もともとは「ビックリマンチョコ」の分析から始まった「物語消費論」を、
もう一度、現代の中で捉え直してみようという本。
逆に言うと、早めに読まないと
鮮度が落ちてしまうタイプの本だと思います。
二次創作とか、3.11後の日本とか、
村上春樹とか、ジブリとか、
そういうワードが気になって、
Kindle版を購入したのですが、
かなり面白くって、一日で読んでしまいました。
本のタイトルに「改」が付いてますが、
話の内容が分かるように、
『物語消費論』の方に入ってた文章も、
いくつか収録されてます。
なので、前作をお持ちの方や、
すでに大塚さんをご存知の方には、
ちょっと物足りなく感じられるんじゃないかと
思わなくもないです。
ちょっと愚痴も入ります(笑)
大塚さんのそういうところも受け入れられないと
キツイかもしれません。。。
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物語消費論改 (アスキー新書 228) 新書 – 2012/12/10
大塚英志
(著)
●この国でいま進行している事態は錯誤である!
3.11以降、この国では「絆」「つながり」という美名のもとに、「日本」という「大きな物語」がにわかに勃興しているかのように見えます。
しかもその「大きな物語」は、今や誰も抗うことのできない「空気」として、現実を支配するまでに至っています。
その行き着く先がファシズムではないと、言い切ることはできるでしょうか。
著者によれば、この「大きな物語」の復興という現象は、すでに1980年代以降一貫して起こってきたものです。
本書はその過程を、中上健次・村上春樹をはじめとする文学作品、宇宙戦艦ヤマト・機動戦士ガンダム・
新世紀エヴァンゲリオン・スタジオジブリなどのサブカルチャー事象を通して検証したうえで、吉本隆明・江藤淳・柄谷行人・
浅田彰・宮台真司などの批評を縦横に参照しつつ、今この国を覆う錯誤的事態の本質を明らかにしていきます。
●ベストセラー評論を20年ぶりに書き換える!
1990年代初頭、著者は「情報の断片をつなぎ合わせ、物語と世界観を自らの手で構築していく〈創作する消費者〉」の出現を
提示した、「物語消費論」と呼ばれる一連の論考を発表しました。この「物語消費論」は、その後“クールジャパン"と
もてはやされるまで発展した日本独自のコンテンツ産業の説明原理として注目を集めることになります。
しかし当初からそこにプロパガンダ理論に容易に転換しうる危険性を見出していた著者は、その側面が顕わになった現在、
20年ぶりに全面的に書き換えることを決意しました。本書はこの間のWebの登場と発展をふまえて内容を一新した、著者渾身の同時代批評です。
前作をお読みになった方も今回初めて触れる方も、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
3.11以降、この国では「絆」「つながり」という美名のもとに、「日本」という「大きな物語」がにわかに勃興しているかのように見えます。
しかもその「大きな物語」は、今や誰も抗うことのできない「空気」として、現実を支配するまでに至っています。
その行き着く先がファシズムではないと、言い切ることはできるでしょうか。
著者によれば、この「大きな物語」の復興という現象は、すでに1980年代以降一貫して起こってきたものです。
本書はその過程を、中上健次・村上春樹をはじめとする文学作品、宇宙戦艦ヤマト・機動戦士ガンダム・
新世紀エヴァンゲリオン・スタジオジブリなどのサブカルチャー事象を通して検証したうえで、吉本隆明・江藤淳・柄谷行人・
浅田彰・宮台真司などの批評を縦横に参照しつつ、今この国を覆う錯誤的事態の本質を明らかにしていきます。
●ベストセラー評論を20年ぶりに書き換える!
1990年代初頭、著者は「情報の断片をつなぎ合わせ、物語と世界観を自らの手で構築していく〈創作する消費者〉」の出現を
提示した、「物語消費論」と呼ばれる一連の論考を発表しました。この「物語消費論」は、その後“クールジャパン"と
もてはやされるまで発展した日本独自のコンテンツ産業の説明原理として注目を集めることになります。
しかし当初からそこにプロパガンダ理論に容易に転換しうる危険性を見出していた著者は、その側面が顕わになった現在、
20年ぶりに全面的に書き換えることを決意しました。本書はこの間のWebの登場と発展をふまえて内容を一新した、著者渾身の同時代批評です。
前作をお読みになった方も今回初めて触れる方も、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2012/12/10
- 寸法11 x 1.6 x 17.6 cm
- ISBN-10404886761X
- ISBN-13978-4048867610
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商品の説明
著者について
1958年生まれ。まんが原作者、批評家。
まんが原作作品として『多重人格探偵サイコ』、『アンラッキーヤングメン』、『木島日記』、
批評として『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)、『サブカルチャー文学論』、
『物語論で読む村上春樹と宮崎駿』などがある他、アスキー新書『キャラクターメーカー』、
『ストーリーメーカー』、『映画式まんが家入門』、『物語の命題』などの創作論でも知られる。
国際日本文化研究センター客員教授。芸術工学博士。
まんが原作作品として『多重人格探偵サイコ』、『アンラッキーヤングメン』、『木島日記』、
批評として『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)、『サブカルチャー文学論』、
『物語論で読む村上春樹と宮崎駿』などがある他、アスキー新書『キャラクターメーカー』、
『ストーリーメーカー』、『映画式まんが家入門』、『物語の命題』などの創作論でも知られる。
国際日本文化研究センター客員教授。芸術工学博士。
登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2012/12/10)
- 発売日 : 2012/12/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 352ページ
- ISBN-10 : 404886761X
- ISBN-13 : 978-4048867610
- 寸法 : 11 x 1.6 x 17.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 421,486位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,009位角川新書
- - 4,114位社会一般関連書籍
- - 5,263位その他の思想・社会の本
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年生まれ。まんが原作者、批評家。『「捨て子」たちの民俗学』(第五回角川財団学芸賞受賞)などがある。神戸芸術工科大学教授、東京藝術大学大学院兼任講師。芸術工学博士(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 映画式まんが家入門 (ISBN-13: 978-4048685627 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人は物語の中で生きている。青年期以降自分の進む道に迷う時、人は他人の造った物語を自分のものとして消化することで自分の道を見出す。
しかしながら、人の物語を消化仕切れない場合や自分が消化する術を持たない時、人はその物語に取り込まれる。孤立した個はやはりその力を持たない。
物語を消費する力をいかにして自分がもつか?それは物語に限らず、多くのストーリーを客観し、批判する視点を持つことである。
しかしながら、人の物語を消化仕切れない場合や自分が消化する術を持たない時、人はその物語に取り込まれる。孤立した個はやはりその力を持たない。
物語を消費する力をいかにして自分がもつか?それは物語に限らず、多くのストーリーを客観し、批判する視点を持つことである。
2013年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「この国でいま進行している事態は錯誤である! 」 ではじまる内容紹介の異常な (?!) わかりやすさとはうらはらに,もしその 「錯誤」 を指摘するのが目的であるなら,この本じたいはとてもまわりくどい. まわりくどく表現せざるをえないなにかがあり,それゆえに 「ぼくの書くこと,話すことが「文壇」 や 「論壇」 と呼ばれる場所で全く通じな」 いのではないか. そのまわりくどさ,わかりにくさは,まだこの議論が本質をとらえそこなっているからなのではないか.
2013年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者とほぼ同世代の人間として、堪能してきた物語の「構造」と「消費」に対する漠然とした違和感が、「改」によってゆっくりと腑に落ちていきました。