・実際に著者が巻き込まれた
UFJ銀行(旧三和)の24億円脳梗塞患者への不正融資裁判
(2003年3月3日:東京地裁民事第624号法廷)
が題材になっています。
・UFJ銀行の組織ぐるみで偽証までして裁判を進める体質が赤裸々に
語られています。
・著者の考える日本の裁判制度の問題点
−1.印鑑偏重主義。本人の印鑑が押された書類は
すべて本人の意思にもとずいて作成されたものとなってしまう。
(立法の怠慢なんですよね。大正時代の作られた時代遅れの法律が
金融中心に、好き放題悪用されているというのに。)
−2.「ディスカバリー(証拠開示)」制度がないこと
欧米では裁判が始まる前に当事者間で争点に関する全情報を
開示しなくてはならない。
日本の銀行や役所相手の裁判では、銀行(役所)側はあるはずの書類を
「紛失した」と(嘘を)言い、自分たちに都合がよいと見ると
「たまたま保管してあったものが見つかった」と出してくる。
→その為、不毛な嘘の付き合いに終始する。
−3.司法の怠慢
本事件の裁判では裁判官が証人質問中に居眠りするわ、
調書はろくに読まないわ、加害者側の書面を切り貼りしただけで
「告訴」の却下を行う など
(裁判官不足によるところも大きいのだが)
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貸し込み 下 単行本 – 2007/9/26
黒木 亮
(著)
- 本の長さ315ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店
- 発売日2007/9/26
- ISBN-104048738089
- ISBN-13978-4048738088
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登録情報
- 出版社 : 角川書店 (2007/9/26)
- 発売日 : 2007/9/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 315ページ
- ISBN-10 : 4048738089
- ISBN-13 : 978-4048738088
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,266,014位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 653位経済・社会小説 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1957年、北海道生まれ。
早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。
銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、貿易金融、航空機ファイナンスなどを手がける。
2000年、『トップ・レフト』でデビュー。主な作品に『巨大投資銀行』、『排出権商人』、『エネルギー』など。大学時代は競走部に所属し、箱根駅伝に2度出場、20kmで道路北海道記録を塗り替えた。ランナーとしての半生は自伝的長編『冬の喝采』にほぼノンフィクションで綴られている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても面白かった。
とても面白く、上下刊を一気読みしました。
民事での裁判のやり取り、銀行内部の問題等を的確な表現力に
感動しました。
とても面白く、上下刊を一気読みしました。
民事での裁判のやり取り、銀行内部の問題等を的確な表現力に
感動しました。
2014年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒木さんの銀行勤務時代の実話がモデルだそうです。たぶん著者の手元に大量の実際の書類があるためか、とてもリアルに書かれた読み応えのある小説です。
2013年10月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容はまあまあかな。もう少し民事訴訟の法的裏側のツッコミがあっても良かったと思います。
2013年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒木さんのファンで色々なのを読んでいます。今までの投資銀行とは違い、面白かったです。
2012年11月4日に日本でレビュー済み
大変面白かった。作品紹介は次のとおり。泥仕合の様相を呈していた裁判だったが、右近の証人出廷によって銀行の融資管理の杜撰さが明るみに出る。また、偽証の横行や印鑑偏重主義など裁判制度の限界と金融行政の欠陥も露呈される。そこへ、金融被害者問題に強い関心を持つ国会議員が登場し、事態は一気に打開されるかに思われた。しかし、事件の裏には複雑・怪奇な真実が隠されていた―。金融被害裁判の実態をかつてないリアリティで描く経済小説の傑作。
一般文学通算794作品目の読書完。2012/07/30
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