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iモード事件 単行本 – 2000/7/1
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2000/7/1
- ISBN-104048836331
- ISBN-13978-4048836333
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
1999年2月にサービスを開始したNTTドコモのiモードサービスの契約者数は,同年8月に100万を突破し,2000年8月にはおそらく1000万を超える。これは,もはや単なるヒット商品ではない。もしホームラン商品という言葉があるなら,これは場外ホームラン商品である。
これだけ利用者が多いのだから,iモードとは何か,という説明は必要ないかもしれないが,携帯電話でレストランガイドの検索,ゲームや占い,天気予報や株価情報のチェックが簡単にできるというサービスがiモードである。もちろん電子メール機能もある。利用料金は通話時間に応じた課金ではなく,送受信したデータ量に応じて課金されるため,時間を気にすることなく安心して利用できる。おまけに利用者は意識していないかもしれないが,このiモードはインターネットにつながっている。つまり,iモード利用者はインターネット利用者でもあり,NTTドコモは利用者数1000 万人をかかえる日本最大のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)でもあることになる。
このiモード誕生の秘話を書いたのが,本書「iモード事件」である。筆者は,1997年にリクルートからスカウトされて,NTTドコモ・ゲートウェイビジネス部企画部長としてiモードのコンテンツ開発を担当してきた松永真理さん。彼女は,その功績からドコモ社内の技術部門の社長賞である「R&D賞」を受賞し,日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2000にも選ばれている。本書は,彼女でなければ書けなかった,iモードが生まれるまでの様々な出来事をまとめたものである。
物語は,1997年3月,「とらばーゆ」の編集長であった彼女に「とらばーゆ」の話が持ち込まれるところから始まり,2000年3月に赤いバラの花束を手にNTTドコモを退社するところで終わる。この間に,様々な事件が起きるのだが,ここでは紹介しない。登場人物はみんな個性的で,生き生きと描かれている。敬称を略させていただくが,頭の固いドコモ本社からチームを守るリーダーの榎,英語の単語を並べて議論をリードしていく経営コンサルタント軍団を率いる横浜,NECからやってきた「おじさん」の川端,演歌の好きな御曹司の笹川,彼女がベンチャー企業から引き抜いてきた夏野など,みんな魅力的に描かれている。
もちろん,最後は,iモードの大成功というハッピーエンドであることは分かっているのだが,読み始めれば途中で止められない。次々と事件が起き,難問が持ち上がり,iモードサービスを担当するゲートウェイビジネス部やiモードプロジェクト自体の行方が心配になってしまう。そして,おそらく読み終えた時,いつの間にか自分も彼女たちと一緒になってiモードを立ち上げたような錯覚におちいってしまう。そんな本である。
(早稲田大学 国際情報通信研究センター 客員教授 前川 徹)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
-- ブックレビュー社
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2000/7/1)
- 発売日 : 2000/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 221ページ
- ISBN-10 : 4048836331
- ISBN-13 : 978-4048836333
- Amazon 売れ筋ランキング: - 508,158位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 184位その他の事件・犯罪関連書籍
- - 505位モバイル
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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今の時代にも通じるものなので、また読みたいです。
これからインターネット業界でビジネスに参加される方、新卒の方などには、是非読んでほしいです。
全てはこの一冊から始まっているということに、感慨深くもあり、逆に言うと日本の携帯ビジネスをここまで複雑した筆者たちに、感銘を受けながらも、若干の憤慨も笑
そのおかげでかく言う自分もインターネットビジネスに足を踏み入れることになったのだから。
内容としては、インターネットも何も知らなかった筆者が、ヘッドハンティングにより、民営化したdocomoのimode事業部にスカウトされてからの、紆余曲折や筆者自身の心の変化、今は有名になった夏野氏の登場など、見どころ盛りだくさんです!
たった10年ちょいで、ここまでスマートフォンに置き換わったのはビックリだけど、またこんな改革者が出てきて、そのうち世界をひっくり返すでしょ。
読み終えてから思うに、その表現はちょっとだけ違う気もしてきた。
確かに
開発チームをまとめ、事業の方向を指し示し、iモードの名称決定など実績は大きいのだが
それよりも
この書に出ててきて著者に関わる人間たちみんなが生みの親、そう認識できる。
そして松永さん自身もその気持ちを綴っている。
あくまで「開発者のひとり」としての私的観点からの記録というのが正しいのだろう。
最初この本をとったとき、ビルゲイツやマイケルデルに匹敵する自叙伝を期待していたが、
実際はそうでなかったにせよ、認識を改められただけで十分。読みやすいし。
これからITビジネスはもっともっとチームプレイになっていくはず、
迷ったとき、仕事に行き詰まったとき
世界の通信業界に金字塔を打ち立てた、この記録は間違いなく道しるべになりうるだろう。
主要な登場人物を映画「七人の侍」に見立てたのもおもしろく
むしろ、そちらの方に関心が向いてしまった。。
自分が新規事業の担当になり、この本を思い出して、
再度購入しました。
新規事業担当になったばかりで、不安でつらくて、
仕方なかった私としては、非常に勇気付けられるものが
ありました。
松永さんはすばらしいと思います。
書き方は物語風ですが、随所に仕事の参考になるノウハウが
書かれています。
新規事業、企画担当、プロジェクトリーダー、
チームリーダーの方々は自分の仕事と重ね合わせて
読めると思います。
笑いあり、涙ありの展開は、まるでドラマのよう。
「私はいままで陽のあたるところに行こうとしたことはないのよ。行ったところを陽に当たるようにしようと頑張ってきたのよ」
「『わかってくれない』のなら『わかってもらう』までだ」
彼女の言葉のひとつひとつがとても力強く、時に私を励ましてくれる。
人とのつながり方、意志の伝え方、そして去り方。
強く、やさしく、ひょうきんで・・
そしてすがすがしい。
仕事の、そして人生のお手本になる一冊です。
ただそれだけ。
大きな企業ならそれなりに優秀でモチベーションの高い人間もいるだろうから、
あとはタクトを振る指揮者の技量だといえばその通りだ。
だったら、そう書けばいいのに、
ベンチャーを目指すひとのバイブルというようなコピーを打つのは反則だと思う。
大企業のなかで官僚主義的なシステムで勝ち残って行きたいひとには良い教本かもしれないが、ホントの刷新を求めるひとにはちっとも参考にならない。著者が随所に挟む自慢話にも辟易です。
今は「昔懐かしい」になってしまいましたが、当時はよくお世話になったiモードの開発物語です。時系列で、事実がしっかりつながっていて読みやすかったです。
ただ、他のレビューがあまりに良すぎたので、そこからの期待値と比べると、「?」な感じでした。
著者個人は、コンセプトメーカーとしてはすごい人ですが、組織人として見ると、合う人としか付き合わない感じの人かな、という印象です。実際、組織をまとめ上げてiモードリリースまで持っていったのは、著者を引っ張ってきた上司、というのが本を読んだ印象です。もう一つ、同じ時期にPrime Readingでコンサルタント側にいた人の著書を読みましたが、他のメンバーと比べてこの本の著者とは距離を置いている印象でした。
そういう情報も含めてこの本を読んでみると、会社の辞め方の記述はあいまいで何か引っかかるものがある印象です。iモード開発者として持ち上げられた人がなぜ直後に辞めたのか、著者の略歴を拝見してその経緯に興味があったため、またこの本のラストシーンは退職するところと紹介されていたのでその辺の記載があるかと思い購入してみたのですが、肩透かしでした。やはり当事者は書きにくかったのかと思います。
こういう格好いい仕事の仕方もあるよ、という点では、役に立ちました。