話としては面白かったと言える。実行不可能に思える12の課題を、どうやって実行していくのか、それに引かれてどんどん読み進むから、テンポはいいのだ。しかしあえて難点を言えば、残された少年二人の孤独や苦しみが、今ひとつ伝わらない。悪ガキが二人で危ないことをしているというイメージしかない。
特に中ほどにあるドラッグをやっているところの描写はよくない。延々と意味をなさない文章が続くのは、読まされる側にとっては、はなはだ迷惑だと常々私は思っている。例え、それが孤独や苦しみを表しているにしても、「ドラッグをやってラリった」ということだけわかればいい。
結局、課題は全部やり遂げられないのだが、最後の結末はどうしてそうなるのか。先に書いたように、少年たちの孤独や苦しみが今ひとつ伝わってこないので、なぜ死にたいのか、なぜそうしなくてはならないのかがわからない。
この本のタイトルも理解できない。これだったら、映画と同じ「約束の日」のほうがいいのではないだろうか。
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ぼくたちが大人になれない、12の理由 (BOOK PLUS) 単行本 – 2001/5/1
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社アーティストハウスパブリッシャーズ
- 発売日2001/5/1
- ISBN-104048973126
- ISBN-13978-4048973120
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
もうすぐ17歳を迎えようとする2人の少年。彼らは突然の雪崩で10人の仲間を失い、1年後にいっしょに死ぬ約束を交わす。そして、それまでに「生命の書」に記された12の課題を遂行することにするが…。
登録情報
- 出版社 : アーティストハウスパブリッシャーズ (2001/5/1)
- 発売日 : 2001/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 258ページ
- ISBN-10 : 4048973126
- ISBN-13 : 978-4048973120
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,689,296位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。児童書やヤングアダルトむけの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は400点以上。訳書に『豚の死なない日』『青空のむこう』『国のない男』『不思議を売る男』『バーティミアス』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』『さよならを待つふたりのために』など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『翻訳のさじかげん』など。日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』。
(写真撮影:根津千尋)
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トップレビュー
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2007年12月30日に日本でレビュー済み
テーマはすごくいいと思う。
でも彼らの孤独や苦悩や命の重みが期待した程は伝わってこなかった。
でも彼らの孤独や苦悩や命の重みが期待した程は伝わってこなかった。
2011年6月25日に日本でレビュー済み
もし過去に青春なんてものが存在したのだとしたら、その楽しさの方ではなく、生きにくさは、「青春」を「ノスタルジー」に収納した人にはもう皮膚感覚としては存在を消去されているに違いない。
青春とはそんなあいまいな過去だ。
イギリスが舞台。もうすぐ17才のジェイクとスティーブン。この冬の楽しみは仲間とのスキー旅行。ジェイクなんて、コンドームだってちゃんと用意している。
が、楽しいはずの合宿が、雪崩に襲われ、ジェイクとスティーブンだけが生き残る。虚ろな、空しい日々。遺された彼らが、死んでしまった仲間達のために出来ることは?
一年後に死ぬことにきめた彼らは、それまでにやらなければならないことのリストを作る。先に逝った仲間達のために、実行が難しい12のことを・・・・。
自分たちの輪郭を描けないままの彼らの苦しみと、そこから生じてくるピュアなモラル(アン・モラル)が迫ります。
青春とはそんなあいまいな過去だ。
イギリスが舞台。もうすぐ17才のジェイクとスティーブン。この冬の楽しみは仲間とのスキー旅行。ジェイクなんて、コンドームだってちゃんと用意している。
が、楽しいはずの合宿が、雪崩に襲われ、ジェイクとスティーブンだけが生き残る。虚ろな、空しい日々。遺された彼らが、死んでしまった仲間達のために出来ることは?
一年後に死ぬことにきめた彼らは、それまでにやらなければならないことのリストを作る。先に逝った仲間達のために、実行が難しい12のことを・・・・。
自分たちの輪郭を描けないままの彼らの苦しみと、そこから生じてくるピュアなモラル(アン・モラル)が迫ります。
2007年5月4日に日本でレビュー済み
ニューイヤーズデイという映画の小説版。
私は映画を見てから読んだのですが、非常に良くできた作品だと思いました。
少年2人の、青春がうまく表現されています。
ラストシーンもすばらしく、読後感は最高です。
埋もれた名作だと思うので、是非読んでみてください。
あ、映画もすばらしい出来です。
私は映画を見てから読んだのですが、非常に良くできた作品だと思いました。
少年2人の、青春がうまく表現されています。
ラストシーンもすばらしく、読後感は最高です。
埋もれた名作だと思うので、是非読んでみてください。
あ、映画もすばらしい出来です。
2006年6月3日に日本でレビュー済み
とりとめのない会話ができたあの頃が懐かしい。
あらゆる意味においてそれはなくなってしまうものであるが彼らにおいては全く非現実のような喪失
友達を一気に失って取り残された少年たちの行動が切ない。
まわりは支えようとするが彼らはそんなのいらないのだ。
果たすべきは12の約束
信じるのは自分と もうひとりの自分
だがそうもいかないのも現実。
それでも彼らは生きている。
生き残された辛さと生きるということの素晴らしさがキラキラと描かれています
言葉のひとつひとつの出す雰囲気がたまりません。
どうしようもない青春群像劇が好きな方には最高の作品だと思いますが
事実どうしようもない彼らの行動にコノヤロウと言いたくなるかもしれません
だから何?と思う方もいるだろう作品なので★x4
終わり方も個人的には最高でした。
あらゆる意味においてそれはなくなってしまうものであるが彼らにおいては全く非現実のような喪失
友達を一気に失って取り残された少年たちの行動が切ない。
まわりは支えようとするが彼らはそんなのいらないのだ。
果たすべきは12の約束
信じるのは自分と もうひとりの自分
だがそうもいかないのも現実。
それでも彼らは生きている。
生き残された辛さと生きるということの素晴らしさがキラキラと描かれています
言葉のひとつひとつの出す雰囲気がたまりません。
どうしようもない青春群像劇が好きな方には最高の作品だと思いますが
事実どうしようもない彼らの行動にコノヤロウと言いたくなるかもしれません
だから何?と思う方もいるだろう作品なので★x4
終わり方も個人的には最高でした。
2001年7月30日に日本でレビュー済み
この表紙にひかれて、読みました。 ある事件が起こって、2人の少年が約束をする。 その約束は2人にとってとても大切なこと。 この本は、すごいです。2人の気持ちがすごくわかるように書かれてます。2人のやる事がすごくかっこいいです! 約束を必ず守る。自分もそういう人になろうと思った。
元気がない人に、特にお勧めですっ!!絶対、楽しめます!ちなみに、映画化されましたっ!!
元気がない人に、特にお勧めですっ!!絶対、楽しめます!ちなみに、映画化されましたっ!!
2001年12月27日に日本でレビュー済み
この作品は映画化されていて、私は映画を見てから読んだのですが、それでも次のページをめくるのにドキドキしました。次どうなるかわかっていても、です。
タイトルの「ぼくたちが大人になれない…」というのが読んでてよくわかります。
タイトルの「ぼくたちが大人になれない…」というのが読んでてよくわかります。