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青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない (電撃文庫) 文庫 – 2018/4/10
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《新章・大学生編》も大好評展開中! ちょっと不思議な青春物語・第8弾。
初恋の人・翔子の未来を願った12月が過ぎ、いつの間にか咲太も高校二年生の3学期を迎えていた。
三年生の麻衣と峰ヶ原高校で一緒にいられる学生生活も残り僅かとなったなか、長年おうち大好きだった咲太の妹・花楓が誰にも明かしたことのない胸の内を打ち明ける。
「お兄ちゃんが行ってる高校に行きたい」
それは花楓にとって大きな決意。極めて難しい選択と知りながらも、咲太は優しく花楓の背中を押してあげ――。
『かえで』から託された想いを『花楓』が受け取り、未来へ一歩踏み出すシリーズ第8弾!
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三年生の麻衣と峰ヶ原高校で一緒にいられる学生生活も残り僅かとなったなか、長年おうち大好きだった咲太の妹・花楓が誰にも明かしたことのない胸の内を打ち明ける。
「お兄ちゃんが行ってる高校に行きたい」
それは花楓にとって大きな決意。極めて難しい選択と知りながらも、咲太は優しく花楓の背中を押してあげ――。
『かえで』から託された想いを『花楓』が受け取り、未来へ一歩踏み出すシリーズ第8弾!
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2018/4/10
- 寸法10.6 x 1.7 x 15 cm
- ISBN-104048935852
- ISBN-13978-4048935852
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内容紹介 | 初恋の人・翔子との同居が原因で、麻衣さんと咲太の関係に亀裂が!? そんな中、中学生翔子が病状悪化で入院していることが分かる。翔子の秘密とは果たして――。 | 翔子のついた優しい嘘。麻衣が願った真剣な思い。咲太が選んだ答えとは!? | 受験シーズンに突入した3学期、花楓は咲太にある決意を告げる。「お兄ちゃんが通ってる高校に行きたい」。無謀とも思える花楓の挑戦に、咲太と麻衣は優しく背中を押してあげるのだが――? | 「おじさん、だぁれ」。三月を迎え麻衣の卒業式当日、七里ヶ浜の海岸で麻衣を待っていると、 彼女とそっくりな小学生の女の子が咲太に話しかけてきて!? 春休みを間近にして、急展開をみせるシリーズ第9弾。 | 忘れられない高校生活も終わり、咲太たちは大学生に。新しくも穏やかな日々を過ごしていたはずが、卯月の様子がなんだかおかしい……? 彼らの思春期はまだ終わらない。ちょっと不思議な青春物語、待望の第10弾。 |
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内容紹介 | 書き込んだ夢が正夢になる、と学生たちのSNSで話題の都市伝説『#夢見る』。咲太は中学時代のクラスメイト・赤城郁実がそれを利用し、"正義の味方"としてナースのコスプレ姿で人助けしている所を目撃し――。 | 12月1日、咲太はアルバイト先の塾で担当する生徒がひとり増えた。新たな教え子は峰ヶ原高校の一年生で、成績優秀な優等生・姫路紗良。三日前に見た夢が『#夢見る』の予知夢だったことに驚く咲太だが――。 |
商品の説明
著者について
●鴨志田 一:1978年生まれ、神奈川県出身の作家。代表作は『さくら荘のペットな彼女』、『青春ブタ野郎』シリーズなど。
●溝口 ケージ:ライトノベルの挿絵などで活躍するフリーのイラストレーター。
●溝口 ケージ:ライトノベルの挿絵などで活躍するフリーのイラストレーター。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2018/4/10)
- 発売日 : 2018/4/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 344ページ
- ISBN-10 : 4048935852
- ISBN-13 : 978-4048935852
- 寸法 : 10.6 x 1.7 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 158,252位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月17日に日本でレビュー済み
ラノベの鉄板の一つと言えば、精神的強度強めの主人公と絶対的ヒロイン、シスコンの妹、タイミングが合えば彼女になったかも知れないサブヒロイン、良き理解者たち…なんですが。弊害としてありがちなのが、どうみてもハーレムで主人公がうじうじしててサブヒロインが鬱陶しい…なんですけど。見事に昇華してる気がします。
主人公はオレTUEEでもなくひょうひょうとしてユーモアたっぷりでヒロインの尻に敷かれ、ヒロインの麻衣さんは絶対的ですが、同時にサブキャラの翔子さんが麻衣さんを食う勢いというか主人公を奪われるんじゃないかと麻衣さんを警戒させるレベルで活躍してかつサブヒロインとしても活躍、シスコンの妹のかえで/花楓さんもサブヒロインとして物語で大暴れ、サブヒロインの理央さんは良き理解者かつ指南役であると同時にサブヒロイン(恋愛感情ゼロ)、朋絵さんとのどかさんは恋愛感情なかった筈なのに惹かれてそのまま主人公を導く伝道師、って何をどうしたらそう持ってけるのか状態です。侑真さんは良き理解者なのに狂言回しに近くて理央さんの恋敵にして侑真さんの絶対的彼女の上里さんはもはやちょい役です。
すげぇなぁ。
Amazon Primeでこの巻が見られないのは凄く残念。
話が逸れまくってますが、
花楓さんが学校に行こうとして奮闘、始めは主人公と同じ高校に通おうとして、でもたぶん通えないから卯月さんなる次のヒロインの影響を受けて通信制高校に行こうとする話…察するに。
でもまさかの主人公の高校に合格してしまいます。が、たぶん蹴ってる。
次の巻につながる所で、卯月さんは出てきたけど、他に小学生の麻衣さんが出てきます。
翔子さんは、本人に全ての記憶があっても、周りには記憶そのものが無い事を知った上で、そうなったらいいな的な行動をしてます。この辺りは結構泣ける話です。
主人公はオレTUEEでもなくひょうひょうとしてユーモアたっぷりでヒロインの尻に敷かれ、ヒロインの麻衣さんは絶対的ですが、同時にサブキャラの翔子さんが麻衣さんを食う勢いというか主人公を奪われるんじゃないかと麻衣さんを警戒させるレベルで活躍してかつサブヒロインとしても活躍、シスコンの妹のかえで/花楓さんもサブヒロインとして物語で大暴れ、サブヒロインの理央さんは良き理解者かつ指南役であると同時にサブヒロイン(恋愛感情ゼロ)、朋絵さんとのどかさんは恋愛感情なかった筈なのに惹かれてそのまま主人公を導く伝道師、って何をどうしたらそう持ってけるのか状態です。侑真さんは良き理解者なのに狂言回しに近くて理央さんの恋敵にして侑真さんの絶対的彼女の上里さんはもはやちょい役です。
すげぇなぁ。
Amazon Primeでこの巻が見られないのは凄く残念。
話が逸れまくってますが、
花楓さんが学校に行こうとして奮闘、始めは主人公と同じ高校に通おうとして、でもたぶん通えないから卯月さんなる次のヒロインの影響を受けて通信制高校に行こうとする話…察するに。
でもまさかの主人公の高校に合格してしまいます。が、たぶん蹴ってる。
次の巻につながる所で、卯月さんは出てきたけど、他に小学生の麻衣さんが出てきます。
翔子さんは、本人に全ての記憶があっても、周りには記憶そのものが無い事を知った上で、そうなったらいいな的な行動をしてます。この辺りは結構泣ける話です。
2023年7月9日に日本でレビュー済み
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映画公開前に購入したものです。ブタ野郎シリーズはどれも面白いです。
2018年10月26日に日本でレビュー済み
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内容自体には文句はないです。結の展開で、アヴァンで用意されていたにもかかわらず相当面食らいましたが。
前の巻で大きなサイクルが終わってしまって、ぶっちゃけ翔子ちゃんが助かって妹が元の自我に戻った時点で、このシリーズにおいて最初から提示されていた問題が全て解決されてしまったから、むしろ次の巻からは今までのキャラクターを使った新しい物語として捉えるべきかもしれない。
それくらい、今回の結における新展開は今までの話と乖離しているように感じました。この巻が幕間で、次の巻から本当に別の物語が新たに始まると考えるべきなのでしょうね。
この巻に関しては、描きづらいところを書いているなあ、と。主人公たちの物語というより、実社会への訴えだなあ、と思うところも。最終的にはうまくまとまりましたが、途中で社会見学をしているような気分になりました。リポート読んでるような感じ?問題が問題なので、どうしてもラノベの枠を大きく踏み越えないと行けない部分はあったとは思います。僕は好きでしたが、ラノベのみを求めている人には、少々重たい地の文だったかもしれませんね。もっとも、リアルを知らないと妹の決断に重みが出ないので、結局知るしかない展開だったのですが。
僕自身、甥が不登校で通信制で卒業してそのあと大学行ってたので、むしろこの作品を通して甥の生活が少しだけ想像できた、その点は感謝しています。うむ。ラノベには求めてないことなんだけどね?
いろんな意味で意外な巻でした。
前の巻で大きなサイクルが終わってしまって、ぶっちゃけ翔子ちゃんが助かって妹が元の自我に戻った時点で、このシリーズにおいて最初から提示されていた問題が全て解決されてしまったから、むしろ次の巻からは今までのキャラクターを使った新しい物語として捉えるべきかもしれない。
それくらい、今回の結における新展開は今までの話と乖離しているように感じました。この巻が幕間で、次の巻から本当に別の物語が新たに始まると考えるべきなのでしょうね。
この巻に関しては、描きづらいところを書いているなあ、と。主人公たちの物語というより、実社会への訴えだなあ、と思うところも。最終的にはうまくまとまりましたが、途中で社会見学をしているような気分になりました。リポート読んでるような感じ?問題が問題なので、どうしてもラノベの枠を大きく踏み越えないと行けない部分はあったとは思います。僕は好きでしたが、ラノベのみを求めている人には、少々重たい地の文だったかもしれませんね。もっとも、リアルを知らないと妹の決断に重みが出ないので、結局知るしかない展開だったのですが。
僕自身、甥が不登校で通信制で卒業してそのあと大学行ってたので、むしろこの作品を通して甥の生活が少しだけ想像できた、その点は感謝しています。うむ。ラノベには求めてないことなんだけどね?
いろんな意味で意外な巻でした。
2020年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いやぁいい。ほんとに感動する。
この巻から新しい章が始まるという感じなのだが、相変わらず読んでて心を動かされる。
こんなラノベ他にない。
絶対に購入をおすすめします
この巻から新しい章が始まるという感じなのだが、相変わらず読んでて心を動かされる。
こんなラノベ他にない。
絶対に購入をおすすめします
2018年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一年半ぶりにリリースされた「青春ブタ野郎」シリーズの新刊。
一巻のレビューでも書いた事ではあるのだけど、この「青春ブタ野郎」シリーズのベースには
「空気による支配」が間違いなく存在すると思う。
明確な悪人が存在しない代わりに、匿名の悪意によって傷付き、生き辛さを感じる少年少女の姿に仮託して
作者である鴨志田一が前作である「さくら荘のペットな彼女」のアニメ版で起きたまことに下らない騒動を通じて
体験し考えさせられた事を綴っているのでは……というのがこのシリーズに対する基本的な捉え方。
さて、本作は前巻からまた暫くの時間が過ぎて三学期の後半が舞台としており、
読者諸氏がお馴染みの「受験シーズン」あるいは「進路選択」をテーマとしている。
物語の軸となるのは作中に登場する「思春期症候群」による最大の被害者であった主人公・咲太の妹「花楓」。
中学校でSNSの既読スルーをきっかけに壮絶な苛めに遭い解離性症候群を発症してしまい、
その後の二年間を家でお留守番を続ける別人格「かえで」として過ごした上で戻ってきた主人格。
5巻で描かれた「かえで」が消失前に取り組んだ悲壮なまでの「登校」に向けての特訓の末に、
保健室登校ぐらいは出来るようになった花楓だったけど、義務教育期間の終了が目の前に迫り高校受験が問題に。
「かえで」が頑張って自宅で勉強してくれていたから学力自体は多少の遅れで済んでいるけど
まだまだ人の目が気になる場所は苦手な花楓に向いた進学先は、とスクールカウンセラーも交えて咲太も父親も悩むことに。
そんな咲太に花楓が打ち明けた進路希望は「お兄ちゃんと同じ高校」。
偏差値は割と高めの峰ヶ原高校に合格するには学力もそうだけど、神奈川県特有の内申点の問題が。
妹の希望は尊重するとしても現実的選択も考えて咲太は通信制高校も進学先として調べ始めるが
花楓はあくまでも峰ヶ原高校を目指し、受験当日がやってくる……
原点回帰という言葉が似あう内容だったかな、と。
「空気」によってボロボロに傷付けられた花楓をメインヒロインに据えた事もそうだけど、
何より受験を通じた進路選択という日本人にはお馴染みの問題を通じて
「『ふつう』の人生って何だろう?」というテーマにガッツリと取り組んでいる。
「全日制普通科の高校を偏差値に応じて選択する」……圧倒的大多数の人が選ぶのがこの進路だろうけど、
これ以外の道を進む事は「ふつうじゃない事」もっと言えば「レールを踏み外す事」なんだろうか?
昔の軍隊は「軍服に体を合わせろ」というのが合言葉だったらしいが、基本的に日本人の考え方はそう変わってないと思う。
「普通の人生を普通に歩めないのは努力が足りない証拠」みたいな考え方をする人はそう珍しくない。
「良い高校、良い大学、良い会社、良い結婚を目指す」なんてのが既に「勝ち組だけに許された人生」となって久しいと言うのに
いまだに「普通の人生」を目指さない事が「みんな以外」になる落ちこぼれの道みたいに見られる風潮は依然残っている。
中学生も短いなりにそれぞれに歩んできた人生は違うし、育った環境も違う、「やりたい事」も違う。
それなら自分に合った学び方、学ぶ場を探すべきなのだろうけど「みんなとは違う選択」は何故か選び難い……何でだろう?
結局、問題の根っこは「みんな」と言う名の空気に自我が溶けがちになりそうな風潮にあるのでは、と作者の鴨志田一は問いかける。
「自分を大切に」とはよく言われる事だけど、それは「みんなと違う自分」を大切にする事と同義なわけで、
「みんなといっしょ」に安心感を覚えがちな日本人には一番難しい事かも知れない。
特に二年間のブランクがある花楓にとって「みんなと違う」という意識は強く、「ふつう」に逃げ込みたくなるのは大いに分かる。
同時に本作では花楓が自分の代わりに二年間頑張ってくれた「かえで」に対する意識も描かれている。
二年間自我が途絶していた花楓にとって兄だけではなく、兄の彼女である舞衣さんや周りのみんなが優しくしてくれる、
そんな状況を用意してくれた「かえで」がノートに残していた「お兄ちゃんと同じ学校に行きたい」という想いを
叶えなければ自分自身は「かえで」が残してくれた物に甘えているだけの無価値な存在になってしまう……そんな不安も描いている。
自分自身の根っこが二重の意味で不安定になっている花楓の高校受験というその後の人生への旅立ちがどうなったかは
実際に読んで確かめて頂くとして、「ふつう以外の道を行く事」「みんなと違う選択をする事」を恐れる理由だけは明確に描かれている。
今の時代の「空気」がそうだと言っているから。友達から「空気が読めない」と言われてしまう卯月ですら感じていたのだから、
そういう「みんな」の意識は確かに存在しているのだろう。
偏見という意識と感情は、人が作る空気の中に根付いている。
普通とか、一般的とか、多数派を占める側は、何事においても自分たちの方が正しいと思っていまいがちだ。そう思いたがる。
その方が、気持ちは楽だし、普通じゃない人たちを無自覚に見下して、自分は安全圏にいるのだと安心している。それで、安心できる。
他人を下に見ていることになんて誰も気付かない。偏見が誰かを傷付けていることも気にはならない。だって、みんながそうだから。
この一節に鴨志田一が言いたい事は凝縮されていると思う。
「ふつう」であり「みんなといっしょ」である事に安心を覚える傾向に潜む危険性。
今の日本を支配する「空気」の正体を見事なまでに喝破しているし、誰の胸にも覚えがあると思う。
ラブコメでもあり、SFでもあるこの「青春ブタ野郎」シリーズだけど、根底は「現代日本論」じゃないか、と思う次第。
「ふつう」に「みんなといっしょ」に息苦しさを、生き辛さを覚える全ての人にとって本作は読むべき作品であると
改めて思い知らされた新シリーズ開幕を告げる一冊であった。
一巻のレビューでも書いた事ではあるのだけど、この「青春ブタ野郎」シリーズのベースには
「空気による支配」が間違いなく存在すると思う。
明確な悪人が存在しない代わりに、匿名の悪意によって傷付き、生き辛さを感じる少年少女の姿に仮託して
作者である鴨志田一が前作である「さくら荘のペットな彼女」のアニメ版で起きたまことに下らない騒動を通じて
体験し考えさせられた事を綴っているのでは……というのがこのシリーズに対する基本的な捉え方。
さて、本作は前巻からまた暫くの時間が過ぎて三学期の後半が舞台としており、
読者諸氏がお馴染みの「受験シーズン」あるいは「進路選択」をテーマとしている。
物語の軸となるのは作中に登場する「思春期症候群」による最大の被害者であった主人公・咲太の妹「花楓」。
中学校でSNSの既読スルーをきっかけに壮絶な苛めに遭い解離性症候群を発症してしまい、
その後の二年間を家でお留守番を続ける別人格「かえで」として過ごした上で戻ってきた主人格。
5巻で描かれた「かえで」が消失前に取り組んだ悲壮なまでの「登校」に向けての特訓の末に、
保健室登校ぐらいは出来るようになった花楓だったけど、義務教育期間の終了が目の前に迫り高校受験が問題に。
「かえで」が頑張って自宅で勉強してくれていたから学力自体は多少の遅れで済んでいるけど
まだまだ人の目が気になる場所は苦手な花楓に向いた進学先は、とスクールカウンセラーも交えて咲太も父親も悩むことに。
そんな咲太に花楓が打ち明けた進路希望は「お兄ちゃんと同じ高校」。
偏差値は割と高めの峰ヶ原高校に合格するには学力もそうだけど、神奈川県特有の内申点の問題が。
妹の希望は尊重するとしても現実的選択も考えて咲太は通信制高校も進学先として調べ始めるが
花楓はあくまでも峰ヶ原高校を目指し、受験当日がやってくる……
原点回帰という言葉が似あう内容だったかな、と。
「空気」によってボロボロに傷付けられた花楓をメインヒロインに据えた事もそうだけど、
何より受験を通じた進路選択という日本人にはお馴染みの問題を通じて
「『ふつう』の人生って何だろう?」というテーマにガッツリと取り組んでいる。
「全日制普通科の高校を偏差値に応じて選択する」……圧倒的大多数の人が選ぶのがこの進路だろうけど、
これ以外の道を進む事は「ふつうじゃない事」もっと言えば「レールを踏み外す事」なんだろうか?
昔の軍隊は「軍服に体を合わせろ」というのが合言葉だったらしいが、基本的に日本人の考え方はそう変わってないと思う。
「普通の人生を普通に歩めないのは努力が足りない証拠」みたいな考え方をする人はそう珍しくない。
「良い高校、良い大学、良い会社、良い結婚を目指す」なんてのが既に「勝ち組だけに許された人生」となって久しいと言うのに
いまだに「普通の人生」を目指さない事が「みんな以外」になる落ちこぼれの道みたいに見られる風潮は依然残っている。
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それなら自分に合った学び方、学ぶ場を探すべきなのだろうけど「みんなとは違う選択」は何故か選び難い……何でだろう?
結局、問題の根っこは「みんな」と言う名の空気に自我が溶けがちになりそうな風潮にあるのでは、と作者の鴨志田一は問いかける。
「自分を大切に」とはよく言われる事だけど、それは「みんなと違う自分」を大切にする事と同義なわけで、
「みんなといっしょ」に安心感を覚えがちな日本人には一番難しい事かも知れない。
特に二年間のブランクがある花楓にとって「みんなと違う」という意識は強く、「ふつう」に逃げ込みたくなるのは大いに分かる。
同時に本作では花楓が自分の代わりに二年間頑張ってくれた「かえで」に対する意識も描かれている。
二年間自我が途絶していた花楓にとって兄だけではなく、兄の彼女である舞衣さんや周りのみんなが優しくしてくれる、
そんな状況を用意してくれた「かえで」がノートに残していた「お兄ちゃんと同じ学校に行きたい」という想いを
叶えなければ自分自身は「かえで」が残してくれた物に甘えているだけの無価値な存在になってしまう……そんな不安も描いている。
自分自身の根っこが二重の意味で不安定になっている花楓の高校受験というその後の人生への旅立ちがどうなったかは
実際に読んで確かめて頂くとして、「ふつう以外の道を行く事」「みんなと違う選択をする事」を恐れる理由だけは明確に描かれている。
今の時代の「空気」がそうだと言っているから。友達から「空気が読めない」と言われてしまう卯月ですら感じていたのだから、
そういう「みんな」の意識は確かに存在しているのだろう。
偏見という意識と感情は、人が作る空気の中に根付いている。
普通とか、一般的とか、多数派を占める側は、何事においても自分たちの方が正しいと思っていまいがちだ。そう思いたがる。
その方が、気持ちは楽だし、普通じゃない人たちを無自覚に見下して、自分は安全圏にいるのだと安心している。それで、安心できる。
他人を下に見ていることになんて誰も気付かない。偏見が誰かを傷付けていることも気にはならない。だって、みんながそうだから。
この一節に鴨志田一が言いたい事は凝縮されていると思う。
「ふつう」であり「みんなといっしょ」である事に安心を覚える傾向に潜む危険性。
今の日本を支配する「空気」の正体を見事なまでに喝破しているし、誰の胸にも覚えがあると思う。
ラブコメでもあり、SFでもあるこの「青春ブタ野郎」シリーズだけど、根底は「現代日本論」じゃないか、と思う次第。
「ふつう」に「みんなといっしょ」に息苦しさを、生き辛さを覚える全ての人にとって本作は読むべき作品であると
改めて思い知らされた新シリーズ開幕を告げる一冊であった。
2020年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメ+映画がすごく面白かったので続きを読みたくなり購入。原作の購入は当刊が初めてだったのですが面白く一気読みしてしまいました。
後日談として花楓の受験がどうなったかと次への伏線といった感じでしたが心温まる話だったと思います。
後日談として花楓の受験がどうなったかと次への伏線といった感じでしたが心温まる話だったと思います。