読み終えてつくづく「やりきれんなあ」とボヤきたくなりました
出てくる人物が揃いも揃って恋人に友人に、何より自分自身に嘘をつき続けながら「寂しい、寂しい」と
孤独に震えてる風景がこんなに寒々しいとは。夏を舞台にした物語の筈なのにうすら寒さを感じる
前巻で涙を流した香子を前にリンダへの想いを断ち切る事を決意した万里ですが、果てしなくリンダに
未練たらたらで香子とイチャイチャしながらもやってる事は完全に「カップルごっこ」にしか見えないです
一方の香子も柳澤に関する「夏休みに入って付き合い悪いし、彼女でもできたんじゃねーの?」という二次元君の何気ない発言で大暴走
「第一容疑者」である岡千波の住所を突き止め、自宅にまで押し掛ける生来のストーカー気質を発揮します
ポンコツぶりを発揮しながら万里とバカップルしている姿は微笑ましいのですが、柳澤の事が常に気になっている素振りを隠せず
前巻で流した涙は何だったのか…こっちもこっちで依存対象になれば誰でも良いような気が
竹宮ゆゆこ作品の天然キャラは前作の櫛枝実乃梨もそうでしたが、岡千波はそれ以上に曲者でしたね…
ストーカーと化した香子や巻き込まれた万里、二次元君を自宅に招き入れるのですが、その自宅の内部で目にしたものは
表面は天然キャラである岡千波が内面に隠した物を反映したような寒々しいものでした
それを見られても表層的なキャラを維持しようとした揚句、万里に本音を見透かされる姿が余計にやり切れない
そして極めつけは柳澤です。上記の通り夏休みに入って付き合いが悪くなった彼は意外過ぎる人物とのツーショットを見せてくれました
しかもその衝撃的な光景を目撃した人間が全員「見て見ぬふり」を決め込み柳澤自身も万里の微妙な変化に気付いた様子を見せる物のやっぱりダンマリ
仲良しグループがみんなで表層だけ取り繕った「カップルごっこ」、「友達ごっこ」を貫き通して見えない壁を作り、孤独を抱える寂しい夏を過ごす事に
ラストシーンで香子がとんでもない「やらかし」を見せますが何があったのやら?万里の「幽霊」の呪い?自失するぐらいのショックを受ける何かを見聞きした?
気になる引きだなあ…
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ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏 (電撃文庫 た 20-21) 文庫 – 2012/9/7
いろいろあった末、香子との付き合いを選んだ万里。 夏休み、二人はまったり自宅デートを満喫していた。二人の時はしっかり幸せ、だけど一人になった時に万里はふとからっぽ感を覚えてしまう。 そんなある日、なぜか千波の家に集結した万里と香子、二次元くん。その場のノリで海に行くことを決定する四人だが、その後繰り出した繁華街で柳澤とリンダが二人きりでいる現場を目撃してしまう。 それぞれ穏やかならぬ心持ちを抱えたまま、柳澤もメンバーに入れた五人は海へと出発する。はたしてこの波乱含みの小旅行の行方は!?
- 本の長さ248ページ
- 言語日本語
- 出版社アスキー・メディアワークス
- 発売日2012/9/7
- 寸法10.8 x 1.2 x 15 cm
- ISBN-104048868977
- ISBN-13978-4048868976
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登録情報
- 出版社 : アスキー・メディアワークス (2012/9/7)
- 発売日 : 2012/9/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 248ページ
- ISBN-10 : 4048868977
- ISBN-13 : 978-4048868976
- 寸法 : 10.8 x 1.2 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 442,545位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1978年生まれ、東京在住。PCゲーム会社退職後、フリー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 わたしたちの田村くん〈2〉 (ISBN-13: 978-4840231527 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月23日に日本でレビュー済み
呪いのちからってすげー。
それにしてもこのシリーズ本当に引きが上手いですね。最後どうなったんだ加賀香子…。
それにしてもこのシリーズ本当に引きが上手いですね。最後どうなったんだ加賀香子…。
2012年9月9日に日本でレビュー済み
前巻は万里の唇の傷がすごいインパクトでしたが
今作はまとわりつくような街の暑気の描写がすごい
「出会い編」から「交際編」へ季節は移行し
単純で素朴な憎めないシンデレラボーイだった多田氏は
複雑で難儀な怨まれるハムレット彼氏へと変貌
この情緒不安定で危なっかしい新米カップルを前にして
外伝ではヘタレ炸裂の二次元くんも
本編では実にまともな常識人(被害者?)である
汗で身体中ベトベトして全然サッパリしないようなそれぞれの心模様と
気温以上に目盛りが上がる岡チャイナのかわゆい具合
インドから中国へかわいいシルクロードの民は
意外な私生活の一面を初めて見せる
そして今回、最も物語の核心に近い男
柳澤のオジキの意味深な発言と夏休み中の謎の行動である
誰もが素顔を見せぬままの仮面舞踏会の中で
彼だけがヌードな男前を貫いている…ように読める
「香子に何が起こったか」同様に
天井知らずのイケメン貧坊っちゃま柳澤から目が離せない
今作はまとわりつくような街の暑気の描写がすごい
「出会い編」から「交際編」へ季節は移行し
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この情緒不安定で危なっかしい新米カップルを前にして
外伝ではヘタレ炸裂の二次元くんも
本編では実にまともな常識人(被害者?)である
汗で身体中ベトベトして全然サッパリしないようなそれぞれの心模様と
気温以上に目盛りが上がる岡チャイナのかわゆい具合
インドから中国へかわいいシルクロードの民は
意外な私生活の一面を初めて見せる
そして今回、最も物語の核心に近い男
柳澤のオジキの意味深な発言と夏休み中の謎の行動である
誰もが素顔を見せぬままの仮面舞踏会の中で
彼だけがヌードな男前を貫いている…ように読める
「香子に何が起こったか」同様に
天井知らずのイケメン貧坊っちゃま柳澤から目が離せない
2012年9月9日に日本でレビュー済み
このシリーズもいつのまにか5巻目、主人公の心理描写を詳細に描き、痛いところを
ビシビシと突いてくる鋭さは本作も健在である。
そして主人公がハーレム状態になるわけでもなければ特殊なミッションが課せられるわけでもない
何の変哲もない普通のキャンパスライフを瑞々しく書き上げる力量も相変わらず。
なにも起きないダラダラした1日をこんなにも魅力的に描いてくれる作品にはなかなか出会えないだろう。
ただ、飽きさせずに読ませてくれるのはいいのだが、展開が遅すぎるのが残念なところである。
本巻は夏休みの2〜3日の出来事にまるまる1冊使ってしまったのでストーリーがほとんど進んでいない。
おそらく本巻は次巻以降、新学期から大きくストーリーを動かすために必要なステップなのだろうが、
さまざまな未回収事項を散りばめたまま「次巻に続く」なのでかなりフラストレーションを感じてしまった。
もう少し1巻あたりのページ数を増やすか刊行ペースをアップさせるかしてくれる
ととても嬉しいのだが・・・
なんにしても続巻の早期刊行を望みます。
ビシビシと突いてくる鋭さは本作も健在である。
そして主人公がハーレム状態になるわけでもなければ特殊なミッションが課せられるわけでもない
何の変哲もない普通のキャンパスライフを瑞々しく書き上げる力量も相変わらず。
なにも起きないダラダラした1日をこんなにも魅力的に描いてくれる作品にはなかなか出会えないだろう。
ただ、飽きさせずに読ませてくれるのはいいのだが、展開が遅すぎるのが残念なところである。
本巻は夏休みの2〜3日の出来事にまるまる1冊使ってしまったのでストーリーがほとんど進んでいない。
おそらく本巻は次巻以降、新学期から大きくストーリーを動かすために必要なステップなのだろうが、
さまざまな未回収事項を散りばめたまま「次巻に続く」なのでかなりフラストレーションを感じてしまった。
もう少し1巻あたりのページ数を増やすか刊行ペースをアップさせるかしてくれる
ととても嬉しいのだが・・・
なんにしても続巻の早期刊行を望みます。
2012年9月9日に日本でレビュー済み
始めは過去の話から始まります
今回はページ数も少なくガッカリしたんですが、中身が濃いです
そしてイラストの人も本当に可愛い絵を描く
大学生のリアルと心霊系の非科学的な要素を併せ持った小説なのに現実離れしてないところがこの小説の良いところ
それに人間関係の描写が上手い
今回は本当に気になる終わり方をします
読まなきゃ損!!
最近のラノベは意味不明なタイトル、そして文才能力に乏しいのが増えてきました
そういうのを読んでる人にとっては難しい小説かもしれません…失礼
今回はページ数も少なくガッカリしたんですが、中身が濃いです
そしてイラストの人も本当に可愛い絵を描く
大学生のリアルと心霊系の非科学的な要素を併せ持った小説なのに現実離れしてないところがこの小説の良いところ
それに人間関係の描写が上手い
今回は本当に気になる終わり方をします
読まなきゃ損!!
最近のラノベは意味不明なタイトル、そして文才能力に乏しいのが増えてきました
そういうのを読んでる人にとっては難しい小説かもしれません…失礼
2012年9月7日に日本でレビュー済み
主人公の葛藤がメインになる本作品ですが、凄いドロドロした感じになって来ました。昼ドラを見るような感じで少し鬱になりそうです。
言葉の掛け合いだったり描写説明は相変わらず凄いですし、とても面白いと思います。でも、前作は心理描写はここまでなく読みやすかですしこんなに暗くなかったんですけどね。設定年齢高めに作ってると思いますが、前作テイストの作品が恋しくなりました。
今回は凄い終わり方でしたので次が楽しみです。
言葉の掛け合いだったり描写説明は相変わらず凄いですし、とても面白いと思います。でも、前作は心理描写はここまでなく読みやすかですしこんなに暗くなかったんですけどね。設定年齢高めに作ってると思いますが、前作テイストの作品が恋しくなりました。
今回は凄い終わり方でしたので次が楽しみです。
2012年9月11日に日本でレビュー済み
いい意味で複雑な巻で読みごたえがありました。
文章の読みとたえは作者の持ち味で、それが生きています。
心理描写が急に増えた事で本領が発揮された感じがします。
ラストで次回へ引っ張る作品が個人的に好きなのですが、この巻はそれを強烈にやってくれました。
次巻までの間、ワクワクしながら待とうと思います。
文章の読みとたえは作者の持ち味で、それが生きています。
心理描写が急に増えた事で本領が発揮された感じがします。
ラストで次回へ引っ張る作品が個人的に好きなのですが、この巻はそれを強烈にやってくれました。
次巻までの間、ワクワクしながら待とうと思います。
2012年9月23日に日本でレビュー済み
今回は、読むのが、ひどくおっくうでした。
これまでは、
「これからどうなるんだろう?」
という興味に引きずられて読んだのですが、今回は、まるでいけませんでした。
物語がなくて、状況があるだけでした。
みんな、夏休みで、暇で、ゴロゴロしていました。
――とまあ、それだけの話ですよね?
とりあえず、次の巻は読もうと思いますけど、こんな調子で続いていくのなら、遠からず、離れていきたいです。
これまでは、
「これからどうなるんだろう?」
という興味に引きずられて読んだのですが、今回は、まるでいけませんでした。
物語がなくて、状況があるだけでした。
みんな、夏休みで、暇で、ゴロゴロしていました。
――とまあ、それだけの話ですよね?
とりあえず、次の巻は読もうと思いますけど、こんな調子で続いていくのなら、遠からず、離れていきたいです。