前書きにこめられた著者の想いの熱さと真摯さに不覚にも落涙してしまったのは私だけでしょうか。
東氏の文体はとても優しさが感じられて大好きです。この本もものすごい力技でまとめあげられた力作ですが、基本的に「自分が大好きで仕方がなくてぜひみんなに知ってもらいたいことをウキウキと紹介している」内容なので読んでいて非常に楽しいです。まず著者の姿勢からして素敵な本です。いやそれは大変だったとは思いますよ、どれだけ付箋紙を使ったのかとか、資料の誤謬を排除するためにどれだけ神経を使ったのかとか……でもそれらを越えてこれはいい本です。大好きです。
私は無人島に行くことになったらこの本だけは持参したい。この本で紹介されている縦横無尽な著作の数々や作家の人となり、思いがけない海を越えての連帯など、想像するだけでも楽しいです。
次回この本が改定されるときまでに追加される作家・作品に更なる広がりがあることと、そしてクロスオーバーの達人である東氏がそのときもウキウキと手がけてくださることを願ってやみません。
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クトゥル-神話事典 (学研M文庫 H ひ 1-5) 文庫 – 2007/1/1
東 雅夫
(著)
怪奇作家ラヴクラフトが創造した暗黒と戦慄のクトゥルー神話大系——その全貌を明かす総合事典の最新版がついに登場! 邪神名・呪われた地名・関連人名から詳細な用語解説・作家名鑑・歴史年表まで、大幅にデータを増補した待望の一冊。
- 本の長さ535ページ
- 言語日本語
- 出版社学研プラス
- 発売日2007/1/1
- ISBN-10405900460X
- ISBN-13978-4059004608
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登録情報
- 出版社 : 学研プラス (2007/1/1)
- 発売日 : 2007/1/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 535ページ
- ISBN-10 : 405900460X
- ISBN-13 : 978-4059004608
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,005,550位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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東 雅夫(ひがし・まさお)
1958年、神奈川県横須賀市生まれ。アンソロジスト、文芸評論家、怪談専門誌「幽」編集長。
早稲田大学文学部卒。1982年に研究批評誌「幻想文学」を創刊、2003年の終刊まで21年間にわたり編集長を務めた。
近年は各種アンソロジーの企画編纂や、幻想文学・ホラーを中心とする批評、怪談研究などの分野で著述・講演活動を展開中。
評論家として「ホラー・ジャパネスク」や「怪談文芸」「800字小説ムーヴメント」などを提唱。NHKテレビ番組「妖しき文豪怪談」シリーズ等の企画監修や、「幽」怪談文学賞、ビーケーワン怪談大賞、みちのく怪談コンテストなど各種文学賞の選考委員も務める。
2011年、著書『遠野物語と怪談の時代』で日本推理作家協会賞を受賞。
著書に『なぜ怪談は百年ごとに流行るのか』『百物語の怪談史』『江戸東京 怪談文学散歩』『怪談文芸ハンドブック』ほか、編纂書に『文豪怪談傑作選』『伝奇ノ匣』『てのひら怪談』の各シリーズほか多数がある。
著者公式サイト「幻妖ブックブログ」http://blog.bk1.jp/genyo/
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年2月1日に日本でレビュー済み
クトゥルー神話の用語のみならず、作品、作家をまとめた一大ガイドブックの第三版。
先に出版された二つの版よりも明らかに用語が増えていて、「えっ!? こんな用語まで拾って来るの!?」みたいな、重箱の隅をつつき回したかのような細かい所も押さえている。その為、ビギナーのみならず、神話関連書籍を軒並み書架にストックしているようなマニアをも唸らせる一品である。
ただ、用語に関して誤記が多いのが気になる。特にドイツ語の人名や書籍名の表記はお粗末過ぎ。深海祭祀書のドイツ語名はウンテル・ツェー・クルテンでなくウンター・ゼー・クルテンだし、ルドウィク・プリンはルートヴィッヒ・プリンが正しい。最も、後者に関して言えば、神話の第一人者でありながら珍訳&誤訳の常習犯である大瀧某に責任があるのだが。
次に版を重ねるならこういった英語以外の言語を、その国の語法で忠実に表記して欲しい。
先に出版された二つの版よりも明らかに用語が増えていて、「えっ!? こんな用語まで拾って来るの!?」みたいな、重箱の隅をつつき回したかのような細かい所も押さえている。その為、ビギナーのみならず、神話関連書籍を軒並み書架にストックしているようなマニアをも唸らせる一品である。
ただ、用語に関して誤記が多いのが気になる。特にドイツ語の人名や書籍名の表記はお粗末過ぎ。深海祭祀書のドイツ語名はウンテル・ツェー・クルテンでなくウンター・ゼー・クルテンだし、ルドウィク・プリンはルートヴィッヒ・プリンが正しい。最も、後者に関して言えば、神話の第一人者でありながら珍訳&誤訳の常習犯である大瀧某に責任があるのだが。
次に版を重ねるならこういった英語以外の言語を、その国の語法で忠実に表記して欲しい。
2007年3月29日に日本でレビュー済み
■著者は、元『幻想文学』編集長、現在『幽』編集長。近年屈指のアンソロジストにして怪奇幻想文学研究家。
■本書は、クトゥルー神話大系を用語事典、作品案内、作家名鑑、歴史年表という4つの柱に分類して各項目を50音順に解説。日本の作家達が取り組んだ仕事にも実にきめ細かな目配りをしており、私はただただひれ伏したのであった。いやもう恐れ入りました。
■どんな事典でも一人で取り組むことは途方も無いエネルギーを要する。それを、軽やかにさわやかに成し遂げている東氏の力量にはただただ脱帽あるのみである。
■本書は、クトゥルー神話大系を用語事典、作品案内、作家名鑑、歴史年表という4つの柱に分類して各項目を50音順に解説。日本の作家達が取り組んだ仕事にも実にきめ細かな目配りをしており、私はただただひれ伏したのであった。いやもう恐れ入りました。
■どんな事典でも一人で取り組むことは途方も無いエネルギーを要する。それを、軽やかにさわやかに成し遂げている東氏の力量にはただただ脱帽あるのみである。
2004年3月14日に日本でレビュー済み
巷で人気を集めているデモンベインの原型はこの
クトゥルー神話。ラヴクラフトの没後も何人もの作家が彼の意志を
継いで体系を形作りました。
RPGなどのファンタジーでお馴染みのモンスターや神様、アイテム
も数多くこの作品から生まれています。
デモベが好きな人は予習として眼を通してみては?
クトゥルー神話。ラヴクラフトの没後も何人もの作家が彼の意志を
継いで体系を形作りました。
RPGなどのファンタジーでお馴染みのモンスターや神様、アイテム
も数多くこの作品から生まれています。
デモベが好きな人は予習として眼を通してみては?
2002年4月6日に日本でレビュー済み
世の中には奇異な作家が存在する。自分の作り出した構想を惜しげももなく他人に開放した。作家は死んだ。でも彼の見た夢は今でも受け継がれている。そう悪夢が。
そのあらましは人類以前、神といわれる存在たちがいた。彼らの大半は邪神と言われる者で、今でも復活の時を待っている。それが大まかな神話のあらましですが、そこには様様な小説の形があります。
日本では菊地秀行や、朝松健、士郎正宗、荒俣宏、村上龍など。これだけでも随分と多岐に渡るのを理解していただけると思います。海外ではそれこそ書ききれないくらいたくさんです。
ラブクラフトの始めた神話は今でも大きな流れとなってあります。ただ、大きくなりすぎてよく分からなくなっているのが実情です。そんな時に目を通して欲しいのがこの本です。
そのあらましは人類以前、神といわれる存在たちがいた。彼らの大半は邪神と言われる者で、今でも復活の時を待っている。それが大まかな神話のあらましですが、そこには様様な小説の形があります。
日本では菊地秀行や、朝松健、士郎正宗、荒俣宏、村上龍など。これだけでも随分と多岐に渡るのを理解していただけると思います。海外ではそれこそ書ききれないくらいたくさんです。
ラブクラフトの始めた神話は今でも大きな流れとなってあります。ただ、大きくなりすぎてよく分からなくなっているのが実情です。そんな時に目を通して欲しいのがこの本です。
2018年11月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なんとなく、分からないときに、見て、なんとかく分かればいい程度の説明の事典です。あんまり詳しくないけど、小説読みながら見る分には、小説も読んでるし、便利だ。