 尊
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1961年千葉県生まれ。医学博士。

第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)にて2006年デビュー。

著書に『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ジェネラル・ルージュの伝説』『イノセント・ゲリラの祝祭』、医師の立場から書いた『トリセツ・カラダ カラダ地図を描こう』(以上宝島社)、『極北クレイマー』(朝日新聞出版)、『マドンナ・ヴェルデ』(新潮社)他、多数。『死因不明社会』(講談社)で、第3回科学ジャーナリスト賞受賞。

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
52グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年12月29日に日本でレビュー済み
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登場人物が様々につながりあっています。一見,無関係に思える人たちが,運命の糸でつながっていて,そのことがこの物語の内容を味わい深いものにしています。さすがは,海堂先生,今回もやられました。
2007年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あれほどリアルな描写と現代医療の最前線を見せてくれる

作者が、なぜファンタジーの世界にしか出てこないような

館を描いたのか。(描かざるを得なかったのか)

それほど終末期医療、死の医療に対する闇が深く、物語の中で

しか語れない何かがあったからでしょうか。

これからも他の誰も描かないようなタブーをファンタジーな

仕掛けに詰め込んだ挑戦的な作品を読んでみたいと思いました。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年8月3日に日本でレビュー済み
螺鈿(らでん)という言葉を、初めて知った。
螺鈿・翡翠。見る角度により様々な表情を見せるものたち…
この物語も、読み手にとって様々な受け止め方が出来ると思う。

魅力的だったのが敵役の桜宮家の面々。白鳥も霞んでしまう、否、あの白鳥が畏敬の念を抱くほどの猛者。そして、その遺伝子を引き継いだ、恐るべき娘達。
「白鳥ファン」には物足りないだろうが、彼も作品ごとに人間味が増し、より魅力的なモンスターになった。

物語はあくまで「パルプフィクション」。ただし、タランティーノほどは上手く行っていない。
ストーリーは予想通り進み、脳天気な主人公の「原罪」にも驚けなかった。
パズルのピースが、するすると組み上がっていく感じ。
物語を紡ぐ糸が細く綺麗。バチスタの、麻紐をぐいぐい引っぱっていくような力強さではない。

ミステリー仕立てなのに、謎解きものとしては弱い。わざわざヒントを「目立つように」配置しているので、筆者はミステリーとして成功させようとは意図していないのは明らか。

その確信犯の意図は、どこにあるのか? この辺りが螺鈿であり、翡翠であると思うのだが。
例えば、「存在の耐えられない軽さ」のクンデラが哲学的と言われるのに対し、海堂は哲学者? 告発者? 
私自身は、小説の形をしたジャーナリズムであるように思う。
愛する家族、そして自分自身、最期をどのような形で迎えたいか?
肩肘張らずに、想いを馳せることができる。

余談だが、たまたま「存在の〜」を読んだ後だったので、主人公・天馬君の奥手ぶりが微笑ましかった。ちょっと背中を押してあげたら、全く別の展開になったかも、と思いつつ…
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年12月9日に日本でレビュー済み
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前2作とタイトルのつけ方は違うし、登場人物は違うしで、別シリーズなのか

なと思ってしまいますが、ご心配なく。白鳥はちゃんと出てきます。しかも、

前2作では登場人物の会話にしか登場していなかった、最強の部下"氷姫"とと

もに。

読み終わっての感想は、いや〜ここまでやるかって感じ。何か、ぶっ飛んじゃ

ってます。1作目は端正なミステリだったのに、2作目でちょっとスーパーナ

チュラルなテイストが加わり、そしてこの3作目ではとうとう・・・・。ネタバレ

になるので詳しくは言えませんが、綾辻行人の館シリーズの最新作を髣髴とさ

せるような(あれほどぶっ飛んではいませんけどね)。処女作は賞を取るため

に手堅くまとめたけれど、ホントはこれが俺の書きたいものだって開き直った

感じ。

キャラが立っていること、文章がうまいこと、ストーリー作りが巧みなことは

前2作同様。その上に上記のような作者の思い入れが加わっているのでパワー

全開、ぐいぐいと読ませます。最後のクライマックスも迫力満点。最後の最後

も余韻があっていい。

あの「ぶっ飛び」を受け入れられるかどうか、ミステリとしてどう見るかで評

価は大きく分かれるでしょうね。私は花丸満点、「傑作」と言っておきます。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年3月18日に日本でレビュー済み
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舞台は大学病院でなはく、小さな病院。しかしその奥にはおそろしい謎が。老人医療や終末期医療についての問題提起もあるが、白鳥姫宮のずっこけぶりや謎解きが楽しかった。
2007年6月16日に日本でレビュー済み
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6時間位で読める良質のミステリー。

白鳥氏と部下の氷姫が、魅力的かつユーモアにあふれています。

驚くようなトリックはありませんが、随所に気の利いた会話あり、ストーリーも飽きさせません。

一方、日本での死亡診断の問題、AIの必要性等、タイムリーな話題も取り入れられています。(3千体の解剖資料を保管するスペースとはどのくらい広大なものなのか…。)

読んで元気がでるミステリーです。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年8月14日に日本でレビュー済み
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チームパチスタに、感激し、ナイチンゲールで、がっくしでしたが、

これは、面白かったです。

番外編みたいな感じになるのかな?

氷姫に出会えたし、相変わらずの白鳥さんにも出会えたし。

天馬大吉なんてふざけた名前の坊やにも出会えて。

天馬くんの将来のお話も読みたいな。

定価で買っても惜しくない一冊でした。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年1月3日に日本でレビュー済み
前振りが長くて何が問題になっているのか、途中まで「さっぱり」わからないミステリィ。

あいかわらず個々の設定はうまい。テンポも悪くない。

でも乗り切れないのは、時代設定が新しいのも、古いのも全部ありありのようで…!?

もちろん軽い文章の中身は「終末医療」という、最新のテーマがポイントであるから、中々深い小説であることには変わりはないが。

「物事に原因があるとしたら、必ず要因もある」

ということをわからせてくれる本だ。でもそこにたどりつくまでがかなり長い。

まぁ、「氷姫」の実態を知ったし、次につながる内容になってるし、あまり欲張らないでおこう。